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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!
サキュバスの過去 その12 ~ポーションと恋~
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「……なんとかしたいわぁ」
ウチは家に帰った時に考えた。
普段から、3人はあんな風にヘロヘロになっとるんやろか?
せやったら、いずれどこかで限界が来てまう。
どうにか……いい方法は……。
「ただいまー! ラピス!」
……しばらく考えていると、オトンの声が聞こえた。
玄関で出迎えると……薬瓶を片手に、靴を脱いでいた。
「はぁ……ほんま疲れた、連日探索者の女性の相手は無理やわ……」
「ほんまお疲れさん」
オトンは見るからにヘロヘロやった。
ちょうど、今日のパーティメンバーのようやった。
「探索者相手はほんまに疲れるで、今日も『ポーション』があったから何とかなったけどな」
なるほど、この薬瓶はポーションやったんやな。
……ん? ポーション?
そういえば……学問の稽古する時、基礎だけやけど、それの勉強したっけなぁ。
一応、薬にできる植物やら計算式はうろ覚えやけど覚えとる……。
……せや。
「なぁオトン」
「おう、どないしたんや?」
「ウチに……ポーションの学問、今一度教えてくれまへんか?」
「あ、あぁ! いいとも!」
オトンは嬉しそうな顔でポーションについて一通り教えてくれた
☆
オトンから学問を今一度教わったウチは、早速素材集めに出掛けた。
険しい山道、潮風漂う海辺、果ては住宅地まで……。
あちらこちらで素材を集めたウチは、早速自室で鉄窯、試験管、その他諸々を揃え、調合を開始した。
傷を癒す薬、高熱を抑える薬、腹痛を治す薬、疲れを一時的に癒す薬……。
そんで、それらを新たに覚えた「収納魔法」に仕舞い、再びダンジョンへと入る。
ダンジョンを潜り、しばらくすると、メンバーに疲労と怪我が目立ってくる……そこで、ウチの出番や。
「ほな、一旦安全地帯行きましょか、薬、調合しときましたわ」
「おぉ! 凄いじゃないか! ラピス!」
薬を見せると、3人はとても喜んでくれた。
「ラピス、本当に素晴らしいよ! ありがとう!」
「お、おおきに……」
アンはんはウチを褒め称え、頭を撫でた……ウチもうそういう年齢とちゃうんやけどな……。
褒められるのは悪い気はせぇへん、むしろ……とても嬉しい。
特に、アンはんに褒められるのは、とても嬉しかった。
もっと……もっと……アンはんに褒められたい。
ウチは自然とそう考えるようになった。
せやから、ポーション作りは勿論、戦い面も頑張った。
パーティでダンジョン探索が終わったら、また一人でダンジョンに潜り、モンスターと戦った。
すると、自然と強いモンスターとも対等で戦えるようになっていった。
「凄いじゃないか! 強くなったな、ラピス!」
「お、おおきに!」
次のダンジョン探索の時……アンはんにまた褒められた、めちゃくちゃ嬉しい。
アンはんはウチに探索者の道を切り開いてくれた恩人であり、戦いを教えてくれた師匠であり……ウチのもう一人のオカンと言ってもええかもしれへん。
いや、寧ろ……。
「どうした? ラピス」
「い、いえ! なんでも!」
あかんあかん、今は探索探索……。
ウチは気持ちを切り替え、メンバーと前へと進んだ。
ウチは家に帰った時に考えた。
普段から、3人はあんな風にヘロヘロになっとるんやろか?
せやったら、いずれどこかで限界が来てまう。
どうにか……いい方法は……。
「ただいまー! ラピス!」
……しばらく考えていると、オトンの声が聞こえた。
玄関で出迎えると……薬瓶を片手に、靴を脱いでいた。
「はぁ……ほんま疲れた、連日探索者の女性の相手は無理やわ……」
「ほんまお疲れさん」
オトンは見るからにヘロヘロやった。
ちょうど、今日のパーティメンバーのようやった。
「探索者相手はほんまに疲れるで、今日も『ポーション』があったから何とかなったけどな」
なるほど、この薬瓶はポーションやったんやな。
……ん? ポーション?
そういえば……学問の稽古する時、基礎だけやけど、それの勉強したっけなぁ。
一応、薬にできる植物やら計算式はうろ覚えやけど覚えとる……。
……せや。
「なぁオトン」
「おう、どないしたんや?」
「ウチに……ポーションの学問、今一度教えてくれまへんか?」
「あ、あぁ! いいとも!」
オトンは嬉しそうな顔でポーションについて一通り教えてくれた
☆
オトンから学問を今一度教わったウチは、早速素材集めに出掛けた。
険しい山道、潮風漂う海辺、果ては住宅地まで……。
あちらこちらで素材を集めたウチは、早速自室で鉄窯、試験管、その他諸々を揃え、調合を開始した。
傷を癒す薬、高熱を抑える薬、腹痛を治す薬、疲れを一時的に癒す薬……。
そんで、それらを新たに覚えた「収納魔法」に仕舞い、再びダンジョンへと入る。
ダンジョンを潜り、しばらくすると、メンバーに疲労と怪我が目立ってくる……そこで、ウチの出番や。
「ほな、一旦安全地帯行きましょか、薬、調合しときましたわ」
「おぉ! 凄いじゃないか! ラピス!」
薬を見せると、3人はとても喜んでくれた。
「ラピス、本当に素晴らしいよ! ありがとう!」
「お、おおきに……」
アンはんはウチを褒め称え、頭を撫でた……ウチもうそういう年齢とちゃうんやけどな……。
褒められるのは悪い気はせぇへん、むしろ……とても嬉しい。
特に、アンはんに褒められるのは、とても嬉しかった。
もっと……もっと……アンはんに褒められたい。
ウチは自然とそう考えるようになった。
せやから、ポーション作りは勿論、戦い面も頑張った。
パーティでダンジョン探索が終わったら、また一人でダンジョンに潜り、モンスターと戦った。
すると、自然と強いモンスターとも対等で戦えるようになっていった。
「凄いじゃないか! 強くなったな、ラピス!」
「お、おおきに!」
次のダンジョン探索の時……アンはんにまた褒められた、めちゃくちゃ嬉しい。
アンはんはウチに探索者の道を切り開いてくれた恩人であり、戦いを教えてくれた師匠であり……ウチのもう一人のオカンと言ってもええかもしれへん。
いや、寧ろ……。
「どうした? ラピス」
「い、いえ! なんでも!」
あかんあかん、今は探索探索……。
ウチは気持ちを切り替え、メンバーと前へと進んだ。
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