男だらけの異世界トリップ ～BLはお断り！～

第二部

状況確認

取り敢えず落ち着いてひと呼吸。俺の尻以外大して被害がなかったのは良かったけどあのヤバイくらい強い女の子は一体なんだったんだろう？

魔族って言っていたしこの世界の敵ポジみたいなのかな？え、あんな可愛い子が敵とか嫌なんだけど。もっとあからさまにモンスターって感じのを敵にしてよ。

まあ考えてもわからないから取り敢えず置いておく。それよりもこれだけ俺の下半身を酷使したんだから得るものがあってもいいよね？

自分を“鑑定”してステータスを見る。今の俺のステータスはこんな感じだ。

名前：シロム・クスキ
年齢：18
適性：性愛
階級：Lv.36
スキル：異空間倉庫アイテムボックス
　条件：異なる世界を渡ること
　能力：10+Lv×1　の個数存在し、異空間に複数のアイテムを収納することができる。
　　　　同じ種類のアイテムなら一つのボックスに収納可能。
スキル：鑑定
　条件：異なる世界を渡ること
　能力：人、物問わず視界に映したモノの詳細を知ることができる。
スキル：身勝手な防御力エゴニスト　
　条件：異なる世界を渡ること
　　　　性愛の適性があること
　能力：相手の攻撃受けた時そのダメージを1/10にする。状態異常には効果ない。
　代償：感度が10倍になる。
スキル：破殻への天啓ブレイストランクアップ　
　条件：性愛の適性があること
　　　　処女を失うこと
　能力：獲得経験値が10倍になる。
　代償：モンスターに遭遇しやすくなる
スキル：一決必殺イッケツヒッサツ
　条件：性愛の適性があること
　　　　処女の喪失、啓示の受領
　能力：使用時、攻撃力を100倍にする
　代償：使用後、暫く身体が硬直し半径10M以内にいる者を強制的に発情させ魅了する
スキル：仲間の絆フレンドリー・コネクト
　条件：性愛適性があること
性交がある者とパーティを組む
　能力：対象が半径1km以内に入る時モンスターを倒した経験が共有されそれぞれに付与される。
　代償：1ヶ月間性交がなかった場合効果が失われる。
スキル：相対的な自己犠牲 リディカル・サクリファイス
　条件：性愛の適性があること
                 魔族と性交する
　能力：選択した相手のスキルを一定時間使用不能にする。
　代償：自身のスキルがランダムで１つ一定時間使用不能になる。
スキル：突き抜ける衝撃スピア•インパクト
　条件：性愛の適性があること
　　　　童貞を捨てること
　能力：攻撃時、装備を無視して直接ダメージを与える
　代償：使用時、自身の装備も一定のダメージを受ける

お、一個スキル増えているぞ。しかも攻撃系のスキルだ。今まで俺の攻撃スキルって一決必殺イッケツヒッサツしかなかったからマジありがたいわ。一決必殺イッケツヒッサツは強いけど使うと尻が死ぬ。

新しいスキルは貫通スキルのようだ。え、これ強くね？相手の装備まる無視でダメージ与えられるってことだろう？プレートアーマーがただの飾りでしかない。え、マジで強くね？

処女喪失の時の破殻への天啓ブレイストランクアップも経験値10倍でおいしいスキルだなと思ったけどこっちもよいスキルですね。童貞と処女は価値が高いってことかな？いや処女の方はそれでも失いたくなかったけど。


「おー」

「どうしたんだシロム？」

「いや、新しいスキルが追加されててさ。突き抜ける衝撃スピア•インパクトっていう相手の装備無視して直接ダメージを与えるスキル」

「なんだそれ、すっげえじゃねえか！装甲があるモンスターも関係なくやれるってことだろ？めっちゃ役に立ちそうなスキルだな！」


ライドがすげえすげえと何度も繰り返す。やっぱり突き抜ける衝撃スピア•インパクトは良いスキルのようだ。確かにモンスターが盾とか構えてもすり抜けてダメージ与えられるんだもんな。うん、強いわ突き抜ける衝撃スピア•インパクト。使うの楽しみ。

そういえばフィルとライドはレベルどうなっているんだろう。せっかくだから鑑定しとくか。

名前：フィルエルト・キルティ
年齢：15
階級：Lv.23
適性：暗殺者
スキル：なし

名前：ライド・フーグル
年齢：18
階級：Lv.36+36
適性：狩ハント
スキル：生涯の愛番エテル・アイ
　条件：虎人族であること
　　　　　　番を得ること
　能力：番のレベル分強くなる
　代償：番以外を抱いた場合このスキルは消滅しレベルが半分になる。

フィルはレベルが7上がって23、ライドは上がって同じく36か。なんのスキルの恩恵がなくともこれだけレベルが上がるのなら破殻への天啓ブレイストランクアップと仲間の絆フレンドリー・コネクトがあればむちゃくちゃレベル上がったんじゃね？くぅ、なんか損した気分。

まあそんなもんなくとも生涯の愛番エテル・アイのせいでライドのレベルは恐ろしいことになっているけど。


「フィルもライドもレベル上がってるね。フィルは23でライドは36だね。ライドとか生涯の愛番エテル・アイのレベル込みだと72というエグい数字になってるわ。もうお前Sランク冒険者より強いんじゃね？」

「これだけレベルが上がるということはやはりあの白髪の者はとんでもない力を持った者だったのですね」

「ああ。30台は全くレベルが上がらないと言われているのに一気に4つも上がるのかよ。そんな相手聞いたことないぜ」

「な。魔族とか言っていたけどなんだったろうな」


リディア戦の戦果を確かめているとバンッと勢いよく扉が開く。驚いてそちらを見ると目を真っ赤にしたレオンが立っていた。


「～～～～っ！！！シロムっ！よかっ、よかったッ！目が覚めたんだなっ！」

「いやぁ、皆さん災難でしたね」


目が合うとレオンは全力で俺の寝ているベッドに駆け寄ってきた。なんか鼻声なんだけどひょっとして泣いていた？え、なんかごめん。心配をおかけしました。

そしてその後ろからひょっこりニックが現れる。こちらはいつもと変わらず糸目でヘラヘラと笑う胡散臭い感じだ。


「シロムっ、ダンジョンで強姦魔に襲われたって聞いてーーーっ、かわいそうに。俺がもうそんな目に遭わないようにスッゲェ魔道具作ってやるから元気だしてくれよ」

「なんでもダンジョンでめっちゃ強い人に襲われたんでっしゃろ？黄昏の旅団の人達が5人もやられたって噂になってますわ」


どうやら俺達の状況は把握されているようだ。まあ一階のボス部屋では黄昏の旅団の人たちが血みどろのスプラッタになっているし俺達もズダぼろだしそれは噂になるだろう。うん、まあ仕方ない。

でもレオンはなんでエロい目に遭ったこと知ってるの？え、まさか事後のデロデロの状態でここに戻ってきたの？それは泣く。


「身体は大丈夫か？」

「うん。どこも痛くないしサッパリしていて気分もいいよ。心配してくれてありがとな」

「元気になったなら騎士団の人が詰所に来て欲しいって言ってましたわ。ダンジョンで起こったことを詳しく聞きたいみたいですわ」


ニックがそう言う。これはあれか、事情聴取みたいな感じか。騎士団ってこの世界では警察っぽい感じだし今回の事件について調査したいって感じなのかな？

まあ別に断ることでもないし騎士団に行けばリディアのことも何かわかるかもしれないからこちらとしても是非話を聞きたいな。


「わかった。じゃあ行こうか。フィルとライドも大丈夫」

「問題ありません」

「おう、いつでもいけるぜ」


2人もかまわないようだ。そうか、じゃあ取り敢えず騎士団の詰所に行きますか。