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第3章 この猫、魔法使いで探索者!
第69話 ビッグウェーブ
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「ねぇねぇ、みんな!」
「どうした、リン? ……って、アレは瑠璃か!?」
リンが指を差した先……そこには、瑠璃が変身する赤い戦士がいた。
その姿を見て、ゴルドは驚愕の声を上げた。
「大きく……なってる……ということは……ダンジョンボス……見つけた?」
「なら、ウチらもはよ行かな!」
4人は腕輪の巨大化アプリを起動し……カードをかざした。
<巨大化 エルフ>
<巨大化 サキュバス>
<巨大化 ドワーフ>
<巨大化 吸血鬼>
各々の腕輪にそんな表示がされ、4人はそれぞれ巨大な蜂、蝶、カブトムシ、コウモリに変身した。
『よーし! 今行くよ! ルリルリ!』
『ほな、行くでー!』
リンとラピスは羽を羽ばたき、現場に急行する。
一方で、カブトムシになったゴルドは困惑していた。
『おい! ワシは飛べないぞ!』
ゴルドは1人だけ地に足をついているので、飛べないと考えていた。
……しかし、虫に詳しいキセノンがそれに異を唱える。
『いや……カブトムシは……飛べるよ……』
『そ、そうなのか?』
『うん……羽……ある……イメージ……して……』
『羽? こうか?』
ゴルドの背中が開き……巨大な羽が出現する。
そのまま、風を起こし、ゴルドの体が宙に浮いた。
『おおおおお! ……って、高いな!』
『そんなに……高く……ない』
ゴルドは空を飛んでいるが……3人ほど高くはなかった。
しかし、初めて足が地から離れるという感覚に、ゴルドは恐怖を感じていた。
『いやいやいや、ワシちょっとこれ怖いかも……』
『四の五の……言わないで……急ぐ……』
『わ、わかったよ……』
ゴルドとキセノンは羽を羽ばたかせ、仲間の異世界人の下へと急行した。
☆
「……さぁ、かかってこい! 私が相手だ!」
私は戦闘態勢に入り、奴に目掛けて切りかかる。
……が、外れてしまった。
奴は地中に潜り、どこかへ消え去ってしまった。
「ど、どこ行った!?」
私は周りを見て、消えたスライムを探す。
「……瑠璃さん! 後ろ!」
アリスさんが物陰から、後方を指さしている。
……後ろ?
「……って、うわぁ!?」
後ろを振り向くと、まるでビッグウェーブのごとく、ゼリー状の大きな波が襲い掛かってきていた。
これ……避けようがなくない!? というか、このままじゃ、下にいるアリスさんも……。
ど、どうしよう……。
「どうした、リン? ……って、アレは瑠璃か!?」
リンが指を差した先……そこには、瑠璃が変身する赤い戦士がいた。
その姿を見て、ゴルドは驚愕の声を上げた。
「大きく……なってる……ということは……ダンジョンボス……見つけた?」
「なら、ウチらもはよ行かな!」
4人は腕輪の巨大化アプリを起動し……カードをかざした。
<巨大化 エルフ>
<巨大化 サキュバス>
<巨大化 ドワーフ>
<巨大化 吸血鬼>
各々の腕輪にそんな表示がされ、4人はそれぞれ巨大な蜂、蝶、カブトムシ、コウモリに変身した。
『よーし! 今行くよ! ルリルリ!』
『ほな、行くでー!』
リンとラピスは羽を羽ばたき、現場に急行する。
一方で、カブトムシになったゴルドは困惑していた。
『おい! ワシは飛べないぞ!』
ゴルドは1人だけ地に足をついているので、飛べないと考えていた。
……しかし、虫に詳しいキセノンがそれに異を唱える。
『いや……カブトムシは……飛べるよ……』
『そ、そうなのか?』
『うん……羽……ある……イメージ……して……』
『羽? こうか?』
ゴルドの背中が開き……巨大な羽が出現する。
そのまま、風を起こし、ゴルドの体が宙に浮いた。
『おおおおお! ……って、高いな!』
『そんなに……高く……ない』
ゴルドは空を飛んでいるが……3人ほど高くはなかった。
しかし、初めて足が地から離れるという感覚に、ゴルドは恐怖を感じていた。
『いやいやいや、ワシちょっとこれ怖いかも……』
『四の五の……言わないで……急ぐ……』
『わ、わかったよ……』
ゴルドとキセノンは羽を羽ばたかせ、仲間の異世界人の下へと急行した。
☆
「……さぁ、かかってこい! 私が相手だ!」
私は戦闘態勢に入り、奴に目掛けて切りかかる。
……が、外れてしまった。
奴は地中に潜り、どこかへ消え去ってしまった。
「ど、どこ行った!?」
私は周りを見て、消えたスライムを探す。
「……瑠璃さん! 後ろ!」
アリスさんが物陰から、後方を指さしている。
……後ろ?
「……って、うわぁ!?」
後ろを振り向くと、まるでビッグウェーブのごとく、ゼリー状の大きな波が襲い掛かってきていた。
これ……避けようがなくない!? というか、このままじゃ、下にいるアリスさんも……。
ど、どうしよう……。
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