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うちの隊長は怒ってます
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アレクやレドフォードが止める間もなく、ブルフォード達も気付いた時には駆けだしていたラグナーに声をかける間もなくヘヴェデスに斬り付けていた。
「威勢がいい。
だけどお前の剣はここまでだ」
素手で受け止め、握りしめた手は傷つける事無く俺を振り払う。
その瞬間派手に吹っ飛んでいて柱に背中から打ち付けていた。
「人間にしては惜しいな」
否、だから人間なのかと小首をかしげる様はまるで俺何て相手じゃないと言いたげな物。
だからかラグナーを見る目は酷く冷たく、感情はない。
ラグナーを見ずにまっすぐ玉座へとむかう。
間合いを取るように、でもどこか逃げ腰はそのまま回り込むように、結果直ぐに玉座の雛壇の前まで来てしまった。
宮廷騎士達はさすがに壁となって玉座に座る王を守るも
「忠実な物だな。
殺されるしかないと判って怯えて恐怖に震えているのに命を差し出してそれが魔王の糧になる。
人間は何を守りたいのかやはりわからん」
そう言ってひな壇の上に居る王に向かって無造作に剣を振るうもその刃は届く事はなかった。
何かの壁に当ったかのように剣を弾き返していてヘヴェデスが舌打ちをしていた。
「ここにも結界か、厄介な事を……
ああ、だからここに王は居るのか。
一番安全だと思って」
ランダー達に回復してもらっていたラグナーは玉座で動じず、だけど玉のような汗をかく王をみあげていた。
ラグナーだけではない。
誰もがそこが一番安全だなんて聞いてないと思うも再び結界を壊そうと剣を振るうヘヴェデスを止めないわけにはいかない。
背中の痛みを中和してもらたラグナーは
「ノラス!シルビオ来い!」
呼ばれて直ぐに駆けつけてきた二人と一緒にヘヴェデスの背中に斬り付ければ、ふりむいたヘヴェデスは少しだけ不快そうに俺達に向かって剣を振るうと同時に
「ランダー!」
待機させておいた魔法で防御壁を何重にも張ってもらった。
それでも一瞬で総て砕かれれば何とか剣でその刃を受け止める事が出来た。
「ほう?」
初めて関心を持ったというようにくるりと反転して俺を見たと思えば両側に散開していたノラスとシルビオが同時に斬りかかっていた。
二人は魔法で脚力を上げて人ならざるスピードで切りかかるもヘヴェデスはそれを上手く捌く。
もちろんそれを黙って見るだけではなく俺も同様に脚力を上げて斬りかかればその頬に一筋の線が走った。
それは痕を残す程度で何もダメージにもならなかったが、それでも確実に何とかできるという証に見えて、シルヴィオとノラスに視線で距離を取れと合図を出す。
「面白い事をする。
自分一人の力では足りないからと他の者の力を借りるとは」
感心したかのように俺達を眺めていた。
どうやらまったく相手にされてはないがただ手は届く事が判っただけでも収穫だ。
「アレク!」
言えばノラス達と共にいくつかの魔法をかけてもらった。
こいつは俺の知らない時にヴォーグに魔法を教えてもらっていたのだ。
抜け駆けは許さんと思ったものの学んだ魔法は俺が無茶しても安心していられるように守るでは無く攻めで俺を守る道を選んだのだ。
つまり攻撃は最大の防御なりを俺にさせるという……
今まで散々迷惑かけた結果がこれとは微妙だが、それでも何もできなくうだうだするよりかはましだと思っている。
駆け出した足は自分で掛けた効果の約二倍。
相乗効果が出るなんてと感心するも瞬く詰め寄った距離に剣を振り下ろしながら
『フレアストーム!』
炎を纏う風を剣にをヘヴェデスに叩き付ける。
決して術者が近距離で放つ魔法ではなく、フラッシュバックした爆炎が俺さえも吹き飛ばす。
悲鳴にも似た幾つもの叫び声が俺の名を呼ぶ中、炎に包まれた俺をすぐさまイリスティーナが水魔法で炎を消してその間にアレクが火傷を癒す時間は俺が立ち上がるまでのわずか。
剣をヘヴェデスに構え直せば無傷の魔族は感心した顔で
「さすがに驚いた。
相打ち狙いかと思えば、こんな攻撃とは」
言いつつも振り返った自身の姿を見て「服が焦げたな」と呟いたのを聞いて唇をかむ。
こっちはあれだけの怪我を負ったというのにその程度かと焦るのは仕方がないだろう。
だけど、せめて最悪宮廷騎士に攻略の仕方を残せればと得意ではないが光魔法を剣に纏わせて襲い掛かる。
光属性はせいぜい『明かり』代わりの魔法とゾンビ系を退治する時の『聖火』の魔法ぐらいしか使えない。
魔族相手にゾンビ相手同様の攻撃が通用するかと思うも
「私を死霊どもと同格に扱うか……」
先ほどは少しご機嫌なお顔からかなり不機嫌な顔で俺は吹っ飛ばされてしまった。
再び柱に背中を打ちつけるのをランダーに癒してもらいながら
「悪いね。光魔法はほとんど使えなくてね」
よいしょと立ち上がりながらも次はどの手で行くかという間にもノラスとシルヴィオは玉座から少しでも離そうと攻撃を続けるもさすがに疲れが見えてくる中
「隊長バカですか!
何で俺を指名しないんですか!」
レドフォードが宮廷騎士の兜を脱ぎ棄ててほぼ背後からヘヴェデスを襲うもその剣を受け止めて無造作に投げ捨てられていた。
「感心するな。
人の子は簡単に人の為に命を投げ出す。
それが我ら魔族の糧となるのに我らを滅せると信じてるとは、可愛らしい」
全くそうは思ってない無表情な顔は既に相手にするのがめんどくさいという顔。
周囲はあれだけの攻撃でもダメなのかと顔色をどんどん悪くする。
それでも、と言うように俺は剣を構え直してあの日の太刀筋を思い出す。
流れる様にそして自由に。
その瞬間を見る事は出来なかったが流れは想像が付く。
激流の岩にぶつかる水のように、それでいて止まる事のない流れ。
脚力強化を重ねてかければアレクも相乗する強化は指示を出した物でもない。
でもこれだけ強化すると、ちらりとランダーを見ればその視線だけで治療魔法を待機させながらも腰の小さな袋からポーションを取り出していた。
見覚えのある薬瓶にそれはまだ飲んでもいい物だろうかと思いながらも効果だけに期待かと諦めて剣をヘヴェデスに向ける。
イメージは出来た。
あとは繰り出してどちらが……
どうなるかとか考える前に飛び出した。
まるで一歩だけで詰め寄ったスピードにヘヴェデスは笑った。
確かに笑って始めて剣を俺へと向ける。
これでようやく同等かと心の中で舌打ちする間も無くあれからずっと模索してきたイメージを繰り出す。
ヴィヴィユーを一瞬で四体仕留めた剣技。
ひょっとしてあの時が切っ掛けだったかもな、などと頭の片隅に思い出した感情に笑みが浮かべば、無残にも剣は根元から折られて全身に鋭い痛みが走った……
目の前に赤が飛び散る。
ああ、これは血だな。
生臭いけどどこか温かくて、良く知っている感触。
だけど飛び散る血が妙にゆっくりと見えて、急速に体が冷えて行く。
寒い……
一瞬孤児院にいた頃の雪の降る日を思い出した。
暖炉にくべる薪がなくって寒かったなと、でもこんなのにも寒くなかったと思えば全身が震えた。
遠くで誰かに呼ばれた気がした。
ギュッと強く手を掴まれてから浮遊感が襲う。
全身が痛みを訴えるも、口から絞り出せる声はない。
すぐに見知った顔が見えた。
アレクだ。
あと宮廷騎士の人たち。
名前は覚えたはずなんだけど、なかなか浮かんでこなかった。
すごく取り乱しているようだけど、と首を傾げればその先には美丈夫と言う言葉がふさわしい後姿が立っていた。
そこはすぐさっきまで俺が居た場所で、あんな所にいてはいけない人で、剣を握る手が恐ろしいほど赤かった。
ひょっとして俺は団長に助けられたのだろうか……
すぐそばで大きな声で騒ぐアレクの声は聞きづらいというのに団長の背中をぼんやりとみていれば何故かはっきりと聞こえる声が耳に届く。
「折角あの子が望んだのだ!
やっと、初めて望んだのだ!
あの子が守ると決めたのに、やっと覚悟を決めたのに!
この場に居ないあの子の代わりに私が彼を守らなくてどうする!」
誰に向かって叫んだ言葉か判らない。
が、妙にうれしい言葉に聞こえたのは俺の身勝手な願望だろうか……
「威勢がいい。
だけどお前の剣はここまでだ」
素手で受け止め、握りしめた手は傷つける事無く俺を振り払う。
その瞬間派手に吹っ飛んでいて柱に背中から打ち付けていた。
「人間にしては惜しいな」
否、だから人間なのかと小首をかしげる様はまるで俺何て相手じゃないと言いたげな物。
だからかラグナーを見る目は酷く冷たく、感情はない。
ラグナーを見ずにまっすぐ玉座へとむかう。
間合いを取るように、でもどこか逃げ腰はそのまま回り込むように、結果直ぐに玉座の雛壇の前まで来てしまった。
宮廷騎士達はさすがに壁となって玉座に座る王を守るも
「忠実な物だな。
殺されるしかないと判って怯えて恐怖に震えているのに命を差し出してそれが魔王の糧になる。
人間は何を守りたいのかやはりわからん」
そう言ってひな壇の上に居る王に向かって無造作に剣を振るうもその刃は届く事はなかった。
何かの壁に当ったかのように剣を弾き返していてヘヴェデスが舌打ちをしていた。
「ここにも結界か、厄介な事を……
ああ、だからここに王は居るのか。
一番安全だと思って」
ランダー達に回復してもらっていたラグナーは玉座で動じず、だけど玉のような汗をかく王をみあげていた。
ラグナーだけではない。
誰もがそこが一番安全だなんて聞いてないと思うも再び結界を壊そうと剣を振るうヘヴェデスを止めないわけにはいかない。
背中の痛みを中和してもらたラグナーは
「ノラス!シルビオ来い!」
呼ばれて直ぐに駆けつけてきた二人と一緒にヘヴェデスの背中に斬り付ければ、ふりむいたヘヴェデスは少しだけ不快そうに俺達に向かって剣を振るうと同時に
「ランダー!」
待機させておいた魔法で防御壁を何重にも張ってもらった。
それでも一瞬で総て砕かれれば何とか剣でその刃を受け止める事が出来た。
「ほう?」
初めて関心を持ったというようにくるりと反転して俺を見たと思えば両側に散開していたノラスとシルビオが同時に斬りかかっていた。
二人は魔法で脚力を上げて人ならざるスピードで切りかかるもヘヴェデスはそれを上手く捌く。
もちろんそれを黙って見るだけではなく俺も同様に脚力を上げて斬りかかればその頬に一筋の線が走った。
それは痕を残す程度で何もダメージにもならなかったが、それでも確実に何とかできるという証に見えて、シルヴィオとノラスに視線で距離を取れと合図を出す。
「面白い事をする。
自分一人の力では足りないからと他の者の力を借りるとは」
感心したかのように俺達を眺めていた。
どうやらまったく相手にされてはないがただ手は届く事が判っただけでも収穫だ。
「アレク!」
言えばノラス達と共にいくつかの魔法をかけてもらった。
こいつは俺の知らない時にヴォーグに魔法を教えてもらっていたのだ。
抜け駆けは許さんと思ったものの学んだ魔法は俺が無茶しても安心していられるように守るでは無く攻めで俺を守る道を選んだのだ。
つまり攻撃は最大の防御なりを俺にさせるという……
今まで散々迷惑かけた結果がこれとは微妙だが、それでも何もできなくうだうだするよりかはましだと思っている。
駆け出した足は自分で掛けた効果の約二倍。
相乗効果が出るなんてと感心するも瞬く詰め寄った距離に剣を振り下ろしながら
『フレアストーム!』
炎を纏う風を剣にをヘヴェデスに叩き付ける。
決して術者が近距離で放つ魔法ではなく、フラッシュバックした爆炎が俺さえも吹き飛ばす。
悲鳴にも似た幾つもの叫び声が俺の名を呼ぶ中、炎に包まれた俺をすぐさまイリスティーナが水魔法で炎を消してその間にアレクが火傷を癒す時間は俺が立ち上がるまでのわずか。
剣をヘヴェデスに構え直せば無傷の魔族は感心した顔で
「さすがに驚いた。
相打ち狙いかと思えば、こんな攻撃とは」
言いつつも振り返った自身の姿を見て「服が焦げたな」と呟いたのを聞いて唇をかむ。
こっちはあれだけの怪我を負ったというのにその程度かと焦るのは仕方がないだろう。
だけど、せめて最悪宮廷騎士に攻略の仕方を残せればと得意ではないが光魔法を剣に纏わせて襲い掛かる。
光属性はせいぜい『明かり』代わりの魔法とゾンビ系を退治する時の『聖火』の魔法ぐらいしか使えない。
魔族相手にゾンビ相手同様の攻撃が通用するかと思うも
「私を死霊どもと同格に扱うか……」
先ほどは少しご機嫌なお顔からかなり不機嫌な顔で俺は吹っ飛ばされてしまった。
再び柱に背中を打ちつけるのをランダーに癒してもらいながら
「悪いね。光魔法はほとんど使えなくてね」
よいしょと立ち上がりながらも次はどの手で行くかという間にもノラスとシルヴィオは玉座から少しでも離そうと攻撃を続けるもさすがに疲れが見えてくる中
「隊長バカですか!
何で俺を指名しないんですか!」
レドフォードが宮廷騎士の兜を脱ぎ棄ててほぼ背後からヘヴェデスを襲うもその剣を受け止めて無造作に投げ捨てられていた。
「感心するな。
人の子は簡単に人の為に命を投げ出す。
それが我ら魔族の糧となるのに我らを滅せると信じてるとは、可愛らしい」
全くそうは思ってない無表情な顔は既に相手にするのがめんどくさいという顔。
周囲はあれだけの攻撃でもダメなのかと顔色をどんどん悪くする。
それでも、と言うように俺は剣を構え直してあの日の太刀筋を思い出す。
流れる様にそして自由に。
その瞬間を見る事は出来なかったが流れは想像が付く。
激流の岩にぶつかる水のように、それでいて止まる事のない流れ。
脚力強化を重ねてかければアレクも相乗する強化は指示を出した物でもない。
でもこれだけ強化すると、ちらりとランダーを見ればその視線だけで治療魔法を待機させながらも腰の小さな袋からポーションを取り出していた。
見覚えのある薬瓶にそれはまだ飲んでもいい物だろうかと思いながらも効果だけに期待かと諦めて剣をヘヴェデスに向ける。
イメージは出来た。
あとは繰り出してどちらが……
どうなるかとか考える前に飛び出した。
まるで一歩だけで詰め寄ったスピードにヘヴェデスは笑った。
確かに笑って始めて剣を俺へと向ける。
これでようやく同等かと心の中で舌打ちする間も無くあれからずっと模索してきたイメージを繰り出す。
ヴィヴィユーを一瞬で四体仕留めた剣技。
ひょっとしてあの時が切っ掛けだったかもな、などと頭の片隅に思い出した感情に笑みが浮かべば、無残にも剣は根元から折られて全身に鋭い痛みが走った……
目の前に赤が飛び散る。
ああ、これは血だな。
生臭いけどどこか温かくて、良く知っている感触。
だけど飛び散る血が妙にゆっくりと見えて、急速に体が冷えて行く。
寒い……
一瞬孤児院にいた頃の雪の降る日を思い出した。
暖炉にくべる薪がなくって寒かったなと、でもこんなのにも寒くなかったと思えば全身が震えた。
遠くで誰かに呼ばれた気がした。
ギュッと強く手を掴まれてから浮遊感が襲う。
全身が痛みを訴えるも、口から絞り出せる声はない。
すぐに見知った顔が見えた。
アレクだ。
あと宮廷騎士の人たち。
名前は覚えたはずなんだけど、なかなか浮かんでこなかった。
すごく取り乱しているようだけど、と首を傾げればその先には美丈夫と言う言葉がふさわしい後姿が立っていた。
そこはすぐさっきまで俺が居た場所で、あんな所にいてはいけない人で、剣を握る手が恐ろしいほど赤かった。
ひょっとして俺は団長に助けられたのだろうか……
すぐそばで大きな声で騒ぐアレクの声は聞きづらいというのに団長の背中をぼんやりとみていれば何故かはっきりと聞こえる声が耳に届く。
「折角あの子が望んだのだ!
やっと、初めて望んだのだ!
あの子が守ると決めたのに、やっと覚悟を決めたのに!
この場に居ないあの子の代わりに私が彼を守らなくてどうする!」
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