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第1章 辺境の街スペルビア
この気持ちの名前は?
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数時間後、ふと本から顔を上げるといつの間にか練習を終わりにしたのかリヒトが横にいて空を見ていた。
「びっくりしたぁ!?いつの間に来たの?」
私はびっくりしながらリヒトに問いかけた。リヒトは笑いながら視線をこちらに向けた。
「1時間前くらいかな?」
「えっ!そんなに前から居たの?声をかけてくれたら良かったのに...」
と少し拗ねながら答えてしまったのは仕方ないと思う。
「んー、声を掛けようかとも思ったんだけど集中してたから声を掛けるのやめた。だめ…だった?」
と少し心配そうにこちらをみながら言ってきた。
(ヴッ、いつも思うけどそんな捨てられた子犬みたいな目でみないでよぉ。私この目には弱いの!)
私は内心、あたふたしながらリヒトに
「だめじゃないけど...。暇だったでしょ?」
と答えた。するとリヒトは嬉しそうに笑い
「星みてたから平気だよ。地球に居たときより綺麗で見飽きないほどだったから」
と言いまた空を見上げた。
私もつられて空を見ると二つの月と満天の星があり、凄く綺麗だった。
「わぁ…!確かに凄く綺麗...」
「でしょ!」
私たちはしばらく星を見ていた。
「ねぇ、ルナねぇ...」
星を見ていると急にリヒトが小さな声で呼んできた。
「んー?どうしたの?」
「ボクたち本当に死んじゃって異世界に転生したんだよね...」
空を見ながらリヒトは哀しそうな寂しそうな、嬉しそうな楽しそうな、なんとも言えない顔で言った。
「そうだね...」
私たちは前世に未練があるわけではないがなぜか急に胸が苦しくなった。私はそれ以上何も言えずリヒトの手を握り、また空を見上げた。
リヒト……いや、月光は基本、表面上は明るく元気ですぐ人と仲良くなるが一定の壁を作り、私以外には絶対に甘えたり、弱みや本音を見せたり言わない子で警戒心が私よりも強かった。
そして決まって落ち込んでるときや泣きそうなとき泣いてるときなど悲しいときは自分を「俺」ではなく「ボク」と言う。
月光は元々、私と違って警戒心もなく友達などと壁を作ることはなく接していた。月光が表面上は人懐っこいが一定の壁を作るようになってしまったのは前世に色々あったからだ。かく言う私も弱みや本音を周りに見せたり言わなかったり警戒心が強い自覚がある。
(まぁ、私の場合は元々の性格だけどね)
そして私たちが感情に疎いことも分かっていた。
だからこそ私達の今の感情がなんなのかなんでそう思うのかが分からなかった。
「びっくりしたぁ!?いつの間に来たの?」
私はびっくりしながらリヒトに問いかけた。リヒトは笑いながら視線をこちらに向けた。
「1時間前くらいかな?」
「えっ!そんなに前から居たの?声をかけてくれたら良かったのに...」
と少し拗ねながら答えてしまったのは仕方ないと思う。
「んー、声を掛けようかとも思ったんだけど集中してたから声を掛けるのやめた。だめ…だった?」
と少し心配そうにこちらをみながら言ってきた。
(ヴッ、いつも思うけどそんな捨てられた子犬みたいな目でみないでよぉ。私この目には弱いの!)
私は内心、あたふたしながらリヒトに
「だめじゃないけど...。暇だったでしょ?」
と答えた。するとリヒトは嬉しそうに笑い
「星みてたから平気だよ。地球に居たときより綺麗で見飽きないほどだったから」
と言いまた空を見上げた。
私もつられて空を見ると二つの月と満天の星があり、凄く綺麗だった。
「わぁ…!確かに凄く綺麗...」
「でしょ!」
私たちはしばらく星を見ていた。
「ねぇ、ルナねぇ...」
星を見ていると急にリヒトが小さな声で呼んできた。
「んー?どうしたの?」
「ボクたち本当に死んじゃって異世界に転生したんだよね...」
空を見ながらリヒトは哀しそうな寂しそうな、嬉しそうな楽しそうな、なんとも言えない顔で言った。
「そうだね...」
私たちは前世に未練があるわけではないがなぜか急に胸が苦しくなった。私はそれ以上何も言えずリヒトの手を握り、また空を見上げた。
リヒト……いや、月光は基本、表面上は明るく元気ですぐ人と仲良くなるが一定の壁を作り、私以外には絶対に甘えたり、弱みや本音を見せたり言わない子で警戒心が私よりも強かった。
そして決まって落ち込んでるときや泣きそうなとき泣いてるときなど悲しいときは自分を「俺」ではなく「ボク」と言う。
月光は元々、私と違って警戒心もなく友達などと壁を作ることはなく接していた。月光が表面上は人懐っこいが一定の壁を作るようになってしまったのは前世に色々あったからだ。かく言う私も弱みや本音を周りに見せたり言わなかったり警戒心が強い自覚がある。
(まぁ、私の場合は元々の性格だけどね)
そして私たちが感情に疎いことも分かっていた。
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