72 / 321
八千の花
しおりを挟む
「主よ、妾はボーナスを要求する!」
「藪から棒に何を……」
「何をじゃない!
厄介な付喪神を面倒見させておいてあの程度の褒美では納得は行くはずがない!」
「だから途中お酒も追加しただろ?」
「あの美味な料理にあの程度の量のお酒で足りると思ったか?!」
「酒豪の言い訳は聞きたくありません」
しらーんと言うように耳をふさぐもすぐに囲炉裏で焼いていた牛肉の串焼きが程よい焼き加減となり手に取って
「まあ、とりあえず上がってこれでも食べてろ」
焼きあがった串をそのまま渡せば渋々と言うように受け取る割には一口齧っては
「これはまた美味……」
ほう……そんな溜息を落としながらさらっと差し出されたビールを受け取って飲んでいた。
その横で主と呼ばれた男、綾人は同じように焼きあがった串焼きを手にしてかぶりつく。
「まあ、いつも花には悪いとは思っているがあいつらを頼めるのは他に居ないから」
「ふん!あの真とかいう修験者崩れの男に任せているくせに!」
これは面倒なツンデレだなと綾人は思いながらも次々に肉を焼いて行く。
鹿、猪、豚、牛、鳥、羊。
綾人の行動範囲で手に入れてきた肉をもったいないと思いながらも次々に串を打っては焼いて行く。
もちろん焼き上がりを計算して囲炉裏の片隅で串を刺していくのはそれだけの経験からのタイミングで準備をしているだけの話し。
味付けは塩コショウばかりだがその点に関しては彼女が文句を言わないから手を抜いて行く。
「修験者崩れって、あいつは関係ないぞ」
「ふん!あれだけ匂いをぷんぷんさせておいてそう言うか?」
「家族と親戚関係がそういう仕事についているだけだと聞いている」
「ったく、お前は相変わらず甘い男だ」
「いざとなたったら花姐さんのお力をお借りしようと思っておりますので」
「妾の力など全く必要としないくせに!」
「手数が必要な時があるのでその時は信頼と実績の花姐さんのお力添えをお願いしたく思います」
言えば花姐さんはしばらくの間もりもりとお肉を食べ続けてからビールをグビグビッと一気に飲み干した。
一気飲みはいかんよ。
心の中で注意をしつつも二本目のビールのプルタブを開けて贈呈する。こうなってしまった人にセーブする言葉は逆効果なので潰す方が早いと決断した。
「それにしてもこの串焼きにはビールが合うのう」
「肉の脂を洗い流してくれるので止まらないのです」
言えばそうだそうだと言っては食べては飲む。
見た目は漆黒の髪と瞳を持つ美女だが俺はその実の姿を知っている。
俺を主と呼ぶのは五体の付喪神と目の前の彼女とその息子。
人ではない実体を持つ花姐さんとはかつてはお互い憎しみあった仲だったらしい。
まあ、一方的に花姐さんに嫌われていたと言うのが後から聞いた話だが、俺的には何も関心もなく、そして状況は変わり、今ではそれなりに持ちつ持たれつの仲になっていると思う。
そう、こうやって一緒に囲炉裏を囲んで飯を食べる程度には。
かつてはいつ食い殺そうかという目で見られた時もあったが、まあ、今も物騒だがあんな消極的な関係よりは貢いでご機嫌を取って多少の無理難題を吹っ掛ける事が出来る関係の方が健全だと思っている。
「ところでこの串も美味いがあの料理人の料理を今度頼む事は出来ないだろうか」
やっと本題になった。
きっと今なら堂々とお願いできる、そんな顔に俺は苦笑する。
「ひょっとして御山様から催促されてたとか?」
「当然じゃ。あれだけの料理を一度口にすれば夢にも見る。
それに主から頂く舌の上で転がる酒の美味さ、匂い、どれをとっても夢心地じゃからのう」
「まあ、それなりにお高いお酒を奉納してるからね」
今度来た時はいっぱいの料理をお願いしなくてはいけないのか。
そして嬉々として作る様子を黙って見守るしかできないのかとうんざりはするものの
「こればかりは主には感謝する。
あの料理と酒のおかげで御山様に贔屓にしてもらい他の方達にも良くしてもらえてひっそりと隠れて過ごす事もなくなって我が子ものびやかに過す事事が出来ている」
「時々うちに来て飯を食べに来る辺りのびのびし過ぎだろうと思うけどな」
「なんと?!」
ちゃっかり飯田さんが帰った後毎度顔出すとは知らなかったようだが
「とりあえず飯と酒は用意しておくよ。
ただし料理を作るのは俺じゃないから無理だった時は知らんぞ」
「なに、我ら悠久を生きるモノ。
今回がダメでも次を待てばいいだけだ」
「そうなると俺が生きているか問題にもなるな」
すでに数百年とこの地との付き合いをしている花姐さんの気の長さに感心していれば
「それよりだ」
ちょうど串も食べ終わり、ビールで口をさっぱりさせた所。
急に真面目に話を繰り出した俺に花姐さんも串を置いて頭からにょきっと生えた耳を俺へと向ける。
人間の姿に化けるのが上手いくせに酔っ払って一部変化が解けるって誰得だよと心の中で突っ込みつつもいつの間にかふさりと畳をなでる七本のしっぽが緊張するかのように揺れる。
「俺の付喪神を狙うやつらがいる。
八仙花、あいつらを守れ」
言えばす……と目を細め
「だったらあの紫陽花をちび共のそばに植えろ。
花の香りを頼りに見守ろう」
「見守るだけじゃだめだ。守れ、だ。
あいつらを俺以外に好き勝手するような奴らの手に渡したくない」
そんな強い言葉にニィと笑う八仙花。
「そんなに大事かえ?」
「お前同様にな」
そんな唐突な人たらしのセリフに八仙花は柄にもなく顔を赤く染める。
「お前と言い、あの爺と言い、お前の一族は妾を誑かすのが上手いよの!」
そんな誉め言葉。
だけどそれでどうこう揺れる心を持ち合わせてない綾人は
「一人の寂しさを知っていれば守れるものは守るそれだけだ」
そんな寂しい言葉を聞けばその意味を知る八仙花はビールを両手に持ち
「帰る」
「暗いから気を付けろよ」
いつの間にか漆黒に包まれた世界の中彼女は扉を開けることなく姿を消した。
「藪から棒に何を……」
「何をじゃない!
厄介な付喪神を面倒見させておいてあの程度の褒美では納得は行くはずがない!」
「だから途中お酒も追加しただろ?」
「あの美味な料理にあの程度の量のお酒で足りると思ったか?!」
「酒豪の言い訳は聞きたくありません」
しらーんと言うように耳をふさぐもすぐに囲炉裏で焼いていた牛肉の串焼きが程よい焼き加減となり手に取って
「まあ、とりあえず上がってこれでも食べてろ」
焼きあがった串をそのまま渡せば渋々と言うように受け取る割には一口齧っては
「これはまた美味……」
ほう……そんな溜息を落としながらさらっと差し出されたビールを受け取って飲んでいた。
その横で主と呼ばれた男、綾人は同じように焼きあがった串焼きを手にしてかぶりつく。
「まあ、いつも花には悪いとは思っているがあいつらを頼めるのは他に居ないから」
「ふん!あの真とかいう修験者崩れの男に任せているくせに!」
これは面倒なツンデレだなと綾人は思いながらも次々に肉を焼いて行く。
鹿、猪、豚、牛、鳥、羊。
綾人の行動範囲で手に入れてきた肉をもったいないと思いながらも次々に串を打っては焼いて行く。
もちろん焼き上がりを計算して囲炉裏の片隅で串を刺していくのはそれだけの経験からのタイミングで準備をしているだけの話し。
味付けは塩コショウばかりだがその点に関しては彼女が文句を言わないから手を抜いて行く。
「修験者崩れって、あいつは関係ないぞ」
「ふん!あれだけ匂いをぷんぷんさせておいてそう言うか?」
「家族と親戚関係がそういう仕事についているだけだと聞いている」
「ったく、お前は相変わらず甘い男だ」
「いざとなたったら花姐さんのお力をお借りしようと思っておりますので」
「妾の力など全く必要としないくせに!」
「手数が必要な時があるのでその時は信頼と実績の花姐さんのお力添えをお願いしたく思います」
言えば花姐さんはしばらくの間もりもりとお肉を食べ続けてからビールをグビグビッと一気に飲み干した。
一気飲みはいかんよ。
心の中で注意をしつつも二本目のビールのプルタブを開けて贈呈する。こうなってしまった人にセーブする言葉は逆効果なので潰す方が早いと決断した。
「それにしてもこの串焼きにはビールが合うのう」
「肉の脂を洗い流してくれるので止まらないのです」
言えばそうだそうだと言っては食べては飲む。
見た目は漆黒の髪と瞳を持つ美女だが俺はその実の姿を知っている。
俺を主と呼ぶのは五体の付喪神と目の前の彼女とその息子。
人ではない実体を持つ花姐さんとはかつてはお互い憎しみあった仲だったらしい。
まあ、一方的に花姐さんに嫌われていたと言うのが後から聞いた話だが、俺的には何も関心もなく、そして状況は変わり、今ではそれなりに持ちつ持たれつの仲になっていると思う。
そう、こうやって一緒に囲炉裏を囲んで飯を食べる程度には。
かつてはいつ食い殺そうかという目で見られた時もあったが、まあ、今も物騒だがあんな消極的な関係よりは貢いでご機嫌を取って多少の無理難題を吹っ掛ける事が出来る関係の方が健全だと思っている。
「ところでこの串も美味いがあの料理人の料理を今度頼む事は出来ないだろうか」
やっと本題になった。
きっと今なら堂々とお願いできる、そんな顔に俺は苦笑する。
「ひょっとして御山様から催促されてたとか?」
「当然じゃ。あれだけの料理を一度口にすれば夢にも見る。
それに主から頂く舌の上で転がる酒の美味さ、匂い、どれをとっても夢心地じゃからのう」
「まあ、それなりにお高いお酒を奉納してるからね」
今度来た時はいっぱいの料理をお願いしなくてはいけないのか。
そして嬉々として作る様子を黙って見守るしかできないのかとうんざりはするものの
「こればかりは主には感謝する。
あの料理と酒のおかげで御山様に贔屓にしてもらい他の方達にも良くしてもらえてひっそりと隠れて過ごす事もなくなって我が子ものびやかに過す事事が出来ている」
「時々うちに来て飯を食べに来る辺りのびのびし過ぎだろうと思うけどな」
「なんと?!」
ちゃっかり飯田さんが帰った後毎度顔出すとは知らなかったようだが
「とりあえず飯と酒は用意しておくよ。
ただし料理を作るのは俺じゃないから無理だった時は知らんぞ」
「なに、我ら悠久を生きるモノ。
今回がダメでも次を待てばいいだけだ」
「そうなると俺が生きているか問題にもなるな」
すでに数百年とこの地との付き合いをしている花姐さんの気の長さに感心していれば
「それよりだ」
ちょうど串も食べ終わり、ビールで口をさっぱりさせた所。
急に真面目に話を繰り出した俺に花姐さんも串を置いて頭からにょきっと生えた耳を俺へと向ける。
人間の姿に化けるのが上手いくせに酔っ払って一部変化が解けるって誰得だよと心の中で突っ込みつつもいつの間にかふさりと畳をなでる七本のしっぽが緊張するかのように揺れる。
「俺の付喪神を狙うやつらがいる。
八仙花、あいつらを守れ」
言えばす……と目を細め
「だったらあの紫陽花をちび共のそばに植えろ。
花の香りを頼りに見守ろう」
「見守るだけじゃだめだ。守れ、だ。
あいつらを俺以外に好き勝手するような奴らの手に渡したくない」
そんな強い言葉にニィと笑う八仙花。
「そんなに大事かえ?」
「お前同様にな」
そんな唐突な人たらしのセリフに八仙花は柄にもなく顔を赤く染める。
「お前と言い、あの爺と言い、お前の一族は妾を誑かすのが上手いよの!」
そんな誉め言葉。
だけどそれでどうこう揺れる心を持ち合わせてない綾人は
「一人の寂しさを知っていれば守れるものは守るそれだけだ」
そんな寂しい言葉を聞けばその意味を知る八仙花はビールを両手に持ち
「帰る」
「暗いから気を付けろよ」
いつの間にか漆黒に包まれた世界の中彼女は扉を開けることなく姿を消した。
171
あなたにおすすめの小説
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。
しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。
全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。
クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる