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うちの隊長は本当に怒ると可愛くなるそうです
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「まったくこんな薄着で!
ああ、体が冷え切っている!!フレッドは何をしている!!いないのかっ!!」
「ごめんなさい……」
「大公、ごめんなさい!」
周囲を見てもこの場に居ない相手に向かって思わず大声を出してしまえば心ぼそかったのか手を繋いでいたままわあわあと泣きだしてしまった子供に大きな声を出してごめんねと謝って抱きしめるように体温を与えながらガゼボに施した魔道具の原動力の魔石をセットする。
ガゼボのストーブに火を点ければすぐに温かな空気が溢れ出すも冷え切った体が温まるにはまだ時間がかかりそうだ。ガタガタと震える二人にアルフォニアの森を通ろうと思うも突然変わった景色にパニックになって俺の手を離して迷子になられたらと思えば二度と会えなくなると考えて僅かな可能性とは言え選ぶ事はできない。
今も二人に体温を奪われて背筋がぞくぞくするような二人の冷たさにとりあえずと言う様にこちらに来る事になったエーヴが風邪をひくだろうと見込んで作っておいた製作途中のポーションを温めて二人に飲む様に進めれば小さなコップのポーションを時間をかけてゆっくり口にする。
ガチガチと震える歯と血の気のない青い唇にヴォーグはマントを取り出して二人と自分をまとめてくるみながら
「フレッド!直ぐガゼボに馬を引いて来い!」
指先に現れた青い鳥を飛ばせば半刻もしないうちに慌てた顔で来た。
「ルード!お前っ!!」
ラグナーと他の宮廷騎士達も一緒に連れてきた姿を見て驚くも、フレッドたちもエーヴ達の顔を見て一瞬にして顔を青ざめさせていた。
「どうして殿下から目を離した!
早く二人に風呂を!
風邪をひいてるだろうから部屋を暖かくしてベットに!」
その指示は既にハイラに送っているが改めて言えばフレッドは顔を青ざめさせながらも二人を外套で包み自分の馬にエーヴを、そしてもう一人の子は宮廷騎士が乗せて俺もラグナーの馬に乗せてもらい人の足で歩けば膝下まで積もる雪の中を城へと向かう様に進むのだった。
本当にどうやってここまできたのかと頭を抱えてしまうも、取り敢えず今は無言のラグナーを背中から抱きしめてラグナーの匂いを胸いっぱいに吸い込む。
だけどラグナーはうんともすんとも言わない。
どうしたのかと思いながらも城に着けばハイラが既に待機していて
「お風呂の準備とお部屋のご用意が出来ております」
先導する様に進めば風呂場に居たイザムはすぐに二人をひん剥いてバスタブへと放り込むその一連の流れの躊躇いの無さに思わず感心をしてしまう始末。案外こう言う面倒を見るのは好きなのかなと見守っていれば後はイザム達に任せてとブルフォードによって騎士棟の執務室へと向かうのだった。
「ブルフォード?」
何でお前がいると言う様に眉間を狭めてしまえばパタンと閉ざされた執務室の中は空気が重かった。
何かあったのかと思うも
「ルード、この三日間何所に行っていたんだ。
マリーの事があっていきなり姿を眩ませてどれだけみんながお前の事を心配したと思ってる。
エーヴェルト殿下はお前が姿を隠した少し前の話しを思い出して情緒不安定になるし食事もとれなくなってしまった。
アスタが励ましてくれたから辛うじて果物と菓子ぐらいは口にできたが、ラグナーも心配していたぞ」
「ちょっとまって、三日って?!」
執務室の廊下側に居るラグナーの目の下の隈に気づいてかなり心配させてしまった事と三日間と言った言葉に先ほどの無言の理由に思いあたった。
心配と怒りと寂しさが混沌とする表情なのだとやっと気づけばヴォーグはラグナーの手を取って近くのソファへと座らせるのだった。
「ごめんね心配させて」
半眼のラグナーに睨まれるもかわいいなぁとなんてご褒美だろうと疲れた目元に触れていれば
「お前がそう言う風にさせたんだ。
少しは反省しろ」
ブルフォードがラグナーも突然いなくなった俺の心配から食も細くなって眠れなかったようだと文句を言う抗議を聞いてもう一度ごめんねと謝った後に何故か呆れたような目で見てくるブルフォードを見上げ
「お前は部屋から出てろ」
うるさいと手を振って追い払えば睨み返してくるも
「廊下でも話し声は聞こえるだろ。そこで聞いてろ」
とんだ奴当たりだ。
心配してくれた相手に悪いとは思えど何か久し振りにブルフォードを見る気にもなれずに宮廷騎士達に命じてまで追い出してしまう。
「あれはあれで物凄く心配していたのだぞ?」
「わかってはいる、だが俺の本能が全力で拒否をした。
声も聞きたくないし側に居られるとあの悪臭も気になる」
至極当然の要求だと言えばフレッドは盛大な溜息をして
「それでこの三日間何所に行ってたのだ。
城は大騒ぎだったんだぞ」
「そーですよー、ヴォーグさんは神出鬼没なだけにそのうちフラッと帰ってくるから大丈夫何て隊長に言っても信じてもらえなかったっすよ」
シルビオが森の中を探し回りましたとぼやけば
「いや、俺はアルフォニアの森で少しうとうとしてたつもりだったんだが……
どうやら時間の流れが速い所に居たらしい」
言えば「なんすかそれ?」とシルビオの全く訳が分からんと言う声に
「この人間の住む世界と精霊の住む世界の間の隙間がいわゆるアルフォニアだけでつくられたアルホルンの森と言われている。
その場所はどうも時間の流れがまちまちなんだ。
向こうでは何年も過ごしてもこちらでは数分しかたってない場所もあるし、今回のように一瞬うとうとしたように思ったら三日だったか?過ぎている事もある。当然もっと早く過ぎる場所もあるらしいが一つ確実に言えるのは時は遡らない。これだけは世界の法則で歪められない絶対不変の理だと聞いた」
「ヴォーグさん、もう少しわかりやすく……」
思考がこんがらっている様子のシルビオに
「ようは時間の流れが一定じゃないんだ。
判らなかったら今度キャンプに行って試してみる?こちらがどうなってるかは帰ってのお楽しみで」
「ごめんなさい、判る様にトゥーレに教えてもらうので大丈夫です!」
ズザザザザ……と言う様に後ろに下がって壁にぺたんと張り付き首を横に振る様を見て失礼だなと思うも
「それより少し顔色が良くなられましたね」
ハイラが温かい紅茶を淹れてくれながら微笑んでくれれば
「そういや体が軽いな」
息がつまりそうな状態だったのに何でと首を傾げていれば
「ひょっとしたらちょっと転寝したつもりが三日ほどお休みになられていて、それが必要だからアルフォニアの木々がヴォーグ様を森にお留になられたのではないでしょうか?」
まるでおとぎ話のようなハイラの言葉に眉間を狭め
「アルホルンの森は人間の世界とは比べ物にならないくらい魔素が濃いんだ。
普通の人間が通り過ぎる分には大丈夫だがずっといると魔素に狂わされるぐらいだから。
ひょっとしたら今の俺にはいい環境なのかな」
少なくとも森に行く前と行った後では全く体調が違うのだ。
上手く魔素を取り込めていた時のように体が悲鳴を上げずにいてくれて……
「何で苦しかったのならそう言ってくれないんだ」
苦しそうに言葉を吐きだしたラグナーにしまったと思い、何とか誤魔化そうかと思うも見上げる視線が涙をこらえているように赤くなって潤んでいて、でも顔色はこれ以上とない血の気のない色で……
「悪い、ラグナーと部屋に戻る」
腰を抱き寄せて急に立ち上がった俺に足元がふらついたために一歩足を指し伸ばした所で森の匂いがしたかと思えばそこはもうアルホルン城のいつも使っている寝室だった。
よろめいたラグナーをそのままベットに寝かせて俺は傍らに座りラグナーの顔を覗き込む。
「たぶん今のラグナーのように色々と疲れていたんだ」
幼い子供の勇気ある決断、幼い頃より顔を合わせてきたマリーの喪失、そして思う様にならない身体……
「何所かでしっかりと休まなければならない事は判っていた」
だけど今は……
「ちゃんと目を覚ました時にここにいるから。
今は何も心配しないでゆっくり眠って」
無言で睨みつけてくるラグナーのおでこにキスをして子供を寝かしつけるように優しくそっと肩を叩く。
何か言いたげに口は開くも代わりに手が繋がれて、寒くないようにとラグナーに毛布を掛けてあたためる。
じっと見上げてくる視線から視線をそらし難くそっと隣に寝転んで同じ枕に頭を並べて……
先に寝たのはどちらだろう。
暫くして様子を伺いに来たハイラはクスリと笑う。
別の所から毛布を持ってきて軽く暖炉で温めた物をそっとヴォーグにかけた。
ハイラにとっては良く見慣れた光景。
ここのところ慌ただしかっただけにこの部屋では当たり前になった光景を見てやっと一息ついた気がした。
ああ、体が冷え切っている!!フレッドは何をしている!!いないのかっ!!」
「ごめんなさい……」
「大公、ごめんなさい!」
周囲を見てもこの場に居ない相手に向かって思わず大声を出してしまえば心ぼそかったのか手を繋いでいたままわあわあと泣きだしてしまった子供に大きな声を出してごめんねと謝って抱きしめるように体温を与えながらガゼボに施した魔道具の原動力の魔石をセットする。
ガゼボのストーブに火を点ければすぐに温かな空気が溢れ出すも冷え切った体が温まるにはまだ時間がかかりそうだ。ガタガタと震える二人にアルフォニアの森を通ろうと思うも突然変わった景色にパニックになって俺の手を離して迷子になられたらと思えば二度と会えなくなると考えて僅かな可能性とは言え選ぶ事はできない。
今も二人に体温を奪われて背筋がぞくぞくするような二人の冷たさにとりあえずと言う様にこちらに来る事になったエーヴが風邪をひくだろうと見込んで作っておいた製作途中のポーションを温めて二人に飲む様に進めれば小さなコップのポーションを時間をかけてゆっくり口にする。
ガチガチと震える歯と血の気のない青い唇にヴォーグはマントを取り出して二人と自分をまとめてくるみながら
「フレッド!直ぐガゼボに馬を引いて来い!」
指先に現れた青い鳥を飛ばせば半刻もしないうちに慌てた顔で来た。
「ルード!お前っ!!」
ラグナーと他の宮廷騎士達も一緒に連れてきた姿を見て驚くも、フレッドたちもエーヴ達の顔を見て一瞬にして顔を青ざめさせていた。
「どうして殿下から目を離した!
早く二人に風呂を!
風邪をひいてるだろうから部屋を暖かくしてベットに!」
その指示は既にハイラに送っているが改めて言えばフレッドは顔を青ざめさせながらも二人を外套で包み自分の馬にエーヴを、そしてもう一人の子は宮廷騎士が乗せて俺もラグナーの馬に乗せてもらい人の足で歩けば膝下まで積もる雪の中を城へと向かう様に進むのだった。
本当にどうやってここまできたのかと頭を抱えてしまうも、取り敢えず今は無言のラグナーを背中から抱きしめてラグナーの匂いを胸いっぱいに吸い込む。
だけどラグナーはうんともすんとも言わない。
どうしたのかと思いながらも城に着けばハイラが既に待機していて
「お風呂の準備とお部屋のご用意が出来ております」
先導する様に進めば風呂場に居たイザムはすぐに二人をひん剥いてバスタブへと放り込むその一連の流れの躊躇いの無さに思わず感心をしてしまう始末。案外こう言う面倒を見るのは好きなのかなと見守っていれば後はイザム達に任せてとブルフォードによって騎士棟の執務室へと向かうのだった。
「ブルフォード?」
何でお前がいると言う様に眉間を狭めてしまえばパタンと閉ざされた執務室の中は空気が重かった。
何かあったのかと思うも
「ルード、この三日間何所に行っていたんだ。
マリーの事があっていきなり姿を眩ませてどれだけみんながお前の事を心配したと思ってる。
エーヴェルト殿下はお前が姿を隠した少し前の話しを思い出して情緒不安定になるし食事もとれなくなってしまった。
アスタが励ましてくれたから辛うじて果物と菓子ぐらいは口にできたが、ラグナーも心配していたぞ」
「ちょっとまって、三日って?!」
執務室の廊下側に居るラグナーの目の下の隈に気づいてかなり心配させてしまった事と三日間と言った言葉に先ほどの無言の理由に思いあたった。
心配と怒りと寂しさが混沌とする表情なのだとやっと気づけばヴォーグはラグナーの手を取って近くのソファへと座らせるのだった。
「ごめんね心配させて」
半眼のラグナーに睨まれるもかわいいなぁとなんてご褒美だろうと疲れた目元に触れていれば
「お前がそう言う風にさせたんだ。
少しは反省しろ」
ブルフォードがラグナーも突然いなくなった俺の心配から食も細くなって眠れなかったようだと文句を言う抗議を聞いてもう一度ごめんねと謝った後に何故か呆れたような目で見てくるブルフォードを見上げ
「お前は部屋から出てろ」
うるさいと手を振って追い払えば睨み返してくるも
「廊下でも話し声は聞こえるだろ。そこで聞いてろ」
とんだ奴当たりだ。
心配してくれた相手に悪いとは思えど何か久し振りにブルフォードを見る気にもなれずに宮廷騎士達に命じてまで追い出してしまう。
「あれはあれで物凄く心配していたのだぞ?」
「わかってはいる、だが俺の本能が全力で拒否をした。
声も聞きたくないし側に居られるとあの悪臭も気になる」
至極当然の要求だと言えばフレッドは盛大な溜息をして
「それでこの三日間何所に行ってたのだ。
城は大騒ぎだったんだぞ」
「そーですよー、ヴォーグさんは神出鬼没なだけにそのうちフラッと帰ってくるから大丈夫何て隊長に言っても信じてもらえなかったっすよ」
シルビオが森の中を探し回りましたとぼやけば
「いや、俺はアルフォニアの森で少しうとうとしてたつもりだったんだが……
どうやら時間の流れが速い所に居たらしい」
言えば「なんすかそれ?」とシルビオの全く訳が分からんと言う声に
「この人間の住む世界と精霊の住む世界の間の隙間がいわゆるアルフォニアだけでつくられたアルホルンの森と言われている。
その場所はどうも時間の流れがまちまちなんだ。
向こうでは何年も過ごしてもこちらでは数分しかたってない場所もあるし、今回のように一瞬うとうとしたように思ったら三日だったか?過ぎている事もある。当然もっと早く過ぎる場所もあるらしいが一つ確実に言えるのは時は遡らない。これだけは世界の法則で歪められない絶対不変の理だと聞いた」
「ヴォーグさん、もう少しわかりやすく……」
思考がこんがらっている様子のシルビオに
「ようは時間の流れが一定じゃないんだ。
判らなかったら今度キャンプに行って試してみる?こちらがどうなってるかは帰ってのお楽しみで」
「ごめんなさい、判る様にトゥーレに教えてもらうので大丈夫です!」
ズザザザザ……と言う様に後ろに下がって壁にぺたんと張り付き首を横に振る様を見て失礼だなと思うも
「それより少し顔色が良くなられましたね」
ハイラが温かい紅茶を淹れてくれながら微笑んでくれれば
「そういや体が軽いな」
息がつまりそうな状態だったのに何でと首を傾げていれば
「ひょっとしたらちょっと転寝したつもりが三日ほどお休みになられていて、それが必要だからアルフォニアの木々がヴォーグ様を森にお留になられたのではないでしょうか?」
まるでおとぎ話のようなハイラの言葉に眉間を狭め
「アルホルンの森は人間の世界とは比べ物にならないくらい魔素が濃いんだ。
普通の人間が通り過ぎる分には大丈夫だがずっといると魔素に狂わされるぐらいだから。
ひょっとしたら今の俺にはいい環境なのかな」
少なくとも森に行く前と行った後では全く体調が違うのだ。
上手く魔素を取り込めていた時のように体が悲鳴を上げずにいてくれて……
「何で苦しかったのならそう言ってくれないんだ」
苦しそうに言葉を吐きだしたラグナーにしまったと思い、何とか誤魔化そうかと思うも見上げる視線が涙をこらえているように赤くなって潤んでいて、でも顔色はこれ以上とない血の気のない色で……
「悪い、ラグナーと部屋に戻る」
腰を抱き寄せて急に立ち上がった俺に足元がふらついたために一歩足を指し伸ばした所で森の匂いがしたかと思えばそこはもうアルホルン城のいつも使っている寝室だった。
よろめいたラグナーをそのままベットに寝かせて俺は傍らに座りラグナーの顔を覗き込む。
「たぶん今のラグナーのように色々と疲れていたんだ」
幼い子供の勇気ある決断、幼い頃より顔を合わせてきたマリーの喪失、そして思う様にならない身体……
「何所かでしっかりと休まなければならない事は判っていた」
だけど今は……
「ちゃんと目を覚ました時にここにいるから。
今は何も心配しないでゆっくり眠って」
無言で睨みつけてくるラグナーのおでこにキスをして子供を寝かしつけるように優しくそっと肩を叩く。
何か言いたげに口は開くも代わりに手が繋がれて、寒くないようにとラグナーに毛布を掛けてあたためる。
じっと見上げてくる視線から視線をそらし難くそっと隣に寝転んで同じ枕に頭を並べて……
先に寝たのはどちらだろう。
暫くして様子を伺いに来たハイラはクスリと笑う。
別の所から毛布を持ってきて軽く暖炉で温めた物をそっとヴォーグにかけた。
ハイラにとっては良く見慣れた光景。
ここのところ慌ただしかっただけにこの部屋では当たり前になった光景を見てやっと一息ついた気がした。
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