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うちの隊長は思わぬ光景に出くわしたようです
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その日の警邏は月に一度のラグナーも共に回る日だった。
顔ぶれはレドフォード小隊と共にアレクを連れて行くもので、下町では朝の忙しい時間が終わった所に華やかな顔がそろって見られるとちょっとした名物でもあった。
今までならレーン小隊長と共にこの日を過ごすのだったが、既に二月近くになる前の裏切り行為にレーン小隊は大きな編成を施し調整中という事で暫くの間は郊外訓練がメインになっていた。
もちろん新たにレーン小隊に加わった奴は何があったか知っていて、あの時の他にも口止めされていたヤツらが芋づる式に出てくる結果に今いる面子は半数がシーヴォラ隊から外され、新たにどの隊にも属してないいわゆる新人を加えたほぼ新規の小隊になったのだ。
そんなわけで郊外訓練はいわゆる新人訓練と言う名目でもあるが、それでも教育上手なレーン小隊長の腕であと一ヶ月の後に討伐訓練に向かわせる予定にしてある。
悪名高きシーヴォラ隊とは言え、配属され、隊服を貰えるという事は騎士として一つの高みに登ったと言っても間違いではないので選ばれた新人はどの顔もやる気に満ち、他隊とは少々違う訓練をする事に疑問も持たず訓練に励むのをシーヴォラ隊の皆様は俺達もあんな時があったな……と、合同訓練で他隊の様子を知った時にこのシーヴォラ隊の訓練が少々異常なのに気づくのであり、その頃にはこのシーヴォラ隊の空気に馴染み過ぎて他隊に変更したいとは誰も思わなくなるのだった。
「まぁ、月に一度とは言え見世物になるのも慣れたつもりだったが……
やっぱりうぜぇ」
「隊長たる者そのような言葉遣いは控えるべきですよ?」
「そうですよーたいちょー。
せっかくみなさんお二方の麗しいお顔を見る為に集まってくれてるのですから。
ほら、二人ともにこやかに手を振ってください」
「警邏にそんなサービスはしない。
レドフォードがかわりにやっとけ」
「冗談止めてください。
俺なんかがやったら『何あの勘違いしてる人?』って言われて指さして笑われるのが落ちなのですから。
さすがに俺そんな言葉に耐えれません」
「判った。
判ったから真顔で言うな。
俺が悪かったから真顔で泣くな」
「副たいちょー、たいちょーがいじめますー!」
「ラグナーの基準ではまだいじめじゃない。耐えろ」
「副隊長って隊長の事になるとほんと許容量が大きすぎますね」
「ラグナーの事でいちいち気にしてられんからな」
「隊長、副隊長に半分見捨ててられますよ?」
「見捨てられる理由が多すぎて逆に未だに良く見捨てられずにいると感心している」
ふむと考え込むラグナーにぼそりと「慣れですよ」と言うアレクにレドフォードはそこまで到達するのにどれだけかかるかなーなんて呆れながらも日当たりの悪い何処か薄暗い下町の通りを歩いていれば
「あ、あれヴォーグじゃね?」
レドフォードの声に、ヴォーグを知るレドフォード小隊とラグナーとアレクも自然と視線をそちらへと投げていた。
通りを挟んだ反対側。
俺達に気づいてない様子だし仕事中だから声を掛けるつもりもなかったが
「うわー、ヴォーグの癖に可愛い女の子と腕組んでやんの?」
「……」
思わず呟いたレドフォードの言葉にアレクを始め誰もが口を閉ざしてこの気まずい空気の中ラグナーを見る。
我らが麗しの隊長の仕事の合間にピンクのワンピースと真っ白のボレロが似合う可愛らしい女の子といちゃいちゃとしている光景に誰もが凍りついたのだが、その後近くの宿屋に連れ込まれるという……
「行くぞ」
ラグナーのたった一言だけ放ったそのどこか硬い声に全員息を飲んで足を進めるのだった。
そこからは先ほどまでの暢気な会話も空気もなくアレクでさえ安易に声を掛けるのを止め、周囲から声を掛けられても無視をする始末に誰もが胃がきりきりする思いでこの苦行の時間が終わるのを願うのだった。
誰もがぐったりとした顔で隊舎に戻ってきたのをぎょっとしつつも留守役のマリンはレドフォードに声をかけた。
一番顔色が悪く、数か月前の傷口は些細な事で簡単に開く事を理解している故にマリンはレドフォードをシーヴォラ隊の書庫に連れ込んで何があったかを聞き出せば
「ヴォーグが浮気?
しかも可愛い女の子と?」
それはありえんだろうと言うも
「でも街で腕組んで歩いてるとか、なんか親しげだったし、宿屋に入って行ったとか、昨日今日の仲ではない事は見ても理解できたぞ?」
「はあ?」
それこそ理解できんと、一緒に仕事をした期間は短くてもヴォーグの几帳面さ、そして真面目さを理解しているマリンにはどうしても理解できなくて
「それだけで黒とは断定できんだろ。
知り合いだったら腕を組めるくらいの親しい奴かもしれないし、宿屋だって一階は食堂じゃないのか?
立ち話もなんだからって考えれば朝っぱらからしけこむ理由の方が無理やりだ。
ひょっとしたら多分それ、相手の事を隊長も何か知ってるんじゃないか?」
「だけど、それから隊長ずっと黙ったままですげー不機嫌でよ?」
「あー……
ヴォーグは遊ぶならいい相手かも知れないが付き合うタイプじゃないだろ?」
「だけどあの資金力に結婚したいって言う相手は結構ギルド側では多いって聞くぞ?」
そこか!
婚約者がいる身とはいえ気軽に女の子との出会いがあるヴォーグが羨ましいと思っているのは何もレドフォードやマリンだけではない。
後腐れさえなければ一夜限りの付き合いは二人ともそれなりに経験はある。
それだけ騎士と言うステイタスは人気がある事を先輩方に教えてもらってそれなりに楽しんでいる事は婚約者の知らない話だ。
まぁ、何はともあれ今夜は荒れるだろうなと書庫を出れば隊舎の中は殺気立っていた。
ちらりと周囲を見回せば隊長に詰め寄る小隊長達、そしてそれをなだめるレーン小隊長と言う光景に総てが遅かったかと視線で確認して溜息を零すのだった。
「そりゃヴォーグは能力こそそこそこかもしれないけどっていつも言ってるでしょ?!」
「あの男は隊長に相応しくありません!
さっさと離婚して私と結婚しましょう!」
「ランダーで不満ならリトラがお相手します!
イリスティーナ家は全力で隊長をお守りします!」
「ちょっと待て、だからどうしてそうなる。
ノラスとシルビオも加勢しろ」
「すみません」
「俺達じゃ無理です」
訂正。
イリスティーナとランダーの暴走を男共が及び腰ながら何とかして止めようとしている光景だった。
顔ぶれはレドフォード小隊と共にアレクを連れて行くもので、下町では朝の忙しい時間が終わった所に華やかな顔がそろって見られるとちょっとした名物でもあった。
今までならレーン小隊長と共にこの日を過ごすのだったが、既に二月近くになる前の裏切り行為にレーン小隊は大きな編成を施し調整中という事で暫くの間は郊外訓練がメインになっていた。
もちろん新たにレーン小隊に加わった奴は何があったか知っていて、あの時の他にも口止めされていたヤツらが芋づる式に出てくる結果に今いる面子は半数がシーヴォラ隊から外され、新たにどの隊にも属してないいわゆる新人を加えたほぼ新規の小隊になったのだ。
そんなわけで郊外訓練はいわゆる新人訓練と言う名目でもあるが、それでも教育上手なレーン小隊長の腕であと一ヶ月の後に討伐訓練に向かわせる予定にしてある。
悪名高きシーヴォラ隊とは言え、配属され、隊服を貰えるという事は騎士として一つの高みに登ったと言っても間違いではないので選ばれた新人はどの顔もやる気に満ち、他隊とは少々違う訓練をする事に疑問も持たず訓練に励むのをシーヴォラ隊の皆様は俺達もあんな時があったな……と、合同訓練で他隊の様子を知った時にこのシーヴォラ隊の訓練が少々異常なのに気づくのであり、その頃にはこのシーヴォラ隊の空気に馴染み過ぎて他隊に変更したいとは誰も思わなくなるのだった。
「まぁ、月に一度とは言え見世物になるのも慣れたつもりだったが……
やっぱりうぜぇ」
「隊長たる者そのような言葉遣いは控えるべきですよ?」
「そうですよーたいちょー。
せっかくみなさんお二方の麗しいお顔を見る為に集まってくれてるのですから。
ほら、二人ともにこやかに手を振ってください」
「警邏にそんなサービスはしない。
レドフォードがかわりにやっとけ」
「冗談止めてください。
俺なんかがやったら『何あの勘違いしてる人?』って言われて指さして笑われるのが落ちなのですから。
さすがに俺そんな言葉に耐えれません」
「判った。
判ったから真顔で言うな。
俺が悪かったから真顔で泣くな」
「副たいちょー、たいちょーがいじめますー!」
「ラグナーの基準ではまだいじめじゃない。耐えろ」
「副隊長って隊長の事になるとほんと許容量が大きすぎますね」
「ラグナーの事でいちいち気にしてられんからな」
「隊長、副隊長に半分見捨ててられますよ?」
「見捨てられる理由が多すぎて逆に未だに良く見捨てられずにいると感心している」
ふむと考え込むラグナーにぼそりと「慣れですよ」と言うアレクにレドフォードはそこまで到達するのにどれだけかかるかなーなんて呆れながらも日当たりの悪い何処か薄暗い下町の通りを歩いていれば
「あ、あれヴォーグじゃね?」
レドフォードの声に、ヴォーグを知るレドフォード小隊とラグナーとアレクも自然と視線をそちらへと投げていた。
通りを挟んだ反対側。
俺達に気づいてない様子だし仕事中だから声を掛けるつもりもなかったが
「うわー、ヴォーグの癖に可愛い女の子と腕組んでやんの?」
「……」
思わず呟いたレドフォードの言葉にアレクを始め誰もが口を閉ざしてこの気まずい空気の中ラグナーを見る。
我らが麗しの隊長の仕事の合間にピンクのワンピースと真っ白のボレロが似合う可愛らしい女の子といちゃいちゃとしている光景に誰もが凍りついたのだが、その後近くの宿屋に連れ込まれるという……
「行くぞ」
ラグナーのたった一言だけ放ったそのどこか硬い声に全員息を飲んで足を進めるのだった。
そこからは先ほどまでの暢気な会話も空気もなくアレクでさえ安易に声を掛けるのを止め、周囲から声を掛けられても無視をする始末に誰もが胃がきりきりする思いでこの苦行の時間が終わるのを願うのだった。
誰もがぐったりとした顔で隊舎に戻ってきたのをぎょっとしつつも留守役のマリンはレドフォードに声をかけた。
一番顔色が悪く、数か月前の傷口は些細な事で簡単に開く事を理解している故にマリンはレドフォードをシーヴォラ隊の書庫に連れ込んで何があったかを聞き出せば
「ヴォーグが浮気?
しかも可愛い女の子と?」
それはありえんだろうと言うも
「でも街で腕組んで歩いてるとか、なんか親しげだったし、宿屋に入って行ったとか、昨日今日の仲ではない事は見ても理解できたぞ?」
「はあ?」
それこそ理解できんと、一緒に仕事をした期間は短くてもヴォーグの几帳面さ、そして真面目さを理解しているマリンにはどうしても理解できなくて
「それだけで黒とは断定できんだろ。
知り合いだったら腕を組めるくらいの親しい奴かもしれないし、宿屋だって一階は食堂じゃないのか?
立ち話もなんだからって考えれば朝っぱらからしけこむ理由の方が無理やりだ。
ひょっとしたら多分それ、相手の事を隊長も何か知ってるんじゃないか?」
「だけど、それから隊長ずっと黙ったままですげー不機嫌でよ?」
「あー……
ヴォーグは遊ぶならいい相手かも知れないが付き合うタイプじゃないだろ?」
「だけどあの資金力に結婚したいって言う相手は結構ギルド側では多いって聞くぞ?」
そこか!
婚約者がいる身とはいえ気軽に女の子との出会いがあるヴォーグが羨ましいと思っているのは何もレドフォードやマリンだけではない。
後腐れさえなければ一夜限りの付き合いは二人ともそれなりに経験はある。
それだけ騎士と言うステイタスは人気がある事を先輩方に教えてもらってそれなりに楽しんでいる事は婚約者の知らない話だ。
まぁ、何はともあれ今夜は荒れるだろうなと書庫を出れば隊舎の中は殺気立っていた。
ちらりと周囲を見回せば隊長に詰め寄る小隊長達、そしてそれをなだめるレーン小隊長と言う光景に総てが遅かったかと視線で確認して溜息を零すのだった。
「そりゃヴォーグは能力こそそこそこかもしれないけどっていつも言ってるでしょ?!」
「あの男は隊長に相応しくありません!
さっさと離婚して私と結婚しましょう!」
「ランダーで不満ならリトラがお相手します!
イリスティーナ家は全力で隊長をお守りします!」
「ちょっと待て、だからどうしてそうなる。
ノラスとシルビオも加勢しろ」
「すみません」
「俺達じゃ無理です」
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