REALITYのあれこれ

推される側のメンタルの話

　数年前から『推し活』という言葉がもてはやされるようになり、「推し活はメンタルに良い」と言われるようになりました。

　企業としては推し活が新たな金脈と思っているのかもしれませんが、推し活が広がると少しずつ「推し疲れ」や「推し活での病み」という言葉が囁かれるようになりました。

　そして、去年くらいから「Vtuber、Vライバーのメンタルヘルス」のサービスが出るようになりました。

　誹謗中傷などで活動停止する人や休止する人を減らすため、今は『推される側のメンタル』が大事になっているのですぅ。

　ただ、応援される側が病むのは、誹謗中傷だけとは限りません～。

　昔ならファンレターだけがファンとの接点でしたが、今はSNSがあり、ファンから推しの行動が色々見えてしまうのと同時に、推される側もファンの言動が見えてしまいます。
　
　それが仮にプラスの言動であっても、人の思いをどれだけ受け取れるかは、推される人の精神状況とどれだけ影響されやすいかによります～。

　プラスの言動がなぜ病みになるのか。

　それは「期待に応えたい」という気持ちと「期待から外れたらどうなるか」という不安があるからです～。

　事務所に所属し、相談相手や同僚がいるアイドルでも、『ファンから望まれる自分』と『本当の自分』というのが乖離して、悩む人もいますぅ。

　「今回の髪型可愛かった！」言われれば前の髪型に戻しづらくなったり、「今回の新曲が良かった！」言われればまた次のセットリストにも入れたほうがいいのかなと思ったり、プラスの言動にも人間は影響されます。

　そして、たくさんの人に応援されたいという希望と同時に、そういう期待が多くなると病む人もいるのですぅ。

　ただ、これはプラスのことでも影響があるから書いてはいけないということでは絶対にありません～。
　プラスの感想が力になる人もたくさんいるのですぅ。

「褒めてもらえた、喜んでもらえた、もっと頑張ろう！」になる人も多いです。
　どんな創作者でも反応が全く無いが一番怖いもあるのです。

　また、応援する側が、誹謗中傷ではない、かわいい・楽しかったという言動まで、考えすぎる必要もありません～。

　前に「母親面するファンにキレて活動休止したVtuber」の話がありましたが、逆に「Vtuebrがファンに母親のように望む接し方をしてくれと求める」のをファンが聞く必要もないのですぅ。

　お気持ちポストや活動指針表明云々みたいなのを出して「そんな面倒ならもう行かない」になって人が離れた配信者さんを何度も見ています～。

　これは難しいところで、ファン側が他人であるVtuberに母親面してしまうように、Vtuber側のメンタルとしても常連ファンを身内のように感じて、求めてしまうがあるのです。

　配信の世界で失敗するのは、雑談や歌の能力ではなく、こういった面ですぅ。

　『推される側の気構え』と言えばいいでしょうか。

　特にREALITYは私も含めてなんとなーくアプリを落として、なんとなーく始めてしまっているので、そういう気構えとか覚悟が無く、配信を始めてしまって右往左往することが多いのですぅ。

　人に応援されたいと思ってるのに、たくさんリスナーが集まると疲れてしまう。
　ファンがついて欲しいと言ってるのに、大量のギフトが贈られると怖くて引いてしまう。
　枠でのルールをあれこれ言い過ぎて、リスナーが来なくなる。

　そういったことで配信がうまくいかなくなるもあるのですぅ。

　推される側に立ちたい人は、今一度、自分のメンタルと向き合ってみてください～。
　
　人に応援されて、それを受け入れるだけの精神状態にあるか。
　みんなに「俺はVシンガーになります！」と応援を求めておいて、配信をめんどくさい投げ出したり、別の遊びにはまって寄り道したりしないか。
　「私をわかってくれる人だけ残ればいいから～」言って誰も残らなかったら荒れたりしないか。
　ガチイベを走ることで「結局はお金をたくさん使ってくれる人だけがいいんじゃん」などのリスナー独り言不満が投稿されても、愚痴を言わずにいられるか。

　配信も創作も、がんばって期待して、期待通りいかなくて、悔しい思いをして。それでもごく一部だけ応援してくれる人がいて、それを糧にしたり、あるいはそのごく一部の人を大事にせずに当たってしまってすべてが泡に……どころかマイナスになったりの繰り返しですぅ。

　推される側のメンタルというのは、配信だけでなく、人に応援される仕事はなんでも重要なポイントになってきますぅ。
　その部分を考えずに見切り発車してしまって、後から全部ダメになってしまうより、一度立ち止まって、考えてみてくださいね～。