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スケジュールが溢れかえって何よりですって言う奴出手来い! 5
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こね鉢の中でサラサラの粉となった蕎麦粉に水を足して混ぜ合わせる。水分を含ませるように水を足して混ぜ合わせる。三回目の水を足した所でぼそぼそとなった蕎麦粉がまとまってきて一つの蕎麦玉が出来上がった。その後は練って行くのだが、空気を抜く様に押さえながら練って行き、艶が出る頃円盤状に練りは終了。飯田さんも作ってくれるが練っている時は練り込む手の形が残る生地は和菓子のお花のように可愛らしい。この工程も仕上がりを見る一つのタイミングだと言う。
因みにこの工程の所を宮下家では見てはいけない秘密の行程だ。
今日はイケメン君や可愛い女の子の視線を一身に集めているのでにこにこと優しいお母様なお顔で
「昔はね、この地域の女の子は蕎麦打ちが出来ないとお嫁に行けないなんて言われてたのよ。勿論お嫁に来たら蕎麦打ちを真っ先に習うの。」
何て今となったらどの家も蕎麦自体育ててないので出来る家の方が少ないだろうと言う事情も説明してくれが、嫁に行けるような年齢層はいないだろうと言うのもつっこまずにはいられない。
後は机に蕎麦を伸ばす為の板を一枚敷いて蕎麦粉を打ちつける。お餅と一緒で板に引っ付かないようにする為の物だ。後は麺棒で丸く伸ばしながら長方形へと形を変え、途中何度か蕎麦粉を打って、最後は綺麗に折りたたんで包丁で切ればおばさん特製の美味しい蕎麦の出来上がり。ちなみに本日の蕎麦つゆは既製品です。
出来上がったそばから余分な粉を落しながら飯田さんがいつの間にか買ってちゃっかり置いていたステンレスのバットに並べて布巾をかけて
「じゃあ、折角だからみんなも自分の分は作ってみようか」
とんでもない暴言を吐いてくださった。
おかげでそこからは阿鼻叫喚の調理実習の時間となった。
ためしに俺が最初に作らされたけど、バカにしちゃいけないぜ?俺だってバアちゃんの孫。蕎麦の打ち方位知っている。
「とりあえず粉の料と水の量を間違えなければ大体成功する、飯田さんも言っていた!水の量は蕎麦子に対して45%!」
ふふんと鼻で笑うも何となくぼそぼそと上手くまとまらない。
こんな俺を見たおばさんもふふんと笑い
「このそば粉は去年収穫して時間がたってるから乾燥してるの。気持ち多めのお水を足すのがポイントよ」
言ってほんのわずかに足した水で上手く蕎麦玉となった。
「さすが村一番の蕎麦打ち名人!」
何て褒め称えれば蓮司たちの感心する溜息。
おばさん以外の蕎麦を食べた事がないのが問題だけど、何かあった時はいつもおばさんが蕎麦を打ちにどこにでも行くのであながち間違いではないと俺は思っている。
俺が蕎麦打ちする合間に三人共順番に捏ね始める。俺の扱い酷くない?なんて思いながらも粉をまき散らし、蕎麦粉まみれになりながらも三人共おばさんの指導の下何とか蕎麦を完成させていざ実食。
「慧の蕎麦ふっといwww」
「茉希のは短くね?」
「蓮司のもフィットチーネじゃないんだから、お前意外と不器用だな」
「俺は綾人が普通なのを作ってるのが納得できない」
「ふふん、俺にはバアちゃんと飯田さんと言う二大師匠が居るんだ。それにおばさんの蕎麦を食べ続けた経験もちゃんと反映されてるんだよ、判るかな?」
自慢げになってしまうのは仕方がない。
そして一緒に食べるおばさんも美味しそうにちゅるちゅると食べて行く。
「ふふふ、こんなにもかわいいお弟子さんが出来てうれしいわ」
「お蕎麦がこんなにも簡単にできるなんて思ってませんでした!
パンみたいに寝かせたりとか必要じゃないって言うのいいですね!」
食べたい時に食べれる容易さと蕎麦の香りの豊かさに茉希はすっかりとりこになっているようだった。
「こね鉢とかどこで売ってるんだろ?」
「ネットで買えるわよ?あとホームセンターとか」
まさかのおばさんからのネット買い推奨の言葉に驚く俺だが冷静に考えれば宮下と大和さんがいるんだからわざわざ買いに行く事を考えればそっちの方が近いこの辺境の村の事情。宅急便の兄ちゃんよがんばれと心の中でエールを送っておく。
ちなみにこの光景を俺は当然と言うように動画で撮影していた。
タイトルはバイト君、子分を連れて再びと言う慧と茉希にも蓮司の話しをして驚かれた所で参加に協力を求めたもの。ちなみに事務所の方にも連絡してあって、了承は得ている。
いつの間にか百万人突破した視聴者様の数字に事務所の方も立派な活動としてまだまだ若手の二人の活動として認めてくれたらしい。蓮司の方は事務所の社長さんにしっかり恩を返しておいでと言う風に言われたと言う。
なので食後は囲炉裏で炭を使った分蓮司には薪割をさせ、蓮司は二人に薪割を教えていた。
因みにおばさんは三人と記念写真を撮ってご機嫌で帰っていただきました。
その後はこの一連の出来事を収めた動画を多紀さんに送って今日一日何があったのかと報告をして置いた。
おかげというか、映画の中では当初無かった茉希の蕎麦打ちのシーンが加えられた。学校のストレスを蕎麦に向けて捏ねる様子は確かにおばさんの弟子だなと妙な納得をしてしまったけど、あれから本当にこね鉢とかを一式買って東京に戻ってからも蕎麦を打っていたと言うらしい。
上映会でもその話題が持ち上がり
「練習したお蕎麦を多紀さんやスタッフさんに食べてもらって協力してもらいました」
そんな見えない皆様の涙ぐましい努力に感心をしながらこの後あの子は長沢さんの所で紙梳きも学んだりしていてどこに向かっているのか不安になる綾人だった。
因みにこの工程の所を宮下家では見てはいけない秘密の行程だ。
今日はイケメン君や可愛い女の子の視線を一身に集めているのでにこにこと優しいお母様なお顔で
「昔はね、この地域の女の子は蕎麦打ちが出来ないとお嫁に行けないなんて言われてたのよ。勿論お嫁に来たら蕎麦打ちを真っ先に習うの。」
何て今となったらどの家も蕎麦自体育ててないので出来る家の方が少ないだろうと言う事情も説明してくれが、嫁に行けるような年齢層はいないだろうと言うのもつっこまずにはいられない。
後は机に蕎麦を伸ばす為の板を一枚敷いて蕎麦粉を打ちつける。お餅と一緒で板に引っ付かないようにする為の物だ。後は麺棒で丸く伸ばしながら長方形へと形を変え、途中何度か蕎麦粉を打って、最後は綺麗に折りたたんで包丁で切ればおばさん特製の美味しい蕎麦の出来上がり。ちなみに本日の蕎麦つゆは既製品です。
出来上がったそばから余分な粉を落しながら飯田さんがいつの間にか買ってちゃっかり置いていたステンレスのバットに並べて布巾をかけて
「じゃあ、折角だからみんなも自分の分は作ってみようか」
とんでもない暴言を吐いてくださった。
おかげでそこからは阿鼻叫喚の調理実習の時間となった。
ためしに俺が最初に作らされたけど、バカにしちゃいけないぜ?俺だってバアちゃんの孫。蕎麦の打ち方位知っている。
「とりあえず粉の料と水の量を間違えなければ大体成功する、飯田さんも言っていた!水の量は蕎麦子に対して45%!」
ふふんと鼻で笑うも何となくぼそぼそと上手くまとまらない。
こんな俺を見たおばさんもふふんと笑い
「このそば粉は去年収穫して時間がたってるから乾燥してるの。気持ち多めのお水を足すのがポイントよ」
言ってほんのわずかに足した水で上手く蕎麦玉となった。
「さすが村一番の蕎麦打ち名人!」
何て褒め称えれば蓮司たちの感心する溜息。
おばさん以外の蕎麦を食べた事がないのが問題だけど、何かあった時はいつもおばさんが蕎麦を打ちにどこにでも行くのであながち間違いではないと俺は思っている。
俺が蕎麦打ちする合間に三人共順番に捏ね始める。俺の扱い酷くない?なんて思いながらも粉をまき散らし、蕎麦粉まみれになりながらも三人共おばさんの指導の下何とか蕎麦を完成させていざ実食。
「慧の蕎麦ふっといwww」
「茉希のは短くね?」
「蓮司のもフィットチーネじゃないんだから、お前意外と不器用だな」
「俺は綾人が普通なのを作ってるのが納得できない」
「ふふん、俺にはバアちゃんと飯田さんと言う二大師匠が居るんだ。それにおばさんの蕎麦を食べ続けた経験もちゃんと反映されてるんだよ、判るかな?」
自慢げになってしまうのは仕方がない。
そして一緒に食べるおばさんも美味しそうにちゅるちゅると食べて行く。
「ふふふ、こんなにもかわいいお弟子さんが出来てうれしいわ」
「お蕎麦がこんなにも簡単にできるなんて思ってませんでした!
パンみたいに寝かせたりとか必要じゃないって言うのいいですね!」
食べたい時に食べれる容易さと蕎麦の香りの豊かさに茉希はすっかりとりこになっているようだった。
「こね鉢とかどこで売ってるんだろ?」
「ネットで買えるわよ?あとホームセンターとか」
まさかのおばさんからのネット買い推奨の言葉に驚く俺だが冷静に考えれば宮下と大和さんがいるんだからわざわざ買いに行く事を考えればそっちの方が近いこの辺境の村の事情。宅急便の兄ちゃんよがんばれと心の中でエールを送っておく。
ちなみにこの光景を俺は当然と言うように動画で撮影していた。
タイトルはバイト君、子分を連れて再びと言う慧と茉希にも蓮司の話しをして驚かれた所で参加に協力を求めたもの。ちなみに事務所の方にも連絡してあって、了承は得ている。
いつの間にか百万人突破した視聴者様の数字に事務所の方も立派な活動としてまだまだ若手の二人の活動として認めてくれたらしい。蓮司の方は事務所の社長さんにしっかり恩を返しておいでと言う風に言われたと言う。
なので食後は囲炉裏で炭を使った分蓮司には薪割をさせ、蓮司は二人に薪割を教えていた。
因みにおばさんは三人と記念写真を撮ってご機嫌で帰っていただきました。
その後はこの一連の出来事を収めた動画を多紀さんに送って今日一日何があったのかと報告をして置いた。
おかげというか、映画の中では当初無かった茉希の蕎麦打ちのシーンが加えられた。学校のストレスを蕎麦に向けて捏ねる様子は確かにおばさんの弟子だなと妙な納得をしてしまったけど、あれから本当にこね鉢とかを一式買って東京に戻ってからも蕎麦を打っていたと言うらしい。
上映会でもその話題が持ち上がり
「練習したお蕎麦を多紀さんやスタッフさんに食べてもらって協力してもらいました」
そんな見えない皆様の涙ぐましい努力に感心をしながらこの後あの子は長沢さんの所で紙梳きも学んだりしていてどこに向かっているのか不安になる綾人だった。
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