ドリーム野郎

852633B

文字の大きさ
上 下
3 / 10

君を見て森を見たい

しおりを挟む
辛うじてお縄になっていないだけで悪い奴なんていくらでもいる。だがアイツはこう言っていた。そいつらがいなければいい奴がいても尊く見えない。大事にしたい人間の存在を気付かせてくれるきっかけをくれたんだとね。親切なことをしてあげる人だって他人への貢献などおくびにも出さない人が多い。何の自慢もしないからその人たちの存在を浮き彫りにする人も偉いって思えば人気も捨てた物ではないと思える。木を見て森を見ないっていうじゃないか。瑣末でない部分に目を奪われて全体が見えていないことなんかにさ、いうじゃない。あれと同じで、いつか褒められるのが恥ずかしくて目立たないシャイな人に面と向かってこう言いたいんだって言っていた。「君を見て森を見たい」とね。あっちの世界へ行って、アイツは誰かにこんなこと言えたのかな。そしたら、それも幸せだよな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

桃は食ふとも食らはるるな

虎島沙風
青春
[桃は食っても歳桃という名の桃には食われるな] 〈あらすじ〉  高校一年生の露梨紗夜(つゆなしさや)は、クラスメイトの歳桃宮龍(さいとうくろう)と犬猿の仲だ。お互いのことを殺したいぐらい嫌い合っている。  だが、紗夜が、学年イチの美少女である蒲谷瑞姫(ほたにたまき)に命を狙われていることをきっかけに、二人は瑞姫を倒すまでバディを組むことになる。  二人は傷つけ合いながらも何だかんだで協力し合い、お互いに不本意極まりないことだが心の距離を縮めていく。  ところが、歳桃が瑞姫のことを本気で好きになったと打ち明けて紗夜を裏切る。  紗夜にとって、歳桃の裏切りは予想以上に痛手だった。紗夜は、新生バディの歳桃と瑞姫の手によって、絶体絶命の窮地に陥る。  瀕死の重傷を負った自分を前にしても、眉一つ動かさない歳桃に動揺を隠しきれない紗夜。  今にも自分に止めを刺してこようとする歳桃に対して、紗夜は命乞いをせずに──。 「諦めなよ。僕たちコンビにかなう敵なんてこの世に存在しない。二人が揃った時点で君の負けは確定しているのだから」

High-/-Quality

hime
青春
「…俺は、もう棒高跳びはやりません。」 父の死という悲劇を乗り越え、失われた夢を取り戻すために―。 中学時代に中学生日本記録を樹立した天才少年は、直後の悲劇によってその未来へと蓋をしてしまう。 しかし、高校で新たな仲間たちと出会い、再び棒高跳びの世界へ飛び込む。 ライバルとの熾烈な戦いや、心の葛藤を乗り越え、彼は最高峰の舞台へと駆け上がる。感動と興奮が交錯する、青春の軌跡を描く物語。

『私記』

篠崎俊樹
青春
私の43年間の人生について、自伝風に書いていく小説です。ドリーム小説大賞に公募するために、連載形式で書いていきます。どうぞよろしくお願いいたします。なお、読んでくださった方は、投票等をしていただき、出版の後押しになれば、と思っております。よろしくお願いいたします。

イケメンプロレスの聖者たち

ちひろ
青春
 甲子園を夢に見ていた高校生活から、一転、学生プロレスの道へ。トップ・オブ・学生プロレスをめざし、青春ロードをひた走るイケメンプロレスの闘い最前線に迫る。

坊主女子:女子野球短編集【短編集】

S.H.L
青春
野球をやっている女の子が坊主になるストーリーを集めた短編集ですり

秘色のエンドロール

十三不塔
青春
アメリカの禁酒法が撤廃されなかったパラレルワールド。 敗戦後、GHQの統治政策によってアルコール文化を奪われてしまった日本で少女たちは出会う。 日本人は大麻他の向精神物質を合法な嗜好品として楽しむ一方、アルコール・酒類は人間性と健康を損なうハードドラッグして嫌悪され、排斥される。 そんな社会に疑問を抱くことのない優等生の久音は法律やルールは絶対に正しいとして過ごす。そこへ現れたもうひとりの少女星南は、挑発的な仕草で九音を法とルールの外へと誘うのだった。 ありえたかもしれない未来を描くSFジュヴナイルストーリー。 テクノロジーと法制度の中で自由を問う。 法と法の外を巡る少女たちの選択。

坊主女子:青春恋愛短編集【短編集】

S.H.L
青春
女性が坊主にする恋愛小説を短篇集としてまとめました。

処理中です...