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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!
第138話 サキュバスのトラウマ
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「そ、それで……どうなったの?」
「……幸い、近所の人たちがウチを助けてくれて、その男どもの相手を請け負ってくれたんや」
「よ、良かった……」
なんか安心した……本当に良かった、何もなくて。
「確かにそん時は良かった……せやけど、問題はここからや……大体予想はつくやろ?」
「……幼少期のトラウマ?」
「せや……大人になったら、嫌でも男の相手をせなあかん……別に動物の精でもどうにかなるんやけど、サキュバスの社会では、それは野蛮な奴のやることなんや……ほら、人間さんでも普段愛玩用の動物を食ったりはせぇへんやろ? それと同じ理屈やねん」
愛玩用の動物……犬とか猫とかかな?
いやまぁ、そういう動物は一概に食べないとは言えないかもしれないけど……それを食べる地域も無くはないと思うし……例えば兎とかは昔の日本でも食べていたわけで。
……ん? 待てよ?
「でも前、『人間から取るわけない』って……」
「そりゃそうやん、ウチ……そういうの無理やし」
「あーね……」
そりゃそうも言いたくなるか……。
「でな……ウチは男を目にすると幼少期のトラウマが重なって……相手をすることができない体になってもうた……サキュバスの社会でそれは恥も同然、ウチは周りから馬鹿にされまくったわ……」
そういえば前もそんなこと言ってたような気がする。
サキュバスの世界では、男性の相手ができないということは、生き恥を晒しているのと同じ意味のようだ……なんか、辛いな。
「ラピラピ! ずーっと言ってるでしょ? そんなことどうでもいいじゃない! ラピラピはゴル爺とは普通に話せるわけだし……」
「ゴルドはんは別にええねん! 問題は……これからのことや」
……これからの事?
「それって、どういう事?」
「ウチ、怖いんや……このまま、ウチの恐怖心が理由で……人を死なせてしもうたら……今まではみんなが対処してくれたんやけど……いつまでもこんなんじゃアカンと思うねん……」
……いつまでもこんなんじゃダメ……か。
そう思う気持ちも分からなくはない……けど。
「……無理して変わる必要はないんじゃない?」
「……え?」
「……幸い、近所の人たちがウチを助けてくれて、その男どもの相手を請け負ってくれたんや」
「よ、良かった……」
なんか安心した……本当に良かった、何もなくて。
「確かにそん時は良かった……せやけど、問題はここからや……大体予想はつくやろ?」
「……幼少期のトラウマ?」
「せや……大人になったら、嫌でも男の相手をせなあかん……別に動物の精でもどうにかなるんやけど、サキュバスの社会では、それは野蛮な奴のやることなんや……ほら、人間さんでも普段愛玩用の動物を食ったりはせぇへんやろ? それと同じ理屈やねん」
愛玩用の動物……犬とか猫とかかな?
いやまぁ、そういう動物は一概に食べないとは言えないかもしれないけど……それを食べる地域も無くはないと思うし……例えば兎とかは昔の日本でも食べていたわけで。
……ん? 待てよ?
「でも前、『人間から取るわけない』って……」
「そりゃそうやん、ウチ……そういうの無理やし」
「あーね……」
そりゃそうも言いたくなるか……。
「でな……ウチは男を目にすると幼少期のトラウマが重なって……相手をすることができない体になってもうた……サキュバスの社会でそれは恥も同然、ウチは周りから馬鹿にされまくったわ……」
そういえば前もそんなこと言ってたような気がする。
サキュバスの世界では、男性の相手ができないということは、生き恥を晒しているのと同じ意味のようだ……なんか、辛いな。
「ラピラピ! ずーっと言ってるでしょ? そんなことどうでもいいじゃない! ラピラピはゴル爺とは普通に話せるわけだし……」
「ゴルドはんは別にええねん! 問題は……これからのことや」
……これからの事?
「それって、どういう事?」
「ウチ、怖いんや……このまま、ウチの恐怖心が理由で……人を死なせてしもうたら……今まではみんなが対処してくれたんやけど……いつまでもこんなんじゃアカンと思うねん……」
……いつまでもこんなんじゃダメ……か。
そう思う気持ちも分からなくはない……けど。
「……無理して変わる必要はないんじゃない?」
「……え?」
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