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木漏れ日が差し込む白い部屋で 5
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連絡があったのはジョルジュと会った二日後だった。
通路を覆い隠そうとする草を刈り取り、車を傷つけようとする草葉を遠ざけ、人間に種を運ばせようとする魂胆な性質から距離が取れる頃やってきた少し表情の硬いエドガーに連れて行かれた先は
「悪いね、こんな所に来てもらって」
真っ白な壁の豪華な個室の病院だった。
「いえ、いろいろ体調の方は心配でしたので病院に居て貰う方が安心ですから」
奥様に勧められた椅子に座れば
「入院されてる方に進めて良いのか判りませんが」
飯田さんが朝から作っていたキッシュを急遽手土産にと用意してくれた物を出せば
「これはおいしそうだ。今は煩いのが居るから後で頂くとしよう。冷蔵庫に入れて置いてくれ」
そう奥様に伝えるも黙ってうなずいて冷蔵庫に入れたと思えばそのまま部屋を出て行ってしまった。
あまりよくない光景だと踏みとどまるしか出来なかった当時の俺を重ねる様に思い出せば
「すまないね。急に体調が悪くなったようでいきなり入院になってしまった」
全身むくんだ姿は何も飽食の結果だけではないようだ。
「俺達の事より体を優先してください」
ベット脇にぶら下がる空っぽの分厚いビニール袋を見て
「腎臓ですか?」
聞くも肩を竦めるだけ。
「知っての通りもう長くない。治療は緩和ケアに切り替える事にしたよ」
グッといろいろある言葉と共に息を飲み込んで耳を傾ければ
「君の意見を飲み込む事にした。
バイオリンは二百三十万ユーロ、それにこれからの治療代を上乗せしてほしい」
「何気に高くなってますね?」
思わず半眼で聞いてしまえばジョルジュは高らかに笑う。空元気と思うもそれはこれから先に待つ物だと冷静に次の言葉を聞き逃さないように集中をする。
「妻とバカ息子とバカ娘にだ。妻も家とそれだけの金額があれば何とかできる知恵もあるし、娘と息子だって働き盛りだ。自力で何とかするさ。オリヴィエにはバイオリンと君がいる。それにマイヤーも面倒を見てくれると言ってくれたんだ。あの子の心配はもうないと言えるだろう」
俯きながら力なく吐く言葉に俺は何が心配はもうないんだと言いたかったが
「無事事務所も決まりマイヤーの弟子としても決まった。プロのバイオリニストとして生きるには十分な土台が出来た。これ以上はオリヴィエの才能を潰す事になる。独り立ちさせる事も師としての役目だ。
マイヤーについてはあいつも先が長くないだろうが、私よりも長生きをする。
目に見える金銭的な物は家族に与えるが、バイオリニストとして渡せる魂はすべてオリヴィエに。これが師弟と言う物だ」
世界的著名な指揮者なら死にたくても死なせてくれないだろうと言う物かと思うもオリヴィエとジョルジュの関係がただの温かな物だけではない事を思い知らされた。少なからず俺はショックを受けるのをよそにジョルジュは歌う様に話しを続ける。
「あいつは私と違って健康マニアだからな。毎年病院でメディカルチェックを受けている。私のように病気に気が付いた時には末期と言う事にはならないだろう」
そんな自虐的な笑い。笑えねえと話を聞き流していれば
「ブライアン」
呼びかけにドアの外で待っていたブライアンが部屋の中へとやって来た。
「悪いが用意してもらった書類を」
その言葉に従って机の上に並べられた書類はエドガーも知っていたのか俺が目を通すのを待ってから
「正式なものになります。
エヴラール氏の希望とヨシノ氏の範疇の内容なので宜しければ金額を記入の後にサインを」
俺は彼の希望道理の金額を記入するも
「あと入院と治療費の支払いはベクレル氏を代理人とする事を提案したい」
そんな追加項目にジョルジュとブライアンと一緒に室内に戻ってきた奥様も「なぜ?」と首をかしげる。
そこには俺も肩をすくめて
「経験、ではないけどそこに病人が食べれないはずの昼食代やら謎の長距離タクシー代が含まれる事がたびたびあるトラブルなんだ。
当然それは治療費ではない」
エドガーとブライアンに視線を向ければ二人は確かにと頷く。
「代理人としてベクレル氏として。
彼への支払い義務が起きるのは当然俺の問題だが、そこはベクレル氏が請け負っていただければ問題は解決だ」
「はい、ヨシノ氏の依頼の一つとして承りましょう」
料金表を提示して改めてバイオリンの件とは別に契約の書類をタブレットで見積もりを作ってくれる。
「ではこれでストラディバリウスの『エヴラール』はヨシノ様の所有としてで宜しいでしょうか?」
ブライアンの言葉に俺がサインを入れてジョルジュも頷けば奥様が悲しげに背中を向けてしまった。
「おめでとうございます。これで『エヴラール』はヨシノ様の物でございます」
「ありがとう」
様式美ではないがエドガーと握手をして
「では『エヴラール』をオリヴィエへの貸し出しの書類を作成を依頼したい」
終わったそばからの新しい契約にエドガーは気持ちいい位の笑みを受けてタブレットを操作する。
「ではひな形は前にお話を頂いた時の物で宜しいでしょうか?」
「もちろん。オリヴィエに無期限無償の貸し出しを。
彼への支援としての一環だ。『エヴラール』の銘を『ジョルジュ』に変更を」
そんな提案にジョルジュも奥様も驚きに目を瞠り
「これから『エヴラール』の名はオリヴィエにとって邪魔にしかならないだろう。何せ、兄弟になったあの二人を見る限り仲の良い兄弟にはとても見えないから。それならいっそのこと師の持っていたヴァイオリンを受け継いだと言う形で師の名前を頂いた、それでいいじゃないか」
名前の付け方のルール何てまでは調べていない。だけど今の所有者が俺なら少しは反映されても良いだろうとの提案。
「まぁ、悪くはないな」
したり顔だけどどこか嬉しそうなジョルジュに視線を向ければ
「幾らマイヤーがオリヴィエを可愛がってもその手に『ジョルジュ』があると言うのは面白い」
先に旅立つ事になってもオリヴィエとマイヤーの側にはジョルジュが居る、そんな寂しくもいつまでも忘れる事のない師弟関係。
「変更するのならさっさと準備に当れ。そして明日の夕方オリヴィエが戻って来た所で報告だ」
「もう戻って来るんだ」
「マサタカから連絡が来た。一度家に戻ってそれからマイヤーの所に行くと言う。
その前に病院に来てもらう事になるが、家でまっていたかったのに可哀想な事をしてしまった」
師弟としては厳しくも家族としては愛情を持って接している様子にそれが彼の線引きなのだろうと歯がゆくも納得しようと自分に言い聞かせるのは俺はただの友達だから。逆にそこまで受け入れたジョルジュのように俺はなれなくて、二人の関係に口を出す権利がない事を改めて思い知らされる。
「そう言えばアヤト、お前さんオリヴィエにこっちに来てる事を言ってないんだってな?」
ふと思い出せばそう言えば言ってないなと視線を彷徨わせ
「折角だ。空港に迎えに行ってくれないか?絶対驚くと思うから」
喜ぶぞ?なんて言われたらそうなのか、確かに驚くなとニヤリと笑ってしまう。
「じゃあ飯田さん、明日一緒に空港に行きましょう!」
なんて誘えば
「はい。一緒に驚かせに行きましょう。
そして契約が決まったお祝いの言葉をかけてあげましょう」
俺の無茶を止めに来たはずなのに一切口を挟まなかった飯田さんはにっこりと笑いながらお菓子も用意して待ってましょうなんて久しぶりの再会を俺と同じく喜ぶのだった。
たとえその後にジョルジュの体調の悪化を報告しなくてはいけなくても、その前に少しの元気を上げる事が出来ればいいなと思いながら、あまり長居はいけないので、正式な書類を明日の朝一にでもエドガーは守ってくると約束をしてと病室を失礼する事にした。
通路を覆い隠そうとする草を刈り取り、車を傷つけようとする草葉を遠ざけ、人間に種を運ばせようとする魂胆な性質から距離が取れる頃やってきた少し表情の硬いエドガーに連れて行かれた先は
「悪いね、こんな所に来てもらって」
真っ白な壁の豪華な個室の病院だった。
「いえ、いろいろ体調の方は心配でしたので病院に居て貰う方が安心ですから」
奥様に勧められた椅子に座れば
「入院されてる方に進めて良いのか判りませんが」
飯田さんが朝から作っていたキッシュを急遽手土産にと用意してくれた物を出せば
「これはおいしそうだ。今は煩いのが居るから後で頂くとしよう。冷蔵庫に入れて置いてくれ」
そう奥様に伝えるも黙ってうなずいて冷蔵庫に入れたと思えばそのまま部屋を出て行ってしまった。
あまりよくない光景だと踏みとどまるしか出来なかった当時の俺を重ねる様に思い出せば
「すまないね。急に体調が悪くなったようでいきなり入院になってしまった」
全身むくんだ姿は何も飽食の結果だけではないようだ。
「俺達の事より体を優先してください」
ベット脇にぶら下がる空っぽの分厚いビニール袋を見て
「腎臓ですか?」
聞くも肩を竦めるだけ。
「知っての通りもう長くない。治療は緩和ケアに切り替える事にしたよ」
グッといろいろある言葉と共に息を飲み込んで耳を傾ければ
「君の意見を飲み込む事にした。
バイオリンは二百三十万ユーロ、それにこれからの治療代を上乗せしてほしい」
「何気に高くなってますね?」
思わず半眼で聞いてしまえばジョルジュは高らかに笑う。空元気と思うもそれはこれから先に待つ物だと冷静に次の言葉を聞き逃さないように集中をする。
「妻とバカ息子とバカ娘にだ。妻も家とそれだけの金額があれば何とかできる知恵もあるし、娘と息子だって働き盛りだ。自力で何とかするさ。オリヴィエにはバイオリンと君がいる。それにマイヤーも面倒を見てくれると言ってくれたんだ。あの子の心配はもうないと言えるだろう」
俯きながら力なく吐く言葉に俺は何が心配はもうないんだと言いたかったが
「無事事務所も決まりマイヤーの弟子としても決まった。プロのバイオリニストとして生きるには十分な土台が出来た。これ以上はオリヴィエの才能を潰す事になる。独り立ちさせる事も師としての役目だ。
マイヤーについてはあいつも先が長くないだろうが、私よりも長生きをする。
目に見える金銭的な物は家族に与えるが、バイオリニストとして渡せる魂はすべてオリヴィエに。これが師弟と言う物だ」
世界的著名な指揮者なら死にたくても死なせてくれないだろうと言う物かと思うもオリヴィエとジョルジュの関係がただの温かな物だけではない事を思い知らされた。少なからず俺はショックを受けるのをよそにジョルジュは歌う様に話しを続ける。
「あいつは私と違って健康マニアだからな。毎年病院でメディカルチェックを受けている。私のように病気に気が付いた時には末期と言う事にはならないだろう」
そんな自虐的な笑い。笑えねえと話を聞き流していれば
「ブライアン」
呼びかけにドアの外で待っていたブライアンが部屋の中へとやって来た。
「悪いが用意してもらった書類を」
その言葉に従って机の上に並べられた書類はエドガーも知っていたのか俺が目を通すのを待ってから
「正式なものになります。
エヴラール氏の希望とヨシノ氏の範疇の内容なので宜しければ金額を記入の後にサインを」
俺は彼の希望道理の金額を記入するも
「あと入院と治療費の支払いはベクレル氏を代理人とする事を提案したい」
そんな追加項目にジョルジュとブライアンと一緒に室内に戻ってきた奥様も「なぜ?」と首をかしげる。
そこには俺も肩をすくめて
「経験、ではないけどそこに病人が食べれないはずの昼食代やら謎の長距離タクシー代が含まれる事がたびたびあるトラブルなんだ。
当然それは治療費ではない」
エドガーとブライアンに視線を向ければ二人は確かにと頷く。
「代理人としてベクレル氏として。
彼への支払い義務が起きるのは当然俺の問題だが、そこはベクレル氏が請け負っていただければ問題は解決だ」
「はい、ヨシノ氏の依頼の一つとして承りましょう」
料金表を提示して改めてバイオリンの件とは別に契約の書類をタブレットで見積もりを作ってくれる。
「ではこれでストラディバリウスの『エヴラール』はヨシノ様の所有としてで宜しいでしょうか?」
ブライアンの言葉に俺がサインを入れてジョルジュも頷けば奥様が悲しげに背中を向けてしまった。
「おめでとうございます。これで『エヴラール』はヨシノ様の物でございます」
「ありがとう」
様式美ではないがエドガーと握手をして
「では『エヴラール』をオリヴィエへの貸し出しの書類を作成を依頼したい」
終わったそばからの新しい契約にエドガーは気持ちいい位の笑みを受けてタブレットを操作する。
「ではひな形は前にお話を頂いた時の物で宜しいでしょうか?」
「もちろん。オリヴィエに無期限無償の貸し出しを。
彼への支援としての一環だ。『エヴラール』の銘を『ジョルジュ』に変更を」
そんな提案にジョルジュも奥様も驚きに目を瞠り
「これから『エヴラール』の名はオリヴィエにとって邪魔にしかならないだろう。何せ、兄弟になったあの二人を見る限り仲の良い兄弟にはとても見えないから。それならいっそのこと師の持っていたヴァイオリンを受け継いだと言う形で師の名前を頂いた、それでいいじゃないか」
名前の付け方のルール何てまでは調べていない。だけど今の所有者が俺なら少しは反映されても良いだろうとの提案。
「まぁ、悪くはないな」
したり顔だけどどこか嬉しそうなジョルジュに視線を向ければ
「幾らマイヤーがオリヴィエを可愛がってもその手に『ジョルジュ』があると言うのは面白い」
先に旅立つ事になってもオリヴィエとマイヤーの側にはジョルジュが居る、そんな寂しくもいつまでも忘れる事のない師弟関係。
「変更するのならさっさと準備に当れ。そして明日の夕方オリヴィエが戻って来た所で報告だ」
「もう戻って来るんだ」
「マサタカから連絡が来た。一度家に戻ってそれからマイヤーの所に行くと言う。
その前に病院に来てもらう事になるが、家でまっていたかったのに可哀想な事をしてしまった」
師弟としては厳しくも家族としては愛情を持って接している様子にそれが彼の線引きなのだろうと歯がゆくも納得しようと自分に言い聞かせるのは俺はただの友達だから。逆にそこまで受け入れたジョルジュのように俺はなれなくて、二人の関係に口を出す権利がない事を改めて思い知らされる。
「そう言えばアヤト、お前さんオリヴィエにこっちに来てる事を言ってないんだってな?」
ふと思い出せばそう言えば言ってないなと視線を彷徨わせ
「折角だ。空港に迎えに行ってくれないか?絶対驚くと思うから」
喜ぶぞ?なんて言われたらそうなのか、確かに驚くなとニヤリと笑ってしまう。
「じゃあ飯田さん、明日一緒に空港に行きましょう!」
なんて誘えば
「はい。一緒に驚かせに行きましょう。
そして契約が決まったお祝いの言葉をかけてあげましょう」
俺の無茶を止めに来たはずなのに一切口を挟まなかった飯田さんはにっこりと笑いながらお菓子も用意して待ってましょうなんて久しぶりの再会を俺と同じく喜ぶのだった。
たとえその後にジョルジュの体調の悪化を報告しなくてはいけなくても、その前に少しの元気を上げる事が出来ればいいなと思いながら、あまり長居はいけないので、正式な書類を明日の朝一にでもエドガーは守ってくると約束をしてと病室を失礼する事にした。
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