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戦闘開始

俺たちゃ老犬ローラー

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活動歴が長くなってきたバンド「無礼面の音楽隊」は老舗のロックバンドだ。ライブで稼いだ金を「宵越しの金は持たない」と行きつけの店でファンを交えて飲み、全て使い果たすという生き方を続けて来た。その結果もうファン層が仕事の定年を迎えようという今日この頃まで住まいはライブハウスにほど近い公園の掘っ立て小屋という始末であった。犬は公園にいる方がよく似合うが口癖だ。その彼らを足元に俯瞰しタワー型の高層ビルに住む売れ筋ミュージシャン「陳さんプリンスメロンは一人で食べなよステイホームくらい」通称チンプリが「ロッカーはデカい外車を転がして高いマンションに住むもんだ」とこれ見よがしに言い放つ。「奴らのがロックか?」
「ロッカーが吠え続けるにはハングリーであるべきだ」デカい外車を転がす価値観を古いと見るかハングリー精神が古いと見るか老犬ローラー無礼面の音楽隊は吠えた。「ロックが死んだ時ロックは生まれる!掘立てをなめるなよ!」ダンスホールのステップさながらに彼らを支持するビート愛好家の勤め先へ向かう足は軽やかになる鞄を持つ手も空に向かって突き上げていた
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