1 / 27
才能ナシと呼ばれて
しおりを挟む
才能、というものにどれだけ憧れただろう。
同じように育てられてもこんなにも出来が違うのかと物心ついた頃から、どれだけ知らしめられたか……。
「火、水、風、土、こんなの簡単ですわ。お父様、もっと難しいことをわたくしに命じてくださいまし」
五歳にして、地水火風の全ての属性魔法をマスターし、七歳で上級魔法をも使いこなせた天才、エキドナ・フォン・ローエルシュタイン。
彼女は生まれ頃から大人の魔術師をも凌ぐ魔力を持ち、魔術師の名門であるローエルシュタイン侯爵家の歴史の中でも稀代の天才だと言われ、神童と呼ばれていた。
そんな彼女は史上最年少……十二歳という若さで教会から聖女の称号を受け、去年、先代の聖女が引退してからはこの国で唯一の聖女として活躍。
国民からの人気も高かったわ。誰もが羨む天才としての人生。あの子は全てが満たされていたはずなのに……。
「愚図なルシリアお姉様はまだこんなことも出来ないのですねぇ」
「嘘でしょう? うふふふ、そんなに小さな火球が炎魔法ですの? えっ? 小さすぎて見えませんでしたわ」
「毎日、毎日、夜遅くまで魔法の練習。無駄な努力、ご苦労さま……ですわ」
エキドナは私が彼女よりも物覚えが悪く、魔力も小さいと知るとすぐにマウントを取るようになった。
あの子は誰からも称賛されていたのだから、私になど構わなくても良いのに……。
毎日、昨日よりも上手くなるために、魔法の練習をしていたのは確かだけど、それってそんなにおかしなことなのかしら?
――おかしなことなのよね。
あの子にとって、努力とは不要なものだもの。
私のやっていることが理解できないのも頷けるわ。
私はどんなにエキドナに笑われようとも魔法の練習をずっと続けてきた。
雨の日も、風の日も、ずっと、ずっと、ひたむきに努力を怠らなかった。
「ルシリア・フォン・ローエルシュタインを、今日より聖女だと認める……!」
そして、私は遂に聖女として教会に認められた。
春風が心地よく、花の香りが色づく、この日。私の念願は遂に叶ったのだ。
嬉しかったわ。今までの努力が報われたんだもの。やっぱり無駄じゃなかったじゃない。
これで、ローエルシュタイン家の「落ちこぼれ」という汚名を返上出来る!
胸を張って、エキドナの姉として生きていける。
そう思って、実家に報告に向かったのだけど……。
「ルシリア、お前というやつには失望したよ。才能は生まれつきだから仕方がないと諦めていた。だが、妹に嫉妬して嫌がらせをするとは何事か!」
「えっ? お、お父様。何を仰っているのです? 私は何も――。それより、私は聖女に――」
「黙れ! この穀潰し!」
「――っ!?」
実家に帰ると父が目を血走らせて怒っていた。普段から厳格な人だけど、こんなにも怒っているのは初めて見た気がするわ。
一体、何があったっていうのよ。私がエキドナに嫉妬? 全く心当たりがないんだけど。
「この無惨に壊れた家宝、“神託の杖”のこと知らぬとは言わせんぞ。あれはエキドナが聖女になった記念にワシがあの子に譲ったのだ。それを壊して捨てるとは何事か!」
「いえ、そんなこと言われても知りません……。私は“神託の杖”に触ったことも――」
「知らぬとは言わせん、と言ったはずだ!」
そ、そんなめちゃくちゃな。家宝である“神託の杖”を妹が父から譲り受けて、大切にしていることは知っているわ。
でも、私が彼女に嫉妬してそれを壊すなんて、そんな虚しいことするわけがないじゃない。
どうして、お父様は私がそんなことをしたって疑うの? 意味が分からないわ……。
「お父様、信じてください。私が妹に嫉妬して家宝の杖を壊したなんて、デタラメです。そんな事実は一切ありません」
「ぬぐぐ、お前は! まだしらを切るつもりか! エキドナが見たと言うとるのだ! お前が折れた杖を屋敷の裏に隠したのを、な!」
あり得ないわよ、そんなこと。なんで、エキドナがそんな嘘をつくの?
私は身に覚えのない目撃情報に寒気がした。
何が起きたっていうのよ。おかしいわ。こんなの。
「ルシリアよ。お前に二択を与える。今すぐに罪を認め、聖女の座を教会に返上して、一生かけてこの家の使用人として杖を破壊した償いをするか。この国から出ていくか」
「な、何を仰っているのですか?」
「家宝を壊すような不義理を働く女に聖女が務まるものか。しかし、ワシにはお前から称号を剥奪する権限がないからな。あれは教皇様の名のもとに与えられる称号ゆえ……」
「…………」
「どうしてもお情けでもらった称号に縋りたいのなら、他国に行け。もっとも国を追われた聖女など受け入れる国はありはしないがな。その自慢げに付けているブローチこそ、この国で聖女になったことの証明なのはお前も知っておろう」
聖女であることを捨てて家に残るか、他国へと追放されるか。私はこの二択を迫られる。
聖女として認められた際に教会から渡される魔石が埋め込まれたブローチには確かにこの大陸共通なんだけど、この国の教会からの授与であるという刻印も同時に印されていた。
つまり、他国でこのブローチを見せるということはイコール追放者であることの証なのだ。
追放された人間というのは何らかの罪を犯した者がほとんど。
私はならず者の聖女という烙印を押されたも同然となる。
どちらにしても私の今までの努力は――。
「お前ごときが、他国で生きていけるはずがない。潔く罪を認め――」
「出ていきます。不当に罪を問われるくらいなら、野垂れ死にした方がマシです……!」
「――っ!? 勝手にしろ! 引っ込みがつかなくなって意地を張りよって! ローエルシュタイン家の恥晒しが!」
ローエルシュタイン家から勘当され、身一つで国外に出ることを選択した私。
やってもいない罪を認めるなど耐えられないわ。ここで認めたら一生私は家宝を嫉妬で壊した落ちこぼれとして、生きていかねばならない。
だったら、死んだほうがマシよ。恥晒しという言葉を背に受けて、私は家から出る準備を始めた。
「これは、これは、ルシリアお姉様。どうしましたの。そんな顔をして」
「あなた! どうしてあんなことをお父様に!」
「何のことやら分かりませんわ。今、ここで手を出すのは賢い選択とは思えませんが、手を出したければ、ご自由にどうぞ」
美しい金髪をなびかせて、アイスブルーの瞳で私を見据えるのは、エキドナ・フォン・ローエルシュタイン。私の妹だ……。
誰もが認める天才で、神童と呼ばれた彼女はこの国でその美貌も相まって絶対的な人気がある。
さらに第二王子であるオーウェン殿下との縁談も進んでいた。
お父様が先日、嬉しそうに話していたわ。落ちこぼれの私でも頭を下げれば結婚式に出席させてやっても良いとか言っていたし……。
今、私が手を出したら、それこそお父様に訴えて終わりだと知っているから、この子は挑発的な態度を取る。耐えなければ、我慢しなきゃ……。
「あら、手を出しませんの? つまらないですわね。……そういえばお姉様。聖女になられたのでしたね。わたくしに五年も遅れを取って」
「それがどうかしたの……?」
「いえ、無駄な努力ご苦労さま。そう思っただけですわ。うふふふふふ……」
エキドナは嘲りながら、私の今までの努力を無駄だと断ずる。
この子、私をこうして笑うためにあんなことをしたってこと。一体、なんの恨みがあって……。
せっかく聖女になれたのに……。無念だわ……。
同じように育てられてもこんなにも出来が違うのかと物心ついた頃から、どれだけ知らしめられたか……。
「火、水、風、土、こんなの簡単ですわ。お父様、もっと難しいことをわたくしに命じてくださいまし」
五歳にして、地水火風の全ての属性魔法をマスターし、七歳で上級魔法をも使いこなせた天才、エキドナ・フォン・ローエルシュタイン。
彼女は生まれ頃から大人の魔術師をも凌ぐ魔力を持ち、魔術師の名門であるローエルシュタイン侯爵家の歴史の中でも稀代の天才だと言われ、神童と呼ばれていた。
そんな彼女は史上最年少……十二歳という若さで教会から聖女の称号を受け、去年、先代の聖女が引退してからはこの国で唯一の聖女として活躍。
国民からの人気も高かったわ。誰もが羨む天才としての人生。あの子は全てが満たされていたはずなのに……。
「愚図なルシリアお姉様はまだこんなことも出来ないのですねぇ」
「嘘でしょう? うふふふ、そんなに小さな火球が炎魔法ですの? えっ? 小さすぎて見えませんでしたわ」
「毎日、毎日、夜遅くまで魔法の練習。無駄な努力、ご苦労さま……ですわ」
エキドナは私が彼女よりも物覚えが悪く、魔力も小さいと知るとすぐにマウントを取るようになった。
あの子は誰からも称賛されていたのだから、私になど構わなくても良いのに……。
毎日、昨日よりも上手くなるために、魔法の練習をしていたのは確かだけど、それってそんなにおかしなことなのかしら?
――おかしなことなのよね。
あの子にとって、努力とは不要なものだもの。
私のやっていることが理解できないのも頷けるわ。
私はどんなにエキドナに笑われようとも魔法の練習をずっと続けてきた。
雨の日も、風の日も、ずっと、ずっと、ひたむきに努力を怠らなかった。
「ルシリア・フォン・ローエルシュタインを、今日より聖女だと認める……!」
そして、私は遂に聖女として教会に認められた。
春風が心地よく、花の香りが色づく、この日。私の念願は遂に叶ったのだ。
嬉しかったわ。今までの努力が報われたんだもの。やっぱり無駄じゃなかったじゃない。
これで、ローエルシュタイン家の「落ちこぼれ」という汚名を返上出来る!
胸を張って、エキドナの姉として生きていける。
そう思って、実家に報告に向かったのだけど……。
「ルシリア、お前というやつには失望したよ。才能は生まれつきだから仕方がないと諦めていた。だが、妹に嫉妬して嫌がらせをするとは何事か!」
「えっ? お、お父様。何を仰っているのです? 私は何も――。それより、私は聖女に――」
「黙れ! この穀潰し!」
「――っ!?」
実家に帰ると父が目を血走らせて怒っていた。普段から厳格な人だけど、こんなにも怒っているのは初めて見た気がするわ。
一体、何があったっていうのよ。私がエキドナに嫉妬? 全く心当たりがないんだけど。
「この無惨に壊れた家宝、“神託の杖”のこと知らぬとは言わせんぞ。あれはエキドナが聖女になった記念にワシがあの子に譲ったのだ。それを壊して捨てるとは何事か!」
「いえ、そんなこと言われても知りません……。私は“神託の杖”に触ったことも――」
「知らぬとは言わせん、と言ったはずだ!」
そ、そんなめちゃくちゃな。家宝である“神託の杖”を妹が父から譲り受けて、大切にしていることは知っているわ。
でも、私が彼女に嫉妬してそれを壊すなんて、そんな虚しいことするわけがないじゃない。
どうして、お父様は私がそんなことをしたって疑うの? 意味が分からないわ……。
「お父様、信じてください。私が妹に嫉妬して家宝の杖を壊したなんて、デタラメです。そんな事実は一切ありません」
「ぬぐぐ、お前は! まだしらを切るつもりか! エキドナが見たと言うとるのだ! お前が折れた杖を屋敷の裏に隠したのを、な!」
あり得ないわよ、そんなこと。なんで、エキドナがそんな嘘をつくの?
私は身に覚えのない目撃情報に寒気がした。
何が起きたっていうのよ。おかしいわ。こんなの。
「ルシリアよ。お前に二択を与える。今すぐに罪を認め、聖女の座を教会に返上して、一生かけてこの家の使用人として杖を破壊した償いをするか。この国から出ていくか」
「な、何を仰っているのですか?」
「家宝を壊すような不義理を働く女に聖女が務まるものか。しかし、ワシにはお前から称号を剥奪する権限がないからな。あれは教皇様の名のもとに与えられる称号ゆえ……」
「…………」
「どうしてもお情けでもらった称号に縋りたいのなら、他国に行け。もっとも国を追われた聖女など受け入れる国はありはしないがな。その自慢げに付けているブローチこそ、この国で聖女になったことの証明なのはお前も知っておろう」
聖女であることを捨てて家に残るか、他国へと追放されるか。私はこの二択を迫られる。
聖女として認められた際に教会から渡される魔石が埋め込まれたブローチには確かにこの大陸共通なんだけど、この国の教会からの授与であるという刻印も同時に印されていた。
つまり、他国でこのブローチを見せるということはイコール追放者であることの証なのだ。
追放された人間というのは何らかの罪を犯した者がほとんど。
私はならず者の聖女という烙印を押されたも同然となる。
どちらにしても私の今までの努力は――。
「お前ごときが、他国で生きていけるはずがない。潔く罪を認め――」
「出ていきます。不当に罪を問われるくらいなら、野垂れ死にした方がマシです……!」
「――っ!? 勝手にしろ! 引っ込みがつかなくなって意地を張りよって! ローエルシュタイン家の恥晒しが!」
ローエルシュタイン家から勘当され、身一つで国外に出ることを選択した私。
やってもいない罪を認めるなど耐えられないわ。ここで認めたら一生私は家宝を嫉妬で壊した落ちこぼれとして、生きていかねばならない。
だったら、死んだほうがマシよ。恥晒しという言葉を背に受けて、私は家から出る準備を始めた。
「これは、これは、ルシリアお姉様。どうしましたの。そんな顔をして」
「あなた! どうしてあんなことをお父様に!」
「何のことやら分かりませんわ。今、ここで手を出すのは賢い選択とは思えませんが、手を出したければ、ご自由にどうぞ」
美しい金髪をなびかせて、アイスブルーの瞳で私を見据えるのは、エキドナ・フォン・ローエルシュタイン。私の妹だ……。
誰もが認める天才で、神童と呼ばれた彼女はこの国でその美貌も相まって絶対的な人気がある。
さらに第二王子であるオーウェン殿下との縁談も進んでいた。
お父様が先日、嬉しそうに話していたわ。落ちこぼれの私でも頭を下げれば結婚式に出席させてやっても良いとか言っていたし……。
今、私が手を出したら、それこそお父様に訴えて終わりだと知っているから、この子は挑発的な態度を取る。耐えなければ、我慢しなきゃ……。
「あら、手を出しませんの? つまらないですわね。……そういえばお姉様。聖女になられたのでしたね。わたくしに五年も遅れを取って」
「それがどうかしたの……?」
「いえ、無駄な努力ご苦労さま。そう思っただけですわ。うふふふふふ……」
エキドナは嘲りながら、私の今までの努力を無駄だと断ずる。
この子、私をこうして笑うためにあんなことをしたってこと。一体、なんの恨みがあって……。
せっかく聖女になれたのに……。無念だわ……。
57
お気に入りに追加
3,836
あなたにおすすめの小説

堅実に働いてきた私を無能と切り捨てたのはあなた達ではありませんか。
木山楽斗
恋愛
聖女であるクレメリアは、謙虚な性格をしていた。
彼女は、自らの成果を誇示することもなく、淡々と仕事をこなしていたのだ。
そんな彼女を新たに国王となったアズガルトは軽んじていた。
彼女の能力は大したことはなく、何も成し遂げられない。そう判断して、彼はクレメリアをクビにした。
しかし、彼はすぐに実感することになる。クレメリアがどれ程重要だったのかを。彼女がいたからこそ、王国は成り立っていたのだ。
だが、気付いた時には既に遅かった。クレメリアは既に隣国に移っており、アズガルトからの要請など届かなかったのだ。

【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。

私は聖女(ヒロイン)のおまけ
音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女
100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女
しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。

平民だからと婚約破棄された聖女は、実は公爵家の人間でした。復縁を迫られましたが、お断りします。
木山楽斗
恋愛
私の名前は、セレンティナ・ウォズエ。アルベニア王国の聖女である。
私は、伯爵家の三男であるドルバル・オルデニア様と婚約していた。しかし、ある時、平民だからという理由で、婚約破棄することになった。
それを特に気にすることもなく、私は聖女の仕事に戻っていた。元々、勝手に決められた婚約だったため、特に問題なかったのだ。
そんな時、公爵家の次男であるロクス・ヴァンデイン様が私を訪ねて来た。
そして私は、ロクス様から衝撃的なことを告げられる。なんでも、私は公爵家の人間の血を引いているらしいのだ。
という訳で、私は公爵家の人間になった。
そんな私に、ドルバル様が婚約破棄は間違いだったと言ってきた。私が公爵家の人間であるから復縁したいと思っているようだ。
しかし、今更そんなことを言われて復縁しようなどとは思えない。そんな勝手な論は、許されないのである。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。

聖女を騙って処刑されたと言われている私ですが、実は隣国で幸せに暮らしています。
木山楽斗
恋愛
聖女エルトナは、彼女を疎む王女の策略によって捕まっていた。
牢屋の前でやって来た王女は、エルトナのことを嘲笑った。王女にとって、平民の聖女はとても気に食わない者だったのだ。
しかしエルトナは、そこで牢屋から抜け出した。類稀なる魔法の才能を有していた彼女にとって、拘束など意味がないものだったのだ。
エルトナのことを怖がった王女は、気絶してしまった。
その隙にエルトナは、国を抜け出して、隣国に移ったのである。
王国は失態を隠すために、エルトナは処刑されたと喧伝していた。
だが、実際は違った。エルトナは隣国において、悠々自適に暮らしているのである。

偽者に奪われた聖女の地位、なんとしても取り返さ……なくていっか! ~奪ってくれてありがとう。これから私は自由に生きます~
日之影ソラ
恋愛
【小説家になろうにて先行公開中!】
https://ncode.syosetu.com/n9071il/
異世界で村娘に転生したイリアスには、聖女の力が宿っていた。本来スローレン公爵家に生まれるはずの聖女が一般人から生まれた事実を隠すべく、八歳の頃にスローレン公爵家に養子として迎え入れられるイリアス。
貴族としての振る舞い方や作法、聖女の在り方をみっちり教育され、家の人間や王族から厳しい目で見られ大変な日々を送る。そんなある日、事件は起こった。
イリアスと見た目はそっくり、聖女の力?も使えるもう一人のイリアスが現れ、自分こそが本物のイリアスだと主張し、婚約者の王子ですら彼女の味方をする。
このままじゃ聖女の地位が奪われてしまう。何とかして取り戻そう……ん?
別にいっか!
聖女じゃないなら自由に生きさせてもらいますね!
重圧、パワハラから解放された聖女の第二の人生がスタートする!!

【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます
よどら文鳥
恋愛
「リリーナ、俺はお前の姉と結婚することにした。だからお前との婚約は取り消しにさせろ」
婚約者だったザグローム様は婚約破棄が当然のように言ってきました。
「ようやくお前でも家のために役立つ日がきたかと思ったが、所詮は役立たずだったか……」
「リリーナは伯爵家にとって必要ない子なの」
両親からもゴミのように扱われています。そして役に立たないと、家から追放されることが決まりました。
お姉様からは用が済んだからと捨てられます。
「あなたの手柄は全部私が貰ってきたから、今回の婚約も私のもの。当然の流れよね。だから謝罪するつもりはないわよ」
「平民になっても公爵婦人になる私からは何の援助もしないけど、立派に生きて頂戴ね」
ですが、これでようやく理不尽な家からも解放されて自由になれました。
唯一の味方になってくれた執事の助言と支援によって、隣国の公爵家へ向かうことになりました。
ここから私の人生が大きく変わっていきます。

【完結】次期聖女として育てられてきましたが、異父妹の出現で全てが終わりました。史上最高の聖女を追放した代償は高くつきます!
林 真帆
恋愛
マリアは聖女の血を受け継ぐ家系に生まれ、次期聖女として大切に育てられてきた。
マリア自身も、自分が聖女になり、全てを国と民に捧げるものと信じて疑わなかった。
そんなマリアの前に、異父妹のカタリナが突然現れる。
そして、カタリナが現れたことで、マリアの生活は一変する。
どうやら現聖女である母親のエリザベートが、マリアを追い出し、カタリナを次期聖女にしようと企んでいるようで……。
2022.6.22 第一章完結しました。
2022.7.5 第二章完結しました。
第一章は、主人公が理不尽な目に遭い、追放されるまでのお話です。
第二章は、主人公が国を追放された後の生活。まだまだ不幸は続きます。
第三章から徐々に主人公が報われる展開となる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる