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第1章 世界の研究者、猪飼瑠璃
第20話 カメラ機能と敵襲来
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「ふぅー……バリ危ないところだったね」
箱から入り口まではそこまで遠くは無かったので、時間は掛からなかった。
私は改めて、スマートウォッチのようなものを見てみる。
試しにアプリを起動してみるか……というかアプリって言えるのか? まぁいいや。
これはカメラのマークだから……文字通りのものなのだろうか?
アイコンを押してみると、私の顔が映る……間違いない、カメラだ、右側にシャッターボタンらしき丸いマークが見える。
「えぇ!? ルリルリが映って……あれ!? アタシも映ってる!? なにこれ!? バリ凄い!」
リンのリアクション、面白いな。
試しにシャッターボタンを押してみよう。
丸いボタンにタッチすると、シャッター音が鳴り、右下に小さく、記録したであろう写真が映し出された。
「なになに!? 何があったの!?」
「こうなったんだよ」
私は写した写真を拡大表示させ、先ほど記録したものを見せてみる。
写真には、真顔の私と、驚愕の表情をしているリンが映っていた。
「す、すごい!! バリすごい!! アタシのにもついてる!?」
「多分……画面に触れてみて」
私がそう指示を出すと、リンは言われた通りに画面に指を触れる。
私はカメラのアイコンを指差し、リンはそこをタップした。
「おおおおおおおお!! アタシが映ってる!!」
リンは改めて興奮し始めた。
どうやら異世界にはカメラというものが存在しないらしい、反応が面白すぎる。
それにしても、これカメラ機能いる? 自撮りするにしても腕を変な風にしないといけないし……。
「ねぇねぇラピラピ! これアタシだよ! バリやばくない!?」
「リンはん、興奮しすぎや、落ち着けや」
なんだろう、ラピスって見た目もそうだけど、冷静に物事を見れる大人のお姉さんって感じがする。
私もああいう人になってみたいな……。
「おいおい……興奮している場合じゃないぞ……マジで」
「え!?」
ゴルドが真剣な口調で語り掛ける。
目の前には、頭が牛で体がゴリラのような、猿人のような体をした生物の集団が近づいてきていた。
確かにこれは悠長にやってる場合じゃないかも……。
ていうかあんな相手にカッターナイフなんて通じるわけがないでしょ! どうすりゃいいの……。
「とりあえずルリルリ! 様子を見てアタシたちを援護して!」
「えぇ!?」
「ルリルリならできる! アタシは信じてるからね! みんな! 行こう!」
そういうと、4人は突撃していった。
私が……援護? 援護せずともみんなで倒せるんじゃない?
でも……こんな所で突っ立ってるのも……嫌だな。
『誰かがやらなきゃ終わらない。他の誰かがその責任を負うくらいなら、力があるアタシたちがやるべきなんじゃないかって思うんだ』
力がある自分たち……私はそれに該当するのだろうか?
力といったって、手に入れたのはこのスマートウォッチとカードだけ……。
……ん?
「そういえば、このアイコンなんだろう?」
そういえばずっと気になるアイコンがあったんだ、リンがカメラ機能に興奮してたせいで忘れていたってのもあるけど。
このアイコン……カードのピクトグラムだよね? 四角い枠の中に人の形をしたピクトグラム……。
まさか……。
「これ……連動できる?」
試しに、タップしてみるか。
私はそのアイコンに触れてみた……すると、アプリが起動し、ピクトグラムで指示が流れる。
この動作……。
「これ……このスマートウォッチ? そしてこれはカード……カードをウォッチにかざせってこと?」
なんか、駅の自動改札みたいだけど……それをして何になるの?
なんか怖いな……でも。
「もう! バリしつこい!」
「ウチはまだまだ戦えるで!」
「あと少しで峠を越えるぞ! 踏ん張れ!」
「……これも……修行」
4人が戦っている中、何もしないよりかはマシだ!
私は思い切って、ピクトグラムの指示通りに、カードをかざした。
<転生 ヒューマン>
「……え?」
箱から入り口まではそこまで遠くは無かったので、時間は掛からなかった。
私は改めて、スマートウォッチのようなものを見てみる。
試しにアプリを起動してみるか……というかアプリって言えるのか? まぁいいや。
これはカメラのマークだから……文字通りのものなのだろうか?
アイコンを押してみると、私の顔が映る……間違いない、カメラだ、右側にシャッターボタンらしき丸いマークが見える。
「えぇ!? ルリルリが映って……あれ!? アタシも映ってる!? なにこれ!? バリ凄い!」
リンのリアクション、面白いな。
試しにシャッターボタンを押してみよう。
丸いボタンにタッチすると、シャッター音が鳴り、右下に小さく、記録したであろう写真が映し出された。
「なになに!? 何があったの!?」
「こうなったんだよ」
私は写した写真を拡大表示させ、先ほど記録したものを見せてみる。
写真には、真顔の私と、驚愕の表情をしているリンが映っていた。
「す、すごい!! バリすごい!! アタシのにもついてる!?」
「多分……画面に触れてみて」
私がそう指示を出すと、リンは言われた通りに画面に指を触れる。
私はカメラのアイコンを指差し、リンはそこをタップした。
「おおおおおおおお!! アタシが映ってる!!」
リンは改めて興奮し始めた。
どうやら異世界にはカメラというものが存在しないらしい、反応が面白すぎる。
それにしても、これカメラ機能いる? 自撮りするにしても腕を変な風にしないといけないし……。
「ねぇねぇラピラピ! これアタシだよ! バリやばくない!?」
「リンはん、興奮しすぎや、落ち着けや」
なんだろう、ラピスって見た目もそうだけど、冷静に物事を見れる大人のお姉さんって感じがする。
私もああいう人になってみたいな……。
「おいおい……興奮している場合じゃないぞ……マジで」
「え!?」
ゴルドが真剣な口調で語り掛ける。
目の前には、頭が牛で体がゴリラのような、猿人のような体をした生物の集団が近づいてきていた。
確かにこれは悠長にやってる場合じゃないかも……。
ていうかあんな相手にカッターナイフなんて通じるわけがないでしょ! どうすりゃいいの……。
「とりあえずルリルリ! 様子を見てアタシたちを援護して!」
「えぇ!?」
「ルリルリならできる! アタシは信じてるからね! みんな! 行こう!」
そういうと、4人は突撃していった。
私が……援護? 援護せずともみんなで倒せるんじゃない?
でも……こんな所で突っ立ってるのも……嫌だな。
『誰かがやらなきゃ終わらない。他の誰かがその責任を負うくらいなら、力があるアタシたちがやるべきなんじゃないかって思うんだ』
力がある自分たち……私はそれに該当するのだろうか?
力といったって、手に入れたのはこのスマートウォッチとカードだけ……。
……ん?
「そういえば、このアイコンなんだろう?」
そういえばずっと気になるアイコンがあったんだ、リンがカメラ機能に興奮してたせいで忘れていたってのもあるけど。
このアイコン……カードのピクトグラムだよね? 四角い枠の中に人の形をしたピクトグラム……。
まさか……。
「これ……連動できる?」
試しに、タップしてみるか。
私はそのアイコンに触れてみた……すると、アプリが起動し、ピクトグラムで指示が流れる。
この動作……。
「これ……このスマートウォッチ? そしてこれはカード……カードをウォッチにかざせってこと?」
なんか、駅の自動改札みたいだけど……それをして何になるの?
なんか怖いな……でも。
「もう! バリしつこい!」
「ウチはまだまだ戦えるで!」
「あと少しで峠を越えるぞ! 踏ん張れ!」
「……これも……修行」
4人が戦っている中、何もしないよりかはマシだ!
私は思い切って、ピクトグラムの指示通りに、カードをかざした。
<転生 ヒューマン>
「……え?」
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