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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!
第123話 シャッター街と開いている店
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外に出ると、リンは先陣を切って駆けだした。
「さぁ、早く早く!」
「リンはん、そんなに急がんでも大丈夫やって」
「そうだよ、そんなに急ぐと転んじゃって怪我するよ?」
リンは大はしゃぎだった。
そんなに外に出たかったのであろうか?
「そういえば、ここの貨幣価値も理解せんとあかんなぁ」
ラピスは叔母さんから渡された財布を見ながらそんなことを呟く。
確かに……キセノンは既に理解しているかもしれないけど。
「この財布にある紙幣……これが1万円札、この国で一番貨幣価値のあるものだよ」
「へぇ……で、このおっさんは誰や? この国で一番偉い人なんか?」
「あぁ、この人はね……大昔の偉人だよ、もうすでに亡くなってるけど」
「そうなんか……お札に描かれとるってことは、相当凄いことしたんやろな」
ラピスの話から察するに、異世界のお金の肖像には、その国の偉い人が描かれているのだろう。
ということは、サンルートの場合はみんなが言っているダイヤ女王陛下が描かれているのだろうか?
その辺も知りたいな。
「……にしても、どこもかしこもシャッターが閉まってるな」
今私たちが歩いているのは一応店が立ち並ぶ繁華街だ。
普段は人が大勢いて大賑わいなのだが、ダンジョン騒動に異世界との融合……色々な要因が重なって、どこも営業停止中だ。
……しばらく歩いていると、服屋やアクセサリー、化粧品の店が立ち並ぶゾーンに来た。
……だが、ここもシャッター街となり果てていた。
「ねぇルリルリ、この辺りが服屋さんが多くある場所なんだよね?」
「うん……でも、どこも閉まってるね」
「うーん……どこか開いている店はないかなぁ?」
……開いている店、か。
そうだなぁ……やっぱこの辺は個人経営の店が多いし、リスクを考えて閉める人が多いのかなぁ?
なら……。
「あそこなら……開いてるかも、ついてきて!」
私は2人に手招きをし、「開いていると思われる店」へと案内する。
2人も楽しみになってきたのか、笑顔でついてきてくれた。
そして……その目的地とは。
「……やっぱり開いてた」
……目的地は、「安くも無く、高くも無いチェーン展開されている服屋」だった、赤い看板が目印で、海外だと高級ブランド扱いされている……らしい。
「……ここはなんや?」
「なんかバリ大きいね!」
2人は服屋を指差して、各々感想を述べた。
「まぁここは……無難な服屋だよ」
「これが服屋!? バリ大きいね!」
まぁ、周りの服屋と比べると確かに大きいかな。
「ここの服はようわからんけど……なんかええな! 色とりどりで、煌びやかで……」
ラピスはショウウィンドウを見て、そんなことを述べた。
「それじゃ、中に入ろっか」
「うん! バリ楽しみ!」
「どんな服があるか楽しみやわぁ」
私たちは手をつないで、服屋に入店した。
「さぁ、早く早く!」
「リンはん、そんなに急がんでも大丈夫やって」
「そうだよ、そんなに急ぐと転んじゃって怪我するよ?」
リンは大はしゃぎだった。
そんなに外に出たかったのであろうか?
「そういえば、ここの貨幣価値も理解せんとあかんなぁ」
ラピスは叔母さんから渡された財布を見ながらそんなことを呟く。
確かに……キセノンは既に理解しているかもしれないけど。
「この財布にある紙幣……これが1万円札、この国で一番貨幣価値のあるものだよ」
「へぇ……で、このおっさんは誰や? この国で一番偉い人なんか?」
「あぁ、この人はね……大昔の偉人だよ、もうすでに亡くなってるけど」
「そうなんか……お札に描かれとるってことは、相当凄いことしたんやろな」
ラピスの話から察するに、異世界のお金の肖像には、その国の偉い人が描かれているのだろう。
ということは、サンルートの場合はみんなが言っているダイヤ女王陛下が描かれているのだろうか?
その辺も知りたいな。
「……にしても、どこもかしこもシャッターが閉まってるな」
今私たちが歩いているのは一応店が立ち並ぶ繁華街だ。
普段は人が大勢いて大賑わいなのだが、ダンジョン騒動に異世界との融合……色々な要因が重なって、どこも営業停止中だ。
……しばらく歩いていると、服屋やアクセサリー、化粧品の店が立ち並ぶゾーンに来た。
……だが、ここもシャッター街となり果てていた。
「ねぇルリルリ、この辺りが服屋さんが多くある場所なんだよね?」
「うん……でも、どこも閉まってるね」
「うーん……どこか開いている店はないかなぁ?」
……開いている店、か。
そうだなぁ……やっぱこの辺は個人経営の店が多いし、リスクを考えて閉める人が多いのかなぁ?
なら……。
「あそこなら……開いてるかも、ついてきて!」
私は2人に手招きをし、「開いていると思われる店」へと案内する。
2人も楽しみになってきたのか、笑顔でついてきてくれた。
そして……その目的地とは。
「……やっぱり開いてた」
……目的地は、「安くも無く、高くも無いチェーン展開されている服屋」だった、赤い看板が目印で、海外だと高級ブランド扱いされている……らしい。
「……ここはなんや?」
「なんかバリ大きいね!」
2人は服屋を指差して、各々感想を述べた。
「まぁここは……無難な服屋だよ」
「これが服屋!? バリ大きいね!」
まぁ、周りの服屋と比べると確かに大きいかな。
「ここの服はようわからんけど……なんかええな! 色とりどりで、煌びやかで……」
ラピスはショウウィンドウを見て、そんなことを述べた。
「それじゃ、中に入ろっか」
「うん! バリ楽しみ!」
「どんな服があるか楽しみやわぁ」
私たちは手をつないで、服屋に入店した。
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