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キラキラ成分の除去の仕方を教えてください
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視界の先に移るフロアマップが見せる所ではここは二階の来客用の部屋の一室のようだった。
最上級ではない物の最下級でもない、真ん中よりちょっと上位の部屋。
そりゃあ騎士団長さんや宰相さんとのお食事会だ。俺基準ではなく二人を基準とすれば当然かと開かれた扉の先にはすでに待ち構えたようで、俺達の姿を見て席を立ってくれたのだった。
「ようこそ、異世界からの客人。
この度はとんだ事件に巻きこんでしまい、第一王子の代わりにお詫び申し上げる」
「ご丁寧にありがとうございます。
ですが、彼は見た目成人されていると思いますので代わりにお詫びいただく必要もないと思います。ですが、お気持ちは頂いておきます」
貴方方の申し訳ないと言う姿勢だけはありたがくおもうけどね、いい年をした子供を甘やかさせすぎじゃないのと嫌味を含めて言えば彼は俺の嫌味に気が付き苦笑をこらえながら俺に手を伸ばして
「私はこのノルドシュトルム国の宰相を務めるマヌエル・レイストロームと申す」
銀の髪と灰味がかった青い瞳の宰相は気さくな笑みを浮かべ緊張をほぐすように「私のようなおじさんと握手しても嬉しくもないと思うがこの国の礼儀上頼むよ」と、謎のイケボでどこかセクシャルに耳元に囁く声でのレクチャーと共に伸ばされた手に一瞬体を震わせてしまうも礼儀上と言われたら拒否できなく手を重ねて
「アトリ・ナナセです。この度は予定外の俺の存在にもかかわらず保護をありがとうございます。ハウゼンさんの丁寧な仕事には感謝をしてます」
握手をしながら感謝を述べる。
ほんとハウゼンさんを知ったら他の侍女さん達はダメダメだけど、そこは今回の所黙っておけば彼は気をよくして
「さあ、立ち話もなんだ。席についてゆっくり話を聞かせてもらいたいと思う。
所でグランデル団長は挨拶は?」
したのかとどうかと言う問いにまだと短く返答と同時に顔を背けていた。怒られて顔を背けるって騎士団団長さん可愛いねぇとほっこりした気持ちでこの年下の男を見守ってしまう。
とは言え宰相さんはおやおや?と言う様にはねた眉と溜息。さっさと済ませろと言う所だろう。
「では改めまして、クラエス・グランデルと申します。
騎士団団長を務めてます」
「アトリ・ナナセです。先程は大変ご迷惑をおかけしました」
そこで改めて握手。これでやっと自己紹介終わった。やっと名前で呼べると無駄に知識がある為に変に思われないための自重は大変だったと言う縛りからの解放に思わず笑顔になってしまう。
が、世の中そんな甘くはない。
グランデルさんは何故か俺の手を離さず握りしめたままどこかうっとりと言う様に手を引き寄せて口元まで持って行こうとするのをこの後どうなる?!なんて考えよりもどうなってると思考と行動が完全フリーズ。
「アトリ・ナナセ。素敵な名前ですね」
「ええと、クラエス・グランデルと言う名前も威厳ある響きだと思います」
確か侯爵家だったよなと言う様に、貴族なら家名に誇りを持っているのだろうと言う様に誉め称える。
「私の一族はかつて王家の方を迎え入れた由緒ある家柄だ。
戦争で勝利した褒美として王家の方をお迎えした折りに領地も広がり、今の我がグランデル家がある。
よろしければ我が邸に招待したい。そして案内の名誉を頂きたく思う」
「あー、では外出の許可が下りた暁に?」
「約束です」
そんな事あるのかいと言うような軟禁状態が続いていたのでぼんやりと交わすような言葉で誤魔化してある間に手の甲に温かくて柔らかな何かが触れていた。
コホン……
そう言えばこの場には宰相様を始め、護衛の方や給仕の方、そして侍女の方々もいるのをすっかりこのキラキラ成分のせいで忘れ去っていた。
いや、キラキラ成分は周囲からも蒔き散らかされていてどこか劇を見るような侍女さん達の瞳や何やら感涙といったような護衛の方。
そして宰相さんは背中を向けて何故かうんうんと頷いていた。
誰か説明してくれーっっっ!!!
なんて心の中で絶叫すれば、何故か急に視界の端にはハートマークが浮かび上がり100%なる謎の数字が描かれていた……
え?これが説明?
ゲーム的な友好度的な数値みたいな?としたらだ。
……。
騎士団長さんちょろ過ぎだろう。
果てしなくこの国の未来が心配になった瞬間だった。
最上級ではない物の最下級でもない、真ん中よりちょっと上位の部屋。
そりゃあ騎士団長さんや宰相さんとのお食事会だ。俺基準ではなく二人を基準とすれば当然かと開かれた扉の先にはすでに待ち構えたようで、俺達の姿を見て席を立ってくれたのだった。
「ようこそ、異世界からの客人。
この度はとんだ事件に巻きこんでしまい、第一王子の代わりにお詫び申し上げる」
「ご丁寧にありがとうございます。
ですが、彼は見た目成人されていると思いますので代わりにお詫びいただく必要もないと思います。ですが、お気持ちは頂いておきます」
貴方方の申し訳ないと言う姿勢だけはありたがくおもうけどね、いい年をした子供を甘やかさせすぎじゃないのと嫌味を含めて言えば彼は俺の嫌味に気が付き苦笑をこらえながら俺に手を伸ばして
「私はこのノルドシュトルム国の宰相を務めるマヌエル・レイストロームと申す」
銀の髪と灰味がかった青い瞳の宰相は気さくな笑みを浮かべ緊張をほぐすように「私のようなおじさんと握手しても嬉しくもないと思うがこの国の礼儀上頼むよ」と、謎のイケボでどこかセクシャルに耳元に囁く声でのレクチャーと共に伸ばされた手に一瞬体を震わせてしまうも礼儀上と言われたら拒否できなく手を重ねて
「アトリ・ナナセです。この度は予定外の俺の存在にもかかわらず保護をありがとうございます。ハウゼンさんの丁寧な仕事には感謝をしてます」
握手をしながら感謝を述べる。
ほんとハウゼンさんを知ったら他の侍女さん達はダメダメだけど、そこは今回の所黙っておけば彼は気をよくして
「さあ、立ち話もなんだ。席についてゆっくり話を聞かせてもらいたいと思う。
所でグランデル団長は挨拶は?」
したのかとどうかと言う問いにまだと短く返答と同時に顔を背けていた。怒られて顔を背けるって騎士団団長さん可愛いねぇとほっこりした気持ちでこの年下の男を見守ってしまう。
とは言え宰相さんはおやおや?と言う様にはねた眉と溜息。さっさと済ませろと言う所だろう。
「では改めまして、クラエス・グランデルと申します。
騎士団団長を務めてます」
「アトリ・ナナセです。先程は大変ご迷惑をおかけしました」
そこで改めて握手。これでやっと自己紹介終わった。やっと名前で呼べると無駄に知識がある為に変に思われないための自重は大変だったと言う縛りからの解放に思わず笑顔になってしまう。
が、世の中そんな甘くはない。
グランデルさんは何故か俺の手を離さず握りしめたままどこかうっとりと言う様に手を引き寄せて口元まで持って行こうとするのをこの後どうなる?!なんて考えよりもどうなってると思考と行動が完全フリーズ。
「アトリ・ナナセ。素敵な名前ですね」
「ええと、クラエス・グランデルと言う名前も威厳ある響きだと思います」
確か侯爵家だったよなと言う様に、貴族なら家名に誇りを持っているのだろうと言う様に誉め称える。
「私の一族はかつて王家の方を迎え入れた由緒ある家柄だ。
戦争で勝利した褒美として王家の方をお迎えした折りに領地も広がり、今の我がグランデル家がある。
よろしければ我が邸に招待したい。そして案内の名誉を頂きたく思う」
「あー、では外出の許可が下りた暁に?」
「約束です」
そんな事あるのかいと言うような軟禁状態が続いていたのでぼんやりと交わすような言葉で誤魔化してある間に手の甲に温かくて柔らかな何かが触れていた。
コホン……
そう言えばこの場には宰相様を始め、護衛の方や給仕の方、そして侍女の方々もいるのをすっかりこのキラキラ成分のせいで忘れ去っていた。
いや、キラキラ成分は周囲からも蒔き散らかされていてどこか劇を見るような侍女さん達の瞳や何やら感涙といったような護衛の方。
そして宰相さんは背中を向けて何故かうんうんと頷いていた。
誰か説明してくれーっっっ!!!
なんて心の中で絶叫すれば、何故か急に視界の端にはハートマークが浮かび上がり100%なる謎の数字が描かれていた……
え?これが説明?
ゲーム的な友好度的な数値みたいな?としたらだ。
……。
騎士団長さんちょろ過ぎだろう。
果てしなくこの国の未来が心配になった瞬間だった。
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