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学園トップスピンオフ
幼稚園児な四天王
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※ひらがな多くて読みにくいかもしれませんが、こういう仕様です
ここは私立開星学園幼稚舎。将来の日本を担う御曹司や令嬢が通う日本で一番高級な幼稚園。
「おい、お前!カイ、といったな?おれさまのドレイになれ。おれさまはえらいんだ。しょーらいはやざきざいばつのとっぷになるんだぜ」
「あーハイハイ、直。ドレイとやらになってあげるからさっさとお着替えすませろよ。あと、ガキがドレイなんて言葉使うな」
副社長秘書に頼まれた保育士の仕事も楽じゃない。たしかに給料はいい。いいんだけど…どいつもこいつも生意気で上から目線なガキンチョばかりである。
まさか平凡地味一筋で生きてきた俺が、将来の日本をしょって立つ金持ちご子息のお相手をさせられる事になるとはなぁ…。子供は好きだけど、一癖も二癖もある子ばかりでやりづらいったらありゃしない。
「カイ先生。たくみがとなりのりんごぐみの女の子をいじめていますが…」
「またか!…ったく!あいつは典型的ないじめっこだな。報告してくれてありがとな、ハル」
「いえいえ。おれはとうぜんのことをしたまでです。せんせいのおやくにたてるならこうえいです」
きらーんと眼鏡を光らせているハルは、保育園児とは思えない程大人びた子である。ませすぎである。
そんな俺が急いでりんご組の教室にやってくれば、そこにはヘラヘラしたガキンチョが女の子をいじめているではないか。
園内一のいじめっこと評判の拓実で、面白い事が大好きな悪ガキである。
「こら!拓実!またお前は女の子をいじめてっ!」
「だってこのこいじめたらおれっちおもしろいんだもーん。わんわんなくとこがいぬみたいだし。せんせーもいじめたらおもしろそーやね」
「泣いている人を見て笑うなんて面白いはずがないだろうっ!お前は恥を知りなさい!大体、先生は大人だ。大人をからかうんじゃない!」
「うそだよ。せんせーはおとなじゃなくておれのいやらしいおもちゃになるよていなんだよ。だからおとなじゃないんやよ」
「意味が分かりません。とにかく!人を見て笑う事は最低な事だ!また同じことしたら今日のおやつは抜きだからなっ!」
はあ…奴隷の次はいやらしいおもちゃか。そもそもいやらしいおもちゃってなんなんだよ。再度ハア…とため息を吐いていると、クイクイと服を引っ張られているのに気づいた。
「どうした、尚也」
「カイせんせーぼくね、かいせんせーがときどきねこにみえるんだよぉ。だからさ、こんどねこみみとしっぽをつけてほしーんだけどいい?きっとかわいいよぉ」
「…………。猫耳と尻尾って…こんなガキからどんな趣味してんだよ、おまいさんは。いや、尚也に限って不純さはないだろうけども、だけど可愛いって…先生はいい大人の男だぞ!可愛いくはない!」
「そんなことないよぉ。せんせいはかわいいねこちゃんだよぉ」
「だから違うって」
「ふん!ばかなことをいうななおや。カイはねこじゃなくておれさまのドレイだぞ。ねこなはずあるもんか」
だから、ガキがドレイなんて言葉を使うなっての。
「ちがうよーカイせんせーはオイラのいやらしいおもちゃやもん!」と、やってきた拓実。だからいやらしいおもちゃってなんだよ。
「だめだよぉ。カイせんせいはねこだよぉ。ねこみみはやしてぼくのだきまくらにするもんねーだ」
何度もいいますが先生はネコじゃあありません。抱き枕は余所を当たってください。
「おまえら、カイ先生がこまっている。いいあらそいはよせ!カイせんせいはどうていなんだからだれのものでもないぞ」
お前まで何を言っているんだハル。お前だけはこいつらの中でもまともだと思っていたのに。
「ええい!カイはおれさまのちゅうじつなるドレイだっていってんだろ!」
「だからぁ、カイせんせいはオイラのいやらしいおもちゃにするの!じゃませんでほしーの」
「カイせんせーはねこみみいがいはにあわないもん!かいせんせーがねこみみいがいのみみはやしてたら、ダシのはいっていないみそしるといっしょだもん!」
「だからカイ先生はどうていだといっているだろう!おまえらのあそびどうぐじゃないんだぞ!」
「どうていでもドレイくらいにはできるだろーが!」
「ドレイよりおもちゃにするほうがさいてきだよ」
「あ、ねえねえ、かんがえてみればドレイもおもちゃもいっしょだよね。そこにねこみみつければばんじおっけーかもしれないよ」
「ふむ…どうていだがみんなでなかよくカイ先生にせっするのならおれはかまわない。…ということで、カイせんせい。ぼくたちのドレイのおもちゃになってねこみみつけてどうていになってほしいんですけどいいですk…「バカ言うな!!」
「じゃあ、どうていちょーだい」と、拓実。
「ガキが変態じみた事言うな!!」
「じゃあ、せっくすさせろ」と、直。
「おなじだろ!!っつーか五歳のガキが生々しくせっくす言うな!!」
うわあーん!もうやだこいつら。
こんなマセガキ共の相手やってられるか!!おれは退職するううううう!!
じりじりじりじりじりじりじりじr……
「はっ!!」
目を開けたら目覚まし時計の針が6時を指していた。
「なんだ…夢か……」
ほっとした俺は、額から滴る汗を腕で拭った。
「ひでー夢だった…なんだよありゃあ…」
完
本編の方の更新はもう少しお待ちください。
ここは私立開星学園幼稚舎。将来の日本を担う御曹司や令嬢が通う日本で一番高級な幼稚園。
「おい、お前!カイ、といったな?おれさまのドレイになれ。おれさまはえらいんだ。しょーらいはやざきざいばつのとっぷになるんだぜ」
「あーハイハイ、直。ドレイとやらになってあげるからさっさとお着替えすませろよ。あと、ガキがドレイなんて言葉使うな」
副社長秘書に頼まれた保育士の仕事も楽じゃない。たしかに給料はいい。いいんだけど…どいつもこいつも生意気で上から目線なガキンチョばかりである。
まさか平凡地味一筋で生きてきた俺が、将来の日本をしょって立つ金持ちご子息のお相手をさせられる事になるとはなぁ…。子供は好きだけど、一癖も二癖もある子ばかりでやりづらいったらありゃしない。
「カイ先生。たくみがとなりのりんごぐみの女の子をいじめていますが…」
「またか!…ったく!あいつは典型的ないじめっこだな。報告してくれてありがとな、ハル」
「いえいえ。おれはとうぜんのことをしたまでです。せんせいのおやくにたてるならこうえいです」
きらーんと眼鏡を光らせているハルは、保育園児とは思えない程大人びた子である。ませすぎである。
そんな俺が急いでりんご組の教室にやってくれば、そこにはヘラヘラしたガキンチョが女の子をいじめているではないか。
園内一のいじめっこと評判の拓実で、面白い事が大好きな悪ガキである。
「こら!拓実!またお前は女の子をいじめてっ!」
「だってこのこいじめたらおれっちおもしろいんだもーん。わんわんなくとこがいぬみたいだし。せんせーもいじめたらおもしろそーやね」
「泣いている人を見て笑うなんて面白いはずがないだろうっ!お前は恥を知りなさい!大体、先生は大人だ。大人をからかうんじゃない!」
「うそだよ。せんせーはおとなじゃなくておれのいやらしいおもちゃになるよていなんだよ。だからおとなじゃないんやよ」
「意味が分かりません。とにかく!人を見て笑う事は最低な事だ!また同じことしたら今日のおやつは抜きだからなっ!」
はあ…奴隷の次はいやらしいおもちゃか。そもそもいやらしいおもちゃってなんなんだよ。再度ハア…とため息を吐いていると、クイクイと服を引っ張られているのに気づいた。
「どうした、尚也」
「カイせんせーぼくね、かいせんせーがときどきねこにみえるんだよぉ。だからさ、こんどねこみみとしっぽをつけてほしーんだけどいい?きっとかわいいよぉ」
「…………。猫耳と尻尾って…こんなガキからどんな趣味してんだよ、おまいさんは。いや、尚也に限って不純さはないだろうけども、だけど可愛いって…先生はいい大人の男だぞ!可愛いくはない!」
「そんなことないよぉ。せんせいはかわいいねこちゃんだよぉ」
「だから違うって」
「ふん!ばかなことをいうななおや。カイはねこじゃなくておれさまのドレイだぞ。ねこなはずあるもんか」
だから、ガキがドレイなんて言葉を使うなっての。
「ちがうよーカイせんせーはオイラのいやらしいおもちゃやもん!」と、やってきた拓実。だからいやらしいおもちゃってなんだよ。
「だめだよぉ。カイせんせいはねこだよぉ。ねこみみはやしてぼくのだきまくらにするもんねーだ」
何度もいいますが先生はネコじゃあありません。抱き枕は余所を当たってください。
「おまえら、カイ先生がこまっている。いいあらそいはよせ!カイせんせいはどうていなんだからだれのものでもないぞ」
お前まで何を言っているんだハル。お前だけはこいつらの中でもまともだと思っていたのに。
「ええい!カイはおれさまのちゅうじつなるドレイだっていってんだろ!」
「だからぁ、カイせんせいはオイラのいやらしいおもちゃにするの!じゃませんでほしーの」
「カイせんせーはねこみみいがいはにあわないもん!かいせんせーがねこみみいがいのみみはやしてたら、ダシのはいっていないみそしるといっしょだもん!」
「だからカイ先生はどうていだといっているだろう!おまえらのあそびどうぐじゃないんだぞ!」
「どうていでもドレイくらいにはできるだろーが!」
「ドレイよりおもちゃにするほうがさいてきだよ」
「あ、ねえねえ、かんがえてみればドレイもおもちゃもいっしょだよね。そこにねこみみつければばんじおっけーかもしれないよ」
「ふむ…どうていだがみんなでなかよくカイ先生にせっするのならおれはかまわない。…ということで、カイせんせい。ぼくたちのドレイのおもちゃになってねこみみつけてどうていになってほしいんですけどいいですk…「バカ言うな!!」
「じゃあ、どうていちょーだい」と、拓実。
「ガキが変態じみた事言うな!!」
「じゃあ、せっくすさせろ」と、直。
「おなじだろ!!っつーか五歳のガキが生々しくせっくす言うな!!」
うわあーん!もうやだこいつら。
こんなマセガキ共の相手やってられるか!!おれは退職するううううう!!
じりじりじりじりじりじりじりじr……
「はっ!!」
目を開けたら目覚まし時計の針が6時を指していた。
「なんだ…夢か……」
ほっとした俺は、額から滴る汗を腕で拭った。
「ひでー夢だった…なんだよありゃあ…」
完
本編の方の更新はもう少しお待ちください。
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