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十三章/初デート
109.直の素顔
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「どうしたんだよ」
「なんでもない。あの人、どこかで会った事があるような気がしたんだ」
「……まあ、あんなすっげぇ綺麗な人だからな。見かけたら忘れないだろうよ。早苗さん目当てで来る野郎客がめっちゃ多いし、今でもあんな超美人が母ちゃんの親友だなんて信じられねーもん」
「あの人、甲斐の母親と親友なのか」
「そうそう。黒崎早苗さん。たまに昼だけこうしておやっさんの手伝いをしに来て、午後からは旦那さんのクリニックで看護師として働いているんだよ。美人な上に医者の旦那持ち。架谷家とは親戚みたいな付き合いなんだ」
「へえ……」
「そんな事より食おうぜ。伸びないうちに」
甲斐は豪快に。直は静かに食べ始めた。
直は麺類をすする事に慣れていないようで手こずっている。10歳までスイスで暮らしていたらしく、日本のすする文化にも慣れていないので苦戦している。その様子を甲斐は微笑ましく一瞥し、自分はエイリアンのような顔面でズビビと蕎麦を勢いよくすすっては天ぷらをガツガツ貪る。
静かに丁寧に食べる直と、鼻息荒く猛烈な勢いですすって食べるすごい形相の甲斐。その比率も傍から見ればすごい事であった。
「直の好きな食べ物ってなに?」
今から三杯目という所で直に訊いた。
「いきなりなに、藪から棒に」
「なんとなく気になった」
「卵焼き」と、一言。
「え、卵焼き?」
「そ。前に甲斐が作った朝食食べて……すごく好きになったから」
「ふむ、なるほど。じゃあ、次回たくさん作って持ってくるよ。弁当作るのに一人分も二人分も変わらないからな」
「ほんと?」
ぱあっと目を子供のようにキラキラさせる直。見たことがない一面に少し驚きながらも頷く。
「学校にいる時くらいは好きなもん食べたいだろ。管理された食事に嫌気がさしているだろうしな」
自分の料理で喜ばせてあげられるのなら、お安い御用だ。
「甲斐」
「ん」
「ありがとう」
直の最上級の笑顔に甲斐は固まった。さっき見た笑顔よりももっと瑞々しかったのだ。
「どうしたんだよ」
直が訝しそうにしている。だって、そんな風に笑うなんて思いもよらなくて、可愛くて見惚れてしまったのだ。
「お、お前が自然体で笑ったからだよ」
「……笑った?」
「そうだ。気づいてないのか?」
「や、ただ……嬉しいとしか考えてなくて」
「あんまりそーゆー笑顔は他には見せない方がいいぞ」
こんな笑顔を他の奴が至近距離で見たらと思うと確実に落ちるのは間違いない。それくらい女はもちろんの事、男でも落ちると思う。普段は俺様何様直様なのに、今の一面は年相応の天使のような笑顔であった。そのギャップがたまらん連中を量産させてしまいかねない。
「お前が嫉妬するから?」
「っ……親衛隊が倍増してもいいならな」
「じゃあしない。オレ、学校では俺様鬼畜なキャラで通ってるから」
「やっぱりその俺様キャラ、演じてたんだな」
「学校とか世間の前では御曹司としての威厳を保つためにそうしてた。それに甲斐の前でもいい男でいたかったからあえて俺様キャラでい続けた。友里香や悠里の前でもこんな素の自分を出したことがない。でも今はもう演じるのを止めて素でいるよ。甲斐の前では演じる必要がないってわかったから」
「直……」
「今のオレ、甲斐から見たらどう見える?やっぱり俺様じゃないから弱弱しい?」
「弱弱しくはないだろ。年相応のよく笑う繊細な少年て感じだ。演じている俺様キャラより、今のお前の方が俺は好きだよ」
「甲斐……」
「っ、ちょ、馬鹿。こんなところで抱きつくな」
俺様キャラの時は狡猾そうでなんでもお見通しという感じだったのに、素の方は天然か純粋な所があるような気がした。可愛いらしいっていうか、素直っていうか。
学校では魔王のように振る舞い、エリート社長みたいな冷徹さを見せるが、笑顔が似合う無邪気な子供のような一面が本当の姿か。
ギャップ萌えってこういう事なんだろう。
食後、店主と早苗に礼を言って店を出て、ヲタク御用達の店に向かった。限定版フィギュアを手に入れるためだ。
場所は人通りが少ない路地裏にいろんなテナントが入ったあるビルがあり、そのビルの階段を下りた先の地下一階に存在する異質な店である。入店すると、一気に奴らの鋭い視線を浴びる。
そう、同族かそうでないかの見極めの視線である。この店の客層はコソコソと買いに来るオタが多いので、客として入ってきた輩でさえ警戒しているのだ。
もしかして知り合いが!?という危機感を常に持っていて、他の客相手でさえも身バレ危機意識のせいで気を抜けないのだ。
俺のように堂々としたオタや明るいオタもいるんだが、コミュ障な上に自分に自信がないキモオタが大半なのでそうもいかない。
ごくまれに本屋を探しに来た女子が間違って入店してくる事もあり、その時の気まずさと言ったら銭湯の男風呂に親と一緒に入ってくる小さな女の子を見ちゃった心境に近い。
そうならないために、店の前のショーケースには女人禁制のごとくスケベな美少女フィギュアがずらりと並んでいるのだとか。
「おい、なんか他の奴らからジロジロ見られてんだけどなんで?」
「あー……お前は高身長イケメンだから」
「は?」
「何もしなけりゃ無害だからスルーしてろ」
この店は小汚い不潔キモオタの溜り場なので、リア充や陽キャなイケメンは天敵中の天敵。
ほぼ僻み根性でこちらを睨んできてはイケメン滅びろとか爆発しろとか常に思っているのだ。甲斐も少し前までそうだったので気持ちはわからないでもない。
「それにしても……この店、すっげぇ汗くさくね?マジ吐く……おえ」
直が口を押えて顔色悪そうにつぶやいた。さすがの直もこのキモオタ共の不潔瘴気に当てられたようである。
「当然だろ。数日は風呂に入っていない不潔キモオタ共の生息地なんだ。店内に汗とチン●スの匂いが常に充満している。清浄で清潔な陽キャの世界ばかりにいた人間にはダメージが大きいだろう。ここはそういうモテない野郎共の溜り場なので、お前には寸分の縁もゆかりもない日陰的聖域なんだ」
「ふむ……お前の不潔同胞の総本山というわけか」
「認めたくないがその通りだ。陽キャやリア充やイケメンを排除せんばかりな空気が漂っていて、お前のような対照的で天敵がここを訪れたら気分が悪くなるのも仕方がない。これがコミケの前後だとさらにキモオタが倍増して、お前みたいなイケメンなんて匂いで抹殺されるかもしれん。だからキモオタ趣味に理解がなければ近づかない方が賢明だろうよ」
「お前は全然平気そうだな」
「そりゃあな。俺はこの世界で生きているので不潔とは常に隣あわせなんだ」
「ゴキブリ並みの生命力と不潔パワーで生き残ってきたわけか。そりゃキモオタ童貞って言われるわけだな」
「うっせーよ」
「なんでもない。あの人、どこかで会った事があるような気がしたんだ」
「……まあ、あんなすっげぇ綺麗な人だからな。見かけたら忘れないだろうよ。早苗さん目当てで来る野郎客がめっちゃ多いし、今でもあんな超美人が母ちゃんの親友だなんて信じられねーもん」
「あの人、甲斐の母親と親友なのか」
「そうそう。黒崎早苗さん。たまに昼だけこうしておやっさんの手伝いをしに来て、午後からは旦那さんのクリニックで看護師として働いているんだよ。美人な上に医者の旦那持ち。架谷家とは親戚みたいな付き合いなんだ」
「へえ……」
「そんな事より食おうぜ。伸びないうちに」
甲斐は豪快に。直は静かに食べ始めた。
直は麺類をすする事に慣れていないようで手こずっている。10歳までスイスで暮らしていたらしく、日本のすする文化にも慣れていないので苦戦している。その様子を甲斐は微笑ましく一瞥し、自分はエイリアンのような顔面でズビビと蕎麦を勢いよくすすっては天ぷらをガツガツ貪る。
静かに丁寧に食べる直と、鼻息荒く猛烈な勢いですすって食べるすごい形相の甲斐。その比率も傍から見ればすごい事であった。
「直の好きな食べ物ってなに?」
今から三杯目という所で直に訊いた。
「いきなりなに、藪から棒に」
「なんとなく気になった」
「卵焼き」と、一言。
「え、卵焼き?」
「そ。前に甲斐が作った朝食食べて……すごく好きになったから」
「ふむ、なるほど。じゃあ、次回たくさん作って持ってくるよ。弁当作るのに一人分も二人分も変わらないからな」
「ほんと?」
ぱあっと目を子供のようにキラキラさせる直。見たことがない一面に少し驚きながらも頷く。
「学校にいる時くらいは好きなもん食べたいだろ。管理された食事に嫌気がさしているだろうしな」
自分の料理で喜ばせてあげられるのなら、お安い御用だ。
「甲斐」
「ん」
「ありがとう」
直の最上級の笑顔に甲斐は固まった。さっき見た笑顔よりももっと瑞々しかったのだ。
「どうしたんだよ」
直が訝しそうにしている。だって、そんな風に笑うなんて思いもよらなくて、可愛くて見惚れてしまったのだ。
「お、お前が自然体で笑ったからだよ」
「……笑った?」
「そうだ。気づいてないのか?」
「や、ただ……嬉しいとしか考えてなくて」
「あんまりそーゆー笑顔は他には見せない方がいいぞ」
こんな笑顔を他の奴が至近距離で見たらと思うと確実に落ちるのは間違いない。それくらい女はもちろんの事、男でも落ちると思う。普段は俺様何様直様なのに、今の一面は年相応の天使のような笑顔であった。そのギャップがたまらん連中を量産させてしまいかねない。
「お前が嫉妬するから?」
「っ……親衛隊が倍増してもいいならな」
「じゃあしない。オレ、学校では俺様鬼畜なキャラで通ってるから」
「やっぱりその俺様キャラ、演じてたんだな」
「学校とか世間の前では御曹司としての威厳を保つためにそうしてた。それに甲斐の前でもいい男でいたかったからあえて俺様キャラでい続けた。友里香や悠里の前でもこんな素の自分を出したことがない。でも今はもう演じるのを止めて素でいるよ。甲斐の前では演じる必要がないってわかったから」
「直……」
「今のオレ、甲斐から見たらどう見える?やっぱり俺様じゃないから弱弱しい?」
「弱弱しくはないだろ。年相応のよく笑う繊細な少年て感じだ。演じている俺様キャラより、今のお前の方が俺は好きだよ」
「甲斐……」
「っ、ちょ、馬鹿。こんなところで抱きつくな」
俺様キャラの時は狡猾そうでなんでもお見通しという感じだったのに、素の方は天然か純粋な所があるような気がした。可愛いらしいっていうか、素直っていうか。
学校では魔王のように振る舞い、エリート社長みたいな冷徹さを見せるが、笑顔が似合う無邪気な子供のような一面が本当の姿か。
ギャップ萌えってこういう事なんだろう。
食後、店主と早苗に礼を言って店を出て、ヲタク御用達の店に向かった。限定版フィギュアを手に入れるためだ。
場所は人通りが少ない路地裏にいろんなテナントが入ったあるビルがあり、そのビルの階段を下りた先の地下一階に存在する異質な店である。入店すると、一気に奴らの鋭い視線を浴びる。
そう、同族かそうでないかの見極めの視線である。この店の客層はコソコソと買いに来るオタが多いので、客として入ってきた輩でさえ警戒しているのだ。
もしかして知り合いが!?という危機感を常に持っていて、他の客相手でさえも身バレ危機意識のせいで気を抜けないのだ。
俺のように堂々としたオタや明るいオタもいるんだが、コミュ障な上に自分に自信がないキモオタが大半なのでそうもいかない。
ごくまれに本屋を探しに来た女子が間違って入店してくる事もあり、その時の気まずさと言ったら銭湯の男風呂に親と一緒に入ってくる小さな女の子を見ちゃった心境に近い。
そうならないために、店の前のショーケースには女人禁制のごとくスケベな美少女フィギュアがずらりと並んでいるのだとか。
「おい、なんか他の奴らからジロジロ見られてんだけどなんで?」
「あー……お前は高身長イケメンだから」
「は?」
「何もしなけりゃ無害だからスルーしてろ」
この店は小汚い不潔キモオタの溜り場なので、リア充や陽キャなイケメンは天敵中の天敵。
ほぼ僻み根性でこちらを睨んできてはイケメン滅びろとか爆発しろとか常に思っているのだ。甲斐も少し前までそうだったので気持ちはわからないでもない。
「それにしても……この店、すっげぇ汗くさくね?マジ吐く……おえ」
直が口を押えて顔色悪そうにつぶやいた。さすがの直もこのキモオタ共の不潔瘴気に当てられたようである。
「当然だろ。数日は風呂に入っていない不潔キモオタ共の生息地なんだ。店内に汗とチン●スの匂いが常に充満している。清浄で清潔な陽キャの世界ばかりにいた人間にはダメージが大きいだろう。ここはそういうモテない野郎共の溜り場なので、お前には寸分の縁もゆかりもない日陰的聖域なんだ」
「ふむ……お前の不潔同胞の総本山というわけか」
「認めたくないがその通りだ。陽キャやリア充やイケメンを排除せんばかりな空気が漂っていて、お前のような対照的で天敵がここを訪れたら気分が悪くなるのも仕方がない。これがコミケの前後だとさらにキモオタが倍増して、お前みたいなイケメンなんて匂いで抹殺されるかもしれん。だからキモオタ趣味に理解がなければ近づかない方が賢明だろうよ」
「お前は全然平気そうだな」
「そりゃあな。俺はこの世界で生きているので不潔とは常に隣あわせなんだ」
「ゴキブリ並みの生命力と不潔パワーで生き残ってきたわけか。そりゃキモオタ童貞って言われるわけだな」
「うっせーよ」
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