上 下
155 / 424
第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!

第146話 キス魔、再び 2

しおりを挟む
「ま、待ってよラピス!」
「なんや?」
「いやいや、なんでそういう流れになってるの?」

 私は完全にそういう流れになっているラピスに純粋にツッコミを入れた。

「別に……したいからやけど?」
「したいからって……」

 なんなの? サンルートの人たちってキス魔しかいないの?

「ええやんか、別に、仲間の信頼の証みたいなもんやねん」
「ちょ、ちょっと待ってよ……ラピんん!?」

 有無を言わさず、ラピスは己の唇で……私の唇を抑えつけた。
 私は離れようと抵抗するも、ラピスの腕が私を離すまいと体に巻き付いており、抵抗虚しく、私はされるがままになった。
 しばらく繋がった後、ラピスは私から離れた。

「あはは、顔真っ赤やんけ」
「そ、そういうラピスこそ……」
「あ……ほんまや、なんかあっついわぁ……」

 恥ずかしいならなんでキスなんかするんだ……全く。
 ……よし、気を取り直して先に進もう。

「……瑠璃ちゃん」

 ……進もうとした矢先、キセノンが服を引っ張り、私の足を止めた。

「……キセノン?」

 ……なんでキセノンは……目を輝かせて私を見つめているの?

「私も……したい」
「……はい?」

 なにをいっているんだこのこわ? わたしよくわからないよ、だれかおしえてください。

「私も……キス……したい」
「なんで!?」
「だって……リンちゃんと……ラピスちゃんだけ……ずるい……気持ち……複雑……」

 きもちがふくざつ? わたしよくわからないよ。

「なんや、キセノンはんもしたいんかい」
「うん……」
「そうかいそうかい、なら、ウチは離れようかね」

 らぴすがはなれていった、かわりにきせのんがだきついてくるよ。
 わたし、もうちからもなにもはいらないよ、なにもかんがえられないよ。

「瑠璃ちゃん……大丈夫? なんか……目が……泳いでる……」

 きせのんがなにかをいっている……なんだろうね、きせのんがだからあたまのいいことだよね、わたしわかるよ。

「ま……いっか……じゃ……キス……する」

 きせのんのかおがちかづいてきました、わたしはなにもできませんでした。
くちびるがあたたかいです、なんだかとてもいいです。

「……瑠璃ちゃん?」

 きせのん……なんか……いいね。

「どうしたの? ノンノン」
「瑠璃ちゃん……気絶……してる」
「えぇ!?」

 ……なんだか、まわりがくらいなぁ、ま、いっか……。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【本編完結】暁の騎士と宵闇の賢者

BL / 連載中 24h.ポイント:6,526pt お気に入り:876

魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:42pt お気に入り:3,114

妃は陛下の幸せを望む。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:839

快感射精クラブ

BL / 完結 24h.ポイント:56pt お気に入り:67

わたくしの許婚が王女ですって?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:7

妹の婚約者の義妹が私を糾弾してきた話

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:5

ピンクスライムさんは○○○が欲しい

BL / 完結 24h.ポイント:85pt お気に入り:800

処理中です...