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うちの隊長は伴侶の懐具合が気になるようです
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契約は以下の通り
一、庭師への指示は許可の事。
二、必要経費は家令アルタス・ハイラを通して購入の事。
三、庭の造りの植物の選択、植樹の折りには立会う事。
四、現在植えてある問題ある物については報告、そして適切な処理と処分をする事。
五、家屋における不適切な建築が行われた箇所も発見次第報告、修繕のアドバイスをする事。
認められた内容にハイラさんは更に訪問の時間は問わず、期間をとりあえず季節が巡る一年を目安として報酬は訪問するしないに問わず一日金貨一枚とすると書いてくれた。
適正な金額かどうかは判らないが、他の貴族の家でも長期契約の折りには大体そんな物だとギルドで受ける一般的な値段を助言してハイラさんの判断に任せたらそういう事になった。
「ほんとならギルドを通して指名してもらえるとこんな時だからこそ公平でいいのですが」
「このような不祥事、ギルドとは言え記録に残す事はできないので」
「と言うか、まるで狙われたかのような出来事の連続だな」
俺の隣で優雅に足を組んでふんぞり返っている隊長は小言のように「お前結構いい収入なんだな」とずっと呻いているのには苦笑の連続でしかない。
「少なくとも横領の事件とこの毒草の事件は別件です。
前に使われていた方達が相当恨まれてたという事なのでしょう。
こうなると故意に毒草を植えたと考えた方が理解しやすいですね。
と言うか俺としては毒草をちゃんと見分けて抜いてるアドルフさんの知識の方が恐ろしいです。
緑の魔術師を目指しているのにアドルフさんが弄っている木や草を見るまで気づかないなんて失格です」
情けなくて泣きたいとソファにうずもれてしまいたくなるもハイラさんは楽しげな声で
「緑の魔術師を目指すなんてすばらしいです。
どなたに師事されたのです?」
「家族の古い知人だった方です」
誰かとは言わずにそう言って寂しそうな顔を浮かべるのはその方を偲んでの物。
こんな顔を見せられてはさすがのハイラもそれ以上追及できずに
「緑の魔術師はとても貴重とされています。
一番人気はやはり白魔術師で城勤めの足掛かりとなり貴重な人手はいつでも歓迎されます。
次に冒険者でも多い黒魔術師でしょう。こちらは騎士団でも魔導兵団としての採用があるので人気がありますが、戦争があればまず確実に駆り出されるのである程度の覚悟が必要です。
その後が支援魔法の青の魔術師と言った所でしょうが……」
「緑の魔術師は薬を作ったりする施設を用意したり、いくら仕事をしてもその使用を決断した人にその仕事の良しあしを奪われるので陽の当たらない職種の為に不人気なのが欠点ですね」
「はい、その上緑の魔術師と白の魔術師の仕事って大半がかぶってます。
魔草の力を時間をかけて引き出すのと、速攻その場で魔力で何とかできてしまうのでは圧倒的に選ばれる必要性が別れます」
「だけどその人でなければならないのと、魔法薬があれば誰でも魔力の消費を考えずに使用できるとなれば考え方は変わるでしょう。
よければクラウゼ家の常備薬を幾つか用意して頂ければ購入させていただきます」
「俺が作れるレベルの魔法薬は品質期限がある物ばかりなので無駄になる方が多いですよ」
「その時は必要としている使用人にゆず……」
「申し訳ありませんがそういう事でしたらお断りさせていただきます」
「ハイラ失言だ」
「申し訳ありません」
隊長がすぐに間に入ってくれた。
「俺が作れる薬は比較的簡単なそしてどこでも手に入れる事が出来る物ばかりなので、品質を落としてそれが切っ掛けで薬を毒にしては伯爵に顔向けができなくなります」
「なかなか取り扱いが厳しいのですね」
「料理と同じように考えてもらえればいいと思います。
物によっては次の日には効果が無くなったり、十日程度なら持つ物あったりします。
施設を整えて作った物は数年、数十年と持つ物はありますが、そんな薬を作れるような施設は王宮お抱えの緑の魔道士が扱う施設です。
触ってみたい物の、施設を作る金額を考えるとぞっとしますね」
軽く城が買える金額になるといえば隊長も大変だなと苦笑いをする。
最も、そこまで最新のいい設備じゃなくていいのだが、それでもそれなりに広いお屋敷を何件か買える金額が必要で、俺に定期的に仕事をくれる暁の大牙や貴族達はそう言った事を含めて俺に投資してくれているのだ。
「まだまだ先は長いのですが、三十前ぐらいにはどこか落ち着いて研究できる場所を確保したいですね」
「でしたら旦那様にぜひご相談を。喜んで協力を申し出て頂けるでしょう」
「ありがとうございます。
他にもすでに名乗り出てくれている方もいるのでそれはまた別の機会にお願いします」
「お前モテモテだな」
「隊長ほどではないですよ」
「方やその見目麗しい顔立ちと剣技の技量で、方やその貴重な知識と美しい文字。
我らが若君はそのどちらも手に入れる事が出来ないとは情けない」
「副隊長から文字の話を聞いているのですか?!」
シーヴォラ隊に入ってからやたらと文字が美しいと誉められて何だか尻がむずがゆかったが、そんな事をクラウゼ家の人間にまで知られているとは思わず素っ頓狂な声を上げてしまえば隊長が笑い
「悪いな。それは俺がお前の文字を褒めちぎったせいだ。
アレクの執事の補佐にも相応しいぞと推薦して来たけど、ただの補佐で居るよりお前はこの家の魔術師として雇ってもらった方が使い勝手がよさそうだ」
「確かにこの広大な庭を好きにしていいと言われたら何を植えようか悩んで一日が終わりそうです」
「庭を全部魔草だらけにされると奥様が悲しみますので、植える前にはぜひともご相談を」
いつの間にかハイラとも打ち解けて声を上げて笑う合間にもハイラは書き上げた契約書を最後に俺に確認して承諾したらサインを入れるように指示をしてくれた。
「こんな自由な契約でお金を貰って悪い気がするくらいですが、騎士団の仕事と他の契約者との仕事の合間になりますがよろしくお願いします」
「はい。もしよろしければ天候の都合や時間の自由がきくようにヴォーグ様のお部屋を一室ご用意します。
台所の出入り口を利用して頂ければ私を含めた他の執事達、誰かが時間を問わず居るのでよろしければこちらをご利用ください。
後ほど他の者達と顔合わせをして場所の確認をしましょう」
「俺は正面玄関なのに?」
何か言いたげに隊長はハイラさんを睨むも
「隊長、作業にかかれば泥だらけになります。
そんな恰好であの綺麗な玄関を土を落しながら歩かせないでください。
逆に気を使ってお邪魔できなくなります。
隊長は食客となりますが私は使用人の立場になります。
線引きするのは当然ですよ」
ハイラさんを困らせないでねと言えば目礼をいただいた事により隊長はさらに拗ねてしまうももう口は挟まずにインクの乾いた契約書を眺めて
「今より旦那様にお持ちいたしますので、皆様はサロンでお待ちください」
「判った。お茶を飲んだら向うからアレクの奴にはゆっくり来るように言ってくれ」
深々と頭を下げて部屋を後にしたハイラさんの足音が消えるまで耳を傾けながら紅茶を飲んでいれば
「で、お前の収入って一体どうなってるんだよ」
半眼の隊長は逃がさないと言う様に体を半分俺に圧し掛かりながら好奇心を隠さない目で俺に笑いかけていた。
綺麗な人って逆に迫力が増して怖いと泣きたくなるも
「騎士団とここの仕事が加わって、暁の大牙の報酬は現物支給になります。
全部売れば目標額の小さな城を買えると思いますが、せっかくかき集めた貴重な薬の材料を売るわけにはいきません。
シャトーの報酬も月に一度、あちらの経理の方達の教育費を含めて金貨10枚頂いて、侯爵家のお仕事は年にしてこちらと同等の金額よりちょっと上あたりになります。
って言うか、隊長……
お顔が綺麗なのは羨ましい限りなのですがそんなに近くまで寄られると何も見えなくて怖いから離れてください……」
「伴侶のくせに何を情けない事を言っている。
と言うか、簡単に計算しても俺よりかなり多いな?はるかに多いぞ?
あれだけ頑張って身体を張って来たのに何で騎士団の最下層の文官の方が金を持てるんだよ……」
「仕事を複数持っている身の上ならではの金額です。
ですがこれ以上依頼を受ける事が出来ないくらいのスケジュールなのでこれ以上仕事を取らないように注意しないといけませんね」
「はっ!俺の仕事の不定期なスケジュールを考えれば他に仕事を持つそんな余裕なんてないな」
ふてくされて本格的に俺の体に乗り上げた胸の辺りでむかつくと伏せて文句を言われても、それでもしがない冒険者上がりの文官と言う地位と騎士団隊長と言う身分の差は覆す事が出来なくて
「それでも隊長の伴侶として得た地位でクラウゼ家の危機を救う事が出来ました。
これは隊長の手柄ですよ」
「役所で剣を抜いて強引に婚姻届を書かせただけあるな!」
たかが文官だと思っていた相手の予想外の収入の内用に男としての沽券に障ったのかふてくされた隊長の美しい顔はどんな顔をしても美しいと感心してついこの場に副隊長の執事さんが迎えに来るくらい長居をしてしまうのだった。
一、庭師への指示は許可の事。
二、必要経費は家令アルタス・ハイラを通して購入の事。
三、庭の造りの植物の選択、植樹の折りには立会う事。
四、現在植えてある問題ある物については報告、そして適切な処理と処分をする事。
五、家屋における不適切な建築が行われた箇所も発見次第報告、修繕のアドバイスをする事。
認められた内容にハイラさんは更に訪問の時間は問わず、期間をとりあえず季節が巡る一年を目安として報酬は訪問するしないに問わず一日金貨一枚とすると書いてくれた。
適正な金額かどうかは判らないが、他の貴族の家でも長期契約の折りには大体そんな物だとギルドで受ける一般的な値段を助言してハイラさんの判断に任せたらそういう事になった。
「ほんとならギルドを通して指名してもらえるとこんな時だからこそ公平でいいのですが」
「このような不祥事、ギルドとは言え記録に残す事はできないので」
「と言うか、まるで狙われたかのような出来事の連続だな」
俺の隣で優雅に足を組んでふんぞり返っている隊長は小言のように「お前結構いい収入なんだな」とずっと呻いているのには苦笑の連続でしかない。
「少なくとも横領の事件とこの毒草の事件は別件です。
前に使われていた方達が相当恨まれてたという事なのでしょう。
こうなると故意に毒草を植えたと考えた方が理解しやすいですね。
と言うか俺としては毒草をちゃんと見分けて抜いてるアドルフさんの知識の方が恐ろしいです。
緑の魔術師を目指しているのにアドルフさんが弄っている木や草を見るまで気づかないなんて失格です」
情けなくて泣きたいとソファにうずもれてしまいたくなるもハイラさんは楽しげな声で
「緑の魔術師を目指すなんてすばらしいです。
どなたに師事されたのです?」
「家族の古い知人だった方です」
誰かとは言わずにそう言って寂しそうな顔を浮かべるのはその方を偲んでの物。
こんな顔を見せられてはさすがのハイラもそれ以上追及できずに
「緑の魔術師はとても貴重とされています。
一番人気はやはり白魔術師で城勤めの足掛かりとなり貴重な人手はいつでも歓迎されます。
次に冒険者でも多い黒魔術師でしょう。こちらは騎士団でも魔導兵団としての採用があるので人気がありますが、戦争があればまず確実に駆り出されるのである程度の覚悟が必要です。
その後が支援魔法の青の魔術師と言った所でしょうが……」
「緑の魔術師は薬を作ったりする施設を用意したり、いくら仕事をしてもその使用を決断した人にその仕事の良しあしを奪われるので陽の当たらない職種の為に不人気なのが欠点ですね」
「はい、その上緑の魔術師と白の魔術師の仕事って大半がかぶってます。
魔草の力を時間をかけて引き出すのと、速攻その場で魔力で何とかできてしまうのでは圧倒的に選ばれる必要性が別れます」
「だけどその人でなければならないのと、魔法薬があれば誰でも魔力の消費を考えずに使用できるとなれば考え方は変わるでしょう。
よければクラウゼ家の常備薬を幾つか用意して頂ければ購入させていただきます」
「俺が作れるレベルの魔法薬は品質期限がある物ばかりなので無駄になる方が多いですよ」
「その時は必要としている使用人にゆず……」
「申し訳ありませんがそういう事でしたらお断りさせていただきます」
「ハイラ失言だ」
「申し訳ありません」
隊長がすぐに間に入ってくれた。
「俺が作れる薬は比較的簡単なそしてどこでも手に入れる事が出来る物ばかりなので、品質を落としてそれが切っ掛けで薬を毒にしては伯爵に顔向けができなくなります」
「なかなか取り扱いが厳しいのですね」
「料理と同じように考えてもらえればいいと思います。
物によっては次の日には効果が無くなったり、十日程度なら持つ物あったりします。
施設を整えて作った物は数年、数十年と持つ物はありますが、そんな薬を作れるような施設は王宮お抱えの緑の魔道士が扱う施設です。
触ってみたい物の、施設を作る金額を考えるとぞっとしますね」
軽く城が買える金額になるといえば隊長も大変だなと苦笑いをする。
最も、そこまで最新のいい設備じゃなくていいのだが、それでもそれなりに広いお屋敷を何件か買える金額が必要で、俺に定期的に仕事をくれる暁の大牙や貴族達はそう言った事を含めて俺に投資してくれているのだ。
「まだまだ先は長いのですが、三十前ぐらいにはどこか落ち着いて研究できる場所を確保したいですね」
「でしたら旦那様にぜひご相談を。喜んで協力を申し出て頂けるでしょう」
「ありがとうございます。
他にもすでに名乗り出てくれている方もいるのでそれはまた別の機会にお願いします」
「お前モテモテだな」
「隊長ほどではないですよ」
「方やその見目麗しい顔立ちと剣技の技量で、方やその貴重な知識と美しい文字。
我らが若君はそのどちらも手に入れる事が出来ないとは情けない」
「副隊長から文字の話を聞いているのですか?!」
シーヴォラ隊に入ってからやたらと文字が美しいと誉められて何だか尻がむずがゆかったが、そんな事をクラウゼ家の人間にまで知られているとは思わず素っ頓狂な声を上げてしまえば隊長が笑い
「悪いな。それは俺がお前の文字を褒めちぎったせいだ。
アレクの執事の補佐にも相応しいぞと推薦して来たけど、ただの補佐で居るよりお前はこの家の魔術師として雇ってもらった方が使い勝手がよさそうだ」
「確かにこの広大な庭を好きにしていいと言われたら何を植えようか悩んで一日が終わりそうです」
「庭を全部魔草だらけにされると奥様が悲しみますので、植える前にはぜひともご相談を」
いつの間にかハイラとも打ち解けて声を上げて笑う合間にもハイラは書き上げた契約書を最後に俺に確認して承諾したらサインを入れるように指示をしてくれた。
「こんな自由な契約でお金を貰って悪い気がするくらいですが、騎士団の仕事と他の契約者との仕事の合間になりますがよろしくお願いします」
「はい。もしよろしければ天候の都合や時間の自由がきくようにヴォーグ様のお部屋を一室ご用意します。
台所の出入り口を利用して頂ければ私を含めた他の執事達、誰かが時間を問わず居るのでよろしければこちらをご利用ください。
後ほど他の者達と顔合わせをして場所の確認をしましょう」
「俺は正面玄関なのに?」
何か言いたげに隊長はハイラさんを睨むも
「隊長、作業にかかれば泥だらけになります。
そんな恰好であの綺麗な玄関を土を落しながら歩かせないでください。
逆に気を使ってお邪魔できなくなります。
隊長は食客となりますが私は使用人の立場になります。
線引きするのは当然ですよ」
ハイラさんを困らせないでねと言えば目礼をいただいた事により隊長はさらに拗ねてしまうももう口は挟まずにインクの乾いた契約書を眺めて
「今より旦那様にお持ちいたしますので、皆様はサロンでお待ちください」
「判った。お茶を飲んだら向うからアレクの奴にはゆっくり来るように言ってくれ」
深々と頭を下げて部屋を後にしたハイラさんの足音が消えるまで耳を傾けながら紅茶を飲んでいれば
「で、お前の収入って一体どうなってるんだよ」
半眼の隊長は逃がさないと言う様に体を半分俺に圧し掛かりながら好奇心を隠さない目で俺に笑いかけていた。
綺麗な人って逆に迫力が増して怖いと泣きたくなるも
「騎士団とここの仕事が加わって、暁の大牙の報酬は現物支給になります。
全部売れば目標額の小さな城を買えると思いますが、せっかくかき集めた貴重な薬の材料を売るわけにはいきません。
シャトーの報酬も月に一度、あちらの経理の方達の教育費を含めて金貨10枚頂いて、侯爵家のお仕事は年にしてこちらと同等の金額よりちょっと上あたりになります。
って言うか、隊長……
お顔が綺麗なのは羨ましい限りなのですがそんなに近くまで寄られると何も見えなくて怖いから離れてください……」
「伴侶のくせに何を情けない事を言っている。
と言うか、簡単に計算しても俺よりかなり多いな?はるかに多いぞ?
あれだけ頑張って身体を張って来たのに何で騎士団の最下層の文官の方が金を持てるんだよ……」
「仕事を複数持っている身の上ならではの金額です。
ですがこれ以上依頼を受ける事が出来ないくらいのスケジュールなのでこれ以上仕事を取らないように注意しないといけませんね」
「はっ!俺の仕事の不定期なスケジュールを考えれば他に仕事を持つそんな余裕なんてないな」
ふてくされて本格的に俺の体に乗り上げた胸の辺りでむかつくと伏せて文句を言われても、それでもしがない冒険者上がりの文官と言う地位と騎士団隊長と言う身分の差は覆す事が出来なくて
「それでも隊長の伴侶として得た地位でクラウゼ家の危機を救う事が出来ました。
これは隊長の手柄ですよ」
「役所で剣を抜いて強引に婚姻届を書かせただけあるな!」
たかが文官だと思っていた相手の予想外の収入の内用に男としての沽券に障ったのかふてくされた隊長の美しい顔はどんな顔をしても美しいと感心してついこの場に副隊長の執事さんが迎えに来るくらい長居をしてしまうのだった。
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