328 / 976
休みなんて所詮社会に縛られてる人のものであり、年中無休の引きこもりにはここで働かずにいつ働くと言われるように働かせていただきます 4
しおりを挟む
結局邪魔者扱いされたのでひとり家に戻ってツマミを作って囲炉裏の炎に当たりながらスマホを見ていた。
タブレットでゲームを通して植田と水野と連携取りながら
「綾っちー、ゴールデンウィークは後半帰るねー。んで、遊びに行くからー」
と、いきなり遊びに来る宣言をされた。
「バイトはどうした」
「地元とフリーターの人で回せるから大丈夫だって」
「まあ、帰って綾っちの所でバイトするから一緒だし?」
お金くださーいと言われれば
「草刈要員な。
去年離れの時にたくさん人来ただろ?」
「ありましたねー」
のんびりした水野が画面上の魔導士を使って敵のトドメを刺して勝利宣言がされた。そこで一度ゲームから落ちて
「まあ、春から色々あって、お礼に草刈りに来てくれるんだと」
「綾っち端折りすぎだって」
さすがにそれじゃわからんと植田にダメ出しされた。イジケテ銀杏を囲炉裏に置いた五徳の上の金網で焼けば旨そうとうめく水野にホクホクに焼けた銀杏を見せびらかせながら塩をまぶして口に運ぶ。うあーなんて悲鳴が聞こえたかと思えば何やら植田の画面がぶれたかと思ったら画面の向こうでも植田がつまみを持って水野のアパートに突撃してきたようだ。その証拠に水野のスマホの片隅には植田がいて
「お前ら仲良いなあ」
「お互い万が一のことがあっても良いように鍵を交換しているからね」
何でもないように言うのは信頼か友情か。俺も宮下と圭斗に鍵預かってもらってるから同じか。
先生と飯田さんも持ってて逆に不用心じゃね?なんて思うもこれは信用だからと自分に言い訳をしながら
「とりあえず宮下のところからの側溝の草刈り頼むわ」
「「熊出ませんか?」」
「さすが三年間うちに入り浸っただけあって警戒心がちゃんとしてる」
「雪だって降るでしょう?」
「さすが水野。今外見たらなんか白いモン降ってるしー」
「だけど五月の雪なんて積もらないじゃん」
植田も負けじと春の吉野邸の記憶を披露してくれる。
「まあねー。
作付けしてんのに雪降らないでよってねー」
「苗大丈夫っすか?」
農家の血筋の水野は枯れない?なんて心配するが
「一応藁敷いておいたし。これでダメなら去年もダメになってたからねー」
「もっさり豊作でしたね」
あんな適当な育て方なのにとうめく水野に
「人も野菜も型にはめた育て方が一概にいいって分けじゃないのはお前らも知ってるだろ?」
高校生になって出会うまでに救いようのない劣等生として弄られたり呆れられ続けた彼らの方がこの言葉は理解できるだろう。
今を持って俺の言葉に一喜一憂するように叱られればちゃんと反省をする二人を可愛いなあと、教師と言うか先生もこんな気分なのかなあって想像を膨らませながらも一つの真実を告げる。
「そんな教科書通りのマニュアルなんてここでどれだけ役に立つ。
生態系も気候も違う。
状況判断、臨機応変、柔軟な対応でどれだけ対応できるかが適当ってやつだ。良い加減な意味のテキトーだったらお前らを必要としないし、俺がこっちに住み始めてからの過去のデータに沿ってアクションを起こしてるんだ。
バアちゃんがやってたんだから間違いないぞ」
「会ったことないけど綾っちのおばあさん、綾っちから尊敬されまくりで凄い人っすね」
感心したように水野に褒められれば我ことに如く嬉しくなって焼酎のお湯割りをちびりちびりと飲む。
「あー、綾っち照れてるーかーわーいーいー」
何とも棒読みなどうでも良さげなからかいだがあまり褒められる時にほ褒められた事がない俺としてはこう言った時の対応がよくわからない時もある。宮下がいれば二人でうぇーいって踊れば良いのだが、、一人だとそんなテンションになる分けもいかず、スマホの電源から落としてやるのだった。
「これで良し」
きっと向こうでは大騒ぎになるんだろうが、あと数日で会えるのだ。暫しの別れというようにゴロンと横になれば囲炉裏の炎を見ながらうつらうつらとしながら宮下と圭斗と陸斗の帰りを待つのだった。
もちろん当然のように眠ってしまった俺はいつの間にか布団に寝ていて、その両脇に宮下と圭斗、圭斗の奥で陸斗が眠るという我が家ではよくある光景に幸せを覚えるのだった。
タブレットでゲームを通して植田と水野と連携取りながら
「綾っちー、ゴールデンウィークは後半帰るねー。んで、遊びに行くからー」
と、いきなり遊びに来る宣言をされた。
「バイトはどうした」
「地元とフリーターの人で回せるから大丈夫だって」
「まあ、帰って綾っちの所でバイトするから一緒だし?」
お金くださーいと言われれば
「草刈要員な。
去年離れの時にたくさん人来ただろ?」
「ありましたねー」
のんびりした水野が画面上の魔導士を使って敵のトドメを刺して勝利宣言がされた。そこで一度ゲームから落ちて
「まあ、春から色々あって、お礼に草刈りに来てくれるんだと」
「綾っち端折りすぎだって」
さすがにそれじゃわからんと植田にダメ出しされた。イジケテ銀杏を囲炉裏に置いた五徳の上の金網で焼けば旨そうとうめく水野にホクホクに焼けた銀杏を見せびらかせながら塩をまぶして口に運ぶ。うあーなんて悲鳴が聞こえたかと思えば何やら植田の画面がぶれたかと思ったら画面の向こうでも植田がつまみを持って水野のアパートに突撃してきたようだ。その証拠に水野のスマホの片隅には植田がいて
「お前ら仲良いなあ」
「お互い万が一のことがあっても良いように鍵を交換しているからね」
何でもないように言うのは信頼か友情か。俺も宮下と圭斗に鍵預かってもらってるから同じか。
先生と飯田さんも持ってて逆に不用心じゃね?なんて思うもこれは信用だからと自分に言い訳をしながら
「とりあえず宮下のところからの側溝の草刈り頼むわ」
「「熊出ませんか?」」
「さすが三年間うちに入り浸っただけあって警戒心がちゃんとしてる」
「雪だって降るでしょう?」
「さすが水野。今外見たらなんか白いモン降ってるしー」
「だけど五月の雪なんて積もらないじゃん」
植田も負けじと春の吉野邸の記憶を披露してくれる。
「まあねー。
作付けしてんのに雪降らないでよってねー」
「苗大丈夫っすか?」
農家の血筋の水野は枯れない?なんて心配するが
「一応藁敷いておいたし。これでダメなら去年もダメになってたからねー」
「もっさり豊作でしたね」
あんな適当な育て方なのにとうめく水野に
「人も野菜も型にはめた育て方が一概にいいって分けじゃないのはお前らも知ってるだろ?」
高校生になって出会うまでに救いようのない劣等生として弄られたり呆れられ続けた彼らの方がこの言葉は理解できるだろう。
今を持って俺の言葉に一喜一憂するように叱られればちゃんと反省をする二人を可愛いなあと、教師と言うか先生もこんな気分なのかなあって想像を膨らませながらも一つの真実を告げる。
「そんな教科書通りのマニュアルなんてここでどれだけ役に立つ。
生態系も気候も違う。
状況判断、臨機応変、柔軟な対応でどれだけ対応できるかが適当ってやつだ。良い加減な意味のテキトーだったらお前らを必要としないし、俺がこっちに住み始めてからの過去のデータに沿ってアクションを起こしてるんだ。
バアちゃんがやってたんだから間違いないぞ」
「会ったことないけど綾っちのおばあさん、綾っちから尊敬されまくりで凄い人っすね」
感心したように水野に褒められれば我ことに如く嬉しくなって焼酎のお湯割りをちびりちびりと飲む。
「あー、綾っち照れてるーかーわーいーいー」
何とも棒読みなどうでも良さげなからかいだがあまり褒められる時にほ褒められた事がない俺としてはこう言った時の対応がよくわからない時もある。宮下がいれば二人でうぇーいって踊れば良いのだが、、一人だとそんなテンションになる分けもいかず、スマホの電源から落としてやるのだった。
「これで良し」
きっと向こうでは大騒ぎになるんだろうが、あと数日で会えるのだ。暫しの別れというようにゴロンと横になれば囲炉裏の炎を見ながらうつらうつらとしながら宮下と圭斗と陸斗の帰りを待つのだった。
もちろん当然のように眠ってしまった俺はいつの間にか布団に寝ていて、その両脇に宮下と圭斗、圭斗の奥で陸斗が眠るという我が家ではよくある光景に幸せを覚えるのだった。
応援ありがとうございます!
22
お気に入りに追加
2,610
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる