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第4章 Open Your Eyes For The Elf's Past
第77話 生姜焼きと箸
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「わぁー! 今日はお肉なんだね! アタシバリ大好き!」
今日の晩御飯は生姜焼きだった。
……と、そういえば気になることがある。
「みんな……お箸は使えるよね?」
サンルートにご飯が存在するというのは昨日のカレーライスで分かった。
しかもご飯に対しては、「茶色くない」とリンが言っていたことから玄米を食している……ということは、ご飯を食べるために箸を用いているのでは? ……と、そんなことを考えていたのだ。
私が箸を使えるかどうかを確認すると……4人は笑い出した。
「ははは! 瑠璃はん、サンルートでは食事の時、基本的には箸やで」
「そ、そうなんだ……」
やっぱりか、私の推測はあっていたようだ。
「そうなんだよ瑠璃ちゃん、お昼ごはんの時、食べやすいようにスプーンとフォークを出したら『箸じゃないと食べづらい』って言われてびっくりしちゃったんだよ」
「な、なるほど」
叔母さんはみんなが箸を使うことに驚いたようだった。
そりゃ見た目が日本人離れしてる4人がそんなこと口にしたら驚くよね……。
「まぁでも、アタシはスプーンとフォークの方が食べやすいことが多いかな? お米を食べるときは箸の方がバリ食べやすいけどね!」
「あー……」
リンの故郷……ファンスウィン共和国では箸を使わないらしい。
そこは地球の北米と同じなのか。
「ちなみに……私の……故郷……箸……使う」
「キセノンの故郷は使うのね」
モーファサ王国……地球では台湾。
地球でも東アジアでは箸を使うが、彼らの世界でも東アジアに相当する国々では箸を使うらしい。
……実に興味深いな。
「ま、話は置いておいて、早く食べよう! ワシ、腹が減ってしょうがないんだ!」
「はいはい、じゃあみんな、席について!」
ゴルドと叔母さんの号令で、全員席に着いた。
そしてみんなで手を合わせてこう言った……「私たちのために犠牲になった動植物、それに関わったすべての人に感謝いたします、いただきます」と。
サンルートのいただきますは本当に素晴らしい、日本のいただきますも同じような意味合いだけど、なんかこっちの方が尚の事命のありがたみを感じる。
……そんなわけで、感謝しつつ、生姜焼きを口に運ぶ。
……やっぱり叔母さんの料理なだけあって美味しい、ゴルドも手伝ったみたいだけど。
「んん! このさっぱりしつつしょっぱい感じ! やっぱり日本の料理はサンルートに近くてバリ美味しいよ! ハクハク!」
「あはは、ありがとう」
リンは生姜焼きを頬張りつつ、感想を述べる。
普段食べている食事でも、食べたことがない人が感想を述べていると、なんか自分が褒められているようで嬉しい。
今日の晩御飯は生姜焼きだった。
……と、そういえば気になることがある。
「みんな……お箸は使えるよね?」
サンルートにご飯が存在するというのは昨日のカレーライスで分かった。
しかもご飯に対しては、「茶色くない」とリンが言っていたことから玄米を食している……ということは、ご飯を食べるために箸を用いているのでは? ……と、そんなことを考えていたのだ。
私が箸を使えるかどうかを確認すると……4人は笑い出した。
「ははは! 瑠璃はん、サンルートでは食事の時、基本的には箸やで」
「そ、そうなんだ……」
やっぱりか、私の推測はあっていたようだ。
「そうなんだよ瑠璃ちゃん、お昼ごはんの時、食べやすいようにスプーンとフォークを出したら『箸じゃないと食べづらい』って言われてびっくりしちゃったんだよ」
「な、なるほど」
叔母さんはみんなが箸を使うことに驚いたようだった。
そりゃ見た目が日本人離れしてる4人がそんなこと口にしたら驚くよね……。
「まぁでも、アタシはスプーンとフォークの方が食べやすいことが多いかな? お米を食べるときは箸の方がバリ食べやすいけどね!」
「あー……」
リンの故郷……ファンスウィン共和国では箸を使わないらしい。
そこは地球の北米と同じなのか。
「ちなみに……私の……故郷……箸……使う」
「キセノンの故郷は使うのね」
モーファサ王国……地球では台湾。
地球でも東アジアでは箸を使うが、彼らの世界でも東アジアに相当する国々では箸を使うらしい。
……実に興味深いな。
「ま、話は置いておいて、早く食べよう! ワシ、腹が減ってしょうがないんだ!」
「はいはい、じゃあみんな、席について!」
ゴルドと叔母さんの号令で、全員席に着いた。
そしてみんなで手を合わせてこう言った……「私たちのために犠牲になった動植物、それに関わったすべての人に感謝いたします、いただきます」と。
サンルートのいただきますは本当に素晴らしい、日本のいただきますも同じような意味合いだけど、なんかこっちの方が尚の事命のありがたみを感じる。
……そんなわけで、感謝しつつ、生姜焼きを口に運ぶ。
……やっぱり叔母さんの料理なだけあって美味しい、ゴルドも手伝ったみたいだけど。
「んん! このさっぱりしつつしょっぱい感じ! やっぱり日本の料理はサンルートに近くてバリ美味しいよ! ハクハク!」
「あはは、ありがとう」
リンは生姜焼きを頬張りつつ、感想を述べる。
普段食べている食事でも、食べたことがない人が感想を述べていると、なんか自分が褒められているようで嬉しい。
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