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七章/合同体育祭
54.寸劇2
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なんとか網を潜り抜けたはいいが、ドレスはこれだけで砂などで汚れてしまった。
これクリーニング代請求されねーだろうなと変な所で心配してしまう。金持ち学園だからその心配は全く無用なんだろうけど例外があったら怖い。Eクラスは弁償とかな。
後ろの方でバ会長と日下部がまだ演技で四苦八苦している様子が見えた。
棒読みだろうがなんだろうが、ちゃんとハッキリ台詞を言えないと先に進めないもんな。そもそも日下部が演劇自体できるはずがないと思うんだ。
アイツが空気読めない所はもちろんの事、しっかりした日本語読めないじゃん。これ重要。
次は追っ手が行く手を遮り、王子が連中を剣で倒してから姫をお姫様抱っこして平気台を通過というものであった。
たしかに平均台はハイヒールでは難しいので抱いてもらった方が早いが、だからといって姫抱っこをしてもらうのは抵抗がある。さっきされたけどそれでも嫌なもんは嫌である………我慢するか、ハア。
「姫、下がっていてください。追っ手を片付けます」
レプリカの剣を鞘から抜くナオ王子。
「おーじ様、大丈夫でござんすか。相手は五人もいます。お前様一人で戦ってもしもの事があればアタイ……泣いちゃいますわん。わおお~ん」
と、言いながら鼻をほじほじ。あーかったりぃな。なんか演技するのも面倒くさくなってきたよ。
そもそも泣きそうな表情ってどんなだ。こんな感じだろうか。
女の泣き顔って上目遣いが一番男が堪えるから、ちょっと矢崎相手にしてみようかな。と、上目遣いで潤んだ目をしてみた。
どうだキモいだろう。と、勢いよく文句が飛んでくるのを予想していたら、意外にも矢崎の野郎は目をそらしやがった。
おい、その反応は予想外すぎるぞ。なんで目をそらすんだよ。目をそらすほどキモいってか。キモいのは承知の上だ。せめて何かツッコめよ。一人で俺がバカみたいじゃねえか。
「心配しないでください、姫。あなたを守ると誓ったその日から、私は何者にも負けやしません。あなたが私の全てなのですから」
「ああ、おーじ野郎様、とっとと勝ちやがれくださんせ」
もう面倒なのでほぼ棒読みで耳もほじほじしてしまう俺。完全にやる気ナッシングですんまそ。
だって、ば会長と日下部のあのひどい演技なら奴らに負けるという事は絶対ないからな。余裕の見物というやつよ。
そうして飾りの剣をスタントマン相手に強く斬り(殴り)つけている矢崎。
とても痛そうである。展示品のレプリカと言ってもされどレプリカ。本気で殴ったら大怪我じゃ済まない。
矢崎は容赦がなさそうなので大丈夫だろうか。
……って、やっべ。
自分もドレスを翻してスタントマン相手に蹴り入れちまったよ。
ごめん。親衛隊共に襲撃されていた頃を思い出してつい反射的にやっちまったんだ。下手をすればゴキおもちゃもセットで投げつけていたかもしれない。
これは大幅減点だろう。ごめんちゃい、矢崎。今だけ謝っておく。
「姫、やはりあなたは軽いですね」
ふわりと持ち上げられて平均台を歩くナオ王子とやら。今更そんな事言うなよ。
「あらそうでごわすか。最近はチーズ牛丼特盛温玉付きがお好みでしてね。大量に食って少し太ったんでごわすよ」
平均台を降りるとゆっくり地面におろされた。そうして次は跳び箱を越えて、数個の輪を抜けて、またお題である。
次は姫が王子のほっぺにキス……はあ!?
いや、ほっぺにキスくらい別にどうって事ないように思えるが、でもほっぺといえどキスはキスだし、外国では挨拶だがここは日本。しかも相手はコイツ。
周囲からは「イヤーー!ナオ王子様そいつにキスされないでぇー!」なんて親衛隊やらの声が聞こえる。
俺だって野郎相手にしたかねーよ。したかないけどこれは競技の一環なんだよ。
許せ、全国の矢崎ファン諸君。あと、俺。
そうして心の準備ができたとばかりにナオ王子の方を改めて見つめると、
「唇に……してください」
奴が真剣にそう言った。
「……あ?」
「……だめ、ですか?私の事は嫌いですか……?」
まるで本当に愛しい人を求めるかのような切ない視線で奴は言った。演技だろうけど。
あれ、そもそも今の台詞はお題にあっただろうか。ないよな。じゃあ今のはアドリブってやつだろうか。
くそっ矢崎め。さっきスタントマンに間違えて蹴りを入れたヘマをしたから俺を困らせる気だな。そうはイカのイカ飯だ!
「オジー様、アタクシ恥ずかしいでござるわそんな事。だからほっぺたで我慢しておくんなせえ、うふん」
と、勢いつけて頬にぶちゅっとしてやった。色気のない接吻である。
「姫……」
頬にキスされたナオ王子は一瞬だけ放心していた様子だったが、すぐに我に返ったように「嬉しいです」と、微笑で返した。
なんだか物足りないような物ほしそうな顔をしているような気もするけど気のせいだろ。そんなにしたいならデリヘル嬢か泡嬢とかにしてろ。
ゴール前にはパン食いならぬおもちゃの指輪がぶらさがっていて、それをお互いがジャンプして口で銜えると、ゴール前のラストのお題が待っていた。
お題内容は、左手の薬指に指輪をはめて愛を誓い合って抱き合うというものだった。
唇にキスをしあうとかいうふざけたお題じゃなくてホッとする。もしそうだったら、そのお題を考えた奴を見つけ出して八つ裂きにしてやるところだった。
「ここまで来たからには追っ手は来ないでしょう。これで私とあなたは自由な国で一緒に暮らせます」
「ああ、おーじ野郎様、アタクシ嬉ピー。やっとお前さんと平穏にこの世界で暮らせやがるのですわね」
あーこのお花畑脳が考えた茶番劇もやっと終了か。マジ精神的に疲れたァ。
とりあえず一位でゴールできそうだし、無才共よりかは演技的にも問題ないみたいだから一安心。
「姫、左手を出してください」
「へい」
そうして左手の薬指におもちゃの指輪がはめられていく。その一連の動作が美しく流れるようで、恋愛ドラマのワンシーンを連想させた。これはドラマじゃなくてただのクソ茶番劇なのが現実を悟らせてくれるよ。
「おーじたま」
「好きです、姫。あなたを誰よりも……愛しています」
「……っ」
視線がいつになく真剣な気がするが、これは演技に過ぎない。
それでもあまりに真っすぐに言うものだから、不覚にもドキっとしてしまった。本当にそう言われている錯覚に陥ってしまったのだ。
何、動揺しているんだよ俺。これはクソ茶番だ。しかも矢崎相手だ。ドキドキなんてありえない。全く持ってありえない。どうかしているよ俺。
「嬉しいですたい。おーじたま。吾輩もお前様をお慕い申しておりますがな」
そして、互いに抱きしめあう。
周囲から「イヤー」という女子達の悲鳴が聞こえるために、周りの視線に遠慮して抱きしめずに背中に手をまわすだけにとどめておいた。エア抱擁というやつである。
矢崎は遠慮なく強く抱きしめてきたが、さすがにファン達がブチ切れそうだから自分の命を取った。
それにしてもコイツ、いい匂いだな。
モテない童貞不潔のキモオタには漂わせる事のできないいい香りがするよ。清潔なシャンプーの匂いってやつかな。モテる野郎のフェロモン臭が漂うぜ。
けっ、さすがモテモテイケメンリア充なだけあって清潔ですこと。
そんな俺は風呂に一週間入らない日もあったり、最近ニンニク激辛ラーメンやらチーズ牛丼特盛温玉付きを食いすぎたチー牛だ。体臭が出ていないかちょっと焦る俺。臭くねーよな俺、クンクン。
「本気で……オレは……お前を……」
「……ん、おーじたま?」
「オレを……避けないで」
ぼそりと呟かれた声はよく聞こえなかったが、避けないでという言葉は王子でもない矢崎本心からそう言ったように思えた。
以前、この男に「嫌い」と言ったままで、お互いにあまり関わらない期間がしばらく続いていた。
だけどそろそろ、こっちも謝るべきだろうと甲斐は抱擁を解くと、見上げればすぐ至近距離に矢崎の顔があって、顔を近づけてきた。
「愛してる……姫」
「は……お、おーじたま?おーじサン?おーじくん?クソおーじ?」
え、ちょっと待て!
これって……お、お題にないってば!き、キス!?
ちょっとキスはちがうって!やめろー!ぎゃー!
これクリーニング代請求されねーだろうなと変な所で心配してしまう。金持ち学園だからその心配は全く無用なんだろうけど例外があったら怖い。Eクラスは弁償とかな。
後ろの方でバ会長と日下部がまだ演技で四苦八苦している様子が見えた。
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「姫、下がっていてください。追っ手を片付けます」
レプリカの剣を鞘から抜くナオ王子。
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と、言いながら鼻をほじほじ。あーかったりぃな。なんか演技するのも面倒くさくなってきたよ。
そもそも泣きそうな表情ってどんなだ。こんな感じだろうか。
女の泣き顔って上目遣いが一番男が堪えるから、ちょっと矢崎相手にしてみようかな。と、上目遣いで潤んだ目をしてみた。
どうだキモいだろう。と、勢いよく文句が飛んでくるのを予想していたら、意外にも矢崎の野郎は目をそらしやがった。
おい、その反応は予想外すぎるぞ。なんで目をそらすんだよ。目をそらすほどキモいってか。キモいのは承知の上だ。せめて何かツッコめよ。一人で俺がバカみたいじゃねえか。
「心配しないでください、姫。あなたを守ると誓ったその日から、私は何者にも負けやしません。あなたが私の全てなのですから」
「ああ、おーじ野郎様、とっとと勝ちやがれくださんせ」
もう面倒なのでほぼ棒読みで耳もほじほじしてしまう俺。完全にやる気ナッシングですんまそ。
だって、ば会長と日下部のあのひどい演技なら奴らに負けるという事は絶対ないからな。余裕の見物というやつよ。
そうして飾りの剣をスタントマン相手に強く斬り(殴り)つけている矢崎。
とても痛そうである。展示品のレプリカと言ってもされどレプリカ。本気で殴ったら大怪我じゃ済まない。
矢崎は容赦がなさそうなので大丈夫だろうか。
……って、やっべ。
自分もドレスを翻してスタントマン相手に蹴り入れちまったよ。
ごめん。親衛隊共に襲撃されていた頃を思い出してつい反射的にやっちまったんだ。下手をすればゴキおもちゃもセットで投げつけていたかもしれない。
これは大幅減点だろう。ごめんちゃい、矢崎。今だけ謝っておく。
「姫、やはりあなたは軽いですね」
ふわりと持ち上げられて平均台を歩くナオ王子とやら。今更そんな事言うなよ。
「あらそうでごわすか。最近はチーズ牛丼特盛温玉付きがお好みでしてね。大量に食って少し太ったんでごわすよ」
平均台を降りるとゆっくり地面におろされた。そうして次は跳び箱を越えて、数個の輪を抜けて、またお題である。
次は姫が王子のほっぺにキス……はあ!?
いや、ほっぺにキスくらい別にどうって事ないように思えるが、でもほっぺといえどキスはキスだし、外国では挨拶だがここは日本。しかも相手はコイツ。
周囲からは「イヤーー!ナオ王子様そいつにキスされないでぇー!」なんて親衛隊やらの声が聞こえる。
俺だって野郎相手にしたかねーよ。したかないけどこれは競技の一環なんだよ。
許せ、全国の矢崎ファン諸君。あと、俺。
そうして心の準備ができたとばかりにナオ王子の方を改めて見つめると、
「唇に……してください」
奴が真剣にそう言った。
「……あ?」
「……だめ、ですか?私の事は嫌いですか……?」
まるで本当に愛しい人を求めるかのような切ない視線で奴は言った。演技だろうけど。
あれ、そもそも今の台詞はお題にあっただろうか。ないよな。じゃあ今のはアドリブってやつだろうか。
くそっ矢崎め。さっきスタントマンに間違えて蹴りを入れたヘマをしたから俺を困らせる気だな。そうはイカのイカ飯だ!
「オジー様、アタクシ恥ずかしいでござるわそんな事。だからほっぺたで我慢しておくんなせえ、うふん」
と、勢いつけて頬にぶちゅっとしてやった。色気のない接吻である。
「姫……」
頬にキスされたナオ王子は一瞬だけ放心していた様子だったが、すぐに我に返ったように「嬉しいです」と、微笑で返した。
なんだか物足りないような物ほしそうな顔をしているような気もするけど気のせいだろ。そんなにしたいならデリヘル嬢か泡嬢とかにしてろ。
ゴール前にはパン食いならぬおもちゃの指輪がぶらさがっていて、それをお互いがジャンプして口で銜えると、ゴール前のラストのお題が待っていた。
お題内容は、左手の薬指に指輪をはめて愛を誓い合って抱き合うというものだった。
唇にキスをしあうとかいうふざけたお題じゃなくてホッとする。もしそうだったら、そのお題を考えた奴を見つけ出して八つ裂きにしてやるところだった。
「ここまで来たからには追っ手は来ないでしょう。これで私とあなたは自由な国で一緒に暮らせます」
「ああ、おーじ野郎様、アタクシ嬉ピー。やっとお前さんと平穏にこの世界で暮らせやがるのですわね」
あーこのお花畑脳が考えた茶番劇もやっと終了か。マジ精神的に疲れたァ。
とりあえず一位でゴールできそうだし、無才共よりかは演技的にも問題ないみたいだから一安心。
「姫、左手を出してください」
「へい」
そうして左手の薬指におもちゃの指輪がはめられていく。その一連の動作が美しく流れるようで、恋愛ドラマのワンシーンを連想させた。これはドラマじゃなくてただのクソ茶番劇なのが現実を悟らせてくれるよ。
「おーじたま」
「好きです、姫。あなたを誰よりも……愛しています」
「……っ」
視線がいつになく真剣な気がするが、これは演技に過ぎない。
それでもあまりに真っすぐに言うものだから、不覚にもドキっとしてしまった。本当にそう言われている錯覚に陥ってしまったのだ。
何、動揺しているんだよ俺。これはクソ茶番だ。しかも矢崎相手だ。ドキドキなんてありえない。全く持ってありえない。どうかしているよ俺。
「嬉しいですたい。おーじたま。吾輩もお前様をお慕い申しておりますがな」
そして、互いに抱きしめあう。
周囲から「イヤー」という女子達の悲鳴が聞こえるために、周りの視線に遠慮して抱きしめずに背中に手をまわすだけにとどめておいた。エア抱擁というやつである。
矢崎は遠慮なく強く抱きしめてきたが、さすがにファン達がブチ切れそうだから自分の命を取った。
それにしてもコイツ、いい匂いだな。
モテない童貞不潔のキモオタには漂わせる事のできないいい香りがするよ。清潔なシャンプーの匂いってやつかな。モテる野郎のフェロモン臭が漂うぜ。
けっ、さすがモテモテイケメンリア充なだけあって清潔ですこと。
そんな俺は風呂に一週間入らない日もあったり、最近ニンニク激辛ラーメンやらチーズ牛丼特盛温玉付きを食いすぎたチー牛だ。体臭が出ていないかちょっと焦る俺。臭くねーよな俺、クンクン。
「本気で……オレは……お前を……」
「……ん、おーじたま?」
「オレを……避けないで」
ぼそりと呟かれた声はよく聞こえなかったが、避けないでという言葉は王子でもない矢崎本心からそう言ったように思えた。
以前、この男に「嫌い」と言ったままで、お互いにあまり関わらない期間がしばらく続いていた。
だけどそろそろ、こっちも謝るべきだろうと甲斐は抱擁を解くと、見上げればすぐ至近距離に矢崎の顔があって、顔を近づけてきた。
「愛してる……姫」
「は……お、おーじたま?おーじサン?おーじくん?クソおーじ?」
え、ちょっと待て!
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