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キャンプ・キャンプ・キャンプ 9
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今年の誕生日も幸せだった。
修学旅行と称して広島旅行の決行、そして飯田さんのポテトグラタン。
うん。今回のポテトグラタンも神ってました。
こればかりは青山さんの所のシェフ高遠さんにも出せない俺好みの味は俺の味覚を攻略したからこその傑作だろう。何やら飯田さんが高遠さんに言えばああとすんなり納得していたけど、これだけは飯田さんの物を食べ続けるべきだと俺は決めている。
それよりもやっぱりお金かかったけど竈オーブンってすごいね!焦げ目が芸術的すぎて感動できたよ!準備に時間がかかるけど時短を叫ぶこの時代で時間をかけてでも手に入れたい物って幸せにしてくれる最高の物だと思い知らされる。
そして何より今回の驚きは飯田さん作のアップルポテトパイ。最初聞いた時は普通にアップルパイで良いのに。芋を入れるとぼそぼそとして苦手なんだよねと、思いつつも飯田さんの料理ならそんな事はないはずと信じていればパイの中に神が降臨していました。
しゃきしゃきっとしたリンゴの食感に甘く、そして酸味も煮詰めればただのジャムになる一歩手前の状態ではない存在感。そんなゴロゴロと主張するシナモンが香るリンゴはスイートポテトの中に埋め隠されていたのだ。贅沢にもスイートポテトで蓋をされるように閉ざされて隠されて。鼻孔をくすぐるリンゴの匂いにクリームパイのような渦巻く表面からは見えないリンゴに飯田さんはドヤ顔でさっくり三十二層のパイを切り分けてくれるのだった。
もうね。
ねっとりとしたクリームにも負けないスイートポテトの中に隠れ包まれていたリンゴもだけどパイの断面図の視覚的暴力が半端なかった。
「本職には敵いませんが」
そんな謙虚な言葉を信じる事が出来ないまま差し出された端切れを差し出されたのでそのまま齧れば一瞬表面に感じる事の出来た薄い飴のようなカリッとした食感、そして層をかみ砕くサクッとした歯ざわり、そして噛み終えた後のバターの甘さを口に残す余韻。十分本職に立ち向かえますと頂いた切れ端に感動すれば
「おおげさですよ」
なんて照れ笑い。
最後にバニラアイスをそっと添えてアツアツのまま頂く時間配分の完璧さ。とろけるアイスってこんなにもおいしいんだねとパイの皮とバニラアイスで幸せになったのにまだスイートポテトとリンゴのコラボが待ち構えていると言う天国!
コンポートしたリンゴは瓶に詰めてもらったし、パイの残りの生地とスイートポテトで作った一口パイも幾つも用意してくれた。
もちろんこれは週末の決戦用の戦闘食。糖分と言う脳の餌用の幸せおやつに負ける気がしないのは当然。
なによりもこの凶悪なパイ生地で包まれたポテトグラタンと言うグラタンパイがもうね。竈の火を落した余熱で温めるとサクッと美味しくいただけます。お昼にでも食べてくださいと言う応援に寧ろ楽しみ過ぎて午前中集中できなかったぐらいだった。
それはさておき、本日は飯田さんのプレゼントもあり、わりと楽勝で取引を終える事が出来た。
背中はばっきばき、眼精疲労も半端なく、とりあえずと言う様にカップラーメンを啜って一時しのぎで空腹を誤魔化す。
カップラーメンってもうただのスナックだよな。
お湯を入れるだけで食べれるってただの菓子だよ。
一個で一日のカロリー約三分の一になるインスタントにカロリー計算間違えると大変な事になるけど、それを消費する本日のお仕事は不思議な事に椅子に座って画面見て考えているだけなのに体重が減るとい不思議な現象が起きているので今の所カロリー問題はないとしている。
暖かなスープの塩分なんて気にせずに、冷凍庫に置いてあった残りのご飯をレンジで解凍してスープに投入。スープを吸ったご飯をさらさらと食べてやっと人心地がついた。
ふーっと息を吐いた所でぼちぼち園田と陸斗が勉強をしにやってくる事を時計を見て確認する。
うん。意識を切り替えよう。
この一年足らずで園田を全国十七校しかない獣医学科に入れなくてはならない。現時点では圧倒的に学力が足りない園田をだ。
第一志望はお隣の県に在る国立大学だがそれこそ倍率に負けるのは目に見えている。いやどれでもそうなのだが私立だと六年で一千万それに下宿代もかかるのだ。もう入れる所に入れと言うしか無責任にも言うしか出来ない。
だから俺がしてやれるのは学力の底上げしかやってやる事が出来ず、陸斗と一緒に受験対策を取らせる光景を
「なんかおかしくね?」
と言うのは当人達以外だから無視をして邪魔な三年の授業をこのゴールデンウィークまでに終わらせる事を目標にしている。
修学旅行と称して広島旅行の決行、そして飯田さんのポテトグラタン。
うん。今回のポテトグラタンも神ってました。
こればかりは青山さんの所のシェフ高遠さんにも出せない俺好みの味は俺の味覚を攻略したからこその傑作だろう。何やら飯田さんが高遠さんに言えばああとすんなり納得していたけど、これだけは飯田さんの物を食べ続けるべきだと俺は決めている。
それよりもやっぱりお金かかったけど竈オーブンってすごいね!焦げ目が芸術的すぎて感動できたよ!準備に時間がかかるけど時短を叫ぶこの時代で時間をかけてでも手に入れたい物って幸せにしてくれる最高の物だと思い知らされる。
そして何より今回の驚きは飯田さん作のアップルポテトパイ。最初聞いた時は普通にアップルパイで良いのに。芋を入れるとぼそぼそとして苦手なんだよねと、思いつつも飯田さんの料理ならそんな事はないはずと信じていればパイの中に神が降臨していました。
しゃきしゃきっとしたリンゴの食感に甘く、そして酸味も煮詰めればただのジャムになる一歩手前の状態ではない存在感。そんなゴロゴロと主張するシナモンが香るリンゴはスイートポテトの中に埋め隠されていたのだ。贅沢にもスイートポテトで蓋をされるように閉ざされて隠されて。鼻孔をくすぐるリンゴの匂いにクリームパイのような渦巻く表面からは見えないリンゴに飯田さんはドヤ顔でさっくり三十二層のパイを切り分けてくれるのだった。
もうね。
ねっとりとしたクリームにも負けないスイートポテトの中に隠れ包まれていたリンゴもだけどパイの断面図の視覚的暴力が半端なかった。
「本職には敵いませんが」
そんな謙虚な言葉を信じる事が出来ないまま差し出された端切れを差し出されたのでそのまま齧れば一瞬表面に感じる事の出来た薄い飴のようなカリッとした食感、そして層をかみ砕くサクッとした歯ざわり、そして噛み終えた後のバターの甘さを口に残す余韻。十分本職に立ち向かえますと頂いた切れ端に感動すれば
「おおげさですよ」
なんて照れ笑い。
最後にバニラアイスをそっと添えてアツアツのまま頂く時間配分の完璧さ。とろけるアイスってこんなにもおいしいんだねとパイの皮とバニラアイスで幸せになったのにまだスイートポテトとリンゴのコラボが待ち構えていると言う天国!
コンポートしたリンゴは瓶に詰めてもらったし、パイの残りの生地とスイートポテトで作った一口パイも幾つも用意してくれた。
もちろんこれは週末の決戦用の戦闘食。糖分と言う脳の餌用の幸せおやつに負ける気がしないのは当然。
なによりもこの凶悪なパイ生地で包まれたポテトグラタンと言うグラタンパイがもうね。竈の火を落した余熱で温めるとサクッと美味しくいただけます。お昼にでも食べてくださいと言う応援に寧ろ楽しみ過ぎて午前中集中できなかったぐらいだった。
それはさておき、本日は飯田さんのプレゼントもあり、わりと楽勝で取引を終える事が出来た。
背中はばっきばき、眼精疲労も半端なく、とりあえずと言う様にカップラーメンを啜って一時しのぎで空腹を誤魔化す。
カップラーメンってもうただのスナックだよな。
お湯を入れるだけで食べれるってただの菓子だよ。
一個で一日のカロリー約三分の一になるインスタントにカロリー計算間違えると大変な事になるけど、それを消費する本日のお仕事は不思議な事に椅子に座って画面見て考えているだけなのに体重が減るとい不思議な現象が起きているので今の所カロリー問題はないとしている。
暖かなスープの塩分なんて気にせずに、冷凍庫に置いてあった残りのご飯をレンジで解凍してスープに投入。スープを吸ったご飯をさらさらと食べてやっと人心地がついた。
ふーっと息を吐いた所でぼちぼち園田と陸斗が勉強をしにやってくる事を時計を見て確認する。
うん。意識を切り替えよう。
この一年足らずで園田を全国十七校しかない獣医学科に入れなくてはならない。現時点では圧倒的に学力が足りない園田をだ。
第一志望はお隣の県に在る国立大学だがそれこそ倍率に負けるのは目に見えている。いやどれでもそうなのだが私立だと六年で一千万それに下宿代もかかるのだ。もう入れる所に入れと言うしか無責任にも言うしか出来ない。
だから俺がしてやれるのは学力の底上げしかやってやる事が出来ず、陸斗と一緒に受験対策を取らせる光景を
「なんかおかしくね?」
と言うのは当人達以外だから無視をして邪魔な三年の授業をこのゴールデンウィークまでに終わらせる事を目標にしている。
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