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ようこそ、俺の街へ
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髪を切ったから、もしかしたら気付かないかもしれない。
彼女との数年ぶりの再会、あの頃はまだやんちゃでバンド組んでライブやってた、だから髪は彼女より長くて不思議な色をしていたのだ。今はというと、音楽性の違いからバンドは解散、音楽関係の裏方に就職して営業が多いから、頭はさっぱり短めほんのり茶色。小さなピアスを一つ二つ残しているのが、おかたい仕事じゃないって証明。
今日は数年ぶりに上京してくる彼女を連れての東京周り、定番の名所から勤め先で教えてもらった穴場までプランはばっちりだ。
「遅いな、迷ってるのかな。」
待ち合わせの定番ハチ公前でスマホを眺めてつぶやく。約束の時間より30分ほど過ぎていた。
『着いてはいるはずなんだけど、見つからないよ、本当に合ってるのかな。』
短いメッセージに添えられた画像、よく見ると自分が写っていて笑みがこぼれる。
「どこだろ~。」
スマホから視線を上げて見回すと、意外と近くに見知った面差し、よく見るとあちらも髪を切ってイメージ変わってるじゃん。きれいになったな。
「ここにいるよ、久しぶりだね、元気そうでよかったよ、母さん。」
「そうかなー、とも思ったけどあまりにも想像と違いすぎて自信なかったわ。」
「んじゃ行くとしますか。」
「よろしくね。」
その後どうしたかなんて野暮なことは語るまでもないだろう。
彼女との数年ぶりの再会、あの頃はまだやんちゃでバンド組んでライブやってた、だから髪は彼女より長くて不思議な色をしていたのだ。今はというと、音楽性の違いからバンドは解散、音楽関係の裏方に就職して営業が多いから、頭はさっぱり短めほんのり茶色。小さなピアスを一つ二つ残しているのが、おかたい仕事じゃないって証明。
今日は数年ぶりに上京してくる彼女を連れての東京周り、定番の名所から勤め先で教えてもらった穴場までプランはばっちりだ。
「遅いな、迷ってるのかな。」
待ち合わせの定番ハチ公前でスマホを眺めてつぶやく。約束の時間より30分ほど過ぎていた。
『着いてはいるはずなんだけど、見つからないよ、本当に合ってるのかな。』
短いメッセージに添えられた画像、よく見ると自分が写っていて笑みがこぼれる。
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スマホから視線を上げて見回すと、意外と近くに見知った面差し、よく見るとあちらも髪を切ってイメージ変わってるじゃん。きれいになったな。
「ここにいるよ、久しぶりだね、元気そうでよかったよ、母さん。」
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