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行動力ある引きこもり程面倒でしょうがない 5
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ついでに注文してくれたナッツをつまみながら俺の隣に座った恰幅の良いロマンスグレーのお祖父ちゃんは
「それなら木ばっかり必要になるな」
どれぐらい必要になるか、コストが高くなるのではと年齢の割には計算の早い頭でぶつぶつと呟くが
「うちは元々林業で財を成した家です。建築用の木を植えていて自分の家の改築用の分は確保してあるし、市場に出回らないような木も育てているので経費は実費だけで済ませれます。昔雇っていた職人さん達とも今も懇意なので数本の木と引き換えに加工もしてもらえるので安く上がりますよ」
何て笑うも
「そうなると山から木がなくなってしまう」
当然そう言う発想になるなと思うのはどの国でも同じなようだ。
「そうですね、一か所から木を切ればはげ山になりますがちゃんと計画を持って植えてあるので問題もありません」
と言っても長らく放置していたのでどれを切っても問題ないけどねとこれが逆に今一番の問題。売るにしてもこれ以上値段が上がると買い手が難しくなると言う高級品に育っていた。知らんがな……
「それに木を切って日当たりをよくする方が他の木の為にもなるし、それが山の為にもなります。木を切らずに病気が広まったり、木が密集してしまえばそれだけ根が張れなくなるので大雨と言った災害で山雪崩が発生する危険も高くなります。発生すればその下の民家は全滅になるでしょう。そう言った管理をしながら木を切るので山の健康化の為にも間伐や伐採は必須です」
これは何もこの国に限らない話し。イギリスにも森があるから当然のように知ってるはずだと言えば皆さんうんうんと頷かれて
「君は若いのにしっかりしてるなぁ」
「周囲は年寄りしかいないので昔からの考えを継続する程度です」
なんせ他を知らない、そしてまだ習い始めたばかり。昔ジイちゃんががぼやいていた言葉と皆さんの教えを擦り合わせながら回答を模索する段階だ。
「ふむ、君がこの国の子供じゃないのが残念だ。有意義な話を聞かせてくれたお礼に」
そう言って来ていたサマージャケットの胸ポケットから名刺ケースを取り出して
「私もこの夏はヨーロッパをうろうろしている。フランスにもそのうち足を運ぶだろうから良ければ連絡をしてもいいかな?」
言われるも俺はこんな高級紙の名刺なんて持っておらずあたふたとしてしまえば恰幅の言い爺さんはスマホを取り出して
「そうだった。若者はこっちの方が早かったな」
「気を遣わせてしまってすみません」
俺も直ぐにスマホを取り出して、古民家再生チームの皆さんとの連絡交換用に作ったデジタル名刺を見せればすぐにカメラから情報を交換する。その合間にも一緒に席に着いていた人達もスマホを取り出してささっとお互いの情報の交換となっている間に恰幅の良いおじちゃんはスタウトを注文して
「それではアヤトとの出会いに乾杯!」
顔を赤らめてご機嫌な様子を見て、なるほど、これなら彼のようにお腹がビア樽になるわけだと顔は笑って心の中ではトイレ行きたいと言う呪文を繰り返していたのにご機嫌なダンディなおじさまにもこの店のエールは一度は飲んでおけとさらに奢ってもらうのだった。
何とかビールを飲み終えて俺の予約席は彼らに譲って店を後にした。ありがたい事に数分でホテルに到着する距離に早足でホテルに駆け込んでフロントの人の挨拶も適当に通り過ぎてトイレに直行。
ほら、トイレ問題って日本人には凄く重要な問題じゃん?
清潔綺麗が最低条件とする国民性なのでホテルの綺麗なトイレは本当にありがたい。そしてフロントへと戻って来た所で失笑するフロントの人は俺にあのパブを紹介してくれた人だった。
「どうだい?あのパブはなかなかいいだろう」
仕事帰りに一杯飲んでいくんだと言うフロントの人に俺も紹介してくれた理由を納得しつつも
「ああ、店で友達が出来たよ」
言いながらスマホを見せて
「三人も友達が出来た」
顔写真付きの名刺を自慢すればその顔ぶれに知り合いなのかフロントの人は目を大きく見開いて
「この一番の爺さん、バーナードって言うんだけど凄い飲ませ上手でトイレヤバかったー」
言いながら最初に出会ったレックスが気さくに声をかけて来てくれたからこその楽しかった時間。
「カールの話しも面白かったし、一ヶ月ほどヨーロッパをうろうろしてるって言ったらまた会おうって言ってくれて、社交辞令だとしても旅先の出会いでそう言ってくれるのは嬉しいですよね」
と言いつつ直ぐにスマホを片付けながら
「所でまだバーは開いてます?」
「ああ、もちろん。まだお飲みで?」
「実はパブのハシゴをするつもりだったのに二軒しか回れなかったからね。少し飲み足りない」
先生と飯田さんで散々鍛えられた身体はもっと欲しいと要求してくる。アルコール中毒じゃありませんようにと願いつつももう一杯飲みたいと思うのはさすがにビールだけじゃ物足りないと言う物。
「あと、何か軽食が食べれたら最高だね」
「軽食ですがメニューもご用意しております」
「ありがたい」
言いながらもいいパブの紹介してくれてありがとうと少し多めにチップを置いてバーへと向かった。
「それなら木ばっかり必要になるな」
どれぐらい必要になるか、コストが高くなるのではと年齢の割には計算の早い頭でぶつぶつと呟くが
「うちは元々林業で財を成した家です。建築用の木を植えていて自分の家の改築用の分は確保してあるし、市場に出回らないような木も育てているので経費は実費だけで済ませれます。昔雇っていた職人さん達とも今も懇意なので数本の木と引き換えに加工もしてもらえるので安く上がりますよ」
何て笑うも
「そうなると山から木がなくなってしまう」
当然そう言う発想になるなと思うのはどの国でも同じなようだ。
「そうですね、一か所から木を切ればはげ山になりますがちゃんと計画を持って植えてあるので問題もありません」
と言っても長らく放置していたのでどれを切っても問題ないけどねとこれが逆に今一番の問題。売るにしてもこれ以上値段が上がると買い手が難しくなると言う高級品に育っていた。知らんがな……
「それに木を切って日当たりをよくする方が他の木の為にもなるし、それが山の為にもなります。木を切らずに病気が広まったり、木が密集してしまえばそれだけ根が張れなくなるので大雨と言った災害で山雪崩が発生する危険も高くなります。発生すればその下の民家は全滅になるでしょう。そう言った管理をしながら木を切るので山の健康化の為にも間伐や伐採は必須です」
これは何もこの国に限らない話し。イギリスにも森があるから当然のように知ってるはずだと言えば皆さんうんうんと頷かれて
「君は若いのにしっかりしてるなぁ」
「周囲は年寄りしかいないので昔からの考えを継続する程度です」
なんせ他を知らない、そしてまだ習い始めたばかり。昔ジイちゃんががぼやいていた言葉と皆さんの教えを擦り合わせながら回答を模索する段階だ。
「ふむ、君がこの国の子供じゃないのが残念だ。有意義な話を聞かせてくれたお礼に」
そう言って来ていたサマージャケットの胸ポケットから名刺ケースを取り出して
「私もこの夏はヨーロッパをうろうろしている。フランスにもそのうち足を運ぶだろうから良ければ連絡をしてもいいかな?」
言われるも俺はこんな高級紙の名刺なんて持っておらずあたふたとしてしまえば恰幅の言い爺さんはスマホを取り出して
「そうだった。若者はこっちの方が早かったな」
「気を遣わせてしまってすみません」
俺も直ぐにスマホを取り出して、古民家再生チームの皆さんとの連絡交換用に作ったデジタル名刺を見せればすぐにカメラから情報を交換する。その合間にも一緒に席に着いていた人達もスマホを取り出してささっとお互いの情報の交換となっている間に恰幅の良いおじちゃんはスタウトを注文して
「それではアヤトとの出会いに乾杯!」
顔を赤らめてご機嫌な様子を見て、なるほど、これなら彼のようにお腹がビア樽になるわけだと顔は笑って心の中ではトイレ行きたいと言う呪文を繰り返していたのにご機嫌なダンディなおじさまにもこの店のエールは一度は飲んでおけとさらに奢ってもらうのだった。
何とかビールを飲み終えて俺の予約席は彼らに譲って店を後にした。ありがたい事に数分でホテルに到着する距離に早足でホテルに駆け込んでフロントの人の挨拶も適当に通り過ぎてトイレに直行。
ほら、トイレ問題って日本人には凄く重要な問題じゃん?
清潔綺麗が最低条件とする国民性なのでホテルの綺麗なトイレは本当にありがたい。そしてフロントへと戻って来た所で失笑するフロントの人は俺にあのパブを紹介してくれた人だった。
「どうだい?あのパブはなかなかいいだろう」
仕事帰りに一杯飲んでいくんだと言うフロントの人に俺も紹介してくれた理由を納得しつつも
「ああ、店で友達が出来たよ」
言いながらスマホを見せて
「三人も友達が出来た」
顔写真付きの名刺を自慢すればその顔ぶれに知り合いなのかフロントの人は目を大きく見開いて
「この一番の爺さん、バーナードって言うんだけど凄い飲ませ上手でトイレヤバかったー」
言いながら最初に出会ったレックスが気さくに声をかけて来てくれたからこその楽しかった時間。
「カールの話しも面白かったし、一ヶ月ほどヨーロッパをうろうろしてるって言ったらまた会おうって言ってくれて、社交辞令だとしても旅先の出会いでそう言ってくれるのは嬉しいですよね」
と言いつつ直ぐにスマホを片付けながら
「所でまだバーは開いてます?」
「ああ、もちろん。まだお飲みで?」
「実はパブのハシゴをするつもりだったのに二軒しか回れなかったからね。少し飲み足りない」
先生と飯田さんで散々鍛えられた身体はもっと欲しいと要求してくる。アルコール中毒じゃありませんようにと願いつつももう一杯飲みたいと思うのはさすがにビールだけじゃ物足りないと言う物。
「あと、何か軽食が食べれたら最高だね」
「軽食ですがメニューもご用意しております」
「ありがたい」
言いながらもいいパブの紹介してくれてありがとうと少し多めにチップを置いてバーへと向かった。
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