292 / 319
とにかくおとなしく座りなさい 4
しおりを挟む
玄さんに心の中を覗くのはマナー違反ですと心の中から突っ込めばすぐにくるりと顔を別の方向に向けるあたり一筋縄ではいかない子だなと綾人は思うのだが今日はお前もそうだろうと突っ込む暁がいないので気分は悪くない。
「何を言ってる。
今日はちび達も主のお使いでこの料理と酒を御山様にお届けに行くのだぞ?」
そんな花の言葉に
「杜ちゃんも一緒?」
「ボール持って行って良い?」
「玄は御山様にご挨拶いくー!」
「岩は玄さんが行くのなら行くよー!」
一体何しに行くのだろうか分かっているのかと思うも
「みんなが行くなら朱華も行くけど、朱華はご飯を食べてから……」
意地汚さにこいつはと思うも花は用意しかけた料理を一つ摘まんで朱華の前へと持っていけばそこはすぐさま食らいつく残念ひよこ。
「のう朱華、御山様に『初めまして、これからもよろしくお願いします』が言えたらこの料理を食べることが出来るぞえ?」
なんてわかりやすい誘導に
「朱華は御山様にご挨拶してきます!
そして主の美味しいごはんをいっぱい紹介してきます!」
朱華が単純で良かったと思えば
「それでいつ出発ですか?!」
なんてもうそわそわし始めて落ち着かない。
もう行く気満々な朱華。もちろん真白も緑青もそわそわとしている。こっちは遊んでもらう気で楽しみが爆発寸前なのでほっこりするってのに……
玄さんと岩さんは連れてってもらおうと花の服にへばりつくもするりと落ちかける玄さん。
ショルダーバッグかなんかにみんなを入れさせる方が良いかと思うもちょうど目についたのが……
「花、これを貸してやるから着てみろ」
この冬買った裏地がもこもこのパーカー。
ものすごく暖かいんだよとフードの内側ももこもこな服に花の美的感覚には合わないのか眉間を寄せるが渋々と着てくれた。
「これは温かいのう?」
「まあ、ちょっと重いかもしれんが……
ほら玄さん、岩さん。フードの中に入って」
そう言って放り込めば
「主ー、ふわふわ~」
「主ー、あったか~い」
さっそくお気に召した様子にすぐに緑青も潜り込んで
「あったかいね~!」
「「ねー!」」
緑青まで虜にしてしまったようだ。
「真白も入りたいです!」
「朱華もお邪魔します!」
なんてふわふわあったかという言葉に花の背中は途端ににぎやかになる。
「主の匂いもするねー?」
「悪いな。少し着ただけだから我慢しなさい。
帽子の中でおとなしく座ってなさい」
なんだか臭いと言われてるようで気まずい思いをしてしまったが
「じゃあ、料理とお酒はお届けしよう。
ちび達も落ちないようにおとなしくするんだぞ?
浩志だったか、主を頼むぞ」
「主行ってくるね!」
「「「「「行ってきまーす!」」」」」
「花のいう事ちゃんと聞けよ。
杜もちび達を頼むな。足元には気を付けろよ」
そう言っていつの間にか少し雪が積もった庭を横切り川沿いに作られた小さな祠を開ければ祠の大きさと関係なくするりと花と杜は入って行き……
途端に静かになった深山の夜。
久しぶりの一人だなと思ったけどこいつの事を忘れていた……
「綾ちゃん、ここっていつからこんな事になってたの?」
「まあ、昔かららしいけどこんな風になったのはまだ一か月も経ってないぞ」
そうだ。
まだ一か月も経ってないのだ……
「俺馴染み過ぎじゃね?」
「うん。あまりに普通だったから。俺はビビりまくりでまったく口を挟めなかったけどね」
複雑そうな心境で俺を見る従弟殿にそんな目で見るなと言うように家の中に逃げ込むのだった。
「まあ、大量に作っちゃったけど食べようか」
「本当に大量に作ったね。だからって味噌汁にうどん入れるかな?」
「豚汁にうどん入れるからありだろ」
「まあ、おいしかったけどね。
おかげで豚汁作った時はうどん入れて食べるようになっちゃったよ」
そんな話に思わず笑ってしまう。
「笑い事じゃないよ。
仕事が終わってなんかの話の流れで職場の人がうちに来てくれてご飯食べようかってなった時に豚汁作って癖でうどん茹でて出した所で突っ込まれたんだから。変わってるって」
「お前の職場の人間なら喜ばれただろ?」
「喜ばれたけどさ、若いのに渋いのを食ってるなって言われて定期的に職場の巨大鍋で賄代わりに作らされるよ」
「体が温まるからな」
「それは否定できない。だけど山の中で作らされる俺の気持ちも理解してほしい」
「餅も入れると美味いぞ」
「もうやった。今じゃ餅とうどん両方入ってるよ」
たくましいと笑う綾人におかげでほぼ料理当番になってるとぼやく。
「みんなに料理の作り方教えてもらってほんと良かったって思ったよ」
「まあ、先生みたいになりたくなかったら精進するんだな」
「うん。洗濯とか掃除とかは気を付けてるから大丈夫」
いい事だと頷きながらも
「で、正月はどうする?今年もみんな来るぞ」
「あー、でも。そうだな……」
歯切れの悪いのは俺を後回しにしても挨拶に行きたい人がいるから。それはそれでいい事だと思いながら
「まあ、断られないうちは義理は果たせ。ただお前の様子を知りたがっている奴もいる事も覚えておけ」
「うん。だから圭斗さんにはここに来る前に挨拶に行きました。
途中宮下さんの所にも顔を出してきましたし、下のお店のお兄さんにも綾ちゃんをよろしくお願いしますってご挨拶してきたよ」
「なんでだ……
俺が迷惑ばかりかけてるような状態になってる、だと……」
浩志に気を使われる日が来るなんてとショックを受けていれば
「綾ちゃんに何かあっても俺はすぐに駆け付けられない場合もあるから、先に頭を下げてお願いしておくだけだって」
「納得いかん」
相変わらずめんどくさいな、なんて言葉を言わずに笑う浩志に不貞腐れながらも
「魚も焼けたしさっさと食べて寝よう。
明日は恒例生臭禁止の日だぞ」
「年に二度の精進料理の日か。少し体が楽になるって事は肉食べ過ぎって事かな?」
「体を大切にしろって事だ」
そういう事にしておこう。
「何を言ってる。
今日はちび達も主のお使いでこの料理と酒を御山様にお届けに行くのだぞ?」
そんな花の言葉に
「杜ちゃんも一緒?」
「ボール持って行って良い?」
「玄は御山様にご挨拶いくー!」
「岩は玄さんが行くのなら行くよー!」
一体何しに行くのだろうか分かっているのかと思うも
「みんなが行くなら朱華も行くけど、朱華はご飯を食べてから……」
意地汚さにこいつはと思うも花は用意しかけた料理を一つ摘まんで朱華の前へと持っていけばそこはすぐさま食らいつく残念ひよこ。
「のう朱華、御山様に『初めまして、これからもよろしくお願いします』が言えたらこの料理を食べることが出来るぞえ?」
なんてわかりやすい誘導に
「朱華は御山様にご挨拶してきます!
そして主の美味しいごはんをいっぱい紹介してきます!」
朱華が単純で良かったと思えば
「それでいつ出発ですか?!」
なんてもうそわそわし始めて落ち着かない。
もう行く気満々な朱華。もちろん真白も緑青もそわそわとしている。こっちは遊んでもらう気で楽しみが爆発寸前なのでほっこりするってのに……
玄さんと岩さんは連れてってもらおうと花の服にへばりつくもするりと落ちかける玄さん。
ショルダーバッグかなんかにみんなを入れさせる方が良いかと思うもちょうど目についたのが……
「花、これを貸してやるから着てみろ」
この冬買った裏地がもこもこのパーカー。
ものすごく暖かいんだよとフードの内側ももこもこな服に花の美的感覚には合わないのか眉間を寄せるが渋々と着てくれた。
「これは温かいのう?」
「まあ、ちょっと重いかもしれんが……
ほら玄さん、岩さん。フードの中に入って」
そう言って放り込めば
「主ー、ふわふわ~」
「主ー、あったか~い」
さっそくお気に召した様子にすぐに緑青も潜り込んで
「あったかいね~!」
「「ねー!」」
緑青まで虜にしてしまったようだ。
「真白も入りたいです!」
「朱華もお邪魔します!」
なんてふわふわあったかという言葉に花の背中は途端ににぎやかになる。
「主の匂いもするねー?」
「悪いな。少し着ただけだから我慢しなさい。
帽子の中でおとなしく座ってなさい」
なんだか臭いと言われてるようで気まずい思いをしてしまったが
「じゃあ、料理とお酒はお届けしよう。
ちび達も落ちないようにおとなしくするんだぞ?
浩志だったか、主を頼むぞ」
「主行ってくるね!」
「「「「「行ってきまーす!」」」」」
「花のいう事ちゃんと聞けよ。
杜もちび達を頼むな。足元には気を付けろよ」
そう言っていつの間にか少し雪が積もった庭を横切り川沿いに作られた小さな祠を開ければ祠の大きさと関係なくするりと花と杜は入って行き……
途端に静かになった深山の夜。
久しぶりの一人だなと思ったけどこいつの事を忘れていた……
「綾ちゃん、ここっていつからこんな事になってたの?」
「まあ、昔かららしいけどこんな風になったのはまだ一か月も経ってないぞ」
そうだ。
まだ一か月も経ってないのだ……
「俺馴染み過ぎじゃね?」
「うん。あまりに普通だったから。俺はビビりまくりでまったく口を挟めなかったけどね」
複雑そうな心境で俺を見る従弟殿にそんな目で見るなと言うように家の中に逃げ込むのだった。
「まあ、大量に作っちゃったけど食べようか」
「本当に大量に作ったね。だからって味噌汁にうどん入れるかな?」
「豚汁にうどん入れるからありだろ」
「まあ、おいしかったけどね。
おかげで豚汁作った時はうどん入れて食べるようになっちゃったよ」
そんな話に思わず笑ってしまう。
「笑い事じゃないよ。
仕事が終わってなんかの話の流れで職場の人がうちに来てくれてご飯食べようかってなった時に豚汁作って癖でうどん茹でて出した所で突っ込まれたんだから。変わってるって」
「お前の職場の人間なら喜ばれただろ?」
「喜ばれたけどさ、若いのに渋いのを食ってるなって言われて定期的に職場の巨大鍋で賄代わりに作らされるよ」
「体が温まるからな」
「それは否定できない。だけど山の中で作らされる俺の気持ちも理解してほしい」
「餅も入れると美味いぞ」
「もうやった。今じゃ餅とうどん両方入ってるよ」
たくましいと笑う綾人におかげでほぼ料理当番になってるとぼやく。
「みんなに料理の作り方教えてもらってほんと良かったって思ったよ」
「まあ、先生みたいになりたくなかったら精進するんだな」
「うん。洗濯とか掃除とかは気を付けてるから大丈夫」
いい事だと頷きながらも
「で、正月はどうする?今年もみんな来るぞ」
「あー、でも。そうだな……」
歯切れの悪いのは俺を後回しにしても挨拶に行きたい人がいるから。それはそれでいい事だと思いながら
「まあ、断られないうちは義理は果たせ。ただお前の様子を知りたがっている奴もいる事も覚えておけ」
「うん。だから圭斗さんにはここに来る前に挨拶に行きました。
途中宮下さんの所にも顔を出してきましたし、下のお店のお兄さんにも綾ちゃんをよろしくお願いしますってご挨拶してきたよ」
「なんでだ……
俺が迷惑ばかりかけてるような状態になってる、だと……」
浩志に気を使われる日が来るなんてとショックを受けていれば
「綾ちゃんに何かあっても俺はすぐに駆け付けられない場合もあるから、先に頭を下げてお願いしておくだけだって」
「納得いかん」
相変わらずめんどくさいな、なんて言葉を言わずに笑う浩志に不貞腐れながらも
「魚も焼けたしさっさと食べて寝よう。
明日は恒例生臭禁止の日だぞ」
「年に二度の精進料理の日か。少し体が楽になるって事は肉食べ過ぎって事かな?」
「体を大切にしろって事だ」
そういう事にしておこう。
126
お気に入りに追加
1,034
あなたにおすすめの小説
貧乏育ちの私が転生したらお姫様になっていましたが、貧乏王国だったのでスローライフをしながらお金を稼ぐべく姫が自らキリキリ働きます!
Levi
ファンタジー
前世は日本で超絶貧乏家庭に育った美樹は、ひょんなことから異世界で覚醒。そして姫として生まれ変わっているのを知ったけど、その国は超絶貧乏王国。 美樹は貧乏生活でのノウハウで王国を救おうと心に決めた!
※エブリスタさん版をベースに、一部少し文字を足したり引いたり直したりしています
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福論。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
西園寺わかば
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます
藤なごみ
ファンタジー
※コミカライズスタートしました!
2024年10月下旬にコミック第一巻刊行予定です
2023年9月21日に第一巻、2024年3月21日に第二巻が発売されました
2024年8月中旬第三巻刊行予定です
ある少年は、母親よりネグレクトを受けていた上に住んでいたアパートを追い出されてしまった。
高校進学も出来ずにいたとあるバイト帰りに、酔っ払いに駅のホームから突き飛ばされてしまい、電車にひかれて死んでしまった。
しかしながら再び目を覚ました少年は、見た事もない異世界で赤子として新たに生をうけていた。
だが、赤子ながらに周囲の話を聞く内に、この世界の自分も幼い内に追い出されてしまう事に気づいてしまった。
そんな中、突然見知らぬ金髪の幼女が連れてこられ、一緒に部屋で育てられる事に。
幼女の事を妹として接しながら、この子も一緒に追い出されてしまうことが分かった。
幼い二人で来たる追い出される日に備えます。
基本はお兄ちゃんと妹ちゃんを中心としたストーリーです
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しています
2023/08/30
題名を以下に変更しました
「転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきたいと思います」→「転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます」
書籍化が決定しました
2023/09/01
アルファポリス社様より9月中旬に刊行予定となります
2023/09/06
アルファポリス様より、9月19日に出荷されます
呱々唄七つ先生の素晴らしいイラストとなっております
2024/3/21
アルファポリス様より第二巻が発売されました
2024/4/24
コミカライズスタートしました
2024/8/12
アルファポリス様から第三巻が八月中旬に刊行予定です
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる