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青い空、白い画面。それならそれでやってやればいいじゃないかって誰がやるんだ? 2
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荷物を片付けてカティを呼び出し、教授の部屋へと向かった所で持って来たPCに電源を入れた。
機内持ち込みで大切に運んできたが、カティのおかげで二度ほど強い衝撃を与えている。その度にチェックをして問題はなかったものの、無時の到着に再度確認して研究発表のロールプレイをする事になった。
壇上に上がって挨拶をして大スクリーンを使っての説明。そう言う所から練習するとはさすがに思わなかった。
内容はコンピュータセキュリティの研究発表。
少し前に知人に渡した物とは趣旨が大きく変わりハッカー、クラッカー対策ではなく人為的な物理攻撃からコンピュータを守る為のセキュリティプログラムの提案だ。
今も次々に発表されて日夜進化を遂げる分野は未だゴールの見えない永遠の問題でもある。
「アヤトには問題はない。言葉も聞き取りやすいし後は質疑応答の折りに冷静に返答が出来れば問題ないだろう。
カティ、次は君の番だ」
「はひっ!じゅ、準備します!」
あわわわ…… 何て俺のデバイスを抜いたPCをカティに渡す。
手順は間違ってないが、とろとろとした無駄な動作でUSBを落したりしてしまう。衝撃でデータ飛んでも知らないぞと思いながらもクラウドにバックアップがあるので問題はない。
そして挨拶をぶじ始めればもうカティに心配はもうない。
カティの家はもともと古くからの船舶会社を営んでおり大型旅客船を何隻も所有していると言う。
島国なだけに船舶は大切な移動手段の一つだがカティの家はそう言った物ではなく、完全な長期滞在型の金持ちを相手とする旅客船を運営とするブルジョワ一家だった。
生まれた頃から使用人に囲まれ、カレッジに来るまではスイスのお嬢様学校で過ごしていたと言う。なので既に社交界デビューをし、このイギリスでも夜会に出られるだけの血縁はある。
この時代に社交界とかあるんだなーって思うも興味は全くないので知ろうともしない俺だが、その時に培ったものが発揮される事となる。
背筋を伸ばし、少し顎を引いた美しい立ち姿。
すっと通るような声と小柄ながらもすらりとした手や視線での身振りによっての説得力。
とても何もないフラットな空港のロビーで転ぶ人間と同一視は出来そうにない。
ギャップ萌え?
なにそれ美味いの?
数か月にわたって作ったプログラムを破壊する行為を行なおうとした相手に用はねえ。
背の小ささがコンプレックスなのか10㎝はあるヒールの靴を久しぶりに履いてと言う言い訳に空港にある服屋で問答無用でスポーツブランドのシューズを買わせた。
「この靴服に合わなくない?
それにヒールがないから背の小ささが……」
そうやって躊躇う様子に
「どれだけ誤魔化してもカティの素材は欠片も変わらない。既に鈍った筋肉が秒で元通りにならないくらいに老化現象は始まってるのだから黙って履き替えろ」
それをとどめとして履き替えさせた。
ジェントルマンなお国柄でもカーライル教授もドンビキな様子で、ただ俺の迫力に何も言えずにやり取りを見ているだけ。店員さんも同様に黙ってタグを切り取ってくれるサービスを発揮。
何だか泣きそうなカティだったので
「今時可愛いワンピースにスポーツシューズって普通だろ。むしろかわいいって言う傾向じゃん?」
何を気にする必要があるのだろうかと聞けば何故かぱっと目を見開いて俺を睨みつけてきた。
あー。これはあれか。
「悪いな。カティにもこだわりがあるのかもしれんが、空港で二度も転ばれたらカリフォルニアに着く頃には骨を折っててもおかしくないと思っての必要な処置だ」
先生にも何度も言われた、結論が大切ではなく結論に至る過程が必要だと言う事を思い出す。
なので慌てて付け足してみたがその頃には俺に背を向けて搭乗手続きに向かってしまっていた。とりあえず無事出発できそうだとその背中をカーライル教授と追いかけながら
「なかなかやるな?」
「まぁ、散々叱られて来た事なので」
「そうか?アヤトも怒られる事があるんだな」
「怒られてばっかりです」
思い出す深山に訪れる面々は常に俺の事を思って厳しく叱ってくれる。
怒られる事どころか褒められる事もなく無視され続けた幼少期を思えばなんて他人に対して一生懸命怒ってくれる温かい人達だと、イギリスでパブでの食事を餌にわずらわしい事を解決している俺を見たら絶対怒りに来るだろう懸案をやりたい放題なだけに少し顔を合わせづらいと少しは反省している。
そんな事もあり、カティがPCを持っていたが取り上げて飛行機に乗り込んだのだった。
そんなカティだがこうやって人前に立てばちゃんとお嬢様らしく賢さも倍増される才女へと変るのだから女は謎の生き物だと改めて認識をし、本番さながらの発表の成功しかない練習を見守るのだった。
機内持ち込みで大切に運んできたが、カティのおかげで二度ほど強い衝撃を与えている。その度にチェックをして問題はなかったものの、無時の到着に再度確認して研究発表のロールプレイをする事になった。
壇上に上がって挨拶をして大スクリーンを使っての説明。そう言う所から練習するとはさすがに思わなかった。
内容はコンピュータセキュリティの研究発表。
少し前に知人に渡した物とは趣旨が大きく変わりハッカー、クラッカー対策ではなく人為的な物理攻撃からコンピュータを守る為のセキュリティプログラムの提案だ。
今も次々に発表されて日夜進化を遂げる分野は未だゴールの見えない永遠の問題でもある。
「アヤトには問題はない。言葉も聞き取りやすいし後は質疑応答の折りに冷静に返答が出来れば問題ないだろう。
カティ、次は君の番だ」
「はひっ!じゅ、準備します!」
あわわわ…… 何て俺のデバイスを抜いたPCをカティに渡す。
手順は間違ってないが、とろとろとした無駄な動作でUSBを落したりしてしまう。衝撃でデータ飛んでも知らないぞと思いながらもクラウドにバックアップがあるので問題はない。
そして挨拶をぶじ始めればもうカティに心配はもうない。
カティの家はもともと古くからの船舶会社を営んでおり大型旅客船を何隻も所有していると言う。
島国なだけに船舶は大切な移動手段の一つだがカティの家はそう言った物ではなく、完全な長期滞在型の金持ちを相手とする旅客船を運営とするブルジョワ一家だった。
生まれた頃から使用人に囲まれ、カレッジに来るまではスイスのお嬢様学校で過ごしていたと言う。なので既に社交界デビューをし、このイギリスでも夜会に出られるだけの血縁はある。
この時代に社交界とかあるんだなーって思うも興味は全くないので知ろうともしない俺だが、その時に培ったものが発揮される事となる。
背筋を伸ばし、少し顎を引いた美しい立ち姿。
すっと通るような声と小柄ながらもすらりとした手や視線での身振りによっての説得力。
とても何もないフラットな空港のロビーで転ぶ人間と同一視は出来そうにない。
ギャップ萌え?
なにそれ美味いの?
数か月にわたって作ったプログラムを破壊する行為を行なおうとした相手に用はねえ。
背の小ささがコンプレックスなのか10㎝はあるヒールの靴を久しぶりに履いてと言う言い訳に空港にある服屋で問答無用でスポーツブランドのシューズを買わせた。
「この靴服に合わなくない?
それにヒールがないから背の小ささが……」
そうやって躊躇う様子に
「どれだけ誤魔化してもカティの素材は欠片も変わらない。既に鈍った筋肉が秒で元通りにならないくらいに老化現象は始まってるのだから黙って履き替えろ」
それをとどめとして履き替えさせた。
ジェントルマンなお国柄でもカーライル教授もドンビキな様子で、ただ俺の迫力に何も言えずにやり取りを見ているだけ。店員さんも同様に黙ってタグを切り取ってくれるサービスを発揮。
何だか泣きそうなカティだったので
「今時可愛いワンピースにスポーツシューズって普通だろ。むしろかわいいって言う傾向じゃん?」
何を気にする必要があるのだろうかと聞けば何故かぱっと目を見開いて俺を睨みつけてきた。
あー。これはあれか。
「悪いな。カティにもこだわりがあるのかもしれんが、空港で二度も転ばれたらカリフォルニアに着く頃には骨を折っててもおかしくないと思っての必要な処置だ」
先生にも何度も言われた、結論が大切ではなく結論に至る過程が必要だと言う事を思い出す。
なので慌てて付け足してみたがその頃には俺に背を向けて搭乗手続きに向かってしまっていた。とりあえず無事出発できそうだとその背中をカーライル教授と追いかけながら
「なかなかやるな?」
「まぁ、散々叱られて来た事なので」
「そうか?アヤトも怒られる事があるんだな」
「怒られてばっかりです」
思い出す深山に訪れる面々は常に俺の事を思って厳しく叱ってくれる。
怒られる事どころか褒められる事もなく無視され続けた幼少期を思えばなんて他人に対して一生懸命怒ってくれる温かい人達だと、イギリスでパブでの食事を餌にわずらわしい事を解決している俺を見たら絶対怒りに来るだろう懸案をやりたい放題なだけに少し顔を合わせづらいと少しは反省している。
そんな事もあり、カティがPCを持っていたが取り上げて飛行機に乗り込んだのだった。
そんなカティだがこうやって人前に立てばちゃんとお嬢様らしく賢さも倍増される才女へと変るのだから女は謎の生き物だと改めて認識をし、本番さながらの発表の成功しかない練習を見守るのだった。
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