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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!

第145話 キス魔、再び

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「……ん」
「……んん」

 リンとラピスは……お互いにキスをした!?
 え!? ちょ、ちょっと……。

「ちょっと! リン! ラピス!」
「え?」
「なんやねん? 急に大声出して」

 私が大声で声を掛けると、2人は何事も無かったかのように唇を離した。
 な、なんでそんな平然としてるの!?

「いやいやいや、何いきなりお互いにキスしてるの!?」
「いや、別に……仲間だから当然でしょ? ね? ラピラピ」
「せやせや、スキンシップや、スキンシップ」

 いやいやいや、だからってそんないきなり……。
 リンがキス魔なのは知ってるけど……なんでラピスはそれを簡単に受け入れてるわけ!?
 別に長い間仲間どうしなら当たり前……当たり前なのか?
 ていうかリンはキスできるなら誰でもいいんじゃないの? ……いや、ゴルドとはしてないって言ってたけど……あぁもう! 何考えているんだ私は!

「あ、わかった!」
「な、なにが!? ……って」

 リンはラピスから離れ……代わりに私に抱き着いた。
 ななななな……何を……

「ルリルリ……キスしたかったんだね!」
「はぁ!? そんなこと言って……んん!?」

 有無を言わさず……リンは私の唇を自身の唇で塞いでしまった。
 私は抵抗をする隙も与えられず、それを受け入れてしまった。

「えへへ、ルリルリもかっこよかったよ」
「はぁ……はぁ……そ、そう……」

 熱が顔まで上ってしまい、私はリンと目線を合わせることができなかった。

「ほんま、かっこよかったで、瑠璃はん」
「そ、そう……ありがとう……」
「ほんま……良かったで」

 ……え? なんかラピスの目……おかしくない? なんで恋する乙女みたいな目をしてるの!?
 なんで微笑みを見せてるの!? なんで顔がほんのりと赤いの!?

「……ラピラピ、もしかして、ルリルリと……したいの?」
「なんやろか……そんな気分になってもうたわ」

 ……なんでそんな気分になるの!? 意味わかんないんだけど!?
 リンはラピスの行動を察したのか……私から離れた。
 いやいやいや、なんでそこ察しちゃうの!?

「……瑠璃はん」
「な、なんでしょうか、ラピスさん?」

 ラピスは私の背中に手を回し、顔を近づけてくる。
 どうしよう……別にキスするのは……リンの事もあったしあまり抵抗感はないけど……こんなところでする!?
 そ、そうだ、ゴルドならビシっと言ってくれるはず……私はゴルドに向かって視線を送った……が、ゴルドは既に遠くにいて、明後日の方向を見て終わるのを待っているようだった。
 ていうかなんでゴルド見て見ぬふりをしてるの!? 助けてよ!!
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