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脳筋なめんな! 7
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三人が高山病になったのは下りの散歩道で自然に早足になる足取りと、宮下商店周辺がお花畑になっていて綺麗だからとはしゃぎまわったからだと言う。
意味わからん。
降りる時にほぼ駆け足で降りた所で宮下がアイスと麦茶のサービス。振り向けば目の前一面の花畑の美しさに写真を撮りまくって走り回っていた。そこまではよくある話だ。
だけどそこからから駄目だった。
通常より早く下に下り走り回った体のまままた山に登る事になった。
宮下家から見える道はなだらかなのぼりの道だが暫くするといきなり心臓破りの坂になる。車でさえがんばれとギアを変えなくてはいけない所をこの三バカは
「えぐいwww」
よーいどんで一気に駆け上がって遊んだとさ。
さすが運動部。
さすが脳筋。
無謀な事を楽しめるなと感心しながら話を聞いていれば
「それからしばらくもしないうちに戻って来たんだよ。顔を真っ青にしてね。
要は酸欠からの高山病。って言うかあの坂あの距離で一気に何十メートルって登る上にその前に走り回ってて呼吸が上がってたからね」
「納得。とりあえず寝させとけばいいか」
すでにごろんと横になってる三人組に布団をかけて
「少し寝てろ。喉が乾いたらペットボトルの水があるからそれを飲めよ」
「はい……」
か細い声での返事をする三人。
「迎えに行ってくるから少し寝てろ」
言えば余程苦しいのか直ぐに目を瞑って落ちる様に寝てしまった。
横になっても顔色の悪さは見てわかるほどで静かな寝息に変った所で迎えに行くのだった。
「良いかー、ここは標高がかなり高いんだ。ここは1500メートル地帯。無謀な事をするとこうなる事わかったかー」
あれからガッツリ寝てお昼になった所で起こし、ご飯を食べ終わってやっと先生の教育的指導が飛んだ。長くはなくこの一言だけだったけど、それでも体験してしたのだから言葉以上に骨身にしみている。その証拠にご飯も大して食べず、三升ほど炊いたけど半分近く余ったので今おにぎりを陸斗達に懸命に作らせている。いやぁ、ほんとおにぎりの山だとお皿では何枚あっても足りないのでお盆にラップでくるんだおにぎりが山となっていた。最初は一つ一つむすんであったおにぎりもだんだん手抜きになり野球ボール?いやソフトボール?なんて事になっている。
「三角じゃないじゃん。俺丸より三角が良ーいー」
成人男性ともなればそれなりに手の平も大きくなって握る大きさも大きくなるのは仕方がない。だけどこれ一個でお茶わん二個分あるんじゃないかと睨んでしまう。
「まぁ、今日のおやつはおにぎりって事で良いだろ」
先生はご飯食べ終わったばかりだと言うのに出来上がったおにぎりのラップを外してかぶりついていた。まだおにぎりを作っている途中の陸斗の横で。
誰ともなく白い目と言うか新入りも「?」な顔で先生の行動も見ていたが気にせずもしゃもしゃと食べながら
「陸斗、悪いけどおちゃくれ。あともうちょっと塩きつめにしてくれ」
この空気の読まなさ、メンタルの強さ。離婚の傷跡はもうないのは確実だ。
「お前らもあんな大人になるなよ。ああなったら俺達が何人いても足りないからそんな人間になるなよ」
「ふふふっ、まさに反面教師って奴だな」
「自分で言うなっ!」
誇らしげに笑う先生だがそれでもここにいる人間総て先生に助けられている。
それでも言いたい。
こんな大人にはなりたくねぇっ!!!
って心の中で叫んでいるものの、結局はほだされてしまう何かがあって。
きっとそれはこの埋められない年月と言う人生経験の差なのだろうと言うのは判ってはいるのだろうが認めたくないのは俺達はまだまだガキの証拠だ。
意味わからん。
降りる時にほぼ駆け足で降りた所で宮下がアイスと麦茶のサービス。振り向けば目の前一面の花畑の美しさに写真を撮りまくって走り回っていた。そこまではよくある話だ。
だけどそこからから駄目だった。
通常より早く下に下り走り回った体のまままた山に登る事になった。
宮下家から見える道はなだらかなのぼりの道だが暫くするといきなり心臓破りの坂になる。車でさえがんばれとギアを変えなくてはいけない所をこの三バカは
「えぐいwww」
よーいどんで一気に駆け上がって遊んだとさ。
さすが運動部。
さすが脳筋。
無謀な事を楽しめるなと感心しながら話を聞いていれば
「それからしばらくもしないうちに戻って来たんだよ。顔を真っ青にしてね。
要は酸欠からの高山病。って言うかあの坂あの距離で一気に何十メートルって登る上にその前に走り回ってて呼吸が上がってたからね」
「納得。とりあえず寝させとけばいいか」
すでにごろんと横になってる三人組に布団をかけて
「少し寝てろ。喉が乾いたらペットボトルの水があるからそれを飲めよ」
「はい……」
か細い声での返事をする三人。
「迎えに行ってくるから少し寝てろ」
言えば余程苦しいのか直ぐに目を瞑って落ちる様に寝てしまった。
横になっても顔色の悪さは見てわかるほどで静かな寝息に変った所で迎えに行くのだった。
「良いかー、ここは標高がかなり高いんだ。ここは1500メートル地帯。無謀な事をするとこうなる事わかったかー」
あれからガッツリ寝てお昼になった所で起こし、ご飯を食べ終わってやっと先生の教育的指導が飛んだ。長くはなくこの一言だけだったけど、それでも体験してしたのだから言葉以上に骨身にしみている。その証拠にご飯も大して食べず、三升ほど炊いたけど半分近く余ったので今おにぎりを陸斗達に懸命に作らせている。いやぁ、ほんとおにぎりの山だとお皿では何枚あっても足りないのでお盆にラップでくるんだおにぎりが山となっていた。最初は一つ一つむすんであったおにぎりもだんだん手抜きになり野球ボール?いやソフトボール?なんて事になっている。
「三角じゃないじゃん。俺丸より三角が良ーいー」
成人男性ともなればそれなりに手の平も大きくなって握る大きさも大きくなるのは仕方がない。だけどこれ一個でお茶わん二個分あるんじゃないかと睨んでしまう。
「まぁ、今日のおやつはおにぎりって事で良いだろ」
先生はご飯食べ終わったばかりだと言うのに出来上がったおにぎりのラップを外してかぶりついていた。まだおにぎりを作っている途中の陸斗の横で。
誰ともなく白い目と言うか新入りも「?」な顔で先生の行動も見ていたが気にせずもしゃもしゃと食べながら
「陸斗、悪いけどおちゃくれ。あともうちょっと塩きつめにしてくれ」
この空気の読まなさ、メンタルの強さ。離婚の傷跡はもうないのは確実だ。
「お前らもあんな大人になるなよ。ああなったら俺達が何人いても足りないからそんな人間になるなよ」
「ふふふっ、まさに反面教師って奴だな」
「自分で言うなっ!」
誇らしげに笑う先生だがそれでもここにいる人間総て先生に助けられている。
それでも言いたい。
こんな大人にはなりたくねぇっ!!!
って心の中で叫んでいるものの、結局はほだされてしまう何かがあって。
きっとそれはこの埋められない年月と言う人生経験の差なのだろうと言うのは判ってはいるのだろうが認めたくないのは俺達はまだまだガキの証拠だ。
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