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第8章 立ち上がライズ! ドワーフじゃーないと!
第187話 目標
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「いいか! お前の足は絶対に治る! ワシはそう信じてる! だからお前も……自分の足が治ると信じろ!」
「でも……僕、自信が無いよ……もしも、治らない病気だったらどうするの?」
「治らねぇなら、多少はマシになるようにしてみろ、そうしたら今までよりも楽になるかもしれねぇし、やっている間に新たな治療法が見つかるかもしれねぇ……だから、自信を持て、銀次」
「……よくわからないよ」
……つまり、ゴルドが言いたいのは、リハビリは無駄じゃない、やっている間に何かが変わるかもしれないし、いい方法が見つかるかもしれない……という事なのだろうか?
確かに、そうかもしれない、現に私だって異世界の研究をやり続けていたら、本当に異世界からの人々……リン達と会えたわけだし。
銀次くんも、リハビリをやり続けていたら……何かが変わるかもしれない……。
「銀次くん、挫折する気持ち、よくわかるよ、一向に変化が起きなくて今やっていることが無意味に思えてきて何もかもが嫌になっちゃうんでしょ?」
「そう……かも」
「そういう時はさ、自分が何のためにここまでやってきたのか考えるとか、できそうな目標を立ててそれを目指して頑張るとか……小さい事から始めればいいんだよ」
「瑠璃お姉ちゃん……」
私だって、そうやってここまで来たんだ、銀次くんだって同じような事ができるかもしれない。
いや、きっとできる……銀次くんにならきっとね。
「るり姉の言う通り! 小さい事から始めようよ!」
「そうだなぁ、じゃあ最初は、最低10歩とか!」
「10歩か……それよりも100歩がいいかな?」
「100歩かぁ……いいかもね!」
「いやいや、流石に100歩は……いや、行けるよね!」
翡翠ちゃんと碧ちゃんがそれとなく目標を提示し、銀次くんもやる気を見せたようだ。
100歩かぁ……今の銀次くんなら、行けそうかもね。
「ねぇ……みんな……ちょっと……まずいかも」
「……え?」
キセノンが上を指差し、警告を促す……上空を見ると、ワイバーン共がこちらに気付いたのか、急接近しているように見えた。
「こいつはあかんな……」
「よぉーし! ここは迎え撃つしかないね!」
ラピスとリンは攻撃態勢に入っていた。
よし、ここは私も迎え撃とう!
「じゃあ……私とゴルドちゃん……みんなを……避難させる」
「うん! キセノン、ゴルド! お願い!」
「おうよ! 行くぜ! キセノン!」
「うん……」
キセノンとゴルドはみんなを連れて、安全地帯へと移動を始めた。
……よし、じゃ、こいつらを片付けないとね!
「行くよ! みんな!」
「うん!」
「任せときや!」
私たちはワイバーン共を返り討ちにするために、走り出した。
既に奴らは至近距離まで迫っていた。
「よし! 食らえ!!」
私は刀を構え、戦闘にいるワイバーンを切りつけた。
斬撃が命中し、奴は呻き声を上げ、煙となって消えた。
「ほなウチも! でやぁ!」
ラピスは新体操の如く、飛び上がり、空中で竜巻のように回転しながら、ワイバーンを千切りにした。
か、かっこいい……思わず私は見とれてしまった。
「よぉーしアタシも!」
リンはボウガンを構え、狙いを定めると、向かってくるワイバーンの群れを次々と射抜いていった。
ワイバーン共は煙へと変わっていき、ほとんどが消えていた。
「リン! やるじゃん!」
「ふふふ、2人もバリ凄いよ!」
「このまま殲滅していくで!」
私たちは体勢を立て直し、ワイバーンを迎え撃った。
「でも……僕、自信が無いよ……もしも、治らない病気だったらどうするの?」
「治らねぇなら、多少はマシになるようにしてみろ、そうしたら今までよりも楽になるかもしれねぇし、やっている間に新たな治療法が見つかるかもしれねぇ……だから、自信を持て、銀次」
「……よくわからないよ」
……つまり、ゴルドが言いたいのは、リハビリは無駄じゃない、やっている間に何かが変わるかもしれないし、いい方法が見つかるかもしれない……という事なのだろうか?
確かに、そうかもしれない、現に私だって異世界の研究をやり続けていたら、本当に異世界からの人々……リン達と会えたわけだし。
銀次くんも、リハビリをやり続けていたら……何かが変わるかもしれない……。
「銀次くん、挫折する気持ち、よくわかるよ、一向に変化が起きなくて今やっていることが無意味に思えてきて何もかもが嫌になっちゃうんでしょ?」
「そう……かも」
「そういう時はさ、自分が何のためにここまでやってきたのか考えるとか、できそうな目標を立ててそれを目指して頑張るとか……小さい事から始めればいいんだよ」
「瑠璃お姉ちゃん……」
私だって、そうやってここまで来たんだ、銀次くんだって同じような事ができるかもしれない。
いや、きっとできる……銀次くんにならきっとね。
「るり姉の言う通り! 小さい事から始めようよ!」
「そうだなぁ、じゃあ最初は、最低10歩とか!」
「10歩か……それよりも100歩がいいかな?」
「100歩かぁ……いいかもね!」
「いやいや、流石に100歩は……いや、行けるよね!」
翡翠ちゃんと碧ちゃんがそれとなく目標を提示し、銀次くんもやる気を見せたようだ。
100歩かぁ……今の銀次くんなら、行けそうかもね。
「ねぇ……みんな……ちょっと……まずいかも」
「……え?」
キセノンが上を指差し、警告を促す……上空を見ると、ワイバーン共がこちらに気付いたのか、急接近しているように見えた。
「こいつはあかんな……」
「よぉーし! ここは迎え撃つしかないね!」
ラピスとリンは攻撃態勢に入っていた。
よし、ここは私も迎え撃とう!
「じゃあ……私とゴルドちゃん……みんなを……避難させる」
「うん! キセノン、ゴルド! お願い!」
「おうよ! 行くぜ! キセノン!」
「うん……」
キセノンとゴルドはみんなを連れて、安全地帯へと移動を始めた。
……よし、じゃ、こいつらを片付けないとね!
「行くよ! みんな!」
「うん!」
「任せときや!」
私たちはワイバーン共を返り討ちにするために、走り出した。
既に奴らは至近距離まで迫っていた。
「よし! 食らえ!!」
私は刀を構え、戦闘にいるワイバーンを切りつけた。
斬撃が命中し、奴は呻き声を上げ、煙となって消えた。
「ほなウチも! でやぁ!」
ラピスは新体操の如く、飛び上がり、空中で竜巻のように回転しながら、ワイバーンを千切りにした。
か、かっこいい……思わず私は見とれてしまった。
「よぉーしアタシも!」
リンはボウガンを構え、狙いを定めると、向かってくるワイバーンの群れを次々と射抜いていった。
ワイバーン共は煙へと変わっていき、ほとんどが消えていた。
「リン! やるじゃん!」
「ふふふ、2人もバリ凄いよ!」
「このまま殲滅していくで!」
私たちは体勢を立て直し、ワイバーンを迎え撃った。
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