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うちの隊長は温かな朝食を召し上がるようです
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「宮廷騎士の方が見えました。
元団長に指示を受けた後に交代だそうです」
「了解。
アレク、今日お前んとこ寄る事にする」
思わず呟いたように言えばいつもの事でしょうと言うような顔に
「少しだけハイラを借りる」
「そうしてもらえるとうちの執事達も気が休まるでしょう」
数カ月留守しただけで質が落ちたと大激怒のクラウゼ家の家令様は四人の執事達の再教育に大忙しでそれは生き生きとしてらっしゃる様子を見てしまい息を殺してそっとその場を後にしたぐらいだ。
「悪いが泊まってく」
「これもいつもの事でしょう」
「明日の朝会いに来ても良いだろうか?」
脈絡もなく続いた言葉に何時からかそこに立っていたのか驚きとともに振り向いたアレクの視線の先にはこの店の店主がいた。
気配はなかったのにと呟くアレクと同じように
「上手く気配を消してたつもりでしたが」
「あの従業員と話を始めたあたりから居たくせに、それだけ長く同じ場所に居たら気付くさ」
話し相手になってくれた従業員は店主がそこにいる事をしてずっと気づいてないふりをしたが、それ以外の従業員がちらりちらりと店主の方を見ていたのだ。
それを気づくなと言う方が無理だろうと言う物。
「アレクも警備交代したばかりとはいえこれぐらい気付かないとしくじるぞ?」
「申し訳ありません」
危機感が薄いのがアレクの弱点で、この問題はかなり大問題だと頭の中にメモを書いておく。
店主は少しだけバツの悪そうな顔をするも
「店主、よろしいでしょうか?」
再度聞けば慌てて視線を俺へと戻した彼は少しだけ慌て
「どうぞお会いにいらしてください。
旦那様もお喜びになるでしょう」
「喜んでもらえればいいがな……」
目を覚ましていたのなら喜んでくれる。
目が覚めてないのなら喜びようもない。
「団長の経験を信じるしかないか」
どれぐらいでヴォーグが目を覚ますかなんて俺は知らない。
何日も待ってやっと目を覚ます場合もあったのだ。
「本当に一晩で目を覚ませばいいんだけどな」
不安げになる俺にアレクは肩に手を置いて
「今は団長の言葉を信じましょう」
言いながら俺の肩を押すように店主に突然の訪問を侘び、そしてレドを連れて階段を下りてきた元団長が俺達の所に来た所で
「宮廷騎士が来るまですまなかったな。
正直お前が来てくれたのは助かった。
あいつは何かへそ曲げれば食事をとらずにそのまま寝続けようとするからな……」
ぞっとする事を教えてくれた団長にこの場の全員が視線を向ける。
「精霊は気紛れだと教えられたが、あいつはとりわけ取り扱いが難しい」
「それは団長が相手だからではないでしょうか?」
初めて家に突撃した日からあいつが取り扱いが難しいなんて一度も思った事はないから思った通りの言葉で言い返せば訪れた沈黙の重さにアレクとレドと店主がそっと逃げ出したそうに足を後ろに滑らせていた。
だけど団長は思う所があるのか言い返せずにものすごい迫力の眼差しで俺を睨みつけるも生憎慣れているので十分耐える事は出来る。
慣れるほどとは……と、少し情けなく思うが
「団長は気をしにしすぎでしょう。
あいつは何時だって、それこそ俺の結婚に巻き込まれた時だってそんな事は一度も感じた事がないのだから、少しぐらいそんなヴォーグを楽しむ余裕をお持ちください」
余計へそを曲げそうな気もするがと心の中で付け加えながら店の裏手の扉を開けてもらう。
「では、良い夜を」
俺が騎士の礼を取ればアレクとレドも俺に習うように騎士の礼を取る。
店主が深々と頭を下げる背後で納得しないという顔のまま黙って見送る団長が妙に笑えたが
「ラグナー、貴方は団長をからかい過ぎです」
「いや、団長はそう言う遊び心がないのが欠点だと思うんだ」
「真面目堅物だからなぁ」
「ほら、レドも言ってるぞ?」
「騎士団団長が真面目堅物でなくてどうするのですか……」
「まぁ、今の団長にはもっとしっかりしてほしいのは確かだな」
のほほんとして隙がない人だと思ってたが、団長の下だからの余裕であって、時折団長室から悲鳴が聞こえるのが名物になりつつ騎士団は大丈夫かと本気で思ったりしても居た。
「まぁ、いざとなったら団長に復職してもらうように嘆願書でも書こうかと隊長達の間では話が出てるからな」
「ああ……
宮廷騎士が派遣と言うわけにはいかないのか……」
「その前に宮廷騎士からも元団長殿の復職の嘆願書が出るさ」
厳しい顔で言う理由にアレクとレドは黙ってしまうのだった……
「その辺を含めてハイラに聞きたい。
ハイラはどこまで聞いているのだろうな?」
小首を傾げながら迎えに来たクラウゼ家の馬車にレドも一緒に乗り込んだ翌日。
ラグナーは一人ウィングフィールドの店の前に立っていた。
店の前を掃除する少女に店主をと呼んでもらえば少女は顔を赤らめて足取り軽く店の中へ入って行けばすぐに店主リオネル・メローは現われた。
「おはようございます。
朝早くからの訪問失礼します」
丁寧にあいさつをすれば、店主は微笑みながら
「どうぞ旦那様がお待ちかねです。
只今朝食の席なのでよろしければご一緒にと申してますが……」
「いえ、朝食は頂いて来たので、よろしければお茶を頂ければと思います」
「承りました」
どうぞと案内されながら食堂へと通された。
「意外だな?」
思わず正直に口に出てしまった言葉にヴォーグは首をかしげていた。
「ラグナーおはよう。
開口一番意外だなってどういう意味か聞いてもいいかな?」
パンを一口大にちぎってはバターを塗って食べている様子は何時もの見慣れた食事の風景だった。
ただその隣に元団長が食事をしていて、更に従業員まで一緒に食事をとっているのだ。
「まぁ、見ての通り店の人と食事をしていたりとか、アヴェリオ殿と一緒に食事をとっているとか、昨日の食事の仕方から見たら普通の量だとかそんな所かな?」
「まぁ、一番忙しい時間に俺だけ特別に何て事言えないからね。
言ってもいいけど俺だってそれなりに忙しいから時間が短縮できるなら可能な事ならどんどん進んでやる様にしているだけだよ」
「なるほど」
言えば店主に椅子を引かれて席に座る。
そしてマリーと言ったか従業員が目の前で紅茶を淹れてくれた。
華やかな香りのダージリンとサワークリームを添えたビスケットを用意してくれた。
「食事をしたと聞いたけどこれぐらいなら食べれるでしょ?」
空茶を出すわけにはいかないからねと笑うヴォーグはフルーツを口に運んでいた。
「ああ、ひょっとしてこの店で売ってるサワークリームかな?」
「はい。マリーが良くお買い求めになっている事をお聞きしてましたので」
「足しげく通った甲斐があったな」
ビスケットを半分に割ってたっぷりとサワークリームを乗せる。
さらにヴォーグの所からバターまで貰ってパクリと齧れば思わず笑みが浮かんでしまうのは家ではできないような贅沢な食べ方をしているからだろう。
「お前はまた美味しそうに食べるのだな」
感心するように言う元団長に俺は口の中にたっぷりとバターとサワークリームの余韻を残すビスケットを呑み込んで
「そりゃ朝からこんな優雅な食事が食べれるのですから美味しいに決まってるでしょう」
「ラグナーはいつも夜仕事しながら摘まんでたよね」
「近所のパン屋のスコーンで食べるのが俺の定番だったが、ビスケットと言うのもありだな」
真面目な顔をして感心しながら言えばぷっと小さく店主が吹き出していた。
「それよりリオネルから聞いたけど朝からどうしたの?」
何も聞かされてないのか首を傾げるヴォーグに思わずむっとして
「あんな風に食べるだけ食べて眠った誰かさんが心配で様子を見に来たら何かまずいのかよ?」
むっとしたままヴォーグのサラの上に在ったソーセージをひょいとつまんで口へと運ぶ。
マリーがあらあらと慌てて厨房の方へと向かうのを見ないふりをして
「まずいも何てと言うか、ラグナーが会いに来てくれてすごく嬉しいよ」
幸せそうな笑みを浮かべてプレートに残っているソーセージを贈呈してくれる辺り半眼で本当かと疑ってしまう。
ソーセージだけでご機嫌にはならないぞと言うようにもう一本摘まんで口へと運べば店主がカトラリーだけでもと先に準備をしてくれた。
俺は汚れた指先を舐めて汚れを落すも、何故か一緒に食事をしていたはずの従業員は食事も途中で退室してしまった。
逃げるように去る後姿を見送りながら
「ちゃんと飯食わねーと体力持たないぞ?」
「ラグナーはさ、それわざとじゃないんだよね?
何度ドキッとしたか判らないけど、狙ったわけじゃないんだよね?」
ヴォーグが少しだけ困ったように、でもなぜか顔を赤くしている隣に座る元団長も何故か目を伏して食事を続けていた。
「シーヴォラ隊長殿は御自覚がないようなのでは?」
失笑する店主にだから目に毒で困ってるんじゃないかとヴォーグは反論する。
「アレクと食事をするように普通に食事してるだけだろ?
最も他がいる時はもうちょっと行儀よくするが」
「鋼の心臓のクラウゼ副隊長……
諦めないで食事のマナーをお願いします……」
俺朝からもたないかも……なんて机に突っ伏すヴォーグに
「朝から何バカな事を言っている。
それより食事はきちんと最後まで済ませなさい」
何とも言えない微笑ましい教育的指導が飛んで思わず笑ってしまった。
元団長に指示を受けた後に交代だそうです」
「了解。
アレク、今日お前んとこ寄る事にする」
思わず呟いたように言えばいつもの事でしょうと言うような顔に
「少しだけハイラを借りる」
「そうしてもらえるとうちの執事達も気が休まるでしょう」
数カ月留守しただけで質が落ちたと大激怒のクラウゼ家の家令様は四人の執事達の再教育に大忙しでそれは生き生きとしてらっしゃる様子を見てしまい息を殺してそっとその場を後にしたぐらいだ。
「悪いが泊まってく」
「これもいつもの事でしょう」
「明日の朝会いに来ても良いだろうか?」
脈絡もなく続いた言葉に何時からかそこに立っていたのか驚きとともに振り向いたアレクの視線の先にはこの店の店主がいた。
気配はなかったのにと呟くアレクと同じように
「上手く気配を消してたつもりでしたが」
「あの従業員と話を始めたあたりから居たくせに、それだけ長く同じ場所に居たら気付くさ」
話し相手になってくれた従業員は店主がそこにいる事をしてずっと気づいてないふりをしたが、それ以外の従業員がちらりちらりと店主の方を見ていたのだ。
それを気づくなと言う方が無理だろうと言う物。
「アレクも警備交代したばかりとはいえこれぐらい気付かないとしくじるぞ?」
「申し訳ありません」
危機感が薄いのがアレクの弱点で、この問題はかなり大問題だと頭の中にメモを書いておく。
店主は少しだけバツの悪そうな顔をするも
「店主、よろしいでしょうか?」
再度聞けば慌てて視線を俺へと戻した彼は少しだけ慌て
「どうぞお会いにいらしてください。
旦那様もお喜びになるでしょう」
「喜んでもらえればいいがな……」
目を覚ましていたのなら喜んでくれる。
目が覚めてないのなら喜びようもない。
「団長の経験を信じるしかないか」
どれぐらいでヴォーグが目を覚ますかなんて俺は知らない。
何日も待ってやっと目を覚ます場合もあったのだ。
「本当に一晩で目を覚ませばいいんだけどな」
不安げになる俺にアレクは肩に手を置いて
「今は団長の言葉を信じましょう」
言いながら俺の肩を押すように店主に突然の訪問を侘び、そしてレドを連れて階段を下りてきた元団長が俺達の所に来た所で
「宮廷騎士が来るまですまなかったな。
正直お前が来てくれたのは助かった。
あいつは何かへそ曲げれば食事をとらずにそのまま寝続けようとするからな……」
ぞっとする事を教えてくれた団長にこの場の全員が視線を向ける。
「精霊は気紛れだと教えられたが、あいつはとりわけ取り扱いが難しい」
「それは団長が相手だからではないでしょうか?」
初めて家に突撃した日からあいつが取り扱いが難しいなんて一度も思った事はないから思った通りの言葉で言い返せば訪れた沈黙の重さにアレクとレドと店主がそっと逃げ出したそうに足を後ろに滑らせていた。
だけど団長は思う所があるのか言い返せずにものすごい迫力の眼差しで俺を睨みつけるも生憎慣れているので十分耐える事は出来る。
慣れるほどとは……と、少し情けなく思うが
「団長は気をしにしすぎでしょう。
あいつは何時だって、それこそ俺の結婚に巻き込まれた時だってそんな事は一度も感じた事がないのだから、少しぐらいそんなヴォーグを楽しむ余裕をお持ちください」
余計へそを曲げそうな気もするがと心の中で付け加えながら店の裏手の扉を開けてもらう。
「では、良い夜を」
俺が騎士の礼を取ればアレクとレドも俺に習うように騎士の礼を取る。
店主が深々と頭を下げる背後で納得しないという顔のまま黙って見送る団長が妙に笑えたが
「ラグナー、貴方は団長をからかい過ぎです」
「いや、団長はそう言う遊び心がないのが欠点だと思うんだ」
「真面目堅物だからなぁ」
「ほら、レドも言ってるぞ?」
「騎士団団長が真面目堅物でなくてどうするのですか……」
「まぁ、今の団長にはもっとしっかりしてほしいのは確かだな」
のほほんとして隙がない人だと思ってたが、団長の下だからの余裕であって、時折団長室から悲鳴が聞こえるのが名物になりつつ騎士団は大丈夫かと本気で思ったりしても居た。
「まぁ、いざとなったら団長に復職してもらうように嘆願書でも書こうかと隊長達の間では話が出てるからな」
「ああ……
宮廷騎士が派遣と言うわけにはいかないのか……」
「その前に宮廷騎士からも元団長殿の復職の嘆願書が出るさ」
厳しい顔で言う理由にアレクとレドは黙ってしまうのだった……
「その辺を含めてハイラに聞きたい。
ハイラはどこまで聞いているのだろうな?」
小首を傾げながら迎えに来たクラウゼ家の馬車にレドも一緒に乗り込んだ翌日。
ラグナーは一人ウィングフィールドの店の前に立っていた。
店の前を掃除する少女に店主をと呼んでもらえば少女は顔を赤らめて足取り軽く店の中へ入って行けばすぐに店主リオネル・メローは現われた。
「おはようございます。
朝早くからの訪問失礼します」
丁寧にあいさつをすれば、店主は微笑みながら
「どうぞ旦那様がお待ちかねです。
只今朝食の席なのでよろしければご一緒にと申してますが……」
「いえ、朝食は頂いて来たので、よろしければお茶を頂ければと思います」
「承りました」
どうぞと案内されながら食堂へと通された。
「意外だな?」
思わず正直に口に出てしまった言葉にヴォーグは首をかしげていた。
「ラグナーおはよう。
開口一番意外だなってどういう意味か聞いてもいいかな?」
パンを一口大にちぎってはバターを塗って食べている様子は何時もの見慣れた食事の風景だった。
ただその隣に元団長が食事をしていて、更に従業員まで一緒に食事をとっているのだ。
「まぁ、見ての通り店の人と食事をしていたりとか、アヴェリオ殿と一緒に食事をとっているとか、昨日の食事の仕方から見たら普通の量だとかそんな所かな?」
「まぁ、一番忙しい時間に俺だけ特別に何て事言えないからね。
言ってもいいけど俺だってそれなりに忙しいから時間が短縮できるなら可能な事ならどんどん進んでやる様にしているだけだよ」
「なるほど」
言えば店主に椅子を引かれて席に座る。
そしてマリーと言ったか従業員が目の前で紅茶を淹れてくれた。
華やかな香りのダージリンとサワークリームを添えたビスケットを用意してくれた。
「食事をしたと聞いたけどこれぐらいなら食べれるでしょ?」
空茶を出すわけにはいかないからねと笑うヴォーグはフルーツを口に運んでいた。
「ああ、ひょっとしてこの店で売ってるサワークリームかな?」
「はい。マリーが良くお買い求めになっている事をお聞きしてましたので」
「足しげく通った甲斐があったな」
ビスケットを半分に割ってたっぷりとサワークリームを乗せる。
さらにヴォーグの所からバターまで貰ってパクリと齧れば思わず笑みが浮かんでしまうのは家ではできないような贅沢な食べ方をしているからだろう。
「お前はまた美味しそうに食べるのだな」
感心するように言う元団長に俺は口の中にたっぷりとバターとサワークリームの余韻を残すビスケットを呑み込んで
「そりゃ朝からこんな優雅な食事が食べれるのですから美味しいに決まってるでしょう」
「ラグナーはいつも夜仕事しながら摘まんでたよね」
「近所のパン屋のスコーンで食べるのが俺の定番だったが、ビスケットと言うのもありだな」
真面目な顔をして感心しながら言えばぷっと小さく店主が吹き出していた。
「それよりリオネルから聞いたけど朝からどうしたの?」
何も聞かされてないのか首を傾げるヴォーグに思わずむっとして
「あんな風に食べるだけ食べて眠った誰かさんが心配で様子を見に来たら何かまずいのかよ?」
むっとしたままヴォーグのサラの上に在ったソーセージをひょいとつまんで口へと運ぶ。
マリーがあらあらと慌てて厨房の方へと向かうのを見ないふりをして
「まずいも何てと言うか、ラグナーが会いに来てくれてすごく嬉しいよ」
幸せそうな笑みを浮かべてプレートに残っているソーセージを贈呈してくれる辺り半眼で本当かと疑ってしまう。
ソーセージだけでご機嫌にはならないぞと言うようにもう一本摘まんで口へと運べば店主がカトラリーだけでもと先に準備をしてくれた。
俺は汚れた指先を舐めて汚れを落すも、何故か一緒に食事をしていたはずの従業員は食事も途中で退室してしまった。
逃げるように去る後姿を見送りながら
「ちゃんと飯食わねーと体力持たないぞ?」
「ラグナーはさ、それわざとじゃないんだよね?
何度ドキッとしたか判らないけど、狙ったわけじゃないんだよね?」
ヴォーグが少しだけ困ったように、でもなぜか顔を赤くしている隣に座る元団長も何故か目を伏して食事を続けていた。
「シーヴォラ隊長殿は御自覚がないようなのでは?」
失笑する店主にだから目に毒で困ってるんじゃないかとヴォーグは反論する。
「アレクと食事をするように普通に食事してるだけだろ?
最も他がいる時はもうちょっと行儀よくするが」
「鋼の心臓のクラウゼ副隊長……
諦めないで食事のマナーをお願いします……」
俺朝からもたないかも……なんて机に突っ伏すヴォーグに
「朝から何バカな事を言っている。
それより食事はきちんと最後まで済ませなさい」
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