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支配者は支配欲にまみれているようで支配するのもお上手なようです

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「あッ、あふっ、いきなり深くだなんてっ!!!」

 あまりに気持ちよくって一瞬意識がぶっ飛んで、俺の中でも熱がはじけ飛んで

「まだまだ!さあ啼け!イけっ!いいぞ、好きなだけ搾り取れ!」
「やあんっ!深すぎて!トまんないっ!!!」
 
 頭を振り乱しながらタイミングを合わせて腰をぶつけ合う。イきっぱなしと言う様におなかの奥底がきゅうきゅう言って逃さないと言う様に男のペニスに絡むのが止められないように痙攣している。少し手荒に俺の頭を掴んでのけぞらせるようにして打ち付ける楔の無茶な姿勢が胎内をゴリゴリと擦り上げて行く。馬じゃないと言いたいけど興奮した男の喘ぎ声が背筋をぞくぞくさせてまた気持ちよさを上げて俺も柄にもなく涎を垂らしながら興奮していた。
 溢れた精液が二人の間を滴り落ちて行く。イってもお構いなく容赦なく打ちつけられて意識もトびっぱなしで可笑しなテンションになって行く。
 シャツのボタンも脱がされ腫れ上がるほどに赤くむれた乳首を容赦なく抓み上げられる傷みは快感に変わり

「あふっ、痛い!やだ、とめないでっ!!!もっと強くっ!!!」
「はっ!どっちがいいかはっきり言いやがれ」
「強くして!もっと!激しくしてっ!!!」
「ははっ!いいぞ!」

 ついにMにも目覚めました。 じゃっねぇーよっっっ!!!
 男はご機嫌に乳首が取れるんじゃないかと言うくらい引っ張ったりしてまっ平らな俺の胸を立体的に弄ぶ痛みを後ろから貫かれる刺激と合わさって気持ちいいと言う様に変換されてしまう。おまけに首筋まで噛みつかれてしまい止めてよと思うもあまりの気持ちよさに意識が飛ぶように精液をまき散らしていた。
 だけどふと視線を窓の外に向けてそっと溜息。

「ははっ、まさか人間の中にこんな面白いモノがいるとは。
 だが迎えが来た」
 
 興ざめだと一言言って一方的な男は最奥から一気に引きいた。その刺激で俺は射精したばかりの残りを吐精。量も少なく水っぽくもなっていかにも残り物って言うくらいしか出なかったけど胸を上下にさせながら余韻に浸る俺を強引に抱き寄せて体を綺麗にしてくれた。意外に親切に驚いてしまう。

「折角だが、周囲を気にするのならこの傷も気にするのだろう」

 ニヤニヤと笑う視線に思わず赤くなってしまう。義理立てしなくてはいけない男がいる事を察してか、机の片隅に置かれたプレゼントが入った袋を見て

「そうだな。匿ってくれて水を飲ませてもらった上に少々相手もしてもらったしな。それなりの礼をしなくてはな」
「これは人に渡す物だから。貰い物じゃないし」

 体を売って貢いでもらったのかと思ってるのか遠回しに窘めれば少しだけ驚いた顔はまさかほんとにそう思ったんじゃないだろうなと睨みつけてしまう。
 
「まさかその器量で貢がされてるのか?」
「普通にプレゼントです!」

 そんなにも似合わないのか俺と思うも男はニヤニヤとして耳たぶのピアスを取り、まさかと思えばすぐに俺を引き寄せて膝の上に座らせたかと思えば案の定

「今日の礼だ。捨て値で売ってもそれなりはするし、守りの加護の力も入っている。売るより身に付けている方がよっぽど価値があるから身に付けておけ」

 案の定耳にブスッとピアスを貫通させてくれました。
 痛い!と喚くのは恥ずかしいからという成人男性のプライドで何とか耐えきって見せた物の容赦なく両耳を飾られてしまい、目尻には涙が溜まってしまう。

「いきなりとか酷くない?」
「その侘びも兼ねてのそれだ」

 レロリと多分出血してるだろう耳たぶを舐めたその口で俺へとキス。
 鉄さびのような血の味のするキス何て縁起じゃねえと睨みつけてしまうも、それでも終始血を纏う男は機嫌良さそうに肩に穴の開いた服を着直して俺の顎を撫でて行く。

「縁があればまた会うだろ」
「次はないんじゃないの?」

 確かそんな話をしたはずだった。勿論男も覚えていたのか笑って見せて

「そんな古い話は忘れた」

 そう言って指をパチンと鳴らせば防音も幻覚もすべて解けて空を飛ぶ鳥は俺がよく知る速さで去って行った。
 再度男へと視線を向けた時には既におらず、俺はそっと溜息を吐いてベルを鳴らして店員を呼ぶ。
 サービスで隣のこの店の庶民用の店で待たせている護衛を迎えに行ってもらう。勿論そちらの料金も俺持ちだが、それだけのお小遣いはあるので問題ない。
 とりあえずと言う様に急ぎ足で合流して支払いを済ませて馬車に乗って家へと戻る。買った本の続きが気になるから、クラエスが戻ったら呼びに来てくれと言づけて自室のベットへと飛び込んで毛布を頭からかぶった。
 目を強くつぶって毛布の中で丸まり、引きずり込んだ枕に向かって顔を押し付けて心の底から叫ぶ。

「ってめえぇぇ!!!魔王って一体何なんだよっっっ!!!」

 そう、今回攻略したネームドさんはジェラルド・ヒュー・ヴィンセントさん年齢不詳。
 ビンビンに輝く俺の目だけ見る事が出来るハートの形を模した信愛度100%はまたかと思ったがさすがに攻略済みになって公表された職業欄には悲鳴を上げたかった。
 この時ばかりはシナリオモード最強!とそんな名前にビビらずにアンアンしていた俺を褒め称えたい。
 どこまでマイペースなんだと。
 とは言えこの世界には確かに聖女がいた様に魔王も実在した。
 瘴気で国は混乱に陥り希望の象徴光竜もいる。 
 それならあの怪我は誰にどうやって負わされたのか。迎えとは一体何なのか一瞬で駆け巡る疑問に俺は密かにどこまでこの件に関らずにいられるか考えながら、疲れた体を休める様に眠りにつくのだった。


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