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第2章 A New Resident ,A New life.
第51話 瑠璃の部屋
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「わぁー! ここがルリルリの部屋!? かわいい!」
「か、かわいいかな?」
私の部屋の中は、大好きな特撮の円盤、グッズで埋め尽くされている。
それと、テレビに円盤の再生機、本棚には異世界の小説、大学院の研究で使う学術の本が埋め尽くされている。
ぱっと見だと、男性の部屋に見えるだろう。
「すごーい! 何これ!? なんかこの腕輪で変身した私たちみたい!」
リンはヒーロー物のフィギュアを持ってそんなことを言う。
「かっこいいでしょ?」
「うん! なんかかっこいい!」
リンは両手にフィギュアを持って目を輝かせていた。
リンもお目が高い……子どもの頃にこういうのが好きだというと馬鹿にされそうだから言えなかったな……まぁ、いい年してこういうの好きなのか? と言われると何も言えないけど……。
「瑠璃はん、これはなんや?」
「あぁ、それは……」
ラピスはグッズの一つである、変身ベルトに目を付けた。
それは、私が異世界の研究の発端となった作品「覆面ライダービケイド」の変身ベルトだった。
私はラピスに説明しやすいように、ビケイドのポスターを取り出した。
「それはこの作品に出てくる、この戦士が変身する時に使うベルトの……レプリカみたいなものだよ」
「なんとなく分かるような……で、これはどうするんや?」
「こうするの」
私はベルトの電源を入れ、ラピスにそれを巻き付けた。
「おお? なんやなんや?」
「ラピラピ……なんかバリかっこいいね! あ、もしかしてこの戦士?」
リンはフィギュアを私に見せびらかす……そうだ、リンの持っているフィギュア……まさしく覆面ライダービケイドだ。
「ラピスちゃん……かっこいい……」
キセノンもこれから変身しようとするラピスについて感想を述べる。
うん、確かにかっこいい。
「か、かっこいい? ほんまに? ……で、瑠璃はん、これでどうするんや?」
私はこのベルトの付属品であるカードを手渡した。
「なんやこのカード? この腕輪のカードと似とるな」
「かもね、そのカードをそのベルトに入れてみて」
「入れる? こうかいな?」
ラピスは私の言う通り、カードをベルトに嵌めた、すると。
『覆面ライド!』
ベルトからそんな音声が流れる……そして待機音……変身完了までのBGMが部屋中に鳴り響く。
そのBGMはまるで「早く変身しろ」と急かしているようにも聞こえるのだ。
「おおお!? なんか音が鳴った!? どどど、どうするんや!?」
「左右のレバーを押し込んでみて」
「こ、こうかいな?」
ラピスはレバーを押し込んだ……。
『ビケイド!』
ベルトがそんな音声を発し、まるでマジシャンがカードをシャッフルするような音も同時に鳴った。
そして、ラピスは……『変身』した。
「はい、これで終わり、ま、こういう玩具だよ、子どものころからこういうの好きなんだ」
「おお、なんかかっこええ趣味しとるな、瑠璃はん」
「か、かっこいい?」
変わってるというのは言われるけど、かっこいいって言うのは初めてだった。
異世界から見たらかっこいいのだろうか? よくわからないけど。
……そんなことを考えると、私の服の裾が引っ張られているような気がした。
振り向くと、キセノンが何やら目を輝かせて、特撮ヒーローの円盤を持っていた。
「か、かわいいかな?」
私の部屋の中は、大好きな特撮の円盤、グッズで埋め尽くされている。
それと、テレビに円盤の再生機、本棚には異世界の小説、大学院の研究で使う学術の本が埋め尽くされている。
ぱっと見だと、男性の部屋に見えるだろう。
「すごーい! 何これ!? なんかこの腕輪で変身した私たちみたい!」
リンはヒーロー物のフィギュアを持ってそんなことを言う。
「かっこいいでしょ?」
「うん! なんかかっこいい!」
リンは両手にフィギュアを持って目を輝かせていた。
リンもお目が高い……子どもの頃にこういうのが好きだというと馬鹿にされそうだから言えなかったな……まぁ、いい年してこういうの好きなのか? と言われると何も言えないけど……。
「瑠璃はん、これはなんや?」
「あぁ、それは……」
ラピスはグッズの一つである、変身ベルトに目を付けた。
それは、私が異世界の研究の発端となった作品「覆面ライダービケイド」の変身ベルトだった。
私はラピスに説明しやすいように、ビケイドのポスターを取り出した。
「それはこの作品に出てくる、この戦士が変身する時に使うベルトの……レプリカみたいなものだよ」
「なんとなく分かるような……で、これはどうするんや?」
「こうするの」
私はベルトの電源を入れ、ラピスにそれを巻き付けた。
「おお? なんやなんや?」
「ラピラピ……なんかバリかっこいいね! あ、もしかしてこの戦士?」
リンはフィギュアを私に見せびらかす……そうだ、リンの持っているフィギュア……まさしく覆面ライダービケイドだ。
「ラピスちゃん……かっこいい……」
キセノンもこれから変身しようとするラピスについて感想を述べる。
うん、確かにかっこいい。
「か、かっこいい? ほんまに? ……で、瑠璃はん、これでどうするんや?」
私はこのベルトの付属品であるカードを手渡した。
「なんやこのカード? この腕輪のカードと似とるな」
「かもね、そのカードをそのベルトに入れてみて」
「入れる? こうかいな?」
ラピスは私の言う通り、カードをベルトに嵌めた、すると。
『覆面ライド!』
ベルトからそんな音声が流れる……そして待機音……変身完了までのBGMが部屋中に鳴り響く。
そのBGMはまるで「早く変身しろ」と急かしているようにも聞こえるのだ。
「おおお!? なんか音が鳴った!? どどど、どうするんや!?」
「左右のレバーを押し込んでみて」
「こ、こうかいな?」
ラピスはレバーを押し込んだ……。
『ビケイド!』
ベルトがそんな音声を発し、まるでマジシャンがカードをシャッフルするような音も同時に鳴った。
そして、ラピスは……『変身』した。
「はい、これで終わり、ま、こういう玩具だよ、子どものころからこういうの好きなんだ」
「おお、なんかかっこええ趣味しとるな、瑠璃はん」
「か、かっこいい?」
変わってるというのは言われるけど、かっこいいって言うのは初めてだった。
異世界から見たらかっこいいのだろうか? よくわからないけど。
……そんなことを考えると、私の服の裾が引っ張られているような気がした。
振り向くと、キセノンが何やら目を輝かせて、特撮ヒーローの円盤を持っていた。
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