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第8章 立ち上がライズ! ドワーフじゃーないと!
第184話 病院ダンジョン
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……言葉が出ない私をよそに、一つの影が私を押しのけてきた。
その影は……。
「……ゴルド?」
ゴルドは私を押しのけ、銀次くんの胸ぐらを掴んでいた。
「馬鹿野郎! そんなこと言うんじゃねぇ!!」
ゴルドは血相を変え、銀次くんに怒鳴りつけていた。
「ちょ、ちょっとゴルド! 落ち着いて!」
「そ、そうだよゴル爺! 流石に手を出すのはマズいって!」
「うるせぇ! ワシはな、こういう奴が大嫌いなんだ! 一度言ってやらねぇとダメなんだよ!!」
私とリンが止めに入るも、ゴルドは掴むのを辞めなかった。
ゴルド……なんか様子がおかしい……。
「いいか! テメェは……」
ゴルドが銀次くんに何かを言おうとした……その時だった。
「な、なんだい!?」
叔母さんが突然大声を上げた。
叔母さんの声に私たちも反応し、下を見ると……。
「るり姉! これって……あの地震の時の……」
「翡翠ちゃん! こっち!」
「ノン姉ちゃん……」
「大丈夫……落ち着いて」
私たちはお互いに寄り添い、ダンジョンに備えた。
☆
「こ……ここは?」
目を開け、周りを確認すると、そこは……背の高い岩石に覆われた荒地だった。
まるで谷の底にいるような、もしくは山の奥深くにいるような……そんな感覚だ。
「みんな、いる?」
「うん! アタシはここ!」
「ウチはここやで!」
リンとラピスは、看護師さんと叔母さんを守るように寄り添っていた。
「な、なにここ……なんなの?」
「落ち着け!」
銀次くんは状況が理解できないのか、周りをキョロキョロとしていた。
ゴルドはそんな銀次くんを宥めるように声を掛ける。
そ、そういえばキセノンと碧ちゃんは……。
「みんなー!!」
「あ、碧ちゃん!?」
碧ちゃんとキセノンは、高く聳え立つ岩石の上に立っていた。
私たちの元へと向かうため、キセノンが碧ちゃんを抱え、私たちの元へと降り立ってきた。
「なんだいここは……いつの間にこんな……」
「落ち着いてハクハク、ここはあのバリ大きい塔の中だよ!」
「あぁ、あの塔の中かい……随分と……なんかまるで……別の世界に来たみたいだねぇ」
そういえば叔母さん、ダンジョンの中に入るのは初めてか。
「琥珀さん! ここはワシらにお任せください! 行くぜ! みんな!」
ゴルド、叔母さんに良い所見せられるチャンスだと思ったのか、メチャクチャ気合が入ってる……まぁ、さっさと片付けるか。
その影は……。
「……ゴルド?」
ゴルドは私を押しのけ、銀次くんの胸ぐらを掴んでいた。
「馬鹿野郎! そんなこと言うんじゃねぇ!!」
ゴルドは血相を変え、銀次くんに怒鳴りつけていた。
「ちょ、ちょっとゴルド! 落ち着いて!」
「そ、そうだよゴル爺! 流石に手を出すのはマズいって!」
「うるせぇ! ワシはな、こういう奴が大嫌いなんだ! 一度言ってやらねぇとダメなんだよ!!」
私とリンが止めに入るも、ゴルドは掴むのを辞めなかった。
ゴルド……なんか様子がおかしい……。
「いいか! テメェは……」
ゴルドが銀次くんに何かを言おうとした……その時だった。
「な、なんだい!?」
叔母さんが突然大声を上げた。
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「るり姉! これって……あの地震の時の……」
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「大丈夫……落ち着いて」
私たちはお互いに寄り添い、ダンジョンに備えた。
☆
「こ……ここは?」
目を開け、周りを確認すると、そこは……背の高い岩石に覆われた荒地だった。
まるで谷の底にいるような、もしくは山の奥深くにいるような……そんな感覚だ。
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「うん! アタシはここ!」
「ウチはここやで!」
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「な、なにここ……なんなの?」
「落ち着け!」
銀次くんは状況が理解できないのか、周りをキョロキョロとしていた。
ゴルドはそんな銀次くんを宥めるように声を掛ける。
そ、そういえばキセノンと碧ちゃんは……。
「みんなー!!」
「あ、碧ちゃん!?」
碧ちゃんとキセノンは、高く聳え立つ岩石の上に立っていた。
私たちの元へと向かうため、キセノンが碧ちゃんを抱え、私たちの元へと降り立ってきた。
「なんだいここは……いつの間にこんな……」
「落ち着いてハクハク、ここはあのバリ大きい塔の中だよ!」
「あぁ、あの塔の中かい……随分と……なんかまるで……別の世界に来たみたいだねぇ」
そういえば叔母さん、ダンジョンの中に入るのは初めてか。
「琥珀さん! ここはワシらにお任せください! 行くぜ! みんな!」
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