近所の公園でバスケを教えていたら教え子のチャラショタに溺愛されるようになりました

練習試合応援編

汗だくのユニフォーム、ロッカールームで X

「馬鹿じゃないの！？　馬鹿じゃないの！？　馬鹿じゃないの！？　馬鹿じゃないの！？」

　罵倒を連呼するユニフォーム姿の佳子。
　正行はその彼女に背中から抱きつき、汗で蒸したうなじに口づけをする。

「変態変態変態！　正行君がとんだ大馬鹿野郎で変態だと思わなかった！！」
「そうですよ。男は大馬鹿で変態な生き物なんです。勉強になりましたね」
「ばかああああああ！！！」

　叫び声が室内で反響する。
　場所は女子ロッカールーム。
　洗面台に手を着き、正行に身体を許している。

（まあ本当の大馬鹿は私なんですけどね！　軽い気持ちで口約束するべきじゃありませんでした！　でも普通思わないじゃん！？）

　自分の天井なしの愚かさが嫌になる。

「ユニフォーム姿で今すぐえっちしたいって！　それもシャワーも浴びずになんて言うと思わないじゃん！」
「佳子さん、良い香りです……」

　すんすんと鼻を鳴らす。

「だから嗅がないでって……！」

　佳子は過剰に気にしているが決して臭くはない。むしろまだ石鹸の香りがするほど。しかしその中にもうっすらと佳子特有の香りがある。嗅いだ瞬間に彼女を側に感じさせる、距離感を失せさせる。これがたまらない。

（……味ってどんな感じなんだろう？）

　素朴な疑問を抱いた瞬間に確かめる行動力。すぐさま舌を這わせる。

「嗅ぐなって言ったら次は舐めるわけ！？」

　彼女の言うことは気にせずに勝者の特権を行使する。
　佳子の身体の前面をふわりと這わせていく。
　肉体の感触よりもユニフォームの生地の感触を楽しむ。

「ふうんっ……！」

　へそを撫でられた辺りでくすぐったく声が漏れる。

「佳子さんの肉の柔らかさと生地の肌触りがすごく合う……」

　身体を密着させながらも手つきはあくまでやんわりと。

（良い匂いに良い感触……頭がくらくらする……理性が飛びそう……）

　二本連続入れた喜びでハイになっていつも以上にテンションが前のめりになっている。
　本当は常にスマートに女性優先で快楽に没頭してほしいと理想としては考えている。
　今日は一段と、彼女を求めてしまう。


　正行がぐいぐいと身体を密着させると彼女の尻に否応なしにあたる身体の一部。

（これまた……ガチガチに硬くしてる……）

　意味不明で恐怖すら感じる。
　自分の体臭、体液に没頭し、男として興奮してしまっている彼に。

（どこがいいのかぜんぜんわからない……わからないけど、なんで……ちょっと嬉しい気がしちゃうのかな）

　どんな形であれ、正行に自分の体の一部に価値を見出し求めていることに優越感のようなものを感じてしまっている。

（また……お腹の奥が疼いて……）

　両太ももを擦らせる。
　佳子のスイッチが入った。

　その瞬間、正行の手が止まる。
　体温を共有していた身体がいきなり離れる。

「……どうしたの？」

　思わず振り返って問いかけてしまう。

「……ちょっと疲れまして」
「ふ、ふうん、そう……」

　激しい運動直後なら仕方がない。
　彼も若いとはいえまだ成長中の身。体力にも限界があるだろう。

「とはいえ時間は有限ですので。なるべく早く済ませますね」
「そう、だね。なるべく早く終わらせて」

　正行の愛撫が再開する。
　しかしそれは、

（これ、くすぐったい……！）

　指が触れるか触れないかのフェザータッチ。
　ほどよく引き締まった尻に指の甲が滑る。芋虫が這うかのようなうっすらとした愛撫。

（わかる……また意地悪するつもりなんだ……）

　小癪にも年下の男は焦らす。
　ゆっくりと時間をかけるだけのかけて。
　尻ではなく服の感触、表面の皮だけを楽しむかのように撫でる。

（違う……楽しんでいるのは感触だけじゃない……）

　洗面台には鏡があった。
　鏡の向こうのしたり顔の正行と目が合う。

（私の反応も楽しんでるんだ……）