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心は砂漠のように乾いて行く物だと思い出す 6
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会計はトイレを済ませた時にポケットに忍ばせたカードで一括。
俺がこの店を紹介したのでと俺が支払ったのだが、支払う気満々だったチョリチョリ夫妻に私たちの方が年上なのにと怒られてしまった。
芸能界の常識とか俺をこっちに呼んだ手前というのもあるのだろう。だけど俺は気にせずに食べたかったと言うのもあるし、青山さん達がちゃんと考えてくれる店なのだ。
プライスレス。
その部分が金額以上を占めていると思うからこその価値だからここを紹介したのだし、誰を連れてきても満足できる場所だと確信があるからの選択したのだ。
まあ、世界の狭い俺が他なんてしらないけどね。
青山さんが季節の節目に挨拶にきてくれて、飯田さんに餌付けされて、店の皆さんにちやほやしてもらったら他の店に行ける?行くかもしれないけどまず絶対に外さない店なのでもしこう言った会食があったとしたら絶対使ってやろうと心に決めていた自慢したい店なのだ。
ただし気軽に行こうぜーって言ったら絶対引かれるけど。
波瑠さんみたいにドレスアップじゃないけどそれなりのドレスコードが必要じゃないけど必要とする空気な店なのでシャツとジーンズでなんてとても入れる店でもない。
なんせディナーにお飲み物つけるとお一人様軽く十万行くからね。
個室代もちゃんとられるからね。
青山さん抜け目ないからしっかりとる気でいるからね。よしこい!支払ってやる!
毎回こうなので慣れたと言うのもあるけど、慣れたらダメですと飯田さんには怒られている。
でもそれだけの時間を提供してくれるのだ。
納得しないやつは来るんじゃねえ!ゆえに一見さんお断りをする店にしているのだ。
この値段にも、そして客のマナーとしてもお互い認めあった人達しか潜ることのできない店が東京で通用していると言うことの方が驚きだった。
ちなみに青山さんと飯田さんのご実家も一見さんお断りのお店なので違和感はないという、恐ろしいタッグがいたもんだと呆れるしかないだろう。それについては
「お客様に店を選ぶ権利があるように、店側にもお客様を選ぶ権利があります。
お客様は神様ではないのでお互い一対一の人間として真剣に向き合いたいとおもいます」
背筋を伸ばしてにこりと笑う青山さんは一国一城の主人の顔で言い切ったのだ。
惚れてまうやろ。
チョリチョリ夫妻も店のサービスに十分に満足してくれたし、俺にはこれだけは譲らないとホテルまでお見送りしてくれると申し出てくれるのだった。
ちなみにタクシーに乗ってきたけど本当は歩いて来れる距離。
スイートに泊まっちゃった手前タクシーを頼んだけど今も目的地のホテルは視界に十分捉えれる距離。
これだけの高い建物と木々に覆われてるのに見えるってどれだけ近いんだよと心の中で突っ込むも、波瑠さんは通りすがりのファンの悲鳴にも手を振って応えると言うサービスぶりはやりすぎだと思う。
かつて出演したドラマのロケ地だと言って彼氏と別れて独り立ちを宣言する役柄のその時のセリフと演技にチョリチョリさんのBGMも合わさって俺もすれ違う人も大喝采!
うん小学生の時に見ていたよ!
何故か感謝ではなくマセガキと言われてほっぺをつねられてしまった。
やがてたどり着くホテルのロビーまで送ってもらい、フロントで鍵を受けとろうと向えば支配人さんが出てきてくれた。
「お帰りなさい」
と連れ立ってる二人に支配人さんは少しだけ目を見開いていた。あんたファンでしょ?なんて野暮なことは聞きません。全力でスルーです。
「ねえ、上で飲み直さない?
今度は投げゼニさんが奢るわよ」
魅惑的な笑みを浮かべ、背後で諦めてくれと全力で願いのゼスチャーをするチョリチョリさん。
とてもカーネギーで演奏をしたことのあるバイオリニストには思えない腰の低さだ。
「潰れても部屋にちゃんと送り届けるから」
だから諦めてくれ。
言葉にできなかった言葉を理解すればこれが夫婦の仲良さの秘訣かと納得して
「明日土産買ってから帰る予定なのでそれまでに車に乗れる程度に正常でチェックアウト出来れば問題ないです」
「いざとなったら波瑠のマネージャーに買いに行かせるから先にメモだけ書いてくれる?」
不安しかない進言に素直に従ってしまうのは、このような奥さんを選んで十数年夫婦としてユニットを組んでいるからだろう。
うん。
もうこれもひとつに形なんだと無理矢理思う事にした。
俺がこの店を紹介したのでと俺が支払ったのだが、支払う気満々だったチョリチョリ夫妻に私たちの方が年上なのにと怒られてしまった。
芸能界の常識とか俺をこっちに呼んだ手前というのもあるのだろう。だけど俺は気にせずに食べたかったと言うのもあるし、青山さん達がちゃんと考えてくれる店なのだ。
プライスレス。
その部分が金額以上を占めていると思うからこその価値だからここを紹介したのだし、誰を連れてきても満足できる場所だと確信があるからの選択したのだ。
まあ、世界の狭い俺が他なんてしらないけどね。
青山さんが季節の節目に挨拶にきてくれて、飯田さんに餌付けされて、店の皆さんにちやほやしてもらったら他の店に行ける?行くかもしれないけどまず絶対に外さない店なのでもしこう言った会食があったとしたら絶対使ってやろうと心に決めていた自慢したい店なのだ。
ただし気軽に行こうぜーって言ったら絶対引かれるけど。
波瑠さんみたいにドレスアップじゃないけどそれなりのドレスコードが必要じゃないけど必要とする空気な店なのでシャツとジーンズでなんてとても入れる店でもない。
なんせディナーにお飲み物つけるとお一人様軽く十万行くからね。
個室代もちゃんとられるからね。
青山さん抜け目ないからしっかりとる気でいるからね。よしこい!支払ってやる!
毎回こうなので慣れたと言うのもあるけど、慣れたらダメですと飯田さんには怒られている。
でもそれだけの時間を提供してくれるのだ。
納得しないやつは来るんじゃねえ!ゆえに一見さんお断りをする店にしているのだ。
この値段にも、そして客のマナーとしてもお互い認めあった人達しか潜ることのできない店が東京で通用していると言うことの方が驚きだった。
ちなみに青山さんと飯田さんのご実家も一見さんお断りのお店なので違和感はないという、恐ろしいタッグがいたもんだと呆れるしかないだろう。それについては
「お客様に店を選ぶ権利があるように、店側にもお客様を選ぶ権利があります。
お客様は神様ではないのでお互い一対一の人間として真剣に向き合いたいとおもいます」
背筋を伸ばしてにこりと笑う青山さんは一国一城の主人の顔で言い切ったのだ。
惚れてまうやろ。
チョリチョリ夫妻も店のサービスに十分に満足してくれたし、俺にはこれだけは譲らないとホテルまでお見送りしてくれると申し出てくれるのだった。
ちなみにタクシーに乗ってきたけど本当は歩いて来れる距離。
スイートに泊まっちゃった手前タクシーを頼んだけど今も目的地のホテルは視界に十分捉えれる距離。
これだけの高い建物と木々に覆われてるのに見えるってどれだけ近いんだよと心の中で突っ込むも、波瑠さんは通りすがりのファンの悲鳴にも手を振って応えると言うサービスぶりはやりすぎだと思う。
かつて出演したドラマのロケ地だと言って彼氏と別れて独り立ちを宣言する役柄のその時のセリフと演技にチョリチョリさんのBGMも合わさって俺もすれ違う人も大喝采!
うん小学生の時に見ていたよ!
何故か感謝ではなくマセガキと言われてほっぺをつねられてしまった。
やがてたどり着くホテルのロビーまで送ってもらい、フロントで鍵を受けとろうと向えば支配人さんが出てきてくれた。
「お帰りなさい」
と連れ立ってる二人に支配人さんは少しだけ目を見開いていた。あんたファンでしょ?なんて野暮なことは聞きません。全力でスルーです。
「ねえ、上で飲み直さない?
今度は投げゼニさんが奢るわよ」
魅惑的な笑みを浮かべ、背後で諦めてくれと全力で願いのゼスチャーをするチョリチョリさん。
とてもカーネギーで演奏をしたことのあるバイオリニストには思えない腰の低さだ。
「潰れても部屋にちゃんと送り届けるから」
だから諦めてくれ。
言葉にできなかった言葉を理解すればこれが夫婦の仲良さの秘訣かと納得して
「明日土産買ってから帰る予定なのでそれまでに車に乗れる程度に正常でチェックアウト出来れば問題ないです」
「いざとなったら波瑠のマネージャーに買いに行かせるから先にメモだけ書いてくれる?」
不安しかない進言に素直に従ってしまうのは、このような奥さんを選んで十数年夫婦としてユニットを組んでいるからだろう。
うん。
もうこれもひとつに形なんだと無理矢理思う事にした。
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