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第8章 立ち上がライズ! ドワーフじゃーないと!

第174話 ボタン連打バトル

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「で、これどうやるの?」
「あぁ、これはね……」

 私は説明書を片手に、ゲームの解説を行った。
 このゲームは簡単に言えば格闘ゲームだ、だが、他の格闘ゲームとは一味違うところがある。
 それは……「ボタン連打」なのだ。
 このゲームは必殺技を決めるとき、ボタン連打で競い合い、最終的に多く連打をした方が勝ちである。
 ちなみにこのゲームのコンピューターは……めちゃくちゃ強い、死ぬほど連打しても向こうが勝つ確率が高い……だから評価が悪かったんだろうけど。

「じゃあ私は……『ケイザ』にしようかな、リンは?」
「じゃあアタシは、この『ホースモルフェノク』で!」

 キャラを選び、戦闘開始だ。
 私も小さい頃に遊んだっきりなので、操作もほとんど覚えていない。
 かくいうリンもゲームを遊ぶの初めてなので、操作がおぼついていない。
 お互いに試行錯誤しながら、バトルをした。

「えぇ!? 今アタシ、ボタン押したよね!?」
「ほらほら、リン、攻撃しないとやられるよ?」
「むぅー……ちょっとは手加減してよ!」
「無茶言わないでよ……ふふふ」
「……あはは!」

 こちらが攻撃すると向こうも攻撃を仕掛ける、無意味に距離を取り合ったり、攻撃が空振りしたり……何か知らないけど、楽しい。
 そうこうしているうちに、必殺技の時間だ。
 徐にコントローラーを床に置き、指を振動させるかの如く連打を始めた。
 リンもそれを真似て、同じように連打を始める。

 これは……負けられないね。
 私は気合を入れ、連打をするが……

「あー……」

 連打負けしてしまった。
 リン……強すぎでしょ。

「ふふーん、ルリルリ、まだまだだね!」
「つ、次は負けないから……」

 再びコントローラーを操り、リンの操るホースモルフェノクにダメージを与えていく。
 どうやらリンは連打能力は高いが、通常のバトルは苦手のようだ。
 そうこうしているうちに、再び必殺技の時間になる。

「次は負けないよ、リン!」
「望むところ!」

 再びコントローラを地面に置き、連打を始める。
 私は負けまいと連打を早める、先程よりも早い連打に、リンは圧倒されていた。

「うおおおおお!! バリ負けられない!!」

 リンも負けじと連打をするも、私の拘束レンダには勝てない様子だ。
 そのまま我を忘れ連打を続け……ついに、リンに勝利することができた。

「あー負けちゃった……」
「リン、ものすごく強かったね」
「ルリルリも!」

 私たちはお互いを称え、握手をした。
 まるでスポーツの試合をしたみたいだな……。

「ほんま、2人ともようがんばったなぁ!」
「ちょ、ちょっとラピス……」

 後ろで見学をしていたラピスが、私たちを包み込むように抱き着いてきた。
 そこまで迫力があったのだろうか? いやまぁ確かに汗かくくらいには疲れたけど……。

「ねぇねぇ! もう一回やろ!」
「も、もう一回!?」

 さ、流石に2連戦は辛いな……。

「ほな、次はウチがやってみようかな」
「お、いいね! じゃ、ラピラピ、一緒にやろう!」

 ラピスにコントローラーを預け、私は観客席へと回った。
 2人のバトル、どんな風になるんだろうか? 正直楽しみだ。

「よぉーし! じゃあ私はさっきルリルリが使ってたキャラで!」
「ほな、ウチはリンはんが使ってたキャラ使おうかな」
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