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十三章/初デート
103.工業化のちび
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「俺の眠りを妨げるとはいい度胸だ。んでもって一人の生徒を集団でリンチとかなっさけねー。人間のクズか」
眠気でイライラしている甲斐は苛立ちをぶつけずにはいられない。
「ふんっ!てめえのようなEクラスには言われたくねーよ!」
「そうだそうだ!極悪不良のてめえよりはマシだゴラァ!」
「いやいや。たった一人を囲んで弱い者いじめしているお前らにも言われたくねーし」
工業科の奴らにリンチを受けていた生徒は、顔面をボコボコにされて上半身を裸にされていたようだ。根性焼きやら暴行を受けた痕が生々しい。
「弱いものいじめして、集団でしか粋がれねーてめえらなんざEクラスどころかそこらに落ちている石ころ以下だろ。工業科ってお前らを代表すると糞みてーなのばっかなんだな」
「この……マジキれた!」
くだらん挑発をすると、工業科の奴らがいきり立って殴りかかってくる。こんな連中など雑魚同然すぎて目を閉じていても楽勝だろう。という事でまず前衛二匹を足払いでひっくり返す。中衛一匹を軽く腕をひねって関節技かけて、背後から来るもう一匹を片手で襟袖掴んで投げ飛ばした。
あまり力を入れすぎると骨を折ってしまうので、難しいながらも力を加減してあげた。
「くっそー!やっぱこいつつえーぞ!」
「おい、野郎共!であえであえ!」
工業科の奴らが増援を呼んできた。こんな狭い部屋で乱闘して過ごすのなんて時間の無駄だ。あと乱闘して部屋をめちゃくちゃにしたら南先生に鬼のように怒られる。あの教師は怒ると超怖いのなんの。
「おいお前。とりあえずここを離れるぞ」
ここは仕方なしに退却する。あとで工業科の奴らに寝ていたのを邪魔したという報復を決意し、リンチにあっていた生徒の襟袖を引っ掴んでその場を後にした。
とりあえず、リンチにあっていた生徒を普通科の中庭まで運んできた。
ここまで来れば連中も迂闊にはやって来ないだろう。普通科と工業科は校舎が違うし、中庭は工業科からは結構離れているため、距離を考えれば来ようとする奴はほとんどいない。それにここは超大金持ちのSクラスの生徒らもいるので、何かあれば警備員らにつまみ出されるはずだ。
「おい、お前大丈夫か」
リンチにあっていた生徒は小柄で小学生かってくらい身長が低い黒髪男子だった。顔は俯いていてよく見えないが、がたがた震えている。校章の色を見る限りやっぱり工業科の生徒のようだ。
「ま、お前もいろいろあるんだろうけど、あーゆー奴に対抗するにはまず自分が強くn「勝手な事すんじゃねーよ」
なんか言った?
「誰が助けてくれって言ったんだよ!勝手な事しやがって!」
リンチにあっていた生徒は顔を上げて甲斐を睨み付けてきた。
「お前……」
「おれは自分でなんとかしようと思ってたんだ!なのにてめえはおれを助けやがって!正義の味方気取るんじゃねえよ!この偽善者!」
まさかのいじめられたいドMな奴……ではなさそうだ。
「そーかいそーかい。そりゃ悪かったな。お前があまりに情けなさそうだったから助けてやったんだよ。わるぅーございました!」
「っ、てめえ」
嫌味な態度にますます怒りを孕んだようだ。だって余計なお世話ではあったがその態度はねーだろよ。
「俺に怒れる元気があるなら全然平気そうだな。鼻っ柱は強いじゃないかオチビちゃん」
「チビ扱いすんじゃねーよ!貧乏偽善者野郎が!」
そんなチビ生徒は甲斐に飛び掛かり、いきなり腕に噛みついてきた。
「いでっ!いでででええ!この噛みつくな!狂犬チビ!」
「うるせえ!てめえみたいな偽善者大嫌いだ!歯形つけてやるー!」
腕に噛みつきながらぽかぽかと叩いてくる攻撃は大した事はないが、とても鬱陶しい。そして地味に痛い。
「ええい!このクソガキが!いい加減にしねーとぶっとば「甲斐くんと、翔くん!?」
通りすがりの悠里がこちらに気づいて駆け寄ってきた。
「おい、こいつ悠里の知り合いか。クソ生意気なチビだな」
放してくれないので噛みつかれたまま悠里に見せつけた。
くそ、噛みつき痕が残りそうだな。
「ごめんね!この子中学時代の幼馴染なんだ。工業科二年の山本翔介くん。普段はいい子なのに……ちょっと翔くん。甲斐くんを放してあげて」
悠里が肩を叩いてこのガキに声をかけると、ガキはぱっと顔をあげて笑顔になった。
「おれの悠里!」
「おれの悠里ぃ?」
おれの、ってなんやねん。
「なあ悠里、もしかしてこの極悪不良と知り合いなのか?」
悠里と知り合いな事に驚いている様子だ。同じクラスなんだから当たり前だろ。
「ちょっと翔くん!甲斐くんは極悪不良じゃないから!」
「極悪不良だろうがそうじゃなかろうが問題児には違いないんだろ?二年E組の架谷甲斐は学園一の超問題児だって有名だぜ。その上、学園の美女達を懐柔した男の敵だとも言われている。悠里だけでも許せねーのに、矢崎直さんの元カノの篠宮恵梨と仲良くて、南先生と佐伯先生を誑し込んだ美女好きの女タラシとは貴様の事だろう!」
「なんだその出鱈目」
呆れた。たしかに学園一の問題児かもわからないが、だからと言って女タラシとはどういう事だ。
「翔くん、流れ来る噂だけで人を信じちゃだめだよ」
「で、でも……そいつは学園の成績は下から数えてトップ5に入るって程頭が悪くて、授業はさぼるわ、教師に反抗するわ、暴力事件は日々起こしているわで、問題児のロクデナシなのは間違いないだろ。おまけに中学の時に暴力事件起こして逮捕された前科持ちもあるじゃねーか」
「彼は前科持ちじゃないよ」
「前科持ちだったらネンショー行きになっているだろうし、そもそもこの学園に入学できねーっつうの。鑑別に行って保護観察処分になっただけだバカ。前歴にはなるけどな」
「それでも暴力沙汰起こしている底辺問題児には変わりないだろ」
さすがの悠里も苦笑していて言葉が出ないようだ。だってその通りではあるのだから。
学園で下から数えてトップ5の成績なのは間違いないし、伊達に落ちこぼれの仲間入りはしていない。Eクラスを常に見下して家柄重視の学歴主義の馬鹿教師など尊敬できないし、時々親衛隊の一部が襲い掛かってくるのを防いだりしているのが暴力に思われているようで心外だ。
「そんな女タラシ野郎から助けられてもなんもうれしくねーわけ!それにお前のようなタラシ野郎が、おれの尊敬する矢崎さんと仲がいいのも許せねー!」
山本は拳を握りしめて低身長ながら下から睨みつけてくる。眼力だけは一丁前だ。
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あまり力を入れすぎると骨を折ってしまうので、難しいながらも力を加減してあげた。
「くっそー!やっぱこいつつえーぞ!」
「おい、野郎共!であえであえ!」
工業科の奴らが増援を呼んできた。こんな狭い部屋で乱闘して過ごすのなんて時間の無駄だ。あと乱闘して部屋をめちゃくちゃにしたら南先生に鬼のように怒られる。あの教師は怒ると超怖いのなんの。
「おいお前。とりあえずここを離れるぞ」
ここは仕方なしに退却する。あとで工業科の奴らに寝ていたのを邪魔したという報復を決意し、リンチにあっていた生徒の襟袖を引っ掴んでその場を後にした。
とりあえず、リンチにあっていた生徒を普通科の中庭まで運んできた。
ここまで来れば連中も迂闊にはやって来ないだろう。普通科と工業科は校舎が違うし、中庭は工業科からは結構離れているため、距離を考えれば来ようとする奴はほとんどいない。それにここは超大金持ちのSクラスの生徒らもいるので、何かあれば警備員らにつまみ出されるはずだ。
「おい、お前大丈夫か」
リンチにあっていた生徒は小柄で小学生かってくらい身長が低い黒髪男子だった。顔は俯いていてよく見えないが、がたがた震えている。校章の色を見る限りやっぱり工業科の生徒のようだ。
「ま、お前もいろいろあるんだろうけど、あーゆー奴に対抗するにはまず自分が強くn「勝手な事すんじゃねーよ」
なんか言った?
「誰が助けてくれって言ったんだよ!勝手な事しやがって!」
リンチにあっていた生徒は顔を上げて甲斐を睨み付けてきた。
「お前……」
「おれは自分でなんとかしようと思ってたんだ!なのにてめえはおれを助けやがって!正義の味方気取るんじゃねえよ!この偽善者!」
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「っ、てめえ」
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「うるせえ!てめえみたいな偽善者大嫌いだ!歯形つけてやるー!」
腕に噛みつきながらぽかぽかと叩いてくる攻撃は大した事はないが、とても鬱陶しい。そして地味に痛い。
「ええい!このクソガキが!いい加減にしねーとぶっとば「甲斐くんと、翔くん!?」
通りすがりの悠里がこちらに気づいて駆け寄ってきた。
「おい、こいつ悠里の知り合いか。クソ生意気なチビだな」
放してくれないので噛みつかれたまま悠里に見せつけた。
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「ごめんね!この子中学時代の幼馴染なんだ。工業科二年の山本翔介くん。普段はいい子なのに……ちょっと翔くん。甲斐くんを放してあげて」
悠里が肩を叩いてこのガキに声をかけると、ガキはぱっと顔をあげて笑顔になった。
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「おれの悠里ぃ?」
おれの、ってなんやねん。
「なあ悠里、もしかしてこの極悪不良と知り合いなのか?」
悠里と知り合いな事に驚いている様子だ。同じクラスなんだから当たり前だろ。
「ちょっと翔くん!甲斐くんは極悪不良じゃないから!」
「極悪不良だろうがそうじゃなかろうが問題児には違いないんだろ?二年E組の架谷甲斐は学園一の超問題児だって有名だぜ。その上、学園の美女達を懐柔した男の敵だとも言われている。悠里だけでも許せねーのに、矢崎直さんの元カノの篠宮恵梨と仲良くて、南先生と佐伯先生を誑し込んだ美女好きの女タラシとは貴様の事だろう!」
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