24 / 41
座間涼音の場合
芸術家座間涼音の依頼(10) X-rated
しおりを挟む
「はい、はいらなっ……!」
想定外の規格外。
座間鈴音の陰裂は小柄な身体に伴っていた。なお先生の性器は細身にしては不相応の巨根。
「無理はなさらないでください」
「無理、だと?」
気遣いのはずの言葉が彼女にとっては気に障る。
「つまらないこと言ってくれるなよ……!」
何度無理という言葉を投げかけられたことか。成功を果たしてもマグレだと軽んじ、失敗に終われば当然の結果と嘲る。
「これぐら、なんてこと……」
急ぎ、焦る。
まさしく身を削る思いで腰を落とし、狭まった膣を切り拓いていく。
そこに快感や喜びはない。痛みと血が残る。
(入り口は小さいのに! 長さはあるんだな、僕の身体は!)
なかなか奥に辿り着かない。根本にも達さない。
奥はより窮屈で苦痛が増す。元々強くない身体、感じたことのない痛みに視界がチカチカと光る。
「くぅっ」
動きが止まる。
「……どうだい、先生……」
感触でわかった。
「奥に達した。無理ではなかっただろう?」
強気を見せるが徹底的に削ぎ落としたジェンガのように震え、不安定で、脆い。
「……ええ、よく頑張りました」
先生は生徒の頑張りを認めて微笑んだ。
「え、へへ」
はにかんだ笑顔。
気が緩み、繋がったまま、背中から倒れていく。
「あぶない!」
先生はたまらず両手を伸ばし小尻を鷲掴みにして持ち上げた。
「せ、先生……!? 手を縛ってたはずでは?!」
「あはは、バレちゃいましたね……実はこっそりと解いていました。万が一怪我をされては困りますからね。それに怪我をしたらあなたは自分を許せなくなるでしょう?」
「それだったら別に……隠す必要はなかったんじゃないか?」
「あくまで縛っているのがお望みだったようなので……本当は徹底的に生徒の希望に沿うべきですが……力不足ですみません」
「いや、謝らないでくれ。先生が気を利かせてくれたおかげで怪我をしなくて済んだ……だから……ありがとぅ」
小声で早口に礼を言い、こくりと頭を下げる。すると自分の下腹部から血が垂れているのが見えた。
「先生は血が好きかい?」
「血……ですか。自分の体内を巡っている、かけがえのない、必要不可欠な存在ですが、あまり見たくはありませんね。どうしても怪我のイメージに繋がってしまうんです。怪我をした生徒は見たくありませんし、出さないことに越したことはありません……つまらない答えでしょうか?」
「あぁ、つまらないね。ありきたりすぎる」
「あはは、ばっさりと切られましたね」
「でも先生がそう思うんならそれが正しいんだ。そう、間違っていないと思うよ」
座間鈴音は顔を上げた。すっかり毒が抜けたように、熱が冷めたように、丸くなっていた。
「でもね、先生、僕は血が好きだよ。昔の海外のゴア表現のあるホラー映画を好んで観る。そうだね、エログロが好きだ。自分の尊厳がないがしろにされるのは嫌なくせして、他人の尊厳がないがしろにされる描写がたまらなく好きなんだ。でもこれってそんなおかしいことじゃあないと思うんだ。コンプライアンスが厳格化する一方の現代、社会現象となる作品ほどエロとグロに溢れている。思ったより人間ってのは寛容なのかも知れないな」
座間鈴音は語った後に、先生のニコニコ顔に気づく。
「むう、いけない……ついオタクみたいに論説を説いてしまった……しかも繋がったままで……」
ムードのかけらもない。
「いえ、僕は一向に構いませんよ。むしろ嬉しいくらいです」
「はあ? どこが?」
「やっと、お話できた気がしました。さっきまではなんというか台本を読んでいたようで、どこかよそよそしさを感じていましたので」
「台本って君ね……」
座間鈴音は脱力してしまう。するとまた体勢が崩れる。
「おっと」
先生は尻を掴む手に力を込め、座間鈴音の身体を膝で持ち直す。
「ひゃっ!?」
痛みしか感じられなかった下腹部に、覚えのない快感が走った。
「おや、どうやら馴染んだようですね」
「馴染んだ……?」
「そうですね、いわば私の身体とあなたの身体が一つになったということでしょうか」
「なるほどね……それでどっちなんだい?」
「どっちと言いますと?」
「僕のが先生の形になったとか、先生のが僕の形になったのか」
「……えっとすみません、仰ってることがよくわからないのですが」
座間鈴音の一生治らない負けず嫌いが悪さする。
「他にも白黒させないといけないよな? どっちが先に達するかとか」
「とりあえず続行ということでよろしいですか?」
「愚問だ! 僕の名器の虜にしてやる!」
想定外の規格外。
座間鈴音の陰裂は小柄な身体に伴っていた。なお先生の性器は細身にしては不相応の巨根。
「無理はなさらないでください」
「無理、だと?」
気遣いのはずの言葉が彼女にとっては気に障る。
「つまらないこと言ってくれるなよ……!」
何度無理という言葉を投げかけられたことか。成功を果たしてもマグレだと軽んじ、失敗に終われば当然の結果と嘲る。
「これぐら、なんてこと……」
急ぎ、焦る。
まさしく身を削る思いで腰を落とし、狭まった膣を切り拓いていく。
そこに快感や喜びはない。痛みと血が残る。
(入り口は小さいのに! 長さはあるんだな、僕の身体は!)
なかなか奥に辿り着かない。根本にも達さない。
奥はより窮屈で苦痛が増す。元々強くない身体、感じたことのない痛みに視界がチカチカと光る。
「くぅっ」
動きが止まる。
「……どうだい、先生……」
感触でわかった。
「奥に達した。無理ではなかっただろう?」
強気を見せるが徹底的に削ぎ落としたジェンガのように震え、不安定で、脆い。
「……ええ、よく頑張りました」
先生は生徒の頑張りを認めて微笑んだ。
「え、へへ」
はにかんだ笑顔。
気が緩み、繋がったまま、背中から倒れていく。
「あぶない!」
先生はたまらず両手を伸ばし小尻を鷲掴みにして持ち上げた。
「せ、先生……!? 手を縛ってたはずでは?!」
「あはは、バレちゃいましたね……実はこっそりと解いていました。万が一怪我をされては困りますからね。それに怪我をしたらあなたは自分を許せなくなるでしょう?」
「それだったら別に……隠す必要はなかったんじゃないか?」
「あくまで縛っているのがお望みだったようなので……本当は徹底的に生徒の希望に沿うべきですが……力不足ですみません」
「いや、謝らないでくれ。先生が気を利かせてくれたおかげで怪我をしなくて済んだ……だから……ありがとぅ」
小声で早口に礼を言い、こくりと頭を下げる。すると自分の下腹部から血が垂れているのが見えた。
「先生は血が好きかい?」
「血……ですか。自分の体内を巡っている、かけがえのない、必要不可欠な存在ですが、あまり見たくはありませんね。どうしても怪我のイメージに繋がってしまうんです。怪我をした生徒は見たくありませんし、出さないことに越したことはありません……つまらない答えでしょうか?」
「あぁ、つまらないね。ありきたりすぎる」
「あはは、ばっさりと切られましたね」
「でも先生がそう思うんならそれが正しいんだ。そう、間違っていないと思うよ」
座間鈴音は顔を上げた。すっかり毒が抜けたように、熱が冷めたように、丸くなっていた。
「でもね、先生、僕は血が好きだよ。昔の海外のゴア表現のあるホラー映画を好んで観る。そうだね、エログロが好きだ。自分の尊厳がないがしろにされるのは嫌なくせして、他人の尊厳がないがしろにされる描写がたまらなく好きなんだ。でもこれってそんなおかしいことじゃあないと思うんだ。コンプライアンスが厳格化する一方の現代、社会現象となる作品ほどエロとグロに溢れている。思ったより人間ってのは寛容なのかも知れないな」
座間鈴音は語った後に、先生のニコニコ顔に気づく。
「むう、いけない……ついオタクみたいに論説を説いてしまった……しかも繋がったままで……」
ムードのかけらもない。
「いえ、僕は一向に構いませんよ。むしろ嬉しいくらいです」
「はあ? どこが?」
「やっと、お話できた気がしました。さっきまではなんというか台本を読んでいたようで、どこかよそよそしさを感じていましたので」
「台本って君ね……」
座間鈴音は脱力してしまう。するとまた体勢が崩れる。
「おっと」
先生は尻を掴む手に力を込め、座間鈴音の身体を膝で持ち直す。
「ひゃっ!?」
痛みしか感じられなかった下腹部に、覚えのない快感が走った。
「おや、どうやら馴染んだようですね」
「馴染んだ……?」
「そうですね、いわば私の身体とあなたの身体が一つになったということでしょうか」
「なるほどね……それでどっちなんだい?」
「どっちと言いますと?」
「僕のが先生の形になったとか、先生のが僕の形になったのか」
「……えっとすみません、仰ってることがよくわからないのですが」
座間鈴音の一生治らない負けず嫌いが悪さする。
「他にも白黒させないといけないよな? どっちが先に達するかとか」
「とりあえず続行ということでよろしいですか?」
「愚問だ! 僕の名器の虜にしてやる!」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる