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公爵様、貴方学園時代こんなにもまじめに勉強してました?
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「寮の一件はすぐに学園側に報告され、そんな親を持つ俺を学園側は煙たがりました。
同様に夜に大量の荷物を送りつけてきた様子は寮中に知れ渡り、入寮したその日に浮いた存在になりました。
そしてロケットに描かれた見た目」
記録に残る優しそうなふりをした両親の間に収まる両親にあまり似ていない姿形はそれでも嬉しそうな笑顔を浮かべていて話を聞いた後と前ではイメージが全く異なってしまう。
「学園が始まる前から孤立した俺は、それを良い事に勉強にのめり込む事にしました」
「なぜに?」
ここぞとばかりに部屋に閉じこもるのなら納得はできるが
「学園には先輩もいないし、よくよく考えれば居たとしても一年しか一緒にいられないじゃないですか!
そんなんだったらめちゃくちゃがんばってどうすれば魔導院の事務官になれるか考えたら仕事を選べるくらいの成績を残して魔導院から是非と言うくらいの人材になるしかないでしょ?!
魔術は得意だけど先輩を追いかけて行けるように勉強に打ち込むしかないじゃないですか!
もちろん勉強だけじゃ無理なのはわかってます!
だから入学式前に学園長に一年で卒業するにはどうすればって交渉に行きましたよ!」
「すげー勇気だな?!」
「先輩の為なら当然です!
ドヤ顔の後輩がこれ以上とないくらい頼もしくもあり気持ち悪かった。
「学園に変な話が広まる前に、そしてあの親と関わり合いを絶つために学園長は俺の交渉に乗ってくれましたよ。
もちろん条件は厳しかったです。何せ三年分を一年で済ませる為ですからね。
一年で入学したので一年の教室で勉強しながら寮で二年、三年の授業を勉強しました。
俺は知らなかった事ですがありがたい事に家が雇ってくれた家庭教師が既に三年の授業内容までを教え終わらせてくれていた為に余裕が出来て学校から渡された課題を済ませるだけの一年になりました。
テストは毎回別室で三年の内容を受けさせられましたが先輩への思いのおかげで一年間ずっと主席の座をキープできて学園長の条件も満たしました。
夏休み冬休みは補修と言う名目で普段受けれない実技の授業に当てて一度も家に帰る事も無くこちらも教師達を黙らせました。
もちろん家庭教師の先生達は学園と縁がある方なので知り合いの先生達と一緒に休みの日とか沢山のフォローを貰いながら兄上を家から除名、両親を田舎に追放とする為の情報集めも協力してくれました!」
「途中から不穏な言葉しかない気がするぞ?」
兄を僻地に追い出して両親を母親の生家に追放&叔父の監視付きとなれば家督を奪ったと言ってるような物じゃないかとドンビキしながらジェルを眺めてしまう。
この子が何やりたいのかわからないよとアイーダの背中に隠れてしまうのは仕方がないだろう。
「こんな無茶ばかりしているせいか夏を過ぎたあたりから少しずつ声をかけられるようになって、次に先輩にあった時ちゃんと「あの時はありがとうございます」っていえる様にきちんとお話しできるようになろうって積極的に周囲の人とも話をするようにしたり、再会した時に見苦しい姿じゃない方が良いと思って痩せる為にも魔術ばかりではなく剣術にも力入れる様にして、その頃には自然と友人と呼べる友達も出来るようになって少しずつ自信がついて来てやっと俺はここに、先輩の前に立てるようになりました」
「謙虚な説明の割には俺への態度がなれなれしすぎるだろ」
「折角頑張ったんだから触れ合いたいじゃないですか。ご褒美として触れ合わせてください」
「それとこれは別だ!」
なんて笑う顔の頭に拳骨を落して俺に怒られても幸せそうなジェルの一年がどれほど過酷かなんてこの説明だけでは語り尽くしてはないだろう
それを笑って言ってのける事の出来るジェルを少し以上に尊敬するのだった。
同様に夜に大量の荷物を送りつけてきた様子は寮中に知れ渡り、入寮したその日に浮いた存在になりました。
そしてロケットに描かれた見た目」
記録に残る優しそうなふりをした両親の間に収まる両親にあまり似ていない姿形はそれでも嬉しそうな笑顔を浮かべていて話を聞いた後と前ではイメージが全く異なってしまう。
「学園が始まる前から孤立した俺は、それを良い事に勉強にのめり込む事にしました」
「なぜに?」
ここぞとばかりに部屋に閉じこもるのなら納得はできるが
「学園には先輩もいないし、よくよく考えれば居たとしても一年しか一緒にいられないじゃないですか!
そんなんだったらめちゃくちゃがんばってどうすれば魔導院の事務官になれるか考えたら仕事を選べるくらいの成績を残して魔導院から是非と言うくらいの人材になるしかないでしょ?!
魔術は得意だけど先輩を追いかけて行けるように勉強に打ち込むしかないじゃないですか!
もちろん勉強だけじゃ無理なのはわかってます!
だから入学式前に学園長に一年で卒業するにはどうすればって交渉に行きましたよ!」
「すげー勇気だな?!」
「先輩の為なら当然です!
ドヤ顔の後輩がこれ以上とないくらい頼もしくもあり気持ち悪かった。
「学園に変な話が広まる前に、そしてあの親と関わり合いを絶つために学園長は俺の交渉に乗ってくれましたよ。
もちろん条件は厳しかったです。何せ三年分を一年で済ませる為ですからね。
一年で入学したので一年の教室で勉強しながら寮で二年、三年の授業を勉強しました。
俺は知らなかった事ですがありがたい事に家が雇ってくれた家庭教師が既に三年の授業内容までを教え終わらせてくれていた為に余裕が出来て学校から渡された課題を済ませるだけの一年になりました。
テストは毎回別室で三年の内容を受けさせられましたが先輩への思いのおかげで一年間ずっと主席の座をキープできて学園長の条件も満たしました。
夏休み冬休みは補修と言う名目で普段受けれない実技の授業に当てて一度も家に帰る事も無くこちらも教師達を黙らせました。
もちろん家庭教師の先生達は学園と縁がある方なので知り合いの先生達と一緒に休みの日とか沢山のフォローを貰いながら兄上を家から除名、両親を田舎に追放とする為の情報集めも協力してくれました!」
「途中から不穏な言葉しかない気がするぞ?」
兄を僻地に追い出して両親を母親の生家に追放&叔父の監視付きとなれば家督を奪ったと言ってるような物じゃないかとドンビキしながらジェルを眺めてしまう。
この子が何やりたいのかわからないよとアイーダの背中に隠れてしまうのは仕方がないだろう。
「こんな無茶ばかりしているせいか夏を過ぎたあたりから少しずつ声をかけられるようになって、次に先輩にあった時ちゃんと「あの時はありがとうございます」っていえる様にきちんとお話しできるようになろうって積極的に周囲の人とも話をするようにしたり、再会した時に見苦しい姿じゃない方が良いと思って痩せる為にも魔術ばかりではなく剣術にも力入れる様にして、その頃には自然と友人と呼べる友達も出来るようになって少しずつ自信がついて来てやっと俺はここに、先輩の前に立てるようになりました」
「謙虚な説明の割には俺への態度がなれなれしすぎるだろ」
「折角頑張ったんだから触れ合いたいじゃないですか。ご褒美として触れ合わせてください」
「それとこれは別だ!」
なんて笑う顔の頭に拳骨を落して俺に怒られても幸せそうなジェルの一年がどれほど過酷かなんてこの説明だけでは語り尽くしてはないだろう
それを笑って言ってのける事の出来るジェルを少し以上に尊敬するのだった。
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