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祭の後の 2
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「それにしても暴漢に襲われただなんて九条君も災難でしたね」
「そうそう、暁もこっちに来てるから。
あのクソジジイの兄貴とやらも暁の爺さんが連れてきていて近くの旅館に泊まらせているからそのうち来るだろうから何か欲しいものがあればしっかり考えておけよ」
「あー、何の話をするつもりで……」
全く話が分からんと言うように言えば
「向こうは示談を持ちかけてきたから。お前の家はまたガラス割られて潜り込まれてドアとかパソコンとか壊されているらしいからこれを機に良い奴を買え。ああ、園芸部が警察に通報してくれたから後で一言連絡入れておけ。
向こうもびっくりするぐらいの金を持ってるんだから、せめてあのジジイの家を売り払った諸経費抜いた分ぐらい分捕るつもりで行くぞ」
「大家さん鬼ですね」
どれだけの家庭を崩壊させていくつもりかと思うも
「何を言ってる。
俺達は一歩間違えたら殺されていたんだぞ」
今が病院で無事に保護されて大家さんの笑劇の「にゃ!」に笑い転げてすっかり安心しきっていたが、そもそもここに居る理由があと一歩のところで殺される所だった事を思い出せば血の気がどんどん引いて行く。
明かりは付けなくても薄いカーテンから零れ落ちる月明かりに俺の様子を察したのか大家さんは舌打ちをして
「明日からは警察の取り調べも入るから今のうちに打ち合わせするぞ」
殺されかかった事を思い出すのをごまかすような何かとんでもない事を言い始めた。
いや、大家さんがそう言う人だというのは知っていたけどそこまで堂々言うのかとかなりどん引きだ。
「難しい事は言わん。
いきなり男達がやってきて家の中で暴れて物色を始めたと思ったら何かで殴られたって言っておけばいい。
九条がうちにいる理由は野菜のお裾分けを貰いに来て、ついでに家の掃除を手伝っていたとでも言えば十分だ。
あとは朦朧としていてあんまり覚えてないとか、山小屋がきっとあるだろうからそっちに隠しているようなこと言っていたとか、気が付いたら俺が電話を掛けていたのか土間で倒れてたとか言ってもらえれば大丈夫だ」
「大体あってますね」
途端にすごく厳しい顔をする飯田さんに詳しく言えないのが申し訳なかったが
「付喪神とかそう言うのは一切話す事は出来ないから。それに……」
そこで口を閉ざしてしまった理由は食器棚に隠されたあの薄気味悪い鳥居の事を言っているのだろう。
きっとこれは飯田さんも知らない事なのだなと察すれば
「いきなり俺が襲われた事を言えば納得するでしょう。あとは朦朧としていて途切れ途切れにしか覚えてないで良いかと」
そう言った所で今度は俺から質問する。
「あのジジイはどうなったのですか?」
聞けば大家さんはまた難しい顔をして
「猟友会の人や元家で働いていた人たちに協力してもらって遭難救助活動をしてもらってる」
……。
言葉が無かった。
「警察もヘリコプターを飛ばしてくれてはいるが今の所発見したという報告は聞いてない。明日は捜査範囲を広げるとか言っていたけど俺達は怪我を治す方を優先するから手伝えないからな」
「何を言っているのです。
足の骨を折っているのですよ?当面家でおとなしくするしかないでしょう」
ぴしゃりと飯田さんに叱られてしまった。
「幸いなのが脛骨と腓骨が綺麗に折れたから早く直るでしょうって事だけど……」
絶対零度のような視線で大家さんを睨みつけるも動けないのに大家さんは全身で逃げようとするがその前に飯田さんに捕まってしまえば子猫のようにぷるぷるとする仕草に何をしたのかと思えば
「綺麗に早く治るようにバールを振り下ろされる先に脛を持って行っただけです。足の一本ぐらい折らせておけば満足するだろうし……」
そんな恐ろしい事をさらりと言う大家さんの口に飯田さんは指を突っ込んで思いっきり両側に引っ張った。
「あはははは!いい顔してると思いませんか九条君!」
「ひゃーふぇーふぇー!」
飯田さんは一切笑ってない顔でわざわざ大家さんの面白い顔を俺に見せてくれる。後の事を考えれば俺も一切笑えないけど今は飯田さんの方が怖いので「あはは」と愛想笑いぐらいはしておく。
「それでどれだけの人達が心配したのかわかってますか?!」
「ずびばぜん……」
さすがに悪いと思っているのだろう。
引っ張られた口元をさすりながらの素直な謝罪に飯田さんは
「べつに先生が心配していたのはどうでもいいのですが、もう『にゃー』って鳴かないのですか?」
「鳴きません」
なんてからかいながら許す顔は面白いからもっと鳴けと訴えていた。
「膝を狙われたからとっさに治りの早い部分にずらしてみただけです。
地形的に山だから山の中が怪しいのは考えるまでもないし、足の骨を折っておけばただのお荷物だから連れまわされる事もないし」
弄られ過ぎて大家さんはしくしくと泣きながらもあの時の捨て身の防御を説明する。
「足の骨で本当に良かったですよ。
これが頭の骨とか背骨とかだったらシャレにならないですから」
「だから足の骨で納得してもらったんだよ。
飯田さんは鹿や猪を捌いてるから感覚鈍くなってるかもしれないけど、足の骨を折るなんて今まで直接手にかける事がなかった人があんな事すれば手に骨を折った感触が残るからそれ以上はないだろうって賭けたんだし」
思わずと言うように無言になってしまった飯田さんと同様俺も言葉を失ってしまう中
「九条」
少しだけ真剣身を帯びた声と視線で俺を呼ぶ。
「あのクソジジイ達、多分もう生きていないと思うから。
きっと山があいつらを処分したと俺は考えているからこれ以上脅える必要はない」
言えば俺どころか飯田さんも顔を強張らせて大家さんを見て
「あの家はそう言う場所なんです。
九条は巻き込まれただけで、何も背負う必要はない。
それだけは覚えて置け」
それがきっとあの時扉を閉めろと急かした理由だろう。
すでに覚悟を決めて決断した大家さんの所業は説明をしても誰にも理解してもらえるわけがなく、彼らの顛末に証拠は一切何もない。
「判りました」
きっとこれ以上は詳しくは教えてもらえないのだろう。なら俺は納得できなくてもそう言うしかないのだから。
だから暁さん達と交流があって、付喪神も生まれたのだろう。
分からないなりにもそう思う事にした。
「そうそう、暁もこっちに来てるから。
あのクソジジイの兄貴とやらも暁の爺さんが連れてきていて近くの旅館に泊まらせているからそのうち来るだろうから何か欲しいものがあればしっかり考えておけよ」
「あー、何の話をするつもりで……」
全く話が分からんと言うように言えば
「向こうは示談を持ちかけてきたから。お前の家はまたガラス割られて潜り込まれてドアとかパソコンとか壊されているらしいからこれを機に良い奴を買え。ああ、園芸部が警察に通報してくれたから後で一言連絡入れておけ。
向こうもびっくりするぐらいの金を持ってるんだから、せめてあのジジイの家を売り払った諸経費抜いた分ぐらい分捕るつもりで行くぞ」
「大家さん鬼ですね」
どれだけの家庭を崩壊させていくつもりかと思うも
「何を言ってる。
俺達は一歩間違えたら殺されていたんだぞ」
今が病院で無事に保護されて大家さんの笑劇の「にゃ!」に笑い転げてすっかり安心しきっていたが、そもそもここに居る理由があと一歩のところで殺される所だった事を思い出せば血の気がどんどん引いて行く。
明かりは付けなくても薄いカーテンから零れ落ちる月明かりに俺の様子を察したのか大家さんは舌打ちをして
「明日からは警察の取り調べも入るから今のうちに打ち合わせするぞ」
殺されかかった事を思い出すのをごまかすような何かとんでもない事を言い始めた。
いや、大家さんがそう言う人だというのは知っていたけどそこまで堂々言うのかとかなりどん引きだ。
「難しい事は言わん。
いきなり男達がやってきて家の中で暴れて物色を始めたと思ったら何かで殴られたって言っておけばいい。
九条がうちにいる理由は野菜のお裾分けを貰いに来て、ついでに家の掃除を手伝っていたとでも言えば十分だ。
あとは朦朧としていてあんまり覚えてないとか、山小屋がきっとあるだろうからそっちに隠しているようなこと言っていたとか、気が付いたら俺が電話を掛けていたのか土間で倒れてたとか言ってもらえれば大丈夫だ」
「大体あってますね」
途端にすごく厳しい顔をする飯田さんに詳しく言えないのが申し訳なかったが
「付喪神とかそう言うのは一切話す事は出来ないから。それに……」
そこで口を閉ざしてしまった理由は食器棚に隠されたあの薄気味悪い鳥居の事を言っているのだろう。
きっとこれは飯田さんも知らない事なのだなと察すれば
「いきなり俺が襲われた事を言えば納得するでしょう。あとは朦朧としていて途切れ途切れにしか覚えてないで良いかと」
そう言った所で今度は俺から質問する。
「あのジジイはどうなったのですか?」
聞けば大家さんはまた難しい顔をして
「猟友会の人や元家で働いていた人たちに協力してもらって遭難救助活動をしてもらってる」
……。
言葉が無かった。
「警察もヘリコプターを飛ばしてくれてはいるが今の所発見したという報告は聞いてない。明日は捜査範囲を広げるとか言っていたけど俺達は怪我を治す方を優先するから手伝えないからな」
「何を言っているのです。
足の骨を折っているのですよ?当面家でおとなしくするしかないでしょう」
ぴしゃりと飯田さんに叱られてしまった。
「幸いなのが脛骨と腓骨が綺麗に折れたから早く直るでしょうって事だけど……」
絶対零度のような視線で大家さんを睨みつけるも動けないのに大家さんは全身で逃げようとするがその前に飯田さんに捕まってしまえば子猫のようにぷるぷるとする仕草に何をしたのかと思えば
「綺麗に早く治るようにバールを振り下ろされる先に脛を持って行っただけです。足の一本ぐらい折らせておけば満足するだろうし……」
そんな恐ろしい事をさらりと言う大家さんの口に飯田さんは指を突っ込んで思いっきり両側に引っ張った。
「あはははは!いい顔してると思いませんか九条君!」
「ひゃーふぇーふぇー!」
飯田さんは一切笑ってない顔でわざわざ大家さんの面白い顔を俺に見せてくれる。後の事を考えれば俺も一切笑えないけど今は飯田さんの方が怖いので「あはは」と愛想笑いぐらいはしておく。
「それでどれだけの人達が心配したのかわかってますか?!」
「ずびばぜん……」
さすがに悪いと思っているのだろう。
引っ張られた口元をさすりながらの素直な謝罪に飯田さんは
「べつに先生が心配していたのはどうでもいいのですが、もう『にゃー』って鳴かないのですか?」
「鳴きません」
なんてからかいながら許す顔は面白いからもっと鳴けと訴えていた。
「膝を狙われたからとっさに治りの早い部分にずらしてみただけです。
地形的に山だから山の中が怪しいのは考えるまでもないし、足の骨を折っておけばただのお荷物だから連れまわされる事もないし」
弄られ過ぎて大家さんはしくしくと泣きながらもあの時の捨て身の防御を説明する。
「足の骨で本当に良かったですよ。
これが頭の骨とか背骨とかだったらシャレにならないですから」
「だから足の骨で納得してもらったんだよ。
飯田さんは鹿や猪を捌いてるから感覚鈍くなってるかもしれないけど、足の骨を折るなんて今まで直接手にかける事がなかった人があんな事すれば手に骨を折った感触が残るからそれ以上はないだろうって賭けたんだし」
思わずと言うように無言になってしまった飯田さんと同様俺も言葉を失ってしまう中
「九条」
少しだけ真剣身を帯びた声と視線で俺を呼ぶ。
「あのクソジジイ達、多分もう生きていないと思うから。
きっと山があいつらを処分したと俺は考えているからこれ以上脅える必要はない」
言えば俺どころか飯田さんも顔を強張らせて大家さんを見て
「あの家はそう言う場所なんです。
九条は巻き込まれただけで、何も背負う必要はない。
それだけは覚えて置け」
それがきっとあの時扉を閉めろと急かした理由だろう。
すでに覚悟を決めて決断した大家さんの所業は説明をしても誰にも理解してもらえるわけがなく、彼らの顛末に証拠は一切何もない。
「判りました」
きっとこれ以上は詳しくは教えてもらえないのだろう。なら俺は納得できなくてもそう言うしかないのだから。
だから暁さん達と交流があって、付喪神も生まれたのだろう。
分からないなりにもそう思う事にした。
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