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スライム、討伐へ。
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「え、オーク王が出たんですか?」
オーク王はその名の通りオークの王様だ。とても希少で珍しく、おそらくオークという種族の中で1体しかいないといわれている個体である。そんなモンスターがすぐ近くにいるのか?
「ええ、1週間前に森の奥で確認されました。何体かのオーク将軍も確認されているのでかなりの大きさの群れです。その討伐に是非エアトさんのお力もお借りしたいのです」
「え、でも俺まだFランクですし戦いもそんなに得意ではないので足を引っ張ると思いますよ?」
「オーク将軍を倒されたというのなら充分です。ギルドではCランク以上の冒険者には招集をかけましたけどそれでも集まったのはCランク冒険者が7組とBランク冒険者が3組とAランク冒険者が1組、戦力的にはギリギリというところです。オーク王を相手にするなら不安を感じるところ……、是非エアトさんには参加していただきたいのです」
ショートヘア眼鏡のお姉さんがギュッと俺の手を握る。なんか大変なことになってきましたね。オーク王討伐に参加するか……。でも俺アイテム投げる以外に役に立てることないしアイテムも消耗する一方だから大盤振舞いはしたくないし、どうしたもんか。
「オーク王は急いで討伐しないとやばいのですか?」
「いえ、今のところはモンスター同士の小競り合いが続いているようで人間を襲ったという話はないです。ですが、それが終わればこちらにも目が向くでしょう。向こうが準備を整える前にうちに討伐してしまいたいのです」
人間サイドにはあまり被害は出ていないらしい。それでもことが起こる前にこちらから仕掛けたいということだ。うん、まあ確かにそうかも。
モンスター同士で争っているといっても落ち着けば食料や資源のために人里を襲うだろう。ならば向こうが慌ただしいうちにサクッと攻め入ってしまいたいね。ところでオークはどこと小競り合いしているの?
「オークはどこのモンスターと戦闘しているのですか?」
「ゴブリンなど交戦しているようですがオークが優勢なのでまもなく決着が着くでしょう。後は理由はわかりませんがスライムを狩っているようですね。他の下級モンスターは見逃すのに何故かスライムだけは執拗に狙っているということです。そのせいで、スライムの納品が減ってしまって、困ったことですね」
「すいません、オーク王討伐参加します」
コンマ1秒で返答をする。唐突にそう返した俺にショートヘア眼鏡のお姉さんは目を丸くした。
「エアトさん、本当に参加していただけるのですか?でも、あまり気乗りしないようなご様子だったのに何故……?」
「いえ、よく考えたら冒険者として町のために貢献するのは当然ですよね。できる限り精一杯頑張ります」
キリッとした顔でそう答える。うん、戦うのは得意じゃないしオーク王と戦いたいとも思わなかったが奴らがスライムを狙うというのなら話は別。
俺の、貴重なスライムを!オークなんかに蹂躙されてたまるかっ!最近食用スライムが高騰しているのもきっとこれが原因だな。めっちゃ腹立つ!俺の楽しい食事タイムを邪魔した罪は大きいぞ!
ああ、恨みがメラメラ燃えてきましたよ。全世界のスライムのためにもオーク王だけは絶対に倒そう。
討伐には明日行くらしいから今からは準備を整えよう。
まず、スライム屋さんに行く。ありったけの食用スライムとスライムゼリーを買い占める。『この店のスライム、すべてもらおう』と1度はやってみたかった大人買いをした。
オーク将軍の報奨金があったから懐にはまだ余裕があるくらいだ。俺にスライムを買う資金を提供してくれたという一点においてはオーク将軍に感謝してもいい。
まあ後は許さん。無闇にスライムを狩るなんて世界が許しても俺が許さん。世界中のスライムは俺の物なのだ(予定)
そして家に帰りスライムを食べる。とにかく食べる。食べ終わってふーっとひと息ついた。取り敢えずこれで心は満たされた。じゃあ本格的に明日の準備に入りますか。
色々考えたんだけどやはり俺が戦力になるのは無理だろう。光玉や音玉や紫玉を投げるなら戦えないこともないかもしれないが大勢vs大勢の戦いになるんだよね?うっかり紫玉が味方に当たったら死亡なんだけど、人殺しとしての人生歩むのは嫌です。
じゃあ何ができるのかというと、ここで思い出して欲しいのが俺の職業だ。俺は薬屋だ。回復ポジションとして後方に構えていたらいいんじゃないか?今はスライムポーションもあるし多分役立てるだろう。うん、これで行こう。
スライムに仇なすオークを倒すため、俺もなんらかは貢献しておきたい。回復役も大切だよね。うんうん。じゃあ明日のためにポーションを作っておきますか。
というわけでスキルを使ってポーションを作りまくった。下級ポーションは80個作った。在庫と合わせて250個はある。出し惜しみせず使おう。
スラりんにちびスラを作ってもらってスライムポーションもできた。在庫合わせて12個ある。なんか作った日によって色の濃さがちょっと違うけど大丈夫かな?最後に作った奴なんて濃深緑みたいな感じなんだけど……まあ怪我に効けばいいんだから色は別にどうでもいいか。必要になったらドシドシ使って行こう。
そんな感じで寝て起きてスライム食べてギルドに向かう。もうすでに結構人が来ていてギルド内は混雑している。そんな中、見知った顔があった。
「あれ?ミツバ?なんでここにいるの?」
「それはこちらのセリフなのです。最近登録したばかりのエアトが何故オーク王の討伐クエストに参加しているのです?」
眉をほんの少し釣り上げミツバがそういう。なんでだろうね、俺も自分が場違いの気はするんだけど全世界のスライムを守るために出来ることはしようと思ったのです。後方支援は任せてくれ。
「まあ主に回復要員的な位置付けで頼みまする。それよりミツバはなんでオーク王の討伐メンバーにいるの?」
「Cランク以上の冒険者には皆、声がかかるのです。Cランクのソロ魔術師ならば呼ばれるのは当然です」
「えっ、ミツバ魔術師だったの?」
今明かされる衝撃の真実、ミツバは魔術師だったらしい。魔術師とは魔法という魔力を使った超次元的能力を使える人々のことである。基本的に生まれ持っている才能でごく稀にスキルでも使えるようになるらしい。
「知らなかったのです?」
「知らなかったのです。え、てことはまさかミツバは貴族様なの?」
魔術師は貴族に多い。親が魔術師なら子どもも魔術師になりやすいので魔術師同士で結婚する貴族に魔法の才能を持った子が生まれやすいらしい。ということは、ミツバ、まさかの貴族様!?
「……いえ、違うのです。私は貴族ではないのです」
ミツバは少し暗い顔でそういった。……聞いたらダメなことだったかな?お口チャックしよう。人のデリケートなところにドタドタ土足で入っていくのはよくないです。
「そっか。じゃあミツバは魔法が使えるんだよね。俺がオークに襲われてたら助けて下さい」
「何故戦えないのにこのクエストに参加しているのです?私は魔法のコントロールがうまくないのでオークではなくエアトを焼いてしまうかもしれないのです。半分くらい焦げてもいいのです?」
「全くもってよくないのです。半熟はいやです」
卵は半熟派だけれども肉体は五体満足でありたい。半分焦げるのは嫌です。
「静かに!!これよりオーク王討伐についての作戦会議を執り行う!!」
ミツバと話していると急に大きな声が辺りに響く。そちらを見ると台の上に乗った赤い鎧を着た人が見えた。
「俺は赤竜の焔のリーダー、ガイ・グッドだ。今回のオーク王討伐では君達のまとめ役を務める。宜しく頼む」
あちこちから『おう、あんたの指示なら構わねえ』『期待しているぜ、ガイ』という感じの声が飛び交う。どうやら今回のオーク王討伐のリーダーであるガイさんは周りの人たちから信頼されているっぽい。できる男って感じですね。リーダーが優秀そうなのは嬉しいです。
「各自、ギルド職員であるエイプル殿から話は聞いていると思うが森にオーク王が群れを率いて現れた。この討伐を諸君に手伝っていただきたい」
エイプル、という名前が出た瞬間隣にガイさんの隣にいたショートヘア眼鏡のお姉さんが一礼した。あの知的美人なお姉さんの名前はエイプルさんだったのか。今更だけど初めて知りましたわ。
「我々が斥候を放ち調査したところオーク王が1体とオーク将軍が4体にオーク兵士が複数体とオークが無数にいるらしい。おそらく厳しい戦いになるだろう」
ガイさんが状況について教えてくれる。どうやらオーク側は将軍に加えて兵士やたくさんの通常オークがいるらしい。え、これ本当に結構厳しくない?こっちも30人くらいはいるけどオーク側はきっとそんなもんじゃないよね?ひとりノルマは10匹とかですか?誰か俺の分まで活躍して下さい。
たぶんこの森の奥にいるのはオークの最大の戦力なのだろう。そんなのがこの町の近くにいるなんて勘弁して欲しいです。
「だがオークたちは今モンスター同士の小競り合いに力を注いでおり戦力は分散されている。それに諸君、朗報だ。昨日とある冒険者がオーク将軍を一体倒した。これで残りのオーク将軍は3体となりその冒険者は今回の討伐にも参加してくれている。充分勝算はあるだろう」
ガイさんの言葉に周りから『オーク将軍を単独で倒したのか?』『単独とは凄いな。Aランク冒険者の実力はあるぞ』などの声が聞こえてきたので黙って下を向く。
いや、確かに倒したんだけどあれはアイテム効果だから俺自身は強くないんです。褒められるのは嬉しいけど『じゃあもう1匹お願い』とかになっても困るので目立たないようにしておこう。俺はただの薬屋です。
「さあ、行くぞ。オーク王を倒し我々の手で町を守るのだ!!」
ガイさんがそう叫び右手を上にかざした瞬間あたりから同調するように皆がウオォォー!と叫ぶ。
いよいよオーク王討伐が始まりますね。まああんまり戦闘は得意ではないけど出来ることは頑張るよ。スライムのために!
オーク王はその名の通りオークの王様だ。とても希少で珍しく、おそらくオークという種族の中で1体しかいないといわれている個体である。そんなモンスターがすぐ近くにいるのか?
「ええ、1週間前に森の奥で確認されました。何体かのオーク将軍も確認されているのでかなりの大きさの群れです。その討伐に是非エアトさんのお力もお借りしたいのです」
「え、でも俺まだFランクですし戦いもそんなに得意ではないので足を引っ張ると思いますよ?」
「オーク将軍を倒されたというのなら充分です。ギルドではCランク以上の冒険者には招集をかけましたけどそれでも集まったのはCランク冒険者が7組とBランク冒険者が3組とAランク冒険者が1組、戦力的にはギリギリというところです。オーク王を相手にするなら不安を感じるところ……、是非エアトさんには参加していただきたいのです」
ショートヘア眼鏡のお姉さんがギュッと俺の手を握る。なんか大変なことになってきましたね。オーク王討伐に参加するか……。でも俺アイテム投げる以外に役に立てることないしアイテムも消耗する一方だから大盤振舞いはしたくないし、どうしたもんか。
「オーク王は急いで討伐しないとやばいのですか?」
「いえ、今のところはモンスター同士の小競り合いが続いているようで人間を襲ったという話はないです。ですが、それが終わればこちらにも目が向くでしょう。向こうが準備を整える前にうちに討伐してしまいたいのです」
人間サイドにはあまり被害は出ていないらしい。それでもことが起こる前にこちらから仕掛けたいということだ。うん、まあ確かにそうかも。
モンスター同士で争っているといっても落ち着けば食料や資源のために人里を襲うだろう。ならば向こうが慌ただしいうちにサクッと攻め入ってしまいたいね。ところでオークはどこと小競り合いしているの?
「オークはどこのモンスターと戦闘しているのですか?」
「ゴブリンなど交戦しているようですがオークが優勢なのでまもなく決着が着くでしょう。後は理由はわかりませんがスライムを狩っているようですね。他の下級モンスターは見逃すのに何故かスライムだけは執拗に狙っているということです。そのせいで、スライムの納品が減ってしまって、困ったことですね」
「すいません、オーク王討伐参加します」
コンマ1秒で返答をする。唐突にそう返した俺にショートヘア眼鏡のお姉さんは目を丸くした。
「エアトさん、本当に参加していただけるのですか?でも、あまり気乗りしないようなご様子だったのに何故……?」
「いえ、よく考えたら冒険者として町のために貢献するのは当然ですよね。できる限り精一杯頑張ります」
キリッとした顔でそう答える。うん、戦うのは得意じゃないしオーク王と戦いたいとも思わなかったが奴らがスライムを狙うというのなら話は別。
俺の、貴重なスライムを!オークなんかに蹂躙されてたまるかっ!最近食用スライムが高騰しているのもきっとこれが原因だな。めっちゃ腹立つ!俺の楽しい食事タイムを邪魔した罪は大きいぞ!
ああ、恨みがメラメラ燃えてきましたよ。全世界のスライムのためにもオーク王だけは絶対に倒そう。
討伐には明日行くらしいから今からは準備を整えよう。
まず、スライム屋さんに行く。ありったけの食用スライムとスライムゼリーを買い占める。『この店のスライム、すべてもらおう』と1度はやってみたかった大人買いをした。
オーク将軍の報奨金があったから懐にはまだ余裕があるくらいだ。俺にスライムを買う資金を提供してくれたという一点においてはオーク将軍に感謝してもいい。
まあ後は許さん。無闇にスライムを狩るなんて世界が許しても俺が許さん。世界中のスライムは俺の物なのだ(予定)
そして家に帰りスライムを食べる。とにかく食べる。食べ終わってふーっとひと息ついた。取り敢えずこれで心は満たされた。じゃあ本格的に明日の準備に入りますか。
色々考えたんだけどやはり俺が戦力になるのは無理だろう。光玉や音玉や紫玉を投げるなら戦えないこともないかもしれないが大勢vs大勢の戦いになるんだよね?うっかり紫玉が味方に当たったら死亡なんだけど、人殺しとしての人生歩むのは嫌です。
じゃあ何ができるのかというと、ここで思い出して欲しいのが俺の職業だ。俺は薬屋だ。回復ポジションとして後方に構えていたらいいんじゃないか?今はスライムポーションもあるし多分役立てるだろう。うん、これで行こう。
スライムに仇なすオークを倒すため、俺もなんらかは貢献しておきたい。回復役も大切だよね。うんうん。じゃあ明日のためにポーションを作っておきますか。
というわけでスキルを使ってポーションを作りまくった。下級ポーションは80個作った。在庫と合わせて250個はある。出し惜しみせず使おう。
スラりんにちびスラを作ってもらってスライムポーションもできた。在庫合わせて12個ある。なんか作った日によって色の濃さがちょっと違うけど大丈夫かな?最後に作った奴なんて濃深緑みたいな感じなんだけど……まあ怪我に効けばいいんだから色は別にどうでもいいか。必要になったらドシドシ使って行こう。
そんな感じで寝て起きてスライム食べてギルドに向かう。もうすでに結構人が来ていてギルド内は混雑している。そんな中、見知った顔があった。
「あれ?ミツバ?なんでここにいるの?」
「それはこちらのセリフなのです。最近登録したばかりのエアトが何故オーク王の討伐クエストに参加しているのです?」
眉をほんの少し釣り上げミツバがそういう。なんでだろうね、俺も自分が場違いの気はするんだけど全世界のスライムを守るために出来ることはしようと思ったのです。後方支援は任せてくれ。
「まあ主に回復要員的な位置付けで頼みまする。それよりミツバはなんでオーク王の討伐メンバーにいるの?」
「Cランク以上の冒険者には皆、声がかかるのです。Cランクのソロ魔術師ならば呼ばれるのは当然です」
「えっ、ミツバ魔術師だったの?」
今明かされる衝撃の真実、ミツバは魔術師だったらしい。魔術師とは魔法という魔力を使った超次元的能力を使える人々のことである。基本的に生まれ持っている才能でごく稀にスキルでも使えるようになるらしい。
「知らなかったのです?」
「知らなかったのです。え、てことはまさかミツバは貴族様なの?」
魔術師は貴族に多い。親が魔術師なら子どもも魔術師になりやすいので魔術師同士で結婚する貴族に魔法の才能を持った子が生まれやすいらしい。ということは、ミツバ、まさかの貴族様!?
「……いえ、違うのです。私は貴族ではないのです」
ミツバは少し暗い顔でそういった。……聞いたらダメなことだったかな?お口チャックしよう。人のデリケートなところにドタドタ土足で入っていくのはよくないです。
「そっか。じゃあミツバは魔法が使えるんだよね。俺がオークに襲われてたら助けて下さい」
「何故戦えないのにこのクエストに参加しているのです?私は魔法のコントロールがうまくないのでオークではなくエアトを焼いてしまうかもしれないのです。半分くらい焦げてもいいのです?」
「全くもってよくないのです。半熟はいやです」
卵は半熟派だけれども肉体は五体満足でありたい。半分焦げるのは嫌です。
「静かに!!これよりオーク王討伐についての作戦会議を執り行う!!」
ミツバと話していると急に大きな声が辺りに響く。そちらを見ると台の上に乗った赤い鎧を着た人が見えた。
「俺は赤竜の焔のリーダー、ガイ・グッドだ。今回のオーク王討伐では君達のまとめ役を務める。宜しく頼む」
あちこちから『おう、あんたの指示なら構わねえ』『期待しているぜ、ガイ』という感じの声が飛び交う。どうやら今回のオーク王討伐のリーダーであるガイさんは周りの人たちから信頼されているっぽい。できる男って感じですね。リーダーが優秀そうなのは嬉しいです。
「各自、ギルド職員であるエイプル殿から話は聞いていると思うが森にオーク王が群れを率いて現れた。この討伐を諸君に手伝っていただきたい」
エイプル、という名前が出た瞬間隣にガイさんの隣にいたショートヘア眼鏡のお姉さんが一礼した。あの知的美人なお姉さんの名前はエイプルさんだったのか。今更だけど初めて知りましたわ。
「我々が斥候を放ち調査したところオーク王が1体とオーク将軍が4体にオーク兵士が複数体とオークが無数にいるらしい。おそらく厳しい戦いになるだろう」
ガイさんが状況について教えてくれる。どうやらオーク側は将軍に加えて兵士やたくさんの通常オークがいるらしい。え、これ本当に結構厳しくない?こっちも30人くらいはいるけどオーク側はきっとそんなもんじゃないよね?ひとりノルマは10匹とかですか?誰か俺の分まで活躍して下さい。
たぶんこの森の奥にいるのはオークの最大の戦力なのだろう。そんなのがこの町の近くにいるなんて勘弁して欲しいです。
「だがオークたちは今モンスター同士の小競り合いに力を注いでおり戦力は分散されている。それに諸君、朗報だ。昨日とある冒険者がオーク将軍を一体倒した。これで残りのオーク将軍は3体となりその冒険者は今回の討伐にも参加してくれている。充分勝算はあるだろう」
ガイさんの言葉に周りから『オーク将軍を単独で倒したのか?』『単独とは凄いな。Aランク冒険者の実力はあるぞ』などの声が聞こえてきたので黙って下を向く。
いや、確かに倒したんだけどあれはアイテム効果だから俺自身は強くないんです。褒められるのは嬉しいけど『じゃあもう1匹お願い』とかになっても困るので目立たないようにしておこう。俺はただの薬屋です。
「さあ、行くぞ。オーク王を倒し我々の手で町を守るのだ!!」
ガイさんがそう叫び右手を上にかざした瞬間あたりから同調するように皆がウオォォー!と叫ぶ。
いよいよオーク王討伐が始まりますね。まああんまり戦闘は得意ではないけど出来ることは頑張るよ。スライムのために!
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