124 / 424
第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!
第115話 地下室開放
しおりを挟む
「なんだい、キセノンちゃんったら、あの瑠璃ちゃんの思い出が詰まった場所が気になってたのかい?」
叔母さんに声を掛けると、「鍵を持ってくるから先に行ってて」と言って来たので、しばらく待っていた。
叔母さんは鍵を持って到着するや否や、地下室のことを「思い出が詰まった場所」などと表現した。
「思い出って……ただの物置じゃない……」
「瑠璃ちゃん、貴方がどう思おうと私はここに入っているものはとても大切なものばかりなんだよ」
「あぁそう……」
正直早いとこ捨てて欲しいよ……まぁ服とかは今になって役に立ってるけどさ。
「わぁー! ルリルリの思い出、楽しみ!」
「せやなぁ、なんか楽しみやわぁ」
リンとラピス早いところ「思い出の品」とやらを見たいらしい。
……別に大したものは言ってないと思うけど。
叔母さんは鍵を回し、重々しい扉を開けた。
「ほら、開いたよ」
……扉を開けると、まず埃まみれの下り階段が出迎える。
叔母さんは明かりを付け、その道を記した。
「さ、行こうか」
「わぁい! 楽しみ!」
「ほな、行きましょか」
「うん……楽しみ……」
叔母さんを先頭に、私たちは下へ下へと下がった。
☆
「わぁー! なにこれなにこれ!?」
「なんやこれ!? かわええなぁ……」
リンは地下室へ到着するや否や、私が小学生の頃に使っていたかわいい自転車に興味を抱いた。
ラピスは私が幼稚園の頃に遊んでいたぬいぐるみ……そういえば叔母さんの家で失くしてどこ行ったのかなって思ったけど、ここにあったんだ、ずっと入ってないから知らなかった。
「ねぇねぇ、これルリルリの写真じゃない!?」
「なんやなんや!? 見せてーな!」
「私も……見たい……」
リンは私の写真を見つけたらしい……恥ずかしいから見ないで! っと言いたかったが、みんなが注目してしまったため、もう遅かった。
「おおおおお!! これがルリルリ!? かわいいね!」
「か、かわいい?」
リンが持っていた写真……確か小学生の頃、叔母さんがここ……いかいやの前で撮ってくれたものだ。
……自分で言うのもなんだが、顔が無表情で、全く愛想が無い。
「あらあら、懐かしいねぇ、このころの瑠璃ちゃん、ものすごく尖っててねぇ、私と初対面の時なんか……」
「叔母さん! やめてよ! 恥ずかしいから……」
「あはは、でも今はこうやって明るくなったからねぇ」
「そ、それは……叔母さんのおかげだよ」
確かに、このころの私はすごい尖ってたなぁ。
周りの大人からは「子どものくせに大人みたいな口調だった」とか言われてたっけ。
……そんなことを考えていると、服の袖が引っ張られる感覚になる、キセノンだ
叔母さんに声を掛けると、「鍵を持ってくるから先に行ってて」と言って来たので、しばらく待っていた。
叔母さんは鍵を持って到着するや否や、地下室のことを「思い出が詰まった場所」などと表現した。
「思い出って……ただの物置じゃない……」
「瑠璃ちゃん、貴方がどう思おうと私はここに入っているものはとても大切なものばかりなんだよ」
「あぁそう……」
正直早いとこ捨てて欲しいよ……まぁ服とかは今になって役に立ってるけどさ。
「わぁー! ルリルリの思い出、楽しみ!」
「せやなぁ、なんか楽しみやわぁ」
リンとラピス早いところ「思い出の品」とやらを見たいらしい。
……別に大したものは言ってないと思うけど。
叔母さんは鍵を回し、重々しい扉を開けた。
「ほら、開いたよ」
……扉を開けると、まず埃まみれの下り階段が出迎える。
叔母さんは明かりを付け、その道を記した。
「さ、行こうか」
「わぁい! 楽しみ!」
「ほな、行きましょか」
「うん……楽しみ……」
叔母さんを先頭に、私たちは下へ下へと下がった。
☆
「わぁー! なにこれなにこれ!?」
「なんやこれ!? かわええなぁ……」
リンは地下室へ到着するや否や、私が小学生の頃に使っていたかわいい自転車に興味を抱いた。
ラピスは私が幼稚園の頃に遊んでいたぬいぐるみ……そういえば叔母さんの家で失くしてどこ行ったのかなって思ったけど、ここにあったんだ、ずっと入ってないから知らなかった。
「ねぇねぇ、これルリルリの写真じゃない!?」
「なんやなんや!? 見せてーな!」
「私も……見たい……」
リンは私の写真を見つけたらしい……恥ずかしいから見ないで! っと言いたかったが、みんなが注目してしまったため、もう遅かった。
「おおおおお!! これがルリルリ!? かわいいね!」
「か、かわいい?」
リンが持っていた写真……確か小学生の頃、叔母さんがここ……いかいやの前で撮ってくれたものだ。
……自分で言うのもなんだが、顔が無表情で、全く愛想が無い。
「あらあら、懐かしいねぇ、このころの瑠璃ちゃん、ものすごく尖っててねぇ、私と初対面の時なんか……」
「叔母さん! やめてよ! 恥ずかしいから……」
「あはは、でも今はこうやって明るくなったからねぇ」
「そ、それは……叔母さんのおかげだよ」
確かに、このころの私はすごい尖ってたなぁ。
周りの大人からは「子どものくせに大人みたいな口調だった」とか言われてたっけ。
……そんなことを考えていると、服の袖が引っ張られる感覚になる、キセノンだ
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI


とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる