現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

立風館幻夢/夜野一海

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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!

第152話 別れと帰路

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「瑠璃さん、私もまた瑠璃さんに会いたい!」
「ほ、蛍ちゃん?」
「瑠璃さんのかっこいい姿を見て、私元気貰っちゃった! また……元気貰っても良いかな?」
「そ、そうなんだ……じゃあね……」

 私はスマホを取り出し、地図アプリを起動した。
 蛍ちゃん、私で元気貰ったんだ……嬉しいような、恥ずかしいような……。

「……ここ、ここが私たちの家」

 私はいかいやの住所を出し、蛍ちゃんと美月ちゃんに見せた。

「いかいや……ここは?」
「所謂駄菓子屋だよ、もしも何かあったらここに来てね」
「……うん!」

 再会の約束の代わりに、私と蛍ちゃんは、お互いに握手をした。

「それじゃ、2人とも、気を付けて帰りや」
「はい! ラピスさん、瑠璃さん、それに皆さん……今日は本当にありがとうございました!」
「また会おうね!」

 私たちは手を振って、2人が見えなくなるまで帰路を見守った。

「……行っちゃったね」
「でもまぁ、また会えるやろ」
「……だね」

 2人は大丈夫だったけど……服屋にいた他の人たちは無事なのだろうか?
 心配だが、他の探索者が助けてくれたことを祈るしかないか……。

「……じゃ、みんな! 一旦帰ろう!」

 私の心配をよそに、リンが手を叩いて、そんなことを言った。
 ……ま、一旦帰った方がいいか。

「そうそう! ノンノンとゴル爺にお土産あるんだよ! ……って、あれ? 買った服は……」
「……あっ」

 そういえば、買った服どこに置いたんだっけ!? ど、どうしよう……。

「ほら、ここやで」
「ラピス、いつの間にそれを?」
「ダンジョンに入る前に座っていた椅子に放置してあったんや」
「あ、そっか……」

 良かった、盗られなくて……。

「ワシらに服? 別に琥珀さんの服があるからいいんだがな……ま、貰っといてやるよ」
「みんなが……選んだのなら……嬉しい」
「楽しみにしててね! じゃあ行こう! ルリルリ、ラピラピ!」

 リンは眩しい笑顔で、「早く早く!」と言いながら、走り出した。
 私たちも後を追うように走り出す、全く、そこまで急がなくてもいいのに。

「ちょ、ちょっと……リン……走らないで……疲れた」
「あ、ごめん……ダンジョンで疲れたよね?」
「うん、ちょっと……キツイ……」

 4人はまだまだ走れるようだったが、私はもう歳だ……。
 私に合わせて、みんなも同じスピードで歩き始めた。

「ったく、だらしねぇな」
「しょうがないじゃんゴル爺」
「せやせや、ゴルドはんみたいにヨボヨボに見えて体力があるわけとちゃうわけやしなぁ」
「それは褒めてんのか? 煽ってんのか?」
「両方やな」
「あはは、言えてるかも!」
「お前らなぁ!!」

 リンとラピスがゴルドをからかい追いかけっこが始まった。
 年齢のわりに、元気だね、3人とも。

「……瑠璃ちゃん……そういえば……聞きたい事……ある」

 そんな3人を眺めていると、キセノンが私の服を引っ張り質問してきた。

「何? キセノン」
「うん……この世界に……」

 ……今日のキセノンの質問は少し違っていた。

「……『海底帝国』って……存在……しない?」
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