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朱に交われば赤くなると言う元の朱は誰ぞと問えば白い目で見られる理不尽知ってるか? 6
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この余興にオリヴィエも間違えるたびにワインを飲みながら笑い、止まりがちになる指に音階を口にして演奏を続けさせる鬼畜ぶり。メロディと音階が行方不明になる演奏にマイヤーも指で指揮を執り、オリオールも同様ではなく恋の歌を歌い始める始末。約三分に渡る叶野の地獄のようなソロリサイタルは最後には全員から拍手をもらい
「七年ぶりにバイオリンを弾いたけどわりとまともに弾けてビックリです。ご拝聴ありがとうございました」
言いながらオリヴィエにバイオリンを丁寧に渡していた。
と言うか
「七年ぶり!よく弾く気になった!」
そんなマイヤーの大喝采。おじいちゃん酔っぱらいすぎだよ。
「思ったよりも楽しいショーだった!」
目尻に涙を溜めながら笑うオリヴィエは受け取ってすぐにほんの少しだけ調律をし直し、バイオリンを構えてこれがプロの音と言う様に同じ曲を弾き始めた。
童謡ではなく恋の歌と言う様にたっぷりと情緒を織り込み、星が瞬くようなきらきらとした一音一音が部屋の中で踊る様に輝いていた。
そしてマイヤーも機嫌良さそうにセロリの野菜スティックをタクト代わりに振りだし、それに合わせながらオリヴィエも弾きだす始末。完全に楽しみだした二人にさっきまでの硬い表情を持つ人達はもうどこにもいない。そこにオリオールも歌いながら料理を運び出す始末。もうカオスだと思いながらも彼らと一緒に食事の準備をするヴェットとオラスも同じように歌いだし、オリヴィエも曲を勝手にアレンジしてマイヤーを楽しませて更に混沌となって行き
「はい!料理が全部並びました!
オリヴィエ!マイヤーもお遊びは終わりです!」
飯田さんが張り上げる声と共に演奏が終了すれば植田と水野と園田は大喝采と言わんばかりに拍手を鳴り響かせ、アレックス達もスタンディングオベーションで拍手を響かせる。
うちの食堂はどんなサロンだと呆れてしまうも、楽しい時間はすぐに俺の表情を笑みに変えてしまう。その間にオリヴィエはきちんとバイオリンをケースに片づけて俺の隣、そしてマイヤーとの間に座った所で反対側を飯田さんが座る。
いつもならキッチンに近い所にオリオールと座る所だが、今日はその場所に別の人が座っていた。
「では食事の前だが、今日からこの城で働く新しいメンバーを紹介したい」
言えば今日初めて来たケリー達はともかく水野や植田達は誰?と言う様に飯田さんと同じ年頃(?)のフランス人らしいイケメンを二人をずっとがんみしている中俺の紹介が続く。
「かつてオリオールのレストランで働いていたジョエル・オージェとジェレミー・ブランだ。ジェレミーって名前はポピュラーなのか?とりあえず学生のジェレミーはややこしいからジェムで通すぞ。
この二人はオリオールから独立して店を潰してくれたにも拘らずわずか三年を待たずに自分達の店を維持できなくって店を潰した挙句に膨れ上がった借金の返済をここで返すように誘う時についでに仲間を誘えと言ったらブランしかついてこなかった残念な人望の持ち主だ」
「綾人さんもっと詳しく説明してあげてください」
普通ならこんなどん引きな説明でも咎める訳でもなくもっとコケ降ろせと言う飯田さんはナチュラルキラースマイルドッグ様状態で二人を〆ている。それを見てかっこいいと惚れている植田と水野と陸斗にさすがに園田達は無言に徹していたが
「とりあえずこれで肉体的な労働に対応できる労力を手に入れる事が出来た」
「ほら、綾っちが一番の鬼だ」
ポソリと呟く植田に誰もが頷くのをケリー達はビビっているのは軽く無視をして
「この人数で城のハーブ園の管理も畑作りも拡張できるめどが付いた。この城の発展を願って乾杯!」
言葉通り俺が労働力としか見てない事に二人は戸惑いを浮かべる中、飲みかけのワインを掲げてこれから頑張って働こうと言う様に広い食卓を囲む食事は賄料理と言うには華やかな料理に舌包みを打ちつつなんて優雅な食卓にはならず、オリオールと飯田さんと顔なじみの新人達が作る料理に免疫のないアレックス達が一心不乱に食べまくる様子を俺達もそうだったなと生暖かい目で見守る水野達を微笑ましく眺めながら
「カオルー!綾人が俺の子羊のソテーを取った!!!」
オリヴィエの泣き声に俺は嗤う。
「はっ!この世は弱肉強食!飯田さんの料理が何時までも奪われると思うな!」
「綾人さん……」
「これが食育!奪われる前に食べる!食べたい物は死守するそれがオリオール達の料理に対する礼儀!」
「綾っち、だったら牛肉の赤ワインで煮た奴は食べないんだよ」
「んー、多分それオリオールでも飯田さんでもない奴だから。俺に食べさせたくば精進するがいい」
「えー?美味しいのに。綾っちの食わず嫌いー」
「植田よ好きに言うが良い」
ふふんと言いながら魚介で出来たあっさりポトフで口の中をリセットしてナッツや野菜がたくさん詰まったテリーヌを引き寄せて次は何を食べようかなと視線がテーブルを彷徨う究極の至福の時間だ。
「飯田さん。綾人さんが言う通り飯田さんが作った奴ではないので?」
葉山の素朴な疑問に飯田は少し申し訳ない顔をして
『綾人さんの言う通りでジョエルとオージェの作った料理をさりげなく避けて選んでますね』
申し訳なさからの日本語での報告に植田と水野の目が光る。
『と言う事は綾っちがまだ手を伸ばしてない奴は一人分多いと言う事!』
『つまり綾っちの分だけ多く食べても怒られない!』
おもむろに立ち上がってまだ綾人が手を伸ばしてない料理を喜々として手を伸ばす様子に思わずと言う様に言葉を理解する叶野も参戦する。柊はさすがに遠慮と言う物を知ってか視線が少し羨ましいと言いながらも耐える様子が微笑ましい。
だが綾人はそれらを生暖かい目で見守っていた。
明日から沢山働いてもらうのだからたくさん食べておけよ、そんな届くわけのない心の声を届けながらさりげなく隣に座るオリヴィエに好き嫌いは直ったかという様に苦手なグリーンサラダを取り分けては泣かせて楽しんでいた。
「七年ぶりにバイオリンを弾いたけどわりとまともに弾けてビックリです。ご拝聴ありがとうございました」
言いながらオリヴィエにバイオリンを丁寧に渡していた。
と言うか
「七年ぶり!よく弾く気になった!」
そんなマイヤーの大喝采。おじいちゃん酔っぱらいすぎだよ。
「思ったよりも楽しいショーだった!」
目尻に涙を溜めながら笑うオリヴィエは受け取ってすぐにほんの少しだけ調律をし直し、バイオリンを構えてこれがプロの音と言う様に同じ曲を弾き始めた。
童謡ではなく恋の歌と言う様にたっぷりと情緒を織り込み、星が瞬くようなきらきらとした一音一音が部屋の中で踊る様に輝いていた。
そしてマイヤーも機嫌良さそうにセロリの野菜スティックをタクト代わりに振りだし、それに合わせながらオリヴィエも弾きだす始末。完全に楽しみだした二人にさっきまでの硬い表情を持つ人達はもうどこにもいない。そこにオリオールも歌いながら料理を運び出す始末。もうカオスだと思いながらも彼らと一緒に食事の準備をするヴェットとオラスも同じように歌いだし、オリヴィエも曲を勝手にアレンジしてマイヤーを楽しませて更に混沌となって行き
「はい!料理が全部並びました!
オリヴィエ!マイヤーもお遊びは終わりです!」
飯田さんが張り上げる声と共に演奏が終了すれば植田と水野と園田は大喝采と言わんばかりに拍手を鳴り響かせ、アレックス達もスタンディングオベーションで拍手を響かせる。
うちの食堂はどんなサロンだと呆れてしまうも、楽しい時間はすぐに俺の表情を笑みに変えてしまう。その間にオリヴィエはきちんとバイオリンをケースに片づけて俺の隣、そしてマイヤーとの間に座った所で反対側を飯田さんが座る。
いつもならキッチンに近い所にオリオールと座る所だが、今日はその場所に別の人が座っていた。
「では食事の前だが、今日からこの城で働く新しいメンバーを紹介したい」
言えば今日初めて来たケリー達はともかく水野や植田達は誰?と言う様に飯田さんと同じ年頃(?)のフランス人らしいイケメンを二人をずっとがんみしている中俺の紹介が続く。
「かつてオリオールのレストランで働いていたジョエル・オージェとジェレミー・ブランだ。ジェレミーって名前はポピュラーなのか?とりあえず学生のジェレミーはややこしいからジェムで通すぞ。
この二人はオリオールから独立して店を潰してくれたにも拘らずわずか三年を待たずに自分達の店を維持できなくって店を潰した挙句に膨れ上がった借金の返済をここで返すように誘う時についでに仲間を誘えと言ったらブランしかついてこなかった残念な人望の持ち主だ」
「綾人さんもっと詳しく説明してあげてください」
普通ならこんなどん引きな説明でも咎める訳でもなくもっとコケ降ろせと言う飯田さんはナチュラルキラースマイルドッグ様状態で二人を〆ている。それを見てかっこいいと惚れている植田と水野と陸斗にさすがに園田達は無言に徹していたが
「とりあえずこれで肉体的な労働に対応できる労力を手に入れる事が出来た」
「ほら、綾っちが一番の鬼だ」
ポソリと呟く植田に誰もが頷くのをケリー達はビビっているのは軽く無視をして
「この人数で城のハーブ園の管理も畑作りも拡張できるめどが付いた。この城の発展を願って乾杯!」
言葉通り俺が労働力としか見てない事に二人は戸惑いを浮かべる中、飲みかけのワインを掲げてこれから頑張って働こうと言う様に広い食卓を囲む食事は賄料理と言うには華やかな料理に舌包みを打ちつつなんて優雅な食卓にはならず、オリオールと飯田さんと顔なじみの新人達が作る料理に免疫のないアレックス達が一心不乱に食べまくる様子を俺達もそうだったなと生暖かい目で見守る水野達を微笑ましく眺めながら
「カオルー!綾人が俺の子羊のソテーを取った!!!」
オリヴィエの泣き声に俺は嗤う。
「はっ!この世は弱肉強食!飯田さんの料理が何時までも奪われると思うな!」
「綾人さん……」
「これが食育!奪われる前に食べる!食べたい物は死守するそれがオリオール達の料理に対する礼儀!」
「綾っち、だったら牛肉の赤ワインで煮た奴は食べないんだよ」
「んー、多分それオリオールでも飯田さんでもない奴だから。俺に食べさせたくば精進するがいい」
「えー?美味しいのに。綾っちの食わず嫌いー」
「植田よ好きに言うが良い」
ふふんと言いながら魚介で出来たあっさりポトフで口の中をリセットしてナッツや野菜がたくさん詰まったテリーヌを引き寄せて次は何を食べようかなと視線がテーブルを彷徨う究極の至福の時間だ。
「飯田さん。綾人さんが言う通り飯田さんが作った奴ではないので?」
葉山の素朴な疑問に飯田は少し申し訳ない顔をして
『綾人さんの言う通りでジョエルとオージェの作った料理をさりげなく避けて選んでますね』
申し訳なさからの日本語での報告に植田と水野の目が光る。
『と言う事は綾っちがまだ手を伸ばしてない奴は一人分多いと言う事!』
『つまり綾っちの分だけ多く食べても怒られない!』
おもむろに立ち上がってまだ綾人が手を伸ばしてない料理を喜々として手を伸ばす様子に思わずと言う様に言葉を理解する叶野も参戦する。柊はさすがに遠慮と言う物を知ってか視線が少し羨ましいと言いながらも耐える様子が微笑ましい。
だが綾人はそれらを生暖かい目で見守っていた。
明日から沢山働いてもらうのだからたくさん食べておけよ、そんな届くわけのない心の声を届けながらさりげなく隣に座るオリヴィエに好き嫌いは直ったかという様に苦手なグリーンサラダを取り分けては泣かせて楽しんでいた。
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