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うちの隊長は久しぶりの再会に小躍りしたいくらい嬉しいけど、どうもそんな場合ではないようです
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名前を呼ばれホルガー達と同じように返事をして陛下の正面へと位置取り膝をついて騎士の最敬礼を取る。
台の上に乗せられた美しい光沢のある滑らかな生地に置かれた物は一本の剣。
柄には宝石が嵌められ彫刻の施された装飾用の剣だった。
ちなみにこう言う場で着用するらしく、団長や宮廷騎士達の腰にも多少の違いがあれど似たような剣を佩いていた。
王から剣を賜るという騎士には一番の褒賞が俺に与えられ、叙勲も賜る事になる。
貴族としての地位も俺が行きつく限界の地位にいるし、アルホルンで貴族の地位も得たばかり。
これ以上の地位となると剣一本では辿り着く事が出来ない地位でもあり、喜んでもらうような気安い物でもないし寧ろそんな物はお断りだ。
伯爵になった今でさえやれあの夜会に出ろ、今度はこちらの夜会に顔を出せと沢山義務が増えて辟易としているのに侯爵なんてもう嫌がらせだと心の中で呻くだけに一本の美しい、でも実用には向かない剣を頂いてほっとするのだった。
それからも何名かの隊長が受勲と褒賞を頂くのを見守っていた。
ちなみに俺以外に剣は与えられてなく、爵位だったり領地を貰っている人もいたが、一応今回は何が欲しいかは団長から打診されるので一番地味だと言われてもこういう結果に俺は満足していた。
土地なんてもらっても気軽に転売できない土地なんてもらってもありがたくないし、うっかり俺の領民になってしまった人達が苦労する事は目に見えていたので団長も力強く頷くあたり少し傷ついたが百人いれば百人団長と同じ回答するだろうとここは割り切る事にした。
それから国王陛下は俺達を一度見まわした後に最後にとこの叙勲者が次で最後と言って遠くを眺めていた。
騎士団さえ後回しにする人物。
俺も視線だけを後方に移せばどこに隠れていたのかこつこつとブーツの踵の音を響かせながらその姿を現せた。
翻る深い青の騎士服の裾は美しく靡いて歩みの邪魔を一切しない美しい姿勢の歩みを眩しく見つめてしまう。
伸びた髪は普段のように短く切りそろえられ、だけど緊張な面持ちで正面だけを見て俺をちらりと見る余裕も無く前を通り過ぎていき、ひな壇の下で立ち止まった。
周囲では誰だと言うようにひそひそ声がさざ波のように広まるも、礼服でもなければ貴族らしい出で立ちでもない。ましてやその髪その瞳は平民の中にありふれた色であからさまな冷笑さえ聞こえる中
「ルードヴォーグ・フォン・ヴェナブルズ。
よく来てくれた。
お前の名前を呼べる時をずっと待ち望んでいた」
「陛下に置かれましてはご機嫌麗しく」
誰もが膝をついて頭を下げて顔を見るなんてとんでもないというように俯いているにもかかわらずルードヴォーグ・フォン・ヴェナブルズは頭を下げる事無く気軽に挨拶をするように立礼だけに留めていた。
呼ばれたその名前に周囲がとたんにざわついた。
その家名に驚く者、見覚えのある顔に驚く者、何より国王に対しての態度に驚く者などようようだが、まだ式典の最中だというように団長の隣に居てやっと聞こえるような小さな咳一つで途端に静まり返るのだった。
「姿が見えなかったから来ないかと思ったぞ」
「隠れてましたが約束ですので」
「それにしても向こうの服装とは、戦いにでも来たのか?」
「当然。
私の願いが叶うようにと」
笑みを浮かべながら他の褒賞者達とは違うというようにご機嫌麗しくというように笑顔で会話を重ねる王の姿に再度ざわめきが起きた。
それもそうだ。
ちらりと見た先ではヴェナブルズ家の面々が驚きに満ちており、何か聞きたそうな貴族達からヴォーグの存在を知る面々が声を掛けたそうな貴族との間に入っていた。
「ルードヴォーグ・フォン・ヴェナブルズ、そしてバックストロムの剣よ。
この度の魔族討伐良く駆けつけてくれた。
聞けば魔物の氾濫も止めてくれたと聞く。
国の代表として礼を言う」
「私バックストロムの剣の存在意義です。
礼は貴方方が生きてくれたそれだけで十分です」
今度こそ沈黙に落ちた大広間に王は笑みを崩さず
「だがその為に今日まで相応しくあろうとした努力に我々は報いねばならぬ。
欲しい物があれば儂の権限の中だが望みの物をやろう」
そんな大盤振る舞いな言葉にも誰もが息をのんで見守る中
「でしたらアルホルンを頂きたく思います」
左胸に手を当て笑みを浮かべて強請るものの大きさに誰もが戸惑うのは当然王もその一人で。
一歩も引こうとしないヴォーグと難しい顔をする陛下の間に沈黙が落ちるも
「お前が望むのならアルホルンはくれてやっても構わない」
周囲がざわついた。
しかもどう見ても四家の公爵家と陛下の背後に並ぶ王族の面々があからさまな動揺をする始末。
一体何なんだというも隣の団長はただ姿勢正しくそのやり取りを見守っているだけだった。
何の意味があるんだよと思うも
「ただ、今は都合が悪いのはお前も知ってる所だろ……」
濁す言葉にヴォーグは胸に当てていた手を水平に移動させて
「それはこのアルホルンの魔導書が行方不明だからでしょうか?」
突然手の平に現れた魔導書に王は立ち上がり
「お前が持っていたのか……」
「先代より受け継ぎましたので」
「ずっとそれを探していたのはお前も知っていただろう?」
「受け継いだ魔導書を気安く他人に見せるような真似は致しません。
ましてやこの魔導書がアルホルンに入る為の鍵。
容易く見せびらかす物でもありませんので」
「そうかもしれないが、所在位は教えてくれてもよかったのでは?
宮廷騎士達に随分探させたぞ」
「受け継いだ時、そのような所在を伝える義務はない事も伝えられております故」
ふむと溜息を零す陛下にヴォーグはあの人の好い笑みを浮かべて壇上を見上げていた。
今更ながらこの顔はこういった時の為の仮面の訓練だったのかと、いかに生きにくい世界で生きてきたのかがそれだけでわかってしまう。
「ならばアルホルンはくれてやろう。
これよりそうだな。
ルードヴォーグ・フォン・アルホルンと名乗るがいい」
「ありがたき幸せ」
魔導書を抱きしめながら左胸に手を当てて礼を述べれば
「陛下!
アルホルンを与えるなど私は異議を申し上げます!」
壇上の上で声を上げるのは第二王子のサディアスだった。
「何か問題があったか?」
面白くなさそうな目で背後にいるサディアス殿下を見れば
「アルホルンを与えるとなればそれは大公位を与えるという事ではありませんか!」
叫び声にも似た言葉になるほど、だから公爵家が呻いていたのかと納得ができた。
「それがなんだ?
最も古き王家の血筋をよみがえらせたバックストロムの剣に与える爵位としては当然ではないか。
寧ろ儂としてはルードヴォーグよ。
お前が王位を譲れと言ってくれることを望んでいたのだがな」
がっかりだというように肘に手をついて項垂れる様子にさすがに至る所から悲鳴が上がった。
そんな王の様子にヴォーグは笑いながら
「王位何て私にとって一番要らない事ぐらい知っておいでのくせに。
そんなにも要らなければエリオット殿下に早くお渡しすればいいでしょう」
「そうもいかない事ぐらい儂だってお前の気持ちを理解しているつもりだ。
今エリオットに渡せばお前は容赦なくこの国を滅ぼすのだろう?」
そっと暗く濁った瞳で笑うヴォーグの笑みに悲鳴が上がった。
正面でその顔を見る事になった王女殿下達から広まって広間の中はパニックも同然だ。
「ええ、この国を生かすも滅ぼすも好きにしろとこの魔導書を受け取った時同時に先代アルホルンから共に頂いた言葉でもありますから」
「バックストロムの剣とアルホルンの魔道士か。
この国の王よりも重要な要をお前一人に託すという事。
自由にせよとあの方は言ったかもしれないが、お前はもう選んだと聞いたが?」
どのような顔で笑ったのか知らないが王女殿下達は怯えて座り込んでしまい、エリック王太子も顔色を真っ青にしている辺り見てはいけない顔なのだろうと理解するも、このような場所であの魔族と戦った時の騎士服を身に纏って来た理由はここで総ての決着をつける為と言う事を改めて思い知った。
台の上に乗せられた美しい光沢のある滑らかな生地に置かれた物は一本の剣。
柄には宝石が嵌められ彫刻の施された装飾用の剣だった。
ちなみにこう言う場で着用するらしく、団長や宮廷騎士達の腰にも多少の違いがあれど似たような剣を佩いていた。
王から剣を賜るという騎士には一番の褒賞が俺に与えられ、叙勲も賜る事になる。
貴族としての地位も俺が行きつく限界の地位にいるし、アルホルンで貴族の地位も得たばかり。
これ以上の地位となると剣一本では辿り着く事が出来ない地位でもあり、喜んでもらうような気安い物でもないし寧ろそんな物はお断りだ。
伯爵になった今でさえやれあの夜会に出ろ、今度はこちらの夜会に顔を出せと沢山義務が増えて辟易としているのに侯爵なんてもう嫌がらせだと心の中で呻くだけに一本の美しい、でも実用には向かない剣を頂いてほっとするのだった。
それからも何名かの隊長が受勲と褒賞を頂くのを見守っていた。
ちなみに俺以外に剣は与えられてなく、爵位だったり領地を貰っている人もいたが、一応今回は何が欲しいかは団長から打診されるので一番地味だと言われてもこういう結果に俺は満足していた。
土地なんてもらっても気軽に転売できない土地なんてもらってもありがたくないし、うっかり俺の領民になってしまった人達が苦労する事は目に見えていたので団長も力強く頷くあたり少し傷ついたが百人いれば百人団長と同じ回答するだろうとここは割り切る事にした。
それから国王陛下は俺達を一度見まわした後に最後にとこの叙勲者が次で最後と言って遠くを眺めていた。
騎士団さえ後回しにする人物。
俺も視線だけを後方に移せばどこに隠れていたのかこつこつとブーツの踵の音を響かせながらその姿を現せた。
翻る深い青の騎士服の裾は美しく靡いて歩みの邪魔を一切しない美しい姿勢の歩みを眩しく見つめてしまう。
伸びた髪は普段のように短く切りそろえられ、だけど緊張な面持ちで正面だけを見て俺をちらりと見る余裕も無く前を通り過ぎていき、ひな壇の下で立ち止まった。
周囲では誰だと言うようにひそひそ声がさざ波のように広まるも、礼服でもなければ貴族らしい出で立ちでもない。ましてやその髪その瞳は平民の中にありふれた色であからさまな冷笑さえ聞こえる中
「ルードヴォーグ・フォン・ヴェナブルズ。
よく来てくれた。
お前の名前を呼べる時をずっと待ち望んでいた」
「陛下に置かれましてはご機嫌麗しく」
誰もが膝をついて頭を下げて顔を見るなんてとんでもないというように俯いているにもかかわらずルードヴォーグ・フォン・ヴェナブルズは頭を下げる事無く気軽に挨拶をするように立礼だけに留めていた。
呼ばれたその名前に周囲がとたんにざわついた。
その家名に驚く者、見覚えのある顔に驚く者、何より国王に対しての態度に驚く者などようようだが、まだ式典の最中だというように団長の隣に居てやっと聞こえるような小さな咳一つで途端に静まり返るのだった。
「姿が見えなかったから来ないかと思ったぞ」
「隠れてましたが約束ですので」
「それにしても向こうの服装とは、戦いにでも来たのか?」
「当然。
私の願いが叶うようにと」
笑みを浮かべながら他の褒賞者達とは違うというようにご機嫌麗しくというように笑顔で会話を重ねる王の姿に再度ざわめきが起きた。
それもそうだ。
ちらりと見た先ではヴェナブルズ家の面々が驚きに満ちており、何か聞きたそうな貴族達からヴォーグの存在を知る面々が声を掛けたそうな貴族との間に入っていた。
「ルードヴォーグ・フォン・ヴェナブルズ、そしてバックストロムの剣よ。
この度の魔族討伐良く駆けつけてくれた。
聞けば魔物の氾濫も止めてくれたと聞く。
国の代表として礼を言う」
「私バックストロムの剣の存在意義です。
礼は貴方方が生きてくれたそれだけで十分です」
今度こそ沈黙に落ちた大広間に王は笑みを崩さず
「だがその為に今日まで相応しくあろうとした努力に我々は報いねばならぬ。
欲しい物があれば儂の権限の中だが望みの物をやろう」
そんな大盤振る舞いな言葉にも誰もが息をのんで見守る中
「でしたらアルホルンを頂きたく思います」
左胸に手を当て笑みを浮かべて強請るものの大きさに誰もが戸惑うのは当然王もその一人で。
一歩も引こうとしないヴォーグと難しい顔をする陛下の間に沈黙が落ちるも
「お前が望むのならアルホルンはくれてやっても構わない」
周囲がざわついた。
しかもどう見ても四家の公爵家と陛下の背後に並ぶ王族の面々があからさまな動揺をする始末。
一体何なんだというも隣の団長はただ姿勢正しくそのやり取りを見守っているだけだった。
何の意味があるんだよと思うも
「ただ、今は都合が悪いのはお前も知ってる所だろ……」
濁す言葉にヴォーグは胸に当てていた手を水平に移動させて
「それはこのアルホルンの魔導書が行方不明だからでしょうか?」
突然手の平に現れた魔導書に王は立ち上がり
「お前が持っていたのか……」
「先代より受け継ぎましたので」
「ずっとそれを探していたのはお前も知っていただろう?」
「受け継いだ魔導書を気安く他人に見せるような真似は致しません。
ましてやこの魔導書がアルホルンに入る為の鍵。
容易く見せびらかす物でもありませんので」
「そうかもしれないが、所在位は教えてくれてもよかったのでは?
宮廷騎士達に随分探させたぞ」
「受け継いだ時、そのような所在を伝える義務はない事も伝えられております故」
ふむと溜息を零す陛下にヴォーグはあの人の好い笑みを浮かべて壇上を見上げていた。
今更ながらこの顔はこういった時の為の仮面の訓練だったのかと、いかに生きにくい世界で生きてきたのかがそれだけでわかってしまう。
「ならばアルホルンはくれてやろう。
これよりそうだな。
ルードヴォーグ・フォン・アルホルンと名乗るがいい」
「ありがたき幸せ」
魔導書を抱きしめながら左胸に手を当てて礼を述べれば
「陛下!
アルホルンを与えるなど私は異議を申し上げます!」
壇上の上で声を上げるのは第二王子のサディアスだった。
「何か問題があったか?」
面白くなさそうな目で背後にいるサディアス殿下を見れば
「アルホルンを与えるとなればそれは大公位を与えるという事ではありませんか!」
叫び声にも似た言葉になるほど、だから公爵家が呻いていたのかと納得ができた。
「それがなんだ?
最も古き王家の血筋をよみがえらせたバックストロムの剣に与える爵位としては当然ではないか。
寧ろ儂としてはルードヴォーグよ。
お前が王位を譲れと言ってくれることを望んでいたのだがな」
がっかりだというように肘に手をついて項垂れる様子にさすがに至る所から悲鳴が上がった。
そんな王の様子にヴォーグは笑いながら
「王位何て私にとって一番要らない事ぐらい知っておいでのくせに。
そんなにも要らなければエリオット殿下に早くお渡しすればいいでしょう」
「そうもいかない事ぐらい儂だってお前の気持ちを理解しているつもりだ。
今エリオットに渡せばお前は容赦なくこの国を滅ぼすのだろう?」
そっと暗く濁った瞳で笑うヴォーグの笑みに悲鳴が上がった。
正面でその顔を見る事になった王女殿下達から広まって広間の中はパニックも同然だ。
「ええ、この国を生かすも滅ぼすも好きにしろとこの魔導書を受け取った時同時に先代アルホルンから共に頂いた言葉でもありますから」
「バックストロムの剣とアルホルンの魔道士か。
この国の王よりも重要な要をお前一人に託すという事。
自由にせよとあの方は言ったかもしれないが、お前はもう選んだと聞いたが?」
どのような顔で笑ったのか知らないが王女殿下達は怯えて座り込んでしまい、エリック王太子も顔色を真っ青にしている辺り見てはいけない顔なのだろうと理解するも、このような場所であの魔族と戦った時の騎士服を身に纏って来た理由はここで総ての決着をつける為と言う事を改めて思い知った。
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