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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!
第133話 蜘蛛の大群
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「き、きゃああああああ!! き、キモい! 助けて!!」
「ど、どうしたの!?」
蛍ちゃんが突然前を指差し、その場にへたり込んでしまった。
……指を差す方向を見ると、蜘蛛の大群がこちらに向かって前進していた。
「……大丈夫、私が何とかする」
「む、無理だよぉ……あんな大群……」
確かに……無理かもしれない、でも。
「私、決めたから……貴方を守るって、だから、戦う」
「な、なにそれ……意味わかんない……」
確かに、自分で言うのもなんだけど、意味不明だ。
でも、今は……この子を守らないと!
私は変身アプリを起動し、カードを翳した。
再び赤い装甲に身を包み、刀を構えた。
「かかってこい! 私が相手だ! うおおおおおおおおお!!」
私は気合を入れ、蜘蛛の大群に目掛けて走り出した。
刀を大きく振るい、奴らを一刀両断にしていく。
しかし、奴らも馬鹿ではない、私が特定の蜘蛛を切り裂く中、一部が攻撃を掻い潜って蛍ちゃんに向かおうとしていた。
……だが、私だって馬鹿ではない、刀で仕留められなかった奴は隙を見て、代わりに蹴りをお見舞いしてやった。
すると、奴らは煙となって消えていく……が、まだまだ数は沢山いる。
どうにかしないと……。
「きゃあああああ!! 助けて!!」
……まずい、蛍ちゃんの方へ蜘蛛が向かっている。
なんとかしなきゃ!
「食らえ!!」
私は咄嗟に刀を投げつけ、蛍ちゃんお襲おうとした蜘蛛のぶっ刺した。
するとそいつは煙となって消え、刀がその場に落ちた。
「ひ、ひぇ……」
蛍ちゃんは動揺し、その場で後ずさりをする。
早く……なんとかしないと。
「おりゃああああああ!!」
私は周りにいる蜘蛛どもをぶん殴ったり、蹴り飛ばしたりして、消滅させまくった。
そして、蛍ちゃんに目掛けて走り出し、刀を拾い、そのまま目の前まで来ていた蜘蛛どもを切り裂いた。
「ふぅ……間に合った」
間一髪、彼女を守ることができた。
「す、すごい……」
蛍ちゃんはそんな姿の私を見て……キラキラした目で見つめている。
「さっきも言ったけど……私は、貴方を守るって、そう決めたから」
「そ、そんな……私なんかのために?」
私なんか……か。
私はその言葉を否定するように、今の自分の信条を口にした。
「……誰かがやらなきゃ終わらない、他の誰かがその責任を負うくらいなら、私がやる」
「……え?」
「この言葉、仲間が言ってくれてね、好きなんだよね……貴方を守ることができる人が今は私しかいない……だから、私が全力で貴方を守る!!」
「……」
「かかってこい! 蜘蛛ども! おりゃああああああ!!」
私は蜘蛛に向かって走り出し、再び刀を振るう。
奴らはどんどん煙となって消えていき、徐々に数も少なくなってきた。
「まだまだ! 行くよ!!」
私はそれでも、剣を振るう手を休めることなく、奴らを切り裂いていった。
……気が付くと、上空に煙が漂い……蜘蛛の姿は見えなくなった。
「はぁ……はぁ……やった……」
敵の姿が見えなくなり、安心したのか、私は変身解除し、その場に倒れこんだ。
「る、瑠璃さん! 大丈夫!?」
私の事を心配してくれたのか、蛍ちゃんがこちらに駆け込んできた。
「わ、私は……平気……それより……蛍ちゃん……怪我とか……ない? はぁ……はぁ……」
「何やってるの! ……瑠璃さんがそんなんじゃ、守られても……」
……蛍ちゃんは倒れこんだ私を持ち上げ、抱きしめた。
「ご、ごめんね……心配かけさせちゃって、でも、私は本当に大丈夫」
「瑠璃さん……こんなこと、いつもやってるの?」
「うん、日は浅いけどね」
「それも……誰かのために? 貴方自身の意思でやってるの?」
「そりゃ勿論……結果的にあなたを守れたわけだし」
「……もう」
「さぁ……しばらく休んだらまた進もうか」
私は彼女に体を託し……しばらく休息をとることにした。
「ど、どうしたの!?」
蛍ちゃんが突然前を指差し、その場にへたり込んでしまった。
……指を差す方向を見ると、蜘蛛の大群がこちらに向かって前進していた。
「……大丈夫、私が何とかする」
「む、無理だよぉ……あんな大群……」
確かに……無理かもしれない、でも。
「私、決めたから……貴方を守るって、だから、戦う」
「な、なにそれ……意味わかんない……」
確かに、自分で言うのもなんだけど、意味不明だ。
でも、今は……この子を守らないと!
私は変身アプリを起動し、カードを翳した。
再び赤い装甲に身を包み、刀を構えた。
「かかってこい! 私が相手だ! うおおおおおおおおお!!」
私は気合を入れ、蜘蛛の大群に目掛けて走り出した。
刀を大きく振るい、奴らを一刀両断にしていく。
しかし、奴らも馬鹿ではない、私が特定の蜘蛛を切り裂く中、一部が攻撃を掻い潜って蛍ちゃんに向かおうとしていた。
……だが、私だって馬鹿ではない、刀で仕留められなかった奴は隙を見て、代わりに蹴りをお見舞いしてやった。
すると、奴らは煙となって消えていく……が、まだまだ数は沢山いる。
どうにかしないと……。
「きゃあああああ!! 助けて!!」
……まずい、蛍ちゃんの方へ蜘蛛が向かっている。
なんとかしなきゃ!
「食らえ!!」
私は咄嗟に刀を投げつけ、蛍ちゃんお襲おうとした蜘蛛のぶっ刺した。
するとそいつは煙となって消え、刀がその場に落ちた。
「ひ、ひぇ……」
蛍ちゃんは動揺し、その場で後ずさりをする。
早く……なんとかしないと。
「おりゃああああああ!!」
私は周りにいる蜘蛛どもをぶん殴ったり、蹴り飛ばしたりして、消滅させまくった。
そして、蛍ちゃんに目掛けて走り出し、刀を拾い、そのまま目の前まで来ていた蜘蛛どもを切り裂いた。
「ふぅ……間に合った」
間一髪、彼女を守ることができた。
「す、すごい……」
蛍ちゃんはそんな姿の私を見て……キラキラした目で見つめている。
「さっきも言ったけど……私は、貴方を守るって、そう決めたから」
「そ、そんな……私なんかのために?」
私なんか……か。
私はその言葉を否定するように、今の自分の信条を口にした。
「……誰かがやらなきゃ終わらない、他の誰かがその責任を負うくらいなら、私がやる」
「……え?」
「この言葉、仲間が言ってくれてね、好きなんだよね……貴方を守ることができる人が今は私しかいない……だから、私が全力で貴方を守る!!」
「……」
「かかってこい! 蜘蛛ども! おりゃああああああ!!」
私は蜘蛛に向かって走り出し、再び刀を振るう。
奴らはどんどん煙となって消えていき、徐々に数も少なくなってきた。
「まだまだ! 行くよ!!」
私はそれでも、剣を振るう手を休めることなく、奴らを切り裂いていった。
……気が付くと、上空に煙が漂い……蜘蛛の姿は見えなくなった。
「はぁ……はぁ……やった……」
敵の姿が見えなくなり、安心したのか、私は変身解除し、その場に倒れこんだ。
「る、瑠璃さん! 大丈夫!?」
私の事を心配してくれたのか、蛍ちゃんがこちらに駆け込んできた。
「わ、私は……平気……それより……蛍ちゃん……怪我とか……ない? はぁ……はぁ……」
「何やってるの! ……瑠璃さんがそんなんじゃ、守られても……」
……蛍ちゃんは倒れこんだ私を持ち上げ、抱きしめた。
「ご、ごめんね……心配かけさせちゃって、でも、私は本当に大丈夫」
「瑠璃さん……こんなこと、いつもやってるの?」
「うん、日は浅いけどね」
「それも……誰かのために? 貴方自身の意思でやってるの?」
「そりゃ勿論……結果的にあなたを守れたわけだし」
「……もう」
「さぁ……しばらく休んだらまた進もうか」
私は彼女に体を託し……しばらく休息をとることにした。
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